安藤忠雄の設計で完成し2020年10月に開館した、中国・広東省の美術館「He Art Museum」の高クオリティな動画です。制作は一条。こちらのページには竣工写真が15枚掲載されています。
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原研哉とnoizによる、台湾・台南市の、台南市美術館でのアートインスタレーション「Shadow In Motion」です。
2019年に台南市の中心部に新しくオープンした台南市美術館の、既存改修の地下駐車場と地上を結ぶ階段の境界に設置されたアートインスタレーション。
地下空間に導かれる自然光を特殊な配列のルーバーによってフィルターすることで、刻一刻と変化する光を、駐車場空間ならではの動的な視覚体験へと翻訳することを意図した。グラフィックデザイナーである原研哉氏とnoizのコラボレーションによる、四次元のグラフィックデザインの試みでもある。
楕円形の階段吹抜をふちどるように短冊状のアルミの薄板を3層に並べ、個々の短冊の回転角が連続的に変化する配置としている。層ごとに回転の位相や周期に微妙に変化をつけることで、インスタレーション自体が光の反射の向きや部分ごとの光量を調整する光学装置となると同時に、モアレ効果と楕円独特の曲率変化による動的な視覚効果を楽しむ装置となるように計画している。
設計においては、既存躯体の施工精度の低さや正確な施工図が存在しない状況に対し、躯体の3Dレーザースキャンを行うことで、全方位に1ミリ以下の精度で正確に形状データを取得して計画をおこなった。ベースとなる既存躯体データが正確であることが前提となってはじめて、光学的な精度でのルーバーの位置や回転角のパラメトリックな調整や、レーザーカッターによる厳密な施工精度の適用を、短工期かつ現実的な工程に落とし込むことが可能となった。
また、設計にはゲームエンジンによるリアルタイム・ビジュアライゼーションを全面的に活用し、静的なレンダリングでは得られない、移動や光源の変化に応じた動的な視覚効果の検証を行った。
アーティストの村上隆へのインタビュー『生前は雑音。評価は僕が死ぬまで分からない」――現代美術家・村上隆が語る創作とお金』が、Yahoo!ニュースに掲載されています。
アーティストのオラファー・エリアソンによるTEDでのトーク「環境について語る子供の声に耳を傾けよう」です。2020年10月に公開されたもので日本語字幕付です。
ニューヨークのイースト・リバーに出現させた滝など巨大で耳目を集めるインスタレーション作品で知られるオラファー・エリアソンは、最新プロジェクトのアース・スピーカー (Earth Speakr) を手のひらに収まる小さなものにしました。これは新鋭の気候活動家である子供たちが自然、自然保護、環境汚染などを語れるメディアとなるようにデザインしたアート作品なのです。


吉岡徳仁によるパブリックアート「光の結晶」が、銀座駅に設置され2020年10月16日に公開されます。詳しい設置場所は、東京メトロ銀座駅 B6出口付近とのこと。
吉岡徳仁はこれまで、自然が人間にもたらす感覚を追求し、作品を生み出してきました。
ガラスの茶室「光庵」、プリズム の建築「虹の教会」、オルセー美術館に常設展示されているガラスのベンチ「Water
Block」など、非物質的な光を独自の手法で表現してきました。2020年10月16日(金)、新たに生まれ変わる銀座駅に吉岡徳仁によるパブリックアート「光の結晶」が設置されます。この作品は、クリスタルガラスから放たれる光により構築された“光の彫刻”です。
特殊なファセットを施した636個のクリスタルガラスが集積することで、ひとつの巨大な光となります。
作品の輝きを生み出すプロセスには世界地図が用いられており、そこには“地球に生きるものとして世界がひとつになる”という平和への願いが込められています 。「光の結晶」が人々に未来への希望を感じさせる、銀座の新しい文化のシンボルとなれば嬉しいです。
アーティスト宮島達男の、千葉市美術館での展覧会「宮島達男 クロニクル 1995−2020」の会場動画です。制作はinternetmuseum。こちらでは会場写真を何枚か閲覧可能です。会期は2020年12月13日まで。
以下は展覧会公式の概要です。
宮島達男は、LED(発光ダイオード)のデジタル・カウンターを使用した作品で高く評価され、世界で活躍する現代美術作家です。1980年代より宮島は、「それは変化し続ける」「それはあらゆるものと関係を結ぶ」「それは永遠に続く」という3つのコンセプトに基づき、これまで30ヵ国250ヶ所以上で作品を発表してきました。作品のモチーフであるデジタル数字は命の輝きをあらわし、0が表示されず1から9の変化を永遠に繰り返すことで、人間にとって普遍的な問題である「生」と「死」の循環を、見る者に想像させます。
本展は千葉市美術館の開館25周年記念として、首都圏の美術館では12年ぶりに開催される大規模な個展です。1996年の開館記念展「Tranquility—静謐」に出品された《地の天》の制作だけでなく、パフォーマンスの再開、世界各地で参加者と協同で行われる「時の蘇生・柿の木プロジェクト」の始動など、1995年は重要な転換期にあたります。本展は1995年を起点とし、時間と空間に深く関わる作品表現の本質に、「クロニクル(年代記)」というテーマから迫ろうとする展覧会です。LED作品、パフォーマンス映像、プロジェクトを軸とする作品のヴァリエーションは、四半世紀の複層的な展開を感じさせるとともに、世界の不確定性に作家が全身全霊をかけ、身体と感性を対峙させてきた事実が伝わるはずです。
2000年代に入り、宮島は「Art in You(アートインユー)」を提唱しています。「アートはあなたの中にある」と訳され、誰もが創造性を生み出すことを信じてやまない独自の芸術思想といえます。この宮島のメッセージは、自然災害や国際紛争など、さまざまな困難に直面しても歩みを止めず努力してきた現代社会の人々に、今こそ必要とされるものかもしれません。生きることの意味、そして平和と共生の意義を、他者との開かれた対話を通して問い続けてきた宮島の豊かな世界観は、未来への新たな視座を投げかけることでしょう。



ペーター・メルクリの、イギリス・ロンドンのベッツ・プロジェクトでの展覧会「Peter Märkli Drawings and Small Tables」の会場写真と出展作品をご紹介します。初公開のテーブル作品も展示されています。これらの作品は全て販売されています。また展示に合わせて制作されるブックレットも販売されるのだそう。会期は2020年11月7日まで。
メルクリはスイス建築界を代表する建築家のひとりで、古典的建築への造詣が深く、それらの建築を参照し発展させる設計思想で知られています。また、こどものスケッチを想起されるドローイングも有名で、それ自体が作品として扱われています。それらは注視してみると建築のアイデアを模索する痕跡が見て取れ興味深いです。
ベッツ・プロジェクトは、ペーター・メルクリのイギリスでの3回目の大規模な個展「ドローイングと小さなテーブル」を開催いたします。この特別展では、スイス人建築家であるペーター・メルクリの新作と既存の作品を25点のドローイングと7点の小さなテーブルで構成し、ギャラリーの上下のスペースに展示します。また、展覧会カタログも刊行されます。
ペーター・メルクリの新しいドローイングを見るたびに、プロジェクトのための設計図として、あるいは投機的な立面図の研究として、あるいは「言語のドローイング」として、その自由さと喜びに感激し、また驚かされる。私にとって(そしておそらくピーターにとっても)不思議なことですが、これらのドローイングを作るとき、彼はどのようにして、どこから始めるのでしょうか?この展覧会に選ばれた最近の言語によるドローイングは、これまでの作品と同様に刺激的で、大胆で、魅力に満ちています。それらは、単純な長方形の建物の高さが幅よりも少しだけ高くなっている場合、どのようにして建築的な秩序やリズム、納得のいく比例関係が与えられるのかについての一連の研究として描かれています。

SHARE アーティストのトム・サックスによる展覧会「トム・サックス:店舗体験」が、伊勢丹新宿店本館で開催。空間や小売の体験すべてをフルデザインし様々な作品を展示・販売
- 日程
- 2020年9月29日(火)–11月30日(月)



アーティストのトム・サックスによる展覧会「トム・サックス:店舗体験」が、伊勢丹新宿店本館で開催されています。空間や小売の体験すべてをフルデザインし様々な作品を展示・販売するとの事。会期は2020年11月30日まで。ここではその作品の一部を紹介します。
トム・サックスと伊勢丹が今回この展覧会を開催するに至った経緯について
伊勢丹では、本館2階にある伊勢丹の新しいスペース「ISETAN THE SPACE」でトム・サックスの展覧会の企画に興味を持っていたところ、伊勢丹スタッフの友人の紹介によりトムに直接コンタクトした事がきっかけとなりました。その後伊勢丹チームがニューヨークを訪れた際、ロックアウェイ・ビーチにあるトムのビーチハウスに招待され、 伊勢丹チームとトムは、サーフィンという共通の趣味を楽しみ、交流を深めていきました。
伊勢丹は、現代アートをもっと生活に取り入れたライフスタイルを提案していきたいと考えていました。これまでハイエンドの高級ブランドとコラボレーションし、現代的なアイコンを精巧なクリエーションに落とし込んだ作品が国内外で人気の高いトム・サックスに「何か一緒にできないか」と話を持ちかけたところ、快諾の返事を得ることができ、この展覧会の開催が決まりました。
トム・サックスからのコメント
”Good business is the best art of all“
ーアンディ・ウォーホールトム・サックス スタジオのプライオリティは彫刻にあります。ここであなたが目にするモノは、made by hand in USAです:チェア、テーブル、ランプ、キャップ、ノート、シャツなどは日用品です。しかし、それらはまた“アート”でもあるのです。慎ましやかなオブジェクトたちは、スタジオのエネルギーがもたらす大胆さと、細部へのこだわりを表現しています。
これらはすべて“彫刻”であります!
“Retail experience”とは、スタジオの物理的発現の入手をあらゆる人と分かち合う機会のことです。
「Tom Sachs:Retail Experience トム・サックス:店舗体験」では、通常はアートギャラリーや美術館にあるアートワークを“あなたの家”に置くことが可能になります。我々は日本への愛情から伊勢丹新宿店を選択しました。 我々の価値観である、ハードワーク、クラフトマンシップ、献身、敬意、そして“愛”は、日本においては満たされさらに上回っていきます。この機会を皆さまにご提案できる事を大変光栄に思います。
写真家の石内都が、若者に向けてアドヴァイスを語っているインタビュー動画です。制作はルイジアナ美術館。日本語で受け答えしています。



沖津雄司 / YUJI OKITSUによる、企業の本社エントランスに設置された常設インスタレーション作品「lightflakes for Star Micronics」です。
「lightflakes for Star Micronics」はスター精密株式会社の本社エントランスに設計した常設のインスタレーションです。
このフロシェクトは、電子機器・工作機械・精密部品のグローバル企業であるスター精密のコーポレートステートメント「小さな技術で大きな世界を作る」を、薄く精巧な「lightflakes」を秩序立てて組むことで細やかに光を拾い上げ、大きな光のオブジェを作り上げることで体現しています。
lightflakesとは光の再構築をコンセプトにデザインしたアートピースです。
直径40mm、薄さ0.3mm のレンズを細工した繊細なパーツlightflakesを室内に精緻に組上げると、光はレンズの効果で幾重に 透過、反射し、風景と共に複製され具象していきます。
エントランスロビーに吊り下げられた2体のスクリーン状のオブジェは、レンズである 53,900枚のlightflakesを水平鉛直に組み合わすことで構築しており、エントランス正面の壁に投影されている映像の反射光と、ガラスファサードから室内に入る自然光を受け、形の無かった光は再構築して空間を演出します。
アーティスト ウーゴ・ロンディノーネ(Ugo Rondinone)の、スイス・チューリッヒのギャラリー エヴァ・プレゼンフーバー(Galerie Eva Presenhuber Zürich)での展覧会「Nuns + Monks」の動画です。展示の公式ページには会場写真も9枚掲載されています
sinato 大野力の建築設計、アーティスト 松山智一のパブリックアートでリニューアルした「新宿東口駅前広場」の動画が公開されています。大野や松山のコメントも収録されています。また、こちらには両者のインタビュー記事も公開されています。
以下は、完成時の大野と松山のコメントです。
sinato 大野力のコメント
広場の設計においては、イベント的な賑わいだけではなく、性別や年齢、人数を問わず、様々な人々が同時共存できる状態をつくることを大事にしています。
俯瞰して見ると、全体に繋がりを感じられるようにしながら、少し隠れられる、普段とは違う目線で座れる、あるいは人数に応じた居所があるなど、様々な設えを配置することで、訪れる人がその日の状態に合わせて居心地の良い場所を選択できるように考えています。
この広場での人々の多様な振る舞いとパブリックアートが重なりあって街に表示されることで、新しい新宿の風景が生まれることを期待しています。
アーティスト 松山智一のコメント
「今回のパブリックアート制作には、ミクロとマクロの2つの視点でのコンセプトがあります。
ミクロな視点では、この場所が、これまであまり活用されていない場であったものの、見るアングルによっては“東京らしさ”を発見できる場所なので、この場所をテーマに「Metro-Bewilder」(メトロビウィルダー)という造語を作成し、新宿の大都会の中に自然をアートとくっつけて“訪れる人達に驚きを提供する“というコンセプトです。
マクロな視点では、新宿は世界で一番の交通量があり、世界中から商業・文化・飲食などを求めて訪れる場所であると同時に、いまだにローカルカルチャーが根付いている場所でもあります。
これは東京でもなかなかないことで、グローバルとローカルが共存しているからこそ喧騒感があり、個性がある、新宿のキャラクターが生まれているので、このローカルとグローバル=グローカルをコンセプトにプランニングしました。」
アーティスト 内藤礼の、金沢21世紀美術館で行われた展覧会「うつしあう創造」の会場動画です。会期は終了しています。
小さなひとが立ち、水が落ちるところに大地が広がり、糸やリボンが揺れるときに風が生まれ、ビーズやガラスが光をまねき入れる――内藤礼は、空間と対話しながら自然のエレメントや繊細なモチーフを組み合わせ、またカンヴァス上に淡い色彩を重ねることで、根源的な生の光景を出現させてきました。
このたびの個展では、『「人(わたし)が作る」を超えること』を問い続けてきた作家が、はじめて「創造」と向き合います。それは人が自らを主体であると認め、人になろうとする行為だと作家はいいます。人と自然、わたしとあなた、生と死、内と外、そして人と作品のあいだに生じる移し、写し、映し、遷し。「うつしあう」両者のあいだに顕われる生気、慈悲、それらとの一体感のうちに、生へと向かおうとする「創造」の瞬間が見出されるのです。
会場となるのは、大小さまざまな展示室や光庭、それをつなぐ通路によって構成される空間。日中は天候や時間によって変化する自然光がその空間を満たし、夕刻になると明かりが灯ります。そこにはどんなにささやかであっても作家の手による創造があり、それを見て、感じる人の創造と共鳴することによって、ひとりひとりの認識が解放されてゆきます。訪れる人は、通路と展示室、生の内と外を行き来し、見ることと見られることを繰り返しながら、生のヴィジョンをつかんでゆくことになるでしょう。
写真家の杉本博司に、青木淳が京都市京セラ美術館館長として話を聞いているインタビュー動画「青木淳館長による杉本博司 経歴聞き取り調書」の日本後字幕・手話通訳付版です。京都市京セラ美術館では、2020年10月4日まで「杉本博司 瑠璃の浄土」展を開催中。
青木淳館長による杉本博司 経歴聞き取り調書
2019年12月27日、杉本スタジオ(東京)にて収録
手話監修:社会福祉法人京都聴覚言語障害者福祉協会
写真家の石内都への、ルイジアナ美術館によるインタビュー動画「Photography Makes History」です。受け答えは日本語です。