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永山祐子へのインタビュー動画。昭和女子大学の制作で2023年7月に公開されたもの

永山祐子へのインタビュー動画です。昭和女子大学の制作で2023年7月に公開されたものです。前編と後編に分かれています。

昭和女子大学出身で建築家として2020年ドバイ国際博覧会日本館、東急歌舞伎町タワーなど大規模プロジェクトを次々と手がける永山祐子さんが前後編登場。後編では永山さんの昭和女子大学生時代のエピソードや建築家としてのキャリアをどのように形成してきたのかについて伺います。

後編は以下に掲載します。

2023年 日本建築学会賞(作品)受賞者記念講演会の動画。魚谷繁礼・魚谷みわ子・柳室純、大西麻貴・百田有希・平岩良之、金野千恵が受賞作品について語る

2023年 日本建築学会賞(作品)受賞者記念講演会の動画です。魚谷繁礼・魚谷みわ子柳室純大西麻貴・百田有希・平岩良之、金野千恵が受賞作品について語っています。また、受賞者に加え、選考に関わった乾久美子小堀哲夫が参加したパネルディスカッションも収録されています。2023年7月27日に行われたものです。

<日 時> 2023年7月27日(木)18:30~20:40
記念講演:
 魚谷繁礼(前掲)、魚谷みわ子(前掲)、柳室純(前掲)
 大西麻貴(前掲)、百田有希(前掲)、平岩良之(前掲)
 金野千恵(前掲)

パネルディスカッション:
 講演者+
 乾久美子(横浜国立大学大学院Y-GSA教授/乾久美子建築設計事務所主宰/2023年日本建築学会賞選考委員会作品部会長)
 小堀哲夫(法政大学教授/小堀哲夫建築設計事務所代表/2023年日本建築学会賞選考委員会作品部会委員)

司 会:大森晃彦(建築メディア研究所代表/建築文化事業委員会委員)
    大草徹也(三菱地所設計代表取締役専務執行役員/建築文化事業委員会委員)

小田真平建築設計事務所とロウエによる、大阪市の「粉浜の住居」。鉄骨3階建ての住宅を改修。シンプルと豊かさが同居する空間を求め、玄関土間と各階バルコニーを仕上げで連続させて“土間が立体化”した様な構成を考案。既存の窓から入る偶発的な自然光の魅力も活かす
小田真平建築設計事務所とロウエによる、大阪市の「粉浜の住居」。鉄骨3階建ての住宅を改修。シンプルと豊かさが同居する空間を求め、玄関土間と各階バルコニーを仕上げで連続させて“土間が立体化”した様な構成を考案。既存の窓から入る偶発的な自然光の魅力も活かす1階、エントランス photo©山内紀人
小田真平建築設計事務所とロウエによる、大阪市の「粉浜の住居」。鉄骨3階建ての住宅を改修。シンプルと豊かさが同居する空間を求め、玄関土間と各階バルコニーを仕上げで連続させて“土間が立体化”した様な構成を考案。既存の窓から入る偶発的な自然光の魅力も活かす2階、LDK photo©山内紀人
小田真平建築設計事務所とロウエによる、大阪市の「粉浜の住居」。鉄骨3階建ての住宅を改修。シンプルと豊かさが同居する空間を求め、玄関土間と各階バルコニーを仕上げで連続させて“土間が立体化”した様な構成を考案。既存の窓から入る偶発的な自然光の魅力も活かす3階、階段室 photo©山内紀人

小田真平建築設計事務所ロウエが設計した、大阪市の「粉浜の住居」です。
鉄骨3階建ての住宅を改修です。建築家は、シンプルと豊かさが同居する空間を求め、玄関土間と各階バルコニーを仕上げで連続させて“土間が立体化”した様な構成を考案しました。また、既存の窓から入る偶発的な自然光の魅力も活かす事も意図されました。

鉄骨3階建て住宅のリノベーションである。

訪問時にはすでに内部は解体され、鉛丹色の柱、梁、デッキプレートがあらわしとなったこの建物は、各層にバルコニーを持った1フロアの構成となっていた。各フロアとも、かつては小さい部屋で区切られていたことを想像させるような、位置や大きさのバラバラな窓があり、至る所から採光される様は意図的なものを感じない非常に魅力的な空間であった。

建築家によるテキストより

住まい手は持ちものを少なくし、好きな家具に囲まれながら、シンプルな生活を送ることを望んでいた。
この単調な空間に多様性を与え、シンプルではあるが、豊かな空間を作り出せないかと考えた。

建築家によるテキストより

2階、3階の屋外空間であるバルコニーに着目し、これらと1階の土間を階段で接続させ、土間が立体化したような空間構成とした。
各フロアは、納戸、キッチン、絨毯、寝室、階段など生活に必要な機能を、家具が置かれるように、立体化した土間に配置した計画である。

緩やかに仕切られた各フロアの空間は、各壁面に開けられた不規則な既存の窓によって、さまざまな方向から採光と通風が行われ、土間を通り抜ける。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 企画段階から計画に関わり、ビルディングタイプに縛られない建築をつくる「to-ripple」が、設計スタッフ(経験者・既卒)を募集中
【ap job更新】 企画段階から計画に関わり、ビルディングタイプに縛られない建築をつくる「to-ripple」が、設計スタッフ(経験者・既卒)を募集中
【ap job更新】 企画段階から計画に関わり、ビルディングタイプに縛られない建築をつくる「to-ripple」が、設計スタッフ(経験者・既卒)を募集中湧泉の宿 ゆあむ 客室「かわみ」

企画段階から計画に関わり、ビルディングタイプに縛られない建築をつくる「to-ripple」の、設計スタッフ(経験者・既卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

to-rippleでは事業の拡大と案件が多くなったことに伴い、今まで以上に丁寧にものごとを進めるため、またデザイン精度を高めていくためにスタッフの募集をします。

【to-rippleの特徴】
to-rippleは建築やインテリアの企画から設計、監理、家具のデザインまで一気通貫でプロジェクトを行うことが特徴です。
ビルディングタイプはホテル、グランピング施設、商業施設、オフィス、マンションなど多岐に渡ります。またスケールも40,000㎡を超えるものから50㎡程度のコンパクトなものまであります。これらの案件を個人のスキルや将来のビジョンに応じて担当してもらいます。

与件の整理からコンセプト立案まで行う企画設計、
建築の形や詳細を詰めていく基本設計、実施設計、
コミュニケーション能力を駆使して建築を作り上げる現場監理、
手に触れるスケールのミリ単位の調整をする家具デザイン、
フェーズによって行うことは変わりますが、その都度プロジェクトをより良くするには何ができるのかを考え、ベストな提案をしていきます。

建築家の職能が拡張し、ユーザーのライフスタイルがシームレスになってきたいま、ビルディングタイプに縛られない生き生きとした建築を一緒につくることができる環境があると考えています。

【to-rippleの業務範囲】
建築設計・インテリアデザインはもちろん、建築企画、プロダクトデザイン、グラフィックデザインと業務の幅はとても広いです。クライアントの事業を成功させるためにベストな回答は何かを、ワクワクしながら一緒に探れる方だと、自分の可能性を大きく拡張できる環境だと思います。

御手洗龍建築設計事務所による、埼玉・草加市の「松原児童青少年交流センター miraton・松原テニスコート」。新たに立ち上がる街の中心に位置する施設。“原風景”にもなる“能動性”を喚起する建築を目指し、ヴォールト架構が“9棟”連なる構成を考案。空間の展開が生み出す“動き”で子供達の居場所の発見や交流を促す
御手洗龍建築設計事務所による、埼玉・草加市の「松原児童青少年交流センター miraton・松原テニスコート」。新たに立ち上がる街の中心に位置する施設。“原風景”にもなる“能動性”を喚起する建築を目指し、ヴォールト架構が“9棟”連なる構成を考案。空間の展開が生み出す“動き”で子供達の居場所の発見や交流を促す俯瞰 photo©中村絵
御手洗龍建築設計事務所による、埼玉・草加市の「松原児童青少年交流センター miraton・松原テニスコート」。新たに立ち上がる街の中心に位置する施設。“原風景”にもなる“能動性”を喚起する建築を目指し、ヴォールト架構が“9棟”連なる構成を考案。空間の展開が生み出す“動き”で子供達の居場所の発見や交流を促す外観とみんなのはらっぱ photo©中村絵
御手洗龍建築設計事務所による、埼玉・草加市の「松原児童青少年交流センター miraton・松原テニスコート」。新たに立ち上がる街の中心に位置する施設。“原風景”にもなる“能動性”を喚起する建築を目指し、ヴォールト架構が“9棟”連なる構成を考案。空間の展開が生み出す“動き”で子供達の居場所の発見や交流を促す1階、エントランスホール photo©中村絵
御手洗龍建築設計事務所による、埼玉・草加市の「松原児童青少年交流センター miraton・松原テニスコート」。新たに立ち上がる街の中心に位置する施設。“原風景”にもなる“能動性”を喚起する建築を目指し、ヴォールト架構が“9棟”連なる構成を考案。空間の展開が生み出す“動き”で子供達の居場所の発見や交流を促す1階、おやこルームから創作工房とエントランスホールを見る。 photo©中村絵

御手洗龍建築設計事務所が設計した、埼玉・草加市の「松原児童青少年交流センターmiraton(ミラトン)・松原テニスコート」です。
新たに立ち上がる街の中心に位置する施設です。建築家は、“原風景”にもなる“能動性”を喚起する建築を目指し、ヴォールト架構が“9棟”連なる構成を考案しました。そして、空間の展開が生み出す“動き”で子供達の居場所の発見や交流を促します。施設の公式サイトはこちら

敷地はかつて東洋一のマンモス団地と言われた松原団地の中央に位置しています。
老朽化による一斉建て替えに伴い、隣接する小学校と幼稚園を残して地域全域が更地となり、新たな町が立ち上がろうとしていました。隣棟間隔の広い当時の団地は、守られた中にたっぷりと緑地があり、内外一体となって子どもたちが遊んでいました。そこでこの土地に根付くその原風景を、新たなかたちで築いていこうと考えました。

建築家によるテキストより

子どもを見ていると、心を震わせながら身体が空間に反応している瞬間をよく目にします。
高いところがあれば上りたくなり、囲まれたところがあれば身を寄せたくなり、トンネルがあればくぐりたくなる。さらに明るいところや暗いところ、音の響くところ、風の抜けるところ、そして暖かいところと、子どもたちは全身、五感を使って自分と世界との距離に一つ一つ驚きながら、生の喜びを感じているように見えます。
こうした発見に満ちた建築が立ち上がることで、子どもたちの能動性を喚起する生き生きとした場が生まれるのではないかと考えました。

建築家によるテキストより

建物は紙コップを横にして半分に切ったような形をしています。
その傾いたトンネル状の空間が大きさや傾きを変えながら9棟連なって全体が構成されています。ヴォールトと呼ばれるこの架構は、厚さ180mm(一部200~250mm)のコンクリートで地上から立ち上がり、前後の庭を繋いでいきます。さらにヴォールトが重なることで浮かび上がる軒下や側面の開口を通して、横方向にも空間が展開し、内外一体となった明るく開かれた場が作られていきます。

こうして相互に連動しながら立ち上がる幾何学の中には、やわらかく包み込まれる安心感と、空間の展開によって促される動きが同居しています。それが子どもたちの能動性を喚起し、自分の居場所の発見と交流を促していきます。

建築家によるテキストより
藤本壮介による、ドイツでの建築展「Primitive Future」。現地のアワード受賞を記念して開催。自身の建築哲学を表現する、12個のワイヤー製のオブジェによるインスタレーションを制作。視点により見え方が変わる“立体的なドローイング”が空間に様々なシーンを描く
藤本壮介による、ドイツでの建築展「Primitive Future」。現地のアワード受賞を記念して開催。自身の建築哲学を表現する、12個のワイヤー製のオブジェによるインスタレーションを制作。視点により見え方が変わる“立体的なドローイング”が空間に様々なシーンを描く第1展示室、12の建築プロジェクトを紹介 photo©Erik Jan Ouwerkerk
藤本壮介による、ドイツでの建築展「Primitive Future」。現地のアワード受賞を記念して開催。自身の建築哲学を表現する、12個のワイヤー製のオブジェによるインスタレーションを制作。視点により見え方が変わる“立体的なドローイング”が空間に様々なシーンを描く第2展示室、12個のワイヤーでできたオブジェによりインスタレーションを展示 photo©Erik Jan Ouwerkerk
藤本壮介による、ドイツでの建築展「Primitive Future」。現地のアワード受賞を記念して開催。自身の建築哲学を表現する、12個のワイヤー製のオブジェによるインスタレーションを制作。視点により見え方が変わる“立体的なドローイング”が空間に様々なシーンを描く第2展示室、インスタレーションの詳細 photo©Erik Jan Ouwerkerk
藤本壮介による、ドイツでの建築展「Primitive Future」。現地のアワード受賞を記念して開催。自身の建築哲学を表現する、12個のワイヤー製のオブジェによるインスタレーションを制作。視点により見え方が変わる“立体的なドローイング”が空間に様々なシーンを描く第2展示室、インスタレーションの詳細 photo©Erik Jan Ouwerkerk

藤本壮介による、ドイツ・ベルリンのアエデスでの建築展「Primitive Future ─ Everything Is Circulating」です。
現地のアワード受賞を記念して開催されました。建築家は、自身の建築哲学を表現する、12個のワイヤー製のオブジェによるインスタレーションを制作しました。そして、視点により見え方が変わる“立体的なドローイング”が空間に様々なシーンを描きます。展覧会の公式ページはこちら


こちらはリリーステキストの翻訳

藤本壮介は自然環境と建築環境の関係を再考する先見的な建築家です。彼の詩的なプロジェクトにおいて、日本人建築家は秩序と無秩序、単純さと複雑さのバランスを目指しています。それは、彼の建築では、物理的な境界は視覚的に溶解することになっているからです。藤本がAWアーキテクト・オブ・ザ・イヤー2023に選ばれたことを記念して、アエデスでの展覧会は彼の実験的なアプローチに捧げられます。広大なインスタレーションは、山を連想させる「積み重ね」の家、木の形に沿った構造、小さな森が生い茂る屋根など、プロジェクトのセレクションを表しています。これらは共に、藤本壮介自身が「プリミティブ・フューチャー」と表現する建築哲学、すなわち人や自然と調和する建築を反映しています。

日本の島、北海道で生まれ育った藤本壮介は、子供の頃から自然に強い関心を抱いていました。これとは対照的に、彼は日本で最も人口の多い大都市である東京という、正反対の人工的な都市状況で建築を学びました。これは、藤本が建築と自然との関係を、彼の作品に不可欠な要素として取り上げるという結果につながっている。藤本は説明します。「今日、私たちは地球規模の問題に直面しています。それは、自然災害、地震、気候変動、そしてパンデミックです。私は、建築は今後よりいっそう自然と結びついていくと考えています。つまり、私たちは自然としての建築を考察し、同時に自然を建築と見なすのです」

すべてがつながっている
藤本壮介が建築を構想するとき、彼は「プリミティブ」と呼ぶ基礎から出発します。つまり、人間と自然が本来持っている多層的な関係です。自然と建築は二律背反するものであるにもかかわらず、彼は自分のプロジェクトに両者を等しく組み込もうと努力している。こうして彼は、違いを中和させるだけでなく、互いに拡散的に共鳴させることで、新たな「場」を生み出すことができるのだと言います。藤本壮介はこう説明します。 「すべてが違っていて、でもつながっているます。ひとつであると同時に多数です。シンプルでありながら複雑。私は、自然、都市、そして人々と真に調和する建築に興味があります」

この建築哲学に基づき、藤本壮介は過去20年にわたり、主に日本と中国で、またヨーロッパでも、幅広く魅力的なポートフォリオを展開してきました。例えば、モンペリエにある樹木のような住宅タワー「L’Arbre Blanc」(2019年)では、機能性と折り紙のような軽さを特徴とするデザインを見事に融合させることに成功し、驚くべき詩的な建築を生み出しました。ブダペストの「ザ・ハウス・オブ・ミュージック」(2022年)も同様で、藤本は、ハンガリーの首都にある市立公園の周囲の自然と融合した、有機的な形をした一部透明の建物と利用者との間に、遊び心のある相互作用や関係を生み出しています。都市空間の狭さへのミニマルで痛烈なデザイン介入によって、藤本は自然と人間とのバランスを創造し、その場所への肯定的な同一性を最大限に刺激し、官能的な空間体験を促進しています。

展覧会
「プリミティブ・フューチャー─すべてが循環する」では、藤本壮介建築設計事務所が手がけた、実現または計画中の12のプロジェクトを紹介します。展覧会の最初の部屋では、12本のフィルムが、多面的なタイポロジーとフォルムをデザインする過程についての洞察を提供します。藤本の建築哲学への言及は、展覧会の第2展示室で紹介されます。広々としたインスタレーションでは、12個のワイヤーでできたオブジェが浮遊し、つながった世界の概念を表現します。それらは、人、自然、地理、建築として一列に並び、メタモフォーシスとして循環しているように読むことができます。視点によって、空間の中にさまざまなスケールやシーンが立体的なドローイングとして現れ、様々なものとつながり、調和してたたずんでいます。

長坂常 / スキーマ建築計画による、アメリカ・ニューヨークの店舗「50 Norman」。日本の食を主題とする飲食と物販。“アウェイ”な土地で“ホーム”の質の保持を求め、端材等を日本で加工し輸送して職人を連れ現地で組立てる方法“DEKASEGI”を考案。コロナ禍の状況を乗り越え完成させる
長坂常 / スキーマ建築計画による、アメリカ・ニューヨークの店舗「50 Norman」。日本の食を主題とする飲食と物販。“アウェイ”な土地で“ホーム”の質の保持を求め、端材等を日本で加工し輸送して職人を連れ現地で組立てる方法“DEKASEGI”を考案。コロナ禍の状況を乗り越え完成させる外観 photo©GION
長坂常 / スキーマ建築計画による、アメリカ・ニューヨークの店舗「50 Norman」。日本の食を主題とする飲食と物販。“アウェイ”な土地で“ホーム”の質の保持を求め、端材等を日本で加工し輸送して職人を連れ現地で組立てる方法“DEKASEGI”を考案。コロナ禍の状況を乗り越え完成させる日本の陶器をはじめとする料理道具をそろえた「CIBONE」 photo©GION
長坂常 / スキーマ建築計画による、アメリカ・ニューヨークの店舗「50 Norman」。日本の食を主題とする飲食と物販。“アウェイ”な土地で“ホーム”の質の保持を求め、端材等を日本で加工し輸送して職人を連れ現地で組立てる方法“DEKASEGI”を考案。コロナ禍の状況を乗り越え完成させる明治四年創業の築地魚河岸「尾粂(おくめ)」 photo©GION
長坂常 / スキーマ建築計画による、アメリカ・ニューヨークの店舗「50 Norman」。日本の食を主題とする飲食と物販。“アウェイ”な土地で“ホーム”の質の保持を求め、端材等を日本で加工し輸送して職人を連れ現地で組立てる方法“DEKASEGI”を考案。コロナ禍の状況を乗り越え完成させるジャパニーズフレンチレストラン「HOUSE BROOKLYN」 photo©GION

長坂常 / スキーマ建築計画が設計した、アメリカ・ニューヨークの店舗「50 Norman」です。
日本の食を主題とする飲食と物販の入る店舗です。建築家は、“アウェイ”な土地で“ホーム”の質の保持を求め、端材等を日本で加工し輸送して職人を連れ現地で組立てる方法“DEKASEGI”を考案しました。また、コロナ禍の状況を乗り越え完成させました。店舗の公式サイトはこちら

50Normanという複合店をNYブルックリンである50 Norman Aveに計画した。

そこにジャパニーズフレンチの「HOUSE BROOKLYN」と、日本の陶器をはじめとする料理道具をそろえた「CIBONE」、明治四年創業の築地魚河岸「尾粂(おくめ)」による日本の食をテーマにした複合店である。

建築家によるテキストより

アウェイな土地でホームでのクオリティをキープしながらお店をつくることを試みた。
長らく海外のプロジェクトで、日本でできていることが、思う通りにできず苦しんでいた。一度は日本でのクオリティを求めるのではなく、もっと大味でどこでも通用するわかりやすいデザインを試みないとならないとも考えた。その一方、デザインを土地に合わせるのではなく、あくまで日本でできているクオリティを守る方法はないかと考えた。そのために制作方法を考えてコストを抑えてクオリティ維持する方法はないかと考えた。

建築家によるテキストより

そこで生まれたのがDEKASEGIだ。
DEKASEGIとは日本において解体され捨てられる材料を日本で加工し、できるだけ体積を落として船ではこび、さらに数名の職人を連れてその組み立てと現地での加工を短期間で行う。更に日本の古材には仕口、継手の加工や経年変化がところどころに残っており、他ではえがたい表情がある。それを生かしたデザインを考えることをおこなっている。

建築家によるテキストより
ヘルツォーグ&ド・ムーロンによる、ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツでの建築展「Herzog & de Meuron」。建築家と密接に協働して企画された展覧会。建築の制作過程と体験におけるアイデアを探求する3つの空間で構成。カビネットから移設した模型等・建築作品での日常を主題とする映画・最新作の病院のモックアップ等を展示
ヘルツォーグ&ド・ムーロンによる、ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツでの建築展「Herzog & de Meuron」。建築家と密接に協働して企画された展覧会。建築の制作過程と体験におけるアイデアを探求する3つの空間で構成。カビネットから移設した模型等・建築作品での日常を主題とする映画・最新作の病院のモックアップ等を展示カビネットの一部を移設した第1部屋。/ Installation view of the Herzog & de Meuron exhibition at the Royal Academy of Arts, London (14 July – 15 October 2023). Photo © Royal Academy of Arts, London / David Parry. © Herzog & de Meuron
ヘルツォーグ&ド・ムーロンによる、ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツでの建築展「Herzog & de Meuron」。建築家と密接に協働して企画された展覧会。建築の制作過程と体験におけるアイデアを探求する3つの空間で構成。カビネットから移設した模型等・建築作品での日常を主題とする映画・最新作の病院のモックアップ等を展示H&dMの作品をテーマに、ベカ&ルモワンヌが制作した映画を展示する第2室。 / Installation view of the Herzog & de Meuron exhibition at the Royal Academy of Arts, London (14 July – 15 October 2023), showing Beka & Lemoine, Rehab from rehab film, 2023. Photo © Royal Academy of Arts, London / David Parry. © Beka & Lemoine
ヘルツォーグ&ド・ムーロンによる、ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツでの建築展「Herzog & de Meuron」。建築家と密接に協働して企画された展覧会。建築の制作過程と体験におけるアイデアを探求する3つの空間で構成。カビネットから移設した模型等・建築作品での日常を主題とする映画・最新作の病院のモックアップ等を展示建設中のチューリッヒの病院を展示する第3室。 / Installation view of the Herzog & de Meuron exhibition at the Royal Academy of Arts, London (14 July – 15 October 2023). Photo © Royal Academy of Arts, London / David Parry. © Herzog & de Meuron

ヘルツォーグ&ド・ムーロンによる、イギリス・ロンドンの、ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツでの建築展「Herzog & de Meuron」です。
建築家と密接に協働して企画された展覧会です。会場は、建築の制作過程と体験におけるアイデアを探求する3つの空間で構成されています。カビネットから移設した模型等・建築作品での日常を主題とする映画・最新作の病院のモックアップ等を展示しています。展覧会の公式ページはこちら


こちらはリリーステキストの翻訳です

ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツは、批評的に高い評価を得ているスイスの建築事務所ヘルツォーグ&ド・ムーロン(H&dM)の展覧会を、ロンドンで約20年ぶりに開催します。ジャック・ヘルツォークとピエール・ド・ムーロンによって1978年にバーゼルで設立されたこの建築事務所は、建築の性質を再考することによって世界中の都市を形作ってきました。建築家たちとの密接なコラボレーションによって企画されたこの展覧会では、彼らのプロジェクトに適用された考え方や アプローチについての洞察を来場者に提供します。幅広い制作方法、素材、技術が展示され、H&dMの建築とその周辺のコンテクストを体験できる機会となっています。

テート・モダン(ロンドン、2000年と2016年)、ラバン・ダンス・センター(ロンドン、2003年)、北京国家体育場(鳥の巣)(2008年)、エルプフィルハーモニー・ハンブルク(2016年)、REHABバーゼル(2002年と2020年)、M+(香港、2021年)、ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(ロンドン、2022年)、ユニバーシティテッツ・キンデルスピタル・チューリッヒ(2024年完成予定)を含む、美術館、病院、スタジアム、民間および公共建築物など、最近および現在の注目すべきプロジェクトがあります。

展覧会は、建築の制作過程と体験におけるアイデアとプロセスを探求する3つのスペースのシークエンスで構成されています。最初の部屋は、H&dMのオープンな倉庫であり研究スペースであるカビネットの一部をバーゼルからロンドンに移したものです。背の高い木製の棚には、幅広い模型、素材、プリント、写真、フィルムクリップ、AR体験など、約400点の品々が展示されており、多様でありながら具体的なプロジェクトの数々を表現しています。これらのカビネットのショーケースの傍らには、H&dMの建築の知覚への関心と、アーティストとの長年のコラボレーションを示す9点の大型写真作品が展示されています。それは、アーティストのトーマス・ルフの作品6点と、ドイツの写真家アンドレアス・グルスキーの作品3点です。拡張現実(AR)を通じて、来場者はデジタル3Dモデルやアニメーションによって展示に命を吹き込まれたプロジェクトをさらに掘り下げることができます。

2つ目の部屋は映画スペース。中央の大型スクリーンでは、スイスのバーゼルにあるH&dMのプロジェクト「REHAB Clinic for Neurorehabilitation and Paraplegiology」での日常生活を描いた、著名な映像作家ベカ&ルモワンヌによる新作映画の編集版が上映されています。スクリーンの反対側には、スクリーンの反対側には、H&DMのプロジェクトを占めて探索する人々の観察に基づいたフィルム・インスタレーションがあります。

最後の部屋はヒーリング・アーキテクチャーに焦点を当て、現在建設中のプロジェクト、スイスのチューリッヒ・キンダースピタル(Universitats- Kinderspital Zurich)、ひとつを取り上げます。このプロジェクトは2012年、先駆的な病院建築による新施設を求める国際コンペで勝利しています。この展示では、来場者がH&dMの癒しの空間のデザインに取り組むプロセスや、自問自答を知ることができます。この部屋には、病室の断面の1:1の内装のモックアップがあり、H&dMの病室とデザインのヒューマニゼーションが表現されています。訪問者は、ARを使用して実物大の部屋を探索することができます。

【ap job更新】 “デザイン×事業でまちを豊かに”をコンセプトに、地方からまちを変える建築設計事務所「L・P・D」が、設計スタッフ(経験者・既卒)を募集中
【ap job更新】 “デザイン×事業でまちを豊かに”をコンセプトに、地方からまちを変える建築設計事務所「L・P・D」が、設計スタッフ(経験者・既卒)を募集中
【ap job更新】 “デザイン×事業でまちを豊かに”をコンセプトに、地方からまちを変える建築設計事務所「L・P・D」が、設計スタッフ(経験者・既卒)を募集中自社物件「apartment BEAVER」

“デザイン×事業でまちを豊かに”をコンセプトに、地方からまちを変える建築設計事務所「L・P・D」の、設計スタッフ(経験者・既卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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株式会社L・P・Dでは、建築設計の実務経験のあるスタッフを募集いたします。

【地方からまちを変える建築設計事務所】
株式会社L・P・Dは、仙台駅から電車で20分の小さな地方都市である宮城県岩沼市館下エリアを拠点に活動する建築設計事務所です。
このエリアには、弊社運営のシェアオフィス「TateshitaShare」や自社のショールーム兼打合せスペースである「複合古民家実験住宅」、自社開発物件である「apartmentBEAVER」があります。
自社開発を基軸に培った企画力やデザイン・まちづくりの経験を、全国の地方都市に還元し、持続可能な地域をつくる設計事務所です。

【デザイン×事業でまちを豊かに】
私たちが活動する地方都市では、人口減少や地域経済の衰退が著しく、これからの日本の抱える課題と向き合う必要があります。私たちはこの「課題先進地域」において、「デザイン」と「事業」によって地域課題を解決し、それらを全国の地域へと展開していく設計事務所です。

【建築設計「+α」】
私たちは建築設計・デザインを主軸にしながら、自社が地域開発する自社物件の企画・設計・運営、そして、全国の様々な地域でのまちづくりのコンサルティングまで手掛ける設計事務所です。建築設計をベースに、その前後の企画・事業構想から運営段階まで、幅広く興味を持ち、「建築設計+α」で地域をリアルに変えていくことに動機がある方をお待ちしております。

【エリアでワクワク働き、暮らす会社】
持続的な地域の発展のためには、まずは自分たちが豊かな暮らしを実現することが大切であると思っています。そのため、自社物件併設のコミュニティサウナをはじめとし、複合古民家実験住宅(LIVING)での食事会や勉強会、自社物件の入居者を交えた交流会、自社のコモンスペースでのマルシェ開催等、自分たち自身が地域での暮らしを楽しむことを大切にしています。

長谷川欣則+堀越ふみ江 / UENOA architectsによる、東京・渋谷区の、店舗「地下食堂DAGAYA」。企業の社屋内にある“地域に開く”社員食堂。様々な使い方に応える空間を目指し、分割してランダム配置も可能な“三角形のテーブル”を考案。角度のズレに起因する視線の交錯が“自由さ”と“心地よさ”を生み出す
長谷川欣則+堀越ふみ江 / UENOA architectsによる、東京・渋谷区の、店舗「地下食堂DAGAYA」。企業の社屋内にある“地域に開く”社員食堂。様々な使い方に応える空間を目指し、分割してランダム配置も可能な“三角形のテーブル”を考案。角度のズレに起因する視線の交錯が“自由さ”と“心地よさ”を生み出すエントランス photo©Nacasa&Partners
長谷川欣則+堀越ふみ江 / UENOA architectsによる、東京・渋谷区の、店舗「地下食堂DAGAYA」。企業の社屋内にある“地域に開く”社員食堂。様々な使い方に応える空間を目指し、分割してランダム配置も可能な“三角形のテーブル”を考案。角度のズレに起因する視線の交錯が“自由さ”と“心地よさ”を生み出す三角形のテーブルを分割する前の状態 photo©Nacasa&Partners
長谷川欣則+堀越ふみ江 / UENOA architectsによる、東京・渋谷区の、店舗「地下食堂DAGAYA」。企業の社屋内にある“地域に開く”社員食堂。様々な使い方に応える空間を目指し、分割してランダム配置も可能な“三角形のテーブル”を考案。角度のズレに起因する視線の交錯が“自由さ”と“心地よさ”を生み出す三角形のテーブルを分割した状態 photo©Nacasa&Partners

長谷川欣則+堀越ふみ江 / UENOA architectsが設計した、東京・渋谷区の、店舗「地下食堂DAGAYA」です。
企業の社屋内にある“地域に開く”社員食堂です。建築家は、様々な使い方に応える空間を目指し、分割してランダム配置も可能な“三角形のテーブル”を考案しました。また、角度のズレに起因する視線の交錯が“自由さ”と“心地よさ”を生み出します。店舗の公式サイトはこちら

千駄ヶ谷で約80年の歴史を持つ松田建設工業の地下を改修して、地域に開いた社員食堂スペースを計画しました。

この場所は平日の昼間は社員や地域の人々が利用できる食堂として使用され、それ以外の時間帯は社内ミーティングや地域のイベントスペースとして様々な人が利用できる場所となっています。

建築家によるテキストより

計画としては既存躯体の角度に呼応するようなとても大きな三角形のテーブルを考えました。
そのテーブルを細かい三角形に分割することで、座席をランダムに配置できるような仕組みとしました。

建築家によるテキストより

三角形のテーブルの特徴として、座ったときに対面に向き合う壁や人との正対関係が特有の角度を持ってズレるため、様々な視線の交錯が生じます。そこに座ったときに予期せぬ関係性が自由さを感じさせ、不思議と心地よさを作り出すことができたのは面白い発見でした。
家具としての機能を少しだけ拡張し、大きなスケール感やランダム感などを空間に取り込むことで空間全体の印象に彩りを生み出しました。

建築家によるテキストより
山設計工房による、大阪・吹田市の、集合住宅「千里グリーンヒルズ高野台101号棟」。賃貸団地の建替え事業の第一期。面影の継承・長大さの緩和・周辺との調和を目指し、既存建物や周辺環境から“抽出した色”で“細やかに塗り分ける”建築を考案。“地域の顔”として隣接交差点からの見え方も意識
山設計工房による、大阪・吹田市の、集合住宅「千里グリーンヒルズ高野台101号棟」。賃貸団地の建替え事業の第一期。面影の継承・長大さの緩和・周辺との調和を目指し、既存建物や周辺環境から“抽出した色”で“細やかに塗り分ける”建築を考案。“地域の顔”として隣接交差点からの見え方も意識南西側外観 photo©増田好郎
山設計工房による、大阪・吹田市の、集合住宅「千里グリーンヒルズ高野台101号棟」。賃貸団地の建替え事業の第一期。面影の継承・長大さの緩和・周辺との調和を目指し、既存建物や周辺環境から“抽出した色”で“細やかに塗り分ける”建築を考案。“地域の顔”として隣接交差点からの見え方も意識西側外観 photo©増田好郎
山設計工房による、大阪・吹田市の、集合住宅「千里グリーンヒルズ高野台101号棟」。賃貸団地の建替え事業の第一期。面影の継承・長大さの緩和・周辺との調和を目指し、既存建物や周辺環境から“抽出した色”で“細やかに塗り分ける”建築を考案。“地域の顔”として隣接交差点からの見え方も意識西側外観 photo©増田好郎
山設計工房による、大阪・吹田市の、集合住宅「千里グリーンヒルズ高野台101号棟」。賃貸団地の建替え事業の第一期。面影の継承・長大さの緩和・周辺との調和を目指し、既存建物や周辺環境から“抽出した色”で“細やかに塗り分ける”建築を考案。“地域の顔”として隣接交差点からの見え方も意識8階、共用廊下 photo©増田好郎

山設計工房が設計した、大阪・吹田市の、集合住宅「千里グリーンヒルズ高野台101号棟」です。色彩・サインデザインは、UMA / design farmが担当しています。
賃貸団地の建替え事業の第一期の計画です。建築家は、面影の継承・長大さの緩和・周辺との調和を目指し、既存建物や周辺環境から“抽出した色”で“細やかに塗り分ける”建築を考案しました。また、“地域の顔”として隣接交差点からの見え方も意識されました。

大阪府吹田市内千里ニュータウンに位置するUR都市機構が所有する賃貸住宅の建替え事業の第一期計画である。

千里ニュータウン高野台住区の入口として供給が開始された昭和48年より存在感を持つ2棟の住棟が配置されていた。集団規定の遵守や良好な住環境確保の観点から既存の住棟配置を基本骨格としながら計画は進められた。

従前戸数よりも多くの戸数を計画しなければならない計画・設計条件上、建物ボリュームはどうしても大きくなってしまう。そんな中、多様な建築・ランドスケープ的手法を組み合わせることで魅力ある団地空間の構築を試みた。

建築家によるテキストより

建物の色彩は、これまでの高野台団地の面影を少しでも残していくため、現在の建物が持っている色調から抽出した色と、高野台団地周辺の建物が持つ色調を組み合わせて外壁へと展開した。

妻壁は、ボリューム感を軽減するため、細やかな塗り分けによって軽やかさを、それと同時に、佐竹台二丁目の交差点からの見え方を一つの地域の顔となるように目指した。

建築家によるテキストより

千里丘陵の中にある吹田市周辺・南千里エリアは、現在も竹林が多く残っており、街を歩いていても目にし、今でも千里一帯の景観を大きく作る一部だと考えた。その古くから千里にある竹・竹林をモチーフとし、サイン計画や色彩計画に取り入れた。竹をモチーフに、長方形を斜めに「そぎ」という切り方で切ったかたちを一つのモジュールとして考えた。

バルコニー側は長大なボリューム感を軽減するために手摺の色を3種類使い分けながら、ラムダムパターンを展開した。大きな壁面の存在感が曖昧になり、歩行者や周囲の景観としてより自然な状態で馴染んでいくことを意図した。

建築家によるテキストより
トラフ建築設計事務所による、東京・銀座の店舗「CABaN GINZA」。間口が広く奥行が浅い区画。既存店と異なるデザインコードの要望に、ブランドと呼応する色で縁取った店内を間接光が“ショーウインドウ”の様に浮上させる計画を考案。商品を美しく見せて街路との一体感も生み出す
トラフ建築設計事務所による、東京・銀座の店舗「CABaN GINZA」。間口が広く奥行が浅い区画。既存店と異なるデザインコードの要望に、ブランドと呼応する色で縁取った店内を間接光が“ショーウインドウ”の様に浮上させる計画を考案。商品を美しく見せて街路との一体感も生み出す photo©阿野太一
トラフ建築設計事務所による、東京・銀座の店舗「CABaN GINZA」。間口が広く奥行が浅い区画。既存店と異なるデザインコードの要望に、ブランドと呼応する色で縁取った店内を間接光が“ショーウインドウ”の様に浮上させる計画を考案。商品を美しく見せて街路との一体感も生み出す photo©阿野太一
トラフ建築設計事務所による、東京・銀座の店舗「CABaN GINZA」。間口が広く奥行が浅い区画。既存店と異なるデザインコードの要望に、ブランドと呼応する色で縁取った店内を間接光が“ショーウインドウ”の様に浮上させる計画を考案。商品を美しく見せて街路との一体感も生み出す photo©阿野太一

トラフ建築設計事務所が設計した、東京・銀座の店舗「CABaN GINZA」です。
間口が広く奥行が浅い区画の衣料品店。建築家は、既存店と異なるデザインコードの要望に、ブランドと呼応する色で縁取った店内を間接光が“ショーウインドウ”の様に浮上させる計画を考案しました。また、商品を美しく見せて街路との一体感も生み出す事も意図されました。店舗の公式サイトはこちら

2018年にトゥモローランドより誕生したオリジナルブランドCABaNの新店の内外装を手掛けた。

敷地は銀座EXITMELSAの1階路面の角に位置し、奥行1.8m~2.6mx17mの細長い区画となる。上質さと遊び心を兼ね備える同ブランドの特徴を踏まえ、既存店とは異なる新たなデザインコードが求められた。

建築家によるテキストより

オーニングが印象的なファサードをブランドイメージと呼応する色で統一。
深緑色で縁取られた店内全体を、柔らかい間接光によってショーウインドウのように浮かび上がらせる計画とした。

メインエントランス側の正面には、アーチ型の木製フレームで切り取られたスペースにベンチとフィッティングルームを備え、レイヤー状に一段階奥行きを与えることで落ち着きのある空間で来客をもてなす。

建築家によるテキストより

メインエントランス側の正面には、アーチ型の木製フレームで切り取られたスペースにベンチとフィッティングルームを備え、レイヤー状に一段階奥行きを与えることで落ち着きのある空間で来客をもてなす。

両端にミラーを配して長手方向に広がりを与えた陳列エリアには、8m幅の棚下にウォームグレー色を背景に施し、一列に並ぶ色彩豊かなアパレルアイテムを際立たせた。アーチのフレームや棚板などにポイントで用いた、温かみのあるラワン材が空間に上質さを与える。

建築家によるテキストより
若松均建築設計事務所による、東京・世田谷区の、集合住宅「セタガヤテラス」。住宅街の角地のコーポラティブハウス。地域の環境維持を願う地主の想いに応え、部屋やテラス等を“筒”と捉え構成して“家”と“街”が繋がる様な状況を創出。生活の場を道路側に設ける計画で外との関係構築も促す
若松均建築設計事務所による、東京・世田谷区の、集合住宅「セタガヤテラス」。住宅街の角地のコーポラティブハウス。地域の環境維持を願う地主の想いに応え、部屋やテラス等を“筒”と捉え構成して“家”と“街”が繋がる様な状況を創出。生活の場を道路側に設ける計画で外との関係構築も促す外観 photo©鈴木研一
若松均建築設計事務所による、東京・世田谷区の、集合住宅「セタガヤテラス」。住宅街の角地のコーポラティブハウス。地域の環境維持を願う地主の想いに応え、部屋やテラス等を“筒”と捉え構成して“家”と“街”が繋がる様な状況を創出。生活の場を道路側に設ける計画で外との関係構築も促す1階、通り庭 photo©鈴木研一
若松均建築設計事務所による、東京・世田谷区の、集合住宅「セタガヤテラス」。住宅街の角地のコーポラティブハウス。地域の環境維持を願う地主の想いに応え、部屋やテラス等を“筒”と捉え構成して“家”と“街”が繋がる様な状況を創出。生活の場を道路側に設ける計画で外との関係構築も促すA住戸、1階 photo©鈴木研一

若松均建築設計事務所が設計した、東京・世田谷区の、集合住宅「セタガヤテラス」です。
住宅街の角地のコーポラティブハウスです。建築家は、地域の環境維持を願う地主の想いに応え、部屋やテラス等を“筒”と捉え構成して“家”と“街”が繋がる様な状況を創出しました。また、生活の場を道路側に設ける計画で外との関係構築も促す事も意図されました。

武家屋敷で有名なボロ市通り周辺には、大きなお屋敷や町家の面影がまだ残る。
敷地は車の往来、人通りの少ない静かな住宅地にあり、庭木や緑も多く北西方向に大きな保存樹木のケヤキを望む。一方で、近くに設計した「世田谷のコーポラティブハウス」があり、久しぶりに訪れたが、辺りは狭小住宅や分譲マンションなどに建て替わり、地域は徐々におおらかさを失いつつあるとも感じた。

建築家によるテキストより

以前は奥まった袋小路であったのに対し今回は東南の角地である。
同種企画の多くは引き込み通路の奥や旗竿敷地など接道距離が短いのがひとつの特徴だが、「いまの良好なまちの環境を保ちたい」という地主の強い想いで叶った稀有なコーナーといえる。周りとの関わりが大きい敷地形状に対し、環境を損なうことなくボリューム感を抑え、地域の形成要素としていかに「まちに住まう場」を設定できるかが主要なテーマである。

建築家によるテキストより

8戸全ての住戸が道に面するように「ロの字型のアパートメント形式」のコーポラティブハウスを計画した。
西側隣地にプロジェクト2の企画が進んでいた経緯から、互いに行き来できる路地的な場が残り、計3方向に抜けられる「みち」を有する「通り庭形式の中庭」を内側に据える。各住戸へはこの通り庭を通ってアクセスする。道路側に生活の場がある。道との僅かな凹凸の隙間に樹木を植え、テラス、ドライエリアなど道との距離を保つことで、外に対して積極的な関係を築こうとした。

建築家によるテキストより
松井大佑 / Atelier komaによる、熊本市の、映画館「gather」。駅前ビル内のシネマコンプレックス。来館者の“集い”をつくる空間の諸要素の“集い”に着目し、モノクロの色彩の下に“制御する”設計を志向。躯体・設備・広告等を“ダミー”の量塊を用いて整理し馴染ませる
松井大佑 / Atelier komaによる、熊本市の、映画館「gather」。駅前ビル内のシネマコンプレックス。来館者の“集い”をつくる空間の諸要素の“集い”に着目し、モノクロの色彩の下に“制御する”設計を志向。躯体・設備・広告等を“ダミー”の量塊を用いて整理し馴染ませるロビー photo©ikumasatoshi
松井大佑 / Atelier komaによる、熊本市の、映画館「gather」。駅前ビル内のシネマコンプレックス。来館者の“集い”をつくる空間の諸要素の“集い”に着目し、モノクロの色彩の下に“制御する”設計を志向。躯体・設備・広告等を“ダミー”の量塊を用いて整理し馴染ませるロビー photo©ikumasatoshi
松井大佑 / Atelier komaによる、熊本市の、映画館「gather」。駅前ビル内のシネマコンプレックス。来館者の“集い”をつくる空間の諸要素の“集い”に着目し、モノクロの色彩の下に“制御する”設計を志向。躯体・設備・広告等を“ダミー”の量塊を用いて整理し馴染ませるホワイエ photo©ikumasatoshi
松井大佑 / Atelier komaによる、熊本市の、映画館「gather」。駅前ビル内のシネマコンプレックス。来館者の“集い”をつくる空間の諸要素の“集い”に着目し、モノクロの色彩の下に“制御する”設計を志向。躯体・設備・広告等を“ダミー”の量塊を用いて整理し馴染ませるシアター入口 photo©ikumasatoshi

松井大佑 / Atelier komaが設計した、熊本市の、映画館「gather」です。
駅前ビル内のシネマコンプレックスの計画です。建築家は、来館者の“集い”をつくる空間の諸要素の“集い”に着目し、モノクロの色彩の下に“制御する”設計を志向しました。そして、躯体・設備・広告等を“ダミー”の量塊を用いて整理し馴染ませました。施設の公式サイトはこちら

映像を観るために集う場所。
これはJR熊本駅前に新築されるアミュプラザの7階につくられる映画館、熊本ピカデリーの共用スペース内装計画。コンペを経て紆余曲折、基本プランが成り立った2020年初頭、最終提案の最中にコロナ禍となった。集うことが制限され始め、映画館というプログラムそのものにも懐疑的な時代が到来した。

建築家によるテキストより

映画館は元来、のぞき込むように映像を観る木箱の機械「キネトスコープ」が陳列されている施設に起源し、人と映像が1対1という関係から始まる。技術の進化により大画面のスクリーンのなか、人と映像が1対多数という関係が主流となったが、コロナ禍により拍車がかったサブスクリプションが普及する2020年代、人と映像は改めて1対1の関係性を築きだしている。
そのような時代、映像を観るために集う場所についてどんな可能性があり、それをインテリアとしてどう解いてゆくべきか、ということがおおきな問いとなった。そうして「集い」について考えを巡らすようになった。

建築家によるテキストより

映画館に集う、建築躯体、設備、広告などの諸要素をインテリアと等価に扱うことを考えた。具体的にはブランドカラーである白と、熊本の風土の色である黒を挿し色として引用し、モノクロの色彩を軸に多彩な諸要素の集いかたを制御するインテリアとした。

建築家によるテキストより
藤本壮介・永山祐子・成瀬友梨が審査する、ケイミュー主催のアワード「ARCHITECTURAL DESIGN AWARD 2023」が応募作品を募集中。ケイミュー商品使用物件を対象に“未来に残していきたい外装デザイン”を選定し表彰。受賞者には藤本作品の“白井屋ホテル”での表彰式と“総額185万”の商品券を用意
藤本壮介・永山祐子・成瀬友梨が審査する、ケイミュー主催のアワード「ARCHITECTURAL DESIGN AWARD 2023」が応募作品を募集中。ケイミュー商品使用物件を対象に“未来に残していきたい外装デザイン”を選定し表彰。受賞者には藤本作品の“白井屋ホテル”での表彰式と“総額185万”の商品券を用意
藤本壮介・永山祐子・成瀬友梨が審査する、ケイミュー主催のアワード「ARCHITECTURAL DESIGN AWARD 2023」が応募作品を募集中。ケイミュー商品使用物件を対象に“未来に残していきたい外装デザイン”を選定し表彰。受賞者には藤本作品の“白井屋ホテル”での表彰式と“総額185万”の商品券を用意

藤本壮介・永山祐子・成瀬友梨が審査する、ケイミュー主催のアワード「ARCHITECTURAL DESIGN AWARD 2023」が応募作品を募集しています。ケイミュー商品を使用した物件を対象“未来に残していきたい外装デザイン”を選定し表彰します。受賞者には藤本壮介の作品でもある“白井屋ホテル”での表彰式と“総額185万”の商品券が用意されています(※表彰式の会場は予定です、表彰式の招待にケイミュー賞受賞者は含まれません)。応募受付期間は2023年8月31日(ケイミュー到着分まで)。WEB応募ページはこちら【ap・ad】

実施の背景

当社は2023年12月に設立20周年を迎え、次の30周年へのスタートを切ることになります。これを機に、今年3月には新企業タグライン「未来を、いま、選ぼう」を設定。新たな価値を創出し、社会貢献を果たす企業となるという決意でスタートしました。

商品をつくるだけでなく、街並みをつくり、都市をつくり、この社会の未来をつくっていく企業となることを目指し、施工事例コンテストも「ARCHITECTURAL DESIGN AWARD」として、業界を代表するコンテストとなれるよう、装いも新たに新企画としてスタートします。

リリーステキストより

作品募集・審査
 
「ARCHITECTURAL DESIGN AWARD 2023」は、2022年8月1日~2023年8月31日までに完工し、当社商品(カタログ掲載品)を使用した物件を対象に、2023年8月31日まで募集します。

審査基準は、建築デザインとしての美しさ・新しさが感じられること、街並みや景観に対して配慮された作品であること、の2点で、施工写真や設計要旨から総合的に判断していく予定です。

審査員は、国内外で活躍する建築家 藤本壮介氏、ドバイ国際博覧会日本館を手掛けた永山祐子氏、店舗・集合住宅などの設計を広く手掛ける成瀬友梨氏ら、建築家のトップランナー3名にご賛同いただき、お引き受けいただきました

さらに、表彰式は群馬県前橋市「白井屋ホテル」で開催予定。江戸時代に創業した歴史ある白井屋旅館が前身であり、藤本壮介氏を含む内外のトップクリエイターによるプロジェクトで再生されたデザイナーズホテルです。「未来に残す」という「ARCHITECTURAL DESIGN AWARD」のコンセプトの一環として選定しました。

当社では、こうした活動をさらに広げ、街や社会の美しい未来に貢献できるよう努めていく考えです。

リリーステキストより

より詳しい情報は以下に掲載します。

坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える畑側の外観 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える道路側の外観 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える農機具置場 photo©Takuya Seki

坂田裕貴 / a.d.pが設計した、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」です。
生産緑地に計画された農作業の為の建物です。建築家は、野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ建築を志向しました。そして、畑と呼応する平側や街に開く妻側など多様な性格を与える事が意図されました。

建売住宅群と隣接する東京都23区内の住宅地にある生産緑地に建つ小屋。

施主は都市部の農家として暮らしや飲食店との循環システムをつくり、畑で取れたオーガニック野菜を直売、近隣への提供。さらに廃棄を収集し自ら堆肥化し畑へ戻すという活動をしており、メディア掲載やSNSなど積極的に発信を行っている。そこで、畑・街・思想やメディアといった多面的な振る舞いをもつ小屋を計画した。

建築家によるテキストより

畑側の木ルーバー面は畑のアイデンティティーとしても意味を持つ。小径材の反復が同じ野菜が整然と並ぶ畑の風景に馴染みながら、木製でありながら品のよい佇まいを小屋に纏わせることで、畑の背景として凛と建つ。その反面、ルーバー面は扉を開いたとたん耐力壁を巻き込んで屏風のように軽やかな存在となる。

建築家によるテキストより

隣地への控えた主張や畑側のアイデンティティとしての主張、軽やかな振舞い。
がらんと開け放した農具器具置き場、そこに陽の光や隣家の影、法規、直売の店舗然とした振舞い。さまざまな局面と相対しそれぞれに分人化することで、所有者の思想を体現した小屋となる。また、その姿は相対するそれぞれの世界へ参加する、アバターのようでもある。

建築家によるテキストより

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