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芸術家のヴォルフガング・ライプが、森美術館での展示の為に、作品「ヘーゼルナッツの花粉」を制作している動画

芸術家のヴォルフガング・ライプが、森美術館での展示の為に、作品「ヘーゼルナッツの花粉」を制作している動画です。「地球がまわる音を聴く」展の為に制作されたもの(※会期は終了しています)。

ヴォルフガング・ライプ
《ヘーゼルナッツの花粉》
2015-2018年
花粉(ヘーゼルナッツ)
サイズ可変

Wolfgang Laib
“Pollen from Hazelnut”
2015-2018
Pollen from Hazelnut
Dimensions variable
Courtesy: Kenji Taki Gallery, Nagoya/Tokyo

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※展覧会は終了しました
「地球がまわる音を聴く:パンデミック以降のウェルビーイング」
会期:2022.6.29(水)~ 11.6(日)

田根剛に、自身が設計した「弘前れんが倉庫美術館」について聞いているインタビュー動画 西澤徹夫・浅子佳英・森純平に、自身が設計した「八戸市美術館」について聞いているインタビュー動画 オラファー・エリアソンによる、カタールでのインスタレーション作品。砂漠が広がる風景の中に設置。半円の支持体と円形屋根で構成された作品で、鏡面天井が訪問者や大地を映し込んで現実認識も触発。冷暖房の無い状況下での人々の周辺環境への感化も促す
オラファー・エリアソンによる、カタールでのインスタレーション作品。砂漠が広がる風景の中に設置。半円の支持体と円形屋根で構成された作品で、鏡面天井が訪問者や大地を映し込んで現実認識も触発。冷暖房の無い状況下での人々の周辺環境への感化も促すOlafur Eliasson, Shadows travelling on the sea of the day, 2022, Steel, fibreglass, glass mirrors, 4.53 x 10.51 x 10.51 metre | ø 8.2 metre | ø 8.2 metre, Installation view: Northern Heritage sites, Doha, Qatar, 2022, Courtesy of the artist; neugerriemschneider, Berlin; Tanya Bonakdar Gallery, New York / Los Angeles photo©Iwan Baan
オラファー・エリアソンによる、カタールでのインスタレーション作品。砂漠が広がる風景の中に設置。半円の支持体と円形屋根で構成された作品で、鏡面天井が訪問者や大地を映し込んで現実認識も触発。冷暖房の無い状況下での人々の周辺環境への感化も促すOlafur Eliasson, Shadows travelling on the sea of the day, 2022, Steel, fibreglass, glass mirrors, 4.53 x 10.51 x 10.51 metre | ø 8.2 metre | ø 8.2 metre, Installation view: Northern Heritage sites, Doha, Qatar, 2022, Courtesy of the artist; neugerriemschneider, Berlin; Tanya Bonakdar Gallery, New York / Los Angeles photo©Iwan Baan
オラファー・エリアソンによる、カタールでのインスタレーション作品。砂漠が広がる風景の中に設置。半円の支持体と円形屋根で構成された作品で、鏡面天井が訪問者や大地を映し込んで現実認識も触発。冷暖房の無い状況下での人々の周辺環境への感化も促すOlafur Eliasson, Shadows travelling on the sea of the day, 2022, Steel, fibreglass, glass mirrors, 4.53 x 10.51 x 10.51 metre | ø 8.2 metre | ø 8.2 metre, Installation view: Northern Heritage sites, Doha, Qatar, 2022, Courtesy of the artist; neugerriemschneider, Berlin; Tanya Bonakdar Gallery, New York / Los Angeles photo©Iwan Baan

オラファー・エリアソンによる、カタールでのインスタレーション「Shadows travelling on the sea of the day」です。
砂漠が広がる風景の中に設置されました。半円の支持体と円形屋根で構成された作品で、鏡面天井が訪問者や大地を映し込んで現実認識も触発する事が意図されました。また、冷暖房の無い状況下での人々の周辺環境への感化も促します。

こちらは、作家によるステートメントの翻訳。

「Shadows travelling on the sea of the day」は、ドーハから北上し、ズバラ砦やアイン・モハメッド村を過ぎて、荒々しい砂漠の風景を走り抜けてたどり着きます。遠くから、地平線上にある小さなインフォーマルな集落や工業地帯のような作品を垣間見ることができるかもしれません。実際に歩いて作品に近づくと、何が見えているのかわからないという不安はもう少し残るかもしれません。砂漠の植物や動物の痕跡、岩石が点在する広大な砂の平面が、四方八方に何キロメートルも広がっている風景。地平線の輝きが作品の外側のリミットなのかもしれません。

しかし、作品に出会うために旅をしてきたのは、あなただけではありません。その涼やかで心地よい影は、日中は砂地をゆっくりと、夕暮れから明け方にかけてはより速く移動します。頭上の天井には大きな鏡が設置されており、忍耐強く観察すれば、この循環する旅路に気づくことができるかもしれません。

見上げると、実は地球や自分自身を見下ろすことになります。上も下も、その空間を共有する他の人たちと共に、砂があなたを包みます。自分の姿を見ながら、腕を伸ばして手を振ったり、足をくねらせたりして、自分の見え方を検証してみましょう。それは、大地と自分がつながっているかどうかの現実確認のようなものです。砂の上にしっかりと立っていると同時に、はるか上方の地面から頭を下げてぶら下がっているような状態です。おそらく、一人称視点と、不安定な三人称視点の自分を行ったり来たりすることになるのでしょう。この視線の振動は、身体の動きと相まって存在感を増幅させ、曲線の構造物は周囲の環境に消えていくかのように、非物質化し、風景となるのです。

左右に展開された彫刻的要素のクラスターを見ると、非常に驚くべき効果に気づくかもしれません。鏡の配列は、物理的に明確で部分的なものを連結し、完璧なものにしているのです。鏡はそれぞれ半円状の支持体を映し出し、完全な円形に仕上げます。隣り合う鏡にも鉄の構造物が映り込み、相互のつながりの海を作り出しています。反射が仮想の構図となり、あなたの動きに合わせて変化します。あなたが知覚する、広大な彫刻の要素、そして来場者が織りなす光景は、超現実的でありながら、完全に地に足の着いたものであるように見えます。

日陰の鏡の下を散策しながら、周囲の環境に感化されていくことを願っています。高速で移動する冷暖房完備の乗り物という保護なしに、ゆっくり歩いてみると、何もない不毛な風景ではなく、砂漠の動物、植物、人間、物語、伝統、文化財、風、眩しい日光、濃い空気、陽炎、半円や輪、痕跡、好奇心、疲労、驚き、などを感じることができるかもしれません。「Shadows travelling on the sea of the day」は、あなたが訪れた時、この空間を動いていたすべてのもの、この自然文化的な風景の中にあなたが存在すること、ここにあるすべてのものを祝福しています。それは、この惑星と再同調することへの招待状です。

写真家のヴォルフガング・ティルマンスによる、MoMAでの展覧会「Wolfgang Tillmans To look without fear」の会場写真。展示場所に合わせて自身で作品を構成する事でも知られ、インスタレーションとしても評価される
写真家のヴォルフガング・ティルマンスによる、MoMAでの展覧会「Wolfgang Tillmans To look without fear」の会場写真。展示場所に合わせて自身で作品を構成する事でも知られ、インスタレーションとしても評価されるInstallation view of Wolfgang Tillmans: To look without fear, on view at The Museum of Modern Art, New York from September 12, 2022 – January 1, 2023. Photo: Emile Askey
写真家のヴォルフガング・ティルマンスによる、MoMAでの展覧会「Wolfgang Tillmans To look without fear」の会場写真。展示場所に合わせて自身で作品を構成する事でも知られ、インスタレーションとしても評価されるInstallation view of Wolfgang Tillmans: To look without fear, on view at The Museum of Modern Art, New York from September 12, 2022 – January 1, 2023. Photo: Emile Askey
写真家のヴォルフガング・ティルマンスによる、MoMAでの展覧会「Wolfgang Tillmans To look without fear」の会場写真。展示場所に合わせて自身で作品を構成する事でも知られ、インスタレーションとしても評価されるInstallation view of Wolfgang Tillmans: To look without fear, on view at The Museum of Modern Art, New York from September 12, 2022 – January 1, 2023. Photo: Emile Askey

写真家のヴォルフガング・ティルマンスによる、MoMAでの展覧会「Wolfgang Tillmans To look without fear」の会場写真です。展示場所に合わせて自身で作品を構成する事でも知られ、インスタレーションとしても評価されています。ティルマンスの公式サイトでは、会場写真が88枚のスライドショーで閲覧可能です。展覧会の公式ページはこちら

こちらはリリーステキストの翻訳。

ニューヨーク近代美術館は「Wolfgang Tillmans: To look without fear」を行います。作家にとってニューヨークでの初めての美術館調査で、2022年9月12日から2023年1月1日まで、スティーブン&アレクサンドラ・コーエン展示センターでの特別展覧会です。ティルマンスの写真、ビデオ、マルチメディア・インスタレーションなど約350点が、美術館の6階にゆるやかな年代順で展示されます。この展覧会では、新しい学識と8年にわたるアーティストとの対話から、ティルマンスの深い独創性、哲学的、創造的なアプローチが、彼がそのキャリアを通じて提唱してきた社会的、政治的活動にいかに影響を受け、またそれを強調するためにデザインされているかに焦点をあてます。「Wolfgang Tillmans: To look without fear」は、新たにデイヴィッド・デックマン写真部門のシニアキュレーターとなったロクサナ・マルコシと、キュレーターアシスタントのケイトリン・ライアン、写真部門の前キュレーターアシスタントのフィル・テイラーによって企画されています。

ヴォルフガング・ティルマンス(1968年ドイツ生まれ)は、そのキャリア初期から写真表現の既成概念を覆し、与えられた文脈に応じて写真間の接続を行い、写真を隅に、ドアフレームの上に、自立した柱の上に、あるいは消火器の横に吊り下げて展示空間を活性化させました。このような全体的なインスタレーションのために独自の言語を発展させることで、ティルマンスの実践は、彫刻的な次元に踏み込んでいるのです。彼の実践の決定的な論理は視覚的民主主義であり、「もし一つのことが重要なら、すべてが重要である」というフレーズに最もよく集約されています。

ティルマンスは、アーティストの役割として、社会認識のための「増幅器」であることなどを考えています。彼の制作姿勢は、人と人とのつながりや一体感を前面に押し出したもので、被写体への深い愛情を感じさせます。ティルマンスは、エイズ危機における生存と喪失を描き、メディアによる軍隊の美化を掘り起こし、世界中のLGBTQ+コミュニティに声を与え、グローバリズムの拡散を追跡し、そうすることで絶対的な真実に対する主張と論争しています。

「ティルマンスの価値観は、いくつかの中心的な問いを軸に展開されています」とマルコシは言います。「写真は何を見えるようにすることができるのでしょうか?人は何を知ることができるのでしょうか?誰が注目されるに値するのでしょうか?人はどのように他の人々とつながることができるのでしょうか?どのようにして連帯感を育むことができるのでしょうか?芸術の政治的可能性と倫理的価値は何に宿るのでしょうか?」

安藤忠雄の建築を被写体とし、写真家フィリップ・セクリエが撮り下ろした写真作品の展覧会が開催。USMの丸の内のショールームを会場に、作家が9年間にわたって探求した資料やコレクションも展示
安藤忠雄の建築を被写体とし、写真家フィリップ・セクリエが撮り下ろした写真作品の展覧会が開催。USMの丸の内のショールームを会場に、作家が9年間にわたって探求した資料やコレクションも展示写真集『Atlas Tadao Ando』(Atelier EXB/Prestel)

安藤忠雄の建築を被写体とし、フランス人写真家フィリップ・セクリエが撮り下ろした写真作品の展覧会が開催されます。USMの東京都千代田区丸の内のショールームを会場に、作家が9年間にわたって探求した資料やコレクションも展示されます。会期は2022年11月1日~11月15日です。会場の場所はこちら(Google Map)。【ap・ad】

2021年に刊行された写真集『Atlas Tadao Ando』(Atelier EXB/Prestel)は、元ジャーナリストであるフィリップ・セクリエが、建築と写真への情熱から、建築家安藤忠雄が手掛けた日本はじめ世界中の公共および民間の建造物を9年間にわたって探求し記録した作品集です。

フィリップは、最も象徴的でありながらもなかなか目に触れることができない120棟の安藤忠雄建築をセレクションし、2000枚以上ものモノクロ写真を集成しました。コンクリートとガラスの構造を通して、日本を代表する著名な建築家の卓越した熟考的側面と鋭い美的感覚をとらえたアプローチは、これまでにない独創性を示しています。

丸の内直営ショールームで開催する今回の展覧会では、フィリップの長年に渡る旅の記録を垣間見ることができます。旅に携行した地図や書籍、安藤忠雄に関する書物の個人コレクション、写真集に掲載されている写真の原板など、フィリップが収集した貴重な資料を展示します。

USM ハラーが、建築家フリッツ・ハラーと事業家ポール・シェアラー(USM 三代目経営者)の建築とデザインに対する共通の情熱の産物であるように、この展示では、特別に設計されたハラーのユニットが、フィリップによって選ばれた希少なさまざまな資料を美しく引き立てます。

以下に、パリで行われた際の、同展覧会の会場写真を掲載します。

同済大学建築設計研究院若本建築工作室の設計で開館した、中国・河南省の「唐大運河文化博物館」の動画(英語字幕)。3万3千m2の巨大施設の様子や設計者のインタビューを紹介

同済大学建築設計研究院若本建築工作室の設計で開館した、中国・河南省の「唐大運河文化博物館」の動画(英語字幕)。3万3千m2の巨大施設の様子や設計者のインタビューを紹介しています。動画の制作は一条です。こちらのページに写真等が掲載されています。

吉岡徳仁による、東京ミッドタウン八重洲での作品「STAR」。東京駅前の商業施設の出入口に計画。平和への願いを込めて構想し、2000を超えるテンレスミラーのロッドを集結させて制作。太陽光・夕日・夜景を反射し多様に輝きが変化
吉岡徳仁による、東京ミッドタウン八重洲での作品「STAR」。東京駅前の商業施設の出入口に計画。平和への願いを込めて構想し、2000を超えるテンレスミラーのロッドを集結させて制作。太陽光・夕日・夜景を反射し多様に輝きが変化 photo©Kaku Ohtaki
吉岡徳仁による、東京ミッドタウン八重洲での作品「STAR」。東京駅前の商業施設の出入口に計画。平和への願いを込めて構想し、2000を超えるテンレスミラーのロッドを集結させて制作。太陽光・夕日・夜景を反射し多様に輝きが変化 photo©Kaku Ohtaki
吉岡徳仁による、東京ミッドタウン八重洲での作品「STAR」。東京駅前の商業施設の出入口に計画。平和への願いを込めて構想し、2000を超えるテンレスミラーのロッドを集結させて制作。太陽光・夕日・夜景を反射し多様に輝きが変化 photo©Kaku Ohtaki

吉岡徳仁による、東京ミッドタウン八重洲での作品「STAR」です。
東京駅前の商業施設の出入口に計画です。デザイナーは、平和への願いを込めて構想し、2000を超えるテンレスミラーのロッドを集結させて制作しました。そして、太陽光・夕日・夜景を反射し多様な輝きの変化も意図しました。東京ミッドタウン八重洲は、2022年9月17日から一部施設がオープンするとの事。

日本の玄関である東京駅。
その東京八重洲に計画されているTOKYO MIDOWN YAESUに、吉岡徳仁の新作「STAR」が設置公開されます。

デザイナーによるテキストより

10mに及ぶこの巨大な彫刻は、まるで結晶化するように、ステンレスミラーのロッドを集結させ、輝きを放つ“光の彫刻”を生み出しています。

デザイナーによるテキストより

8角形に型どられた、2000を超えるのステンレスミラーのロッドは、太陽の光をランダムに反射し環境と一体化することで、日中には太陽光を反射し、夕日の中では美しい琥珀色に、また夜景の光をも映し出すことで、多様に輝きが変化する彫刻です。

この光輝く一つ星には、世界が一つになるよう、平和への願いが込められています。

デザイナーによるテキストより
安藤忠雄・柳宗悦(+降幡設計)・内藤廣・谷口吉生+高宮眞介・遠藤克彦・竹中工務店による美術館を紹介するシリーズ「デザインを新しい視点から発信する美術館」の動画

安藤忠雄・柳宗悦(改修・増築:降幡建築設計事務所)・内藤廣・谷口吉生+高宮眞介・遠藤克彦竹中工務店による美術館を紹介するシリーズ「デザインを新しい視点から発信する美術館」の動画です。制作は、国際交流基金です。

最先端のプロダクツから、グラフィック、各地の伝統工芸、民藝、家具、道具などのジャンルを対象にユニークな活動を行っている6つの美術館を紹介します。


安藤忠雄による「21_21 DESIGN SIGHT」


柳宗悦(改修・増築:降幡設計)による「日本民藝館」


内藤廣による「富山県美術館」

谷口吉生・久米設計・妹島和世・新素材研究所・荒川修作+マドリン・ギンズによる美術館を紹介するシリーズ「アーティストのための美術館/アーティストによる美術館」の動画

谷口吉生・久米設計・妹島和世・新素材研究所・荒川修作+マドリン・ギンズによる美術館を紹介するシリーズ「アーティストのための美術館/アーティストによる美術館」の動画が公開されています。制作は、国際交流基金です。

一人のアーティストに捧げられた美術館、あるいはアーティスト自身の手によって設立された美術館を合計6館紹介します。


谷口吉生による「土門拳記念館」


久米設計による「草間彌生美術館」


妹島和世による「すみだ北斎美術館」

青木淳・平田晃久・隈研吾・SANAA・藤森照信・谷口吉生が、自身が設計した美術館について解説している動画「建築家が自作を語る美術館」

青木淳平田晃久隈研吾SANAA・藤森照信・谷口吉生が、自身が設計した美術館について解説している動画「建築家が自作を語る美術館」が公開されています。制作は、国際交流基金です。

美術館建築の秀作として注目される6つの美術館を紹介します。個々の建築家自らが、設計のコンセプトや特徴、美術館に対する想いを語ります。


青木淳が語る「青森県立美術館」


平田晃久が語る「太田市美術館・図書館」


隈研吾が語る「根津美術館」

SO-ILによる、アメリカ・ニューヨークのアート施設「Amant」。3区画に渡るスタジオやギャラリーとカフェ等の施設。分散した建物は都市の文脈と連続し、小道が街区を貫き人々を誘い込むと共に交流を促進。多様な展示空間を備え作家の要望にも応える
SO-ILによる、アメリカ・ニューヨークのアート施設「Amant」。3区画に渡るスタジオやギャラリーとカフェ等の施設。分散した建物は都市の文脈と連続し、小道が街区を貫き人々を誘い込むと共に交流を促進。多様な展示空間を備え作家の要望にも応えるRound 1 photo©Naho Kubota
SO-ILによる、アメリカ・ニューヨークのアート施設「Amant」。3区画に渡るスタジオやギャラリーとカフェ等の施設。分散した建物は都市の文脈と連続し、小道が街区を貫き人々を誘い込むと共に交流を促進。多様な展示空間を備え作家の要望にも応えるRound 1 photo©Naho Kubota
SO-ILによる、アメリカ・ニューヨークのアート施設「Amant」。3区画に渡るスタジオやギャラリーとカフェ等の施設。分散した建物は都市の文脈と連続し、小道が街区を貫き人々を誘い込むと共に交流を促進。多様な展示空間を備え作家の要望にも応えるRound 2 photo©Naho Kubota
SO-ILによる、アメリカ・ニューヨークのアート施設「Amant」。3区画に渡るスタジオやギャラリーとカフェ等の施設。分散した建物は都市の文脈と連続し、小道が街区を貫き人々を誘い込むと共に交流を促進。多様な展示空間を備え作家の要望にも応えるRound 2 photo©Naho Kubota

SO-ILが設計した、アメリカ・ニューヨークのアート施設「Amant」です。
3区画に渡るスタジオやギャラリーとカフェ等が入る施設です。分散した建物は都市の文脈と連続し、小道が街区を貫き人々を誘い込むと共に交流を促進しました。また、多様な展示空間を備え作家の要望にも応える建築です。施設の公式サイトはこちら

こちらは建築家によるテキストです

「Amant」は、急速に変化する工業地帯であるノースブルックリンの3ブロックに広がっています。革新的な文化的インキュベーターであるこの施設には、アーティストのスタジオ、ギャラリー、オフィス、パフォーマンススペース、カフェがあり、私的にも公的にも機能しています。

Amantのデザインの中心は、都会のオアシス、つまりアート制作のペースを落として実験と有意義な考察を可能にする空間というアイデアです。キャンパス内では、アーティスト、訪問者、コミュニティ間の対話が促進されるように、この地の多彩なポストインダストリアル地区と対話します。

都市のコンテクストから孤立するのではなく、分散したボリュームが都市のファブリックを織りなしています。複数の入口を持つ屋外スペースは、都市の激しさから逃れながら、周辺地域との関わりを持つための無数の機会を提供します。広大な街区を貫く公共ルートは、新たな回遊性と発見を生み出します。建物の間を通り抜ける中庭や小道は、周辺にあるプライベートな空間から、中心部に位置するギャラリーや展覧会へと訪問者を移動させます。

このコレクションに含まれる4つの建物はそれぞれ、プロポーション、サイズ、光の質、そしてインフラストラクチャーにおいてユニークなギャラリーを提供しています。多孔質のキャンパスは、キュレーションに柔軟に対応し、大規模なものから小規模なものまで、多様で技術的な要求の高いプログラムを、国内外のアーティストに提供することを可能にしています。

素材は、建物を部分的に無名化します。深いテクスチャーの型枠が、打ち放しのコンクリートを形作っています。レンガは、影を捕らえるために平面から回転します。亜鉛メッキ鋼板は、反射と透明性をもてあそびます。それぞれの建物は、その産業的な文脈の中に心地よく溶け込み、身近な日常を裏切るような驚くべき触感、ディテール、深みを間近に感じることができます。

第18回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館展示が、大西麻貴がキュレーターを務める「愛される建築を目指して」に決定。キュレーターのステートメントに加え提案書の内容も紹介
第18回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館展示が、大西麻貴がキュレーターを務める「愛される建築を目指して」に決定。キュレーターのステートメントに加え提案書の内容も紹介コンセプトイメージ
第18回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館展示が、大西麻貴がキュレーターを務める「愛される建築を目指して」に決定。キュレーターのステートメントに加え提案書の内容も紹介ピロティ

第18回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館展示が、大西麻貴がキュレーターを務める「愛される建築を目指して」に決定しています。キュレーターのステートメントに加え提案書の内容も紹介します。

国際交流基金は、2023年5月20日(土)から11月26日(日)にかけて、イタリア・ヴェネチアにおいて開催される「第18回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展」の日本館展示を主催します。このたび、展覧会概要が決定しましたので、 お知らせいたします。つきましては、貴媒体でのご紹介やご取材を何卒よろしくお願い申し上げます。

リリーステキストより

第18回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館 概要
タイトル:愛される建築を目指して(英題:Architecture, a place of mind)
主催/コミッショナー: 国際交流基金
キュレーター:大西麻貴(建築家、一級建築士事務所 大西麻貴+百田有希 / o+h 共同主宰)
副キュレーター:百田有希(建築家、一級建築士事務所 大西麻貴+百田有希 / o+h 共同主宰)
出展メンバー:
森山茜(テキスタイルデザイナー・アーティスト)
水野太史(建築家、水野製陶園ラボ代表)
dot architects(建築家)
高野ユリカ(写真家)
原田祐馬(デザイナー、UMA/design farm代表)
多田智美(編集者、MUESUM代表)

リリーステキストより

指名コンペに参加していた6名と展覧会テーマはこちら。

以下に、提案書の内容と計画案の画像、キュレーターステートメントを掲載します。

建築家の妹島和世が、東京都庭園美術館の館長に2022年7月に就任。西沢立衛と共にSANAAを主宰し、2010年にプリツカー賞を受賞、現在は横浜国立大学名誉教授
建築家の妹島和世が、東京都庭園美術館の館長に2022年7月に就任。西沢立衛と共にSANAAを主宰し、2010年にプリツカー賞を受賞、現在は横浜国立大学名誉教授建築家の妹島和世。 photo©architecturephoto

建築家の妹島和世が、東京都庭園美術館の館長に2022年7月1日に就任します。西沢立衛と共にSANAAを主宰し、2010年にプリツカー賞を受賞、現在は横浜国立大学名誉教授を努めます。

以下は、公式の略歴です。

1987年 妹島和世建築設計事務所設立
1995年 西沢立衛氏とSANAA設立
2001年 慶應義塾大学教授(~2011年)
2004年 ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展金獅子賞受賞
2005年 ロルフショック賞ビジュアル・アーツ部門受賞
2010年 プリツカー賞受賞
2010年 藝術文化勲章オフィシエ受章
2010年 第12回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展ディレクターを務める
2015年 ミラノ工科大学教授
2016年 紫綬褒章受章
2017年 横浜国立大学大学院Y-GSA教授(~2022年)
2021年 東京芸術文化評議会評議員
2022年 横浜国立大学名誉教授

リリーステキストより
クリストとジャンヌ=クロードの「包まれた凱旋門」に関する展覧会の会場写真。21_21 DESIGN SIGHTでの2021年9月にパリで実現した作品に関する展示。二人の作家の制作背景と実現に向けた長い道のりに焦点をあて企画。豊富な記録画像や映像を用いて作品の“新たな体験”を生み出す事を意図
クリストとジャンヌ=クロードの「包まれた凱旋門」に関する展覧会の会場写真。21_21 DESIGN SIGHTでの2021年9月にパリで実現した作品に関する展示。二人の作家の制作背景と実現に向けた長い道のりに焦点をあて企画。豊富な記録画像や映像を用いて作品の“新たな体験”を生み出す事を意図 Photo: Masaya Yoshimura
クリストとジャンヌ=クロードの「包まれた凱旋門」に関する展覧会の会場写真。21_21 DESIGN SIGHTでの2021年9月にパリで実現した作品に関する展示。二人の作家の制作背景と実現に向けた長い道のりに焦点をあて企画。豊富な記録画像や映像を用いて作品の“新たな体験”を生み出す事を意図 Photo: Masaya Yoshimura
クリストとジャンヌ=クロードの「包まれた凱旋門」に関する展覧会の会場写真。21_21 DESIGN SIGHTでの2021年9月にパリで実現した作品に関する展示。二人の作家の制作背景と実現に向けた長い道のりに焦点をあて企画。豊富な記録画像や映像を用いて作品の“新たな体験”を生み出す事を意図 Photo: Masaya Yoshimura

クリストとジャンヌ=クロードの「包まれた凱旋門」に関する展覧会の会場写真です。
21_21 DESIGN SIGHTで行われている2021年9月にパリで実現した作品に関する展示です。本展「クリストとジャンヌ=クロード “包まれた凱旋門”」は、二人の作家の制作背景と実現に向けた長い道のりに焦点をあて企画されました。そして、豊富な記録画像や映像を用いて作品の“新たな体験”を生み出す事も意図されました。21_21 DESIGN SIGHTで開催され、会期は、2022年6月13日~2023年2月12日です。また、アーキテクチャーフォトでは、作品実現中の様子などを特集記事として掲載しています。クリストとジャンヌ=クロードの公式サイトはこちら

2021年9月、パリのエトワール凱旋門が布で覆われると、周囲は人々の歓声に包まれました。現代美術作家クリストとジャンヌ=クロードが出会い、創造活動の一歩を踏み出したパリで1961年に構想し、悲願の夢でもあったプロジェクト「LʼArc de Triomphe, Wrapped, Paris, 1961–2021(包まれた凱旋門)」が現実のものとなった瞬間でした。

21_21 DESIGN SIGHTでは、2022年6月13日より2023年2月12日まで、企画展「クリストとジャンヌ=クロード “包まれた凱旋門”」を開催します。「包まれた凱旋門」とは、エトワール凱旋門が16日間にわたり、銀色のコーティングが施された再生可能な青い布25,000m2と、3,000mもの赤いロープで包まれたプロジェクトです。本展ではこの「包まれた凱旋門」の制作背景と実現に向けた長い道のりに焦点をあて、二人の人生において貫かれたものを紐解きます。

1935年6月13日、同じ年の同じ日に別々の場所で生まれたクリストとジャンヌ=クロードは、1958年秋のパリで運命的に出会い、アーティストとしての活動を始めます。その後1964年にニューヨークへ渡り、二人は世界中で驚きに満ち溢れたプロジェクトを実現させていきます。2009年にジャンヌ=クロードが逝去した後も、二人が夢見たプロジェクトの実現に向けて、クリストは創作活動を続けました。「包まれた凱旋門」のプロジェクトもそのひとつでした。当初2020年に実現予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大のため延期となり、クリストは完成を見ることなく同年5月に他界。その後、多くの賛同者の協力のもと、構想から60年という歳月をかけて、2021年9月に実現の日を迎えたのです。

本展は、ヴラディミール・ヤヴァチェフをはじめとするクリスト・アンド・ジャンヌ=クロード財団の協力を得て開催されます。多くの記録画像や映像を使って、本展ディレクターで映像作家でもあるパスカル・ルランのシネマティックな表現により「包まれた凱旋門」の構想から実現までを新たな体験としてつくり出します。

長い年月をかけ、さまざまな困難を乗り越えて実現へと向かう、ポジティブで力強い姿勢。また、そのような二人の強い思いの元に集まってきた仲間たちの存在があるからこそ、今までだれも見たことのない作品を生み続けることができるのです。夢の実現に向けたクリストとジャンヌ=クロードの姿勢は、アートやデザインのみならず日常におけるさまざまなチャレンジにも勇気を与えてくれるでしょう。

シアスター・ゲイツによる、2022年のサーペンタイン・パヴィリオン「ブラック・チャペル」。毎年1組の設計者が選ばれ夏の期間公開される建築。作家の思想の表現と人々の癒しになる事を求めて、様々な伝統建築や芸術家による空間を参照し自身のルーツを組合せ構想。アジャイ事務所の建築的支援により実現
シアスター・ゲイツによる、2022年のサーペンタイン・パヴィリオン「ブラック・チャペル」。毎年1組の設計者が選ばれ夏の期間公開される建築。作家の思想の表現と人々の癒しになる事を求めて、様々な伝統建築や芸術家による空間を参照し自身のルーツを組合せ構想。アジャイ事務所の建築的支援により実現Serpentine Pavilion 2022 designed by Theaster Gates ©Theaster Gates Studio. Photo: Iwan Baan. Courtesy: Serpentine.
シアスター・ゲイツによる、2022年のサーペンタイン・パヴィリオン「ブラック・チャペル」。毎年1組の設計者が選ばれ夏の期間公開される建築。作家の思想の表現と人々の癒しになる事を求めて、様々な伝統建築や芸術家による空間を参照し自身のルーツを組合せ構想。アジャイ事務所の建築的支援により実現Serpentine Pavilion 2022 designed by Theaster Gates ©Theaster Gates Studio. Photo: Iwan Baan. Courtesy: Serpentine.
シアスター・ゲイツによる、2022年のサーペンタイン・パヴィリオン「ブラック・チャペル」。毎年1組の設計者が選ばれ夏の期間公開される建築。作家の思想の表現と人々の癒しになる事を求めて、様々な伝統建築や芸術家による空間を参照し自身のルーツを組合せ構想。アジャイ事務所の建築的支援により実現Serpentine Pavilion 2022 designed by Theaster Gates ©Theaster Gates Studio. Photo: Iwan Baan. Courtesy: Serpentine.

アーティストのシアスター・ゲイツによる、イギリス・ロンドンの、2022年のサーペンタイン・パヴィリオン「ブラック・チャペル」です。
毎年1組の設計者が選ばれ夏の期間公開される建築です。作家は、自身の思想の表現と人々の癒しになる事を求めて、様々な伝統建築や芸術家による空間を参照し自身のルーツを組合せ構想しました。また、デイビッド・アジャイ事務所の建築的支援により実現されました。

このパヴィリオンの企画は2000年に始まったもので、これまではレム・コールハース等の世界的建築家が指名されてきました。また、日本人建築家の選出も多く、伊東豊雄(2002年)、SANAA(2009年)、藤本壮介(2013年)、石上純也(2019年)が設計を手掛けました。

こちらはリリーステキストの翻訳

シカゴ在住のアーティスト、シアスター・ゲイツが設計した21番目のサーペンタイン・パヴィリオン「ブラック・チャペル」が、2022年6月10日にオープンします。ブラック・チャペルは、アジャイ・アソシエイツの建築的支援により実現され、ゴールドマン・サックスは8年連続でこの年次プロジェクトを支援しています。聖なる音楽に重点を置き、集い、瞑想し、参加するための空間として構想されたブラック・チャペルは、夏以降、サーペンタインのライブプログラムのプラットフォームとして、市民に内省、つながり、喜びを提供します。パヴィリオンのオープンを記念して、2022年6月8日にシアスター・ゲイツとサー・デイビッド・アジャイ・OBEがハンス・ウルリッヒ・オブリストと対談し、アート、建築、都市、空間作りにおける彼らの仕事を探ります。

第21回サーペンタイン・パヴィリオン「ブラック・チャペル」

ブラック・チャペルは、アーティストの活動の基盤となる建築的タイポロジーの多くからインスピレーションを得ています。イギリスのストーク・オン・トレントのボトル窯、アメリカ西部の蜂の巣窯、サンピエトロやローマのテンピエット、カメルーンのムスグム族の泥小屋やウガンダのカンパラのカサビ墓などアフリカの伝統的な建築構造などが参考にされているそうです。

テキサス州ヒューストンのロスコ・チャペルの超越的な環境に惹かれたゲイツは、ブラック・チャペルのために新しいタールペインティングのシリーズを制作しました。ゲイツの手と感性が反映された空間を作ることを決意し、7枚のパネルが内部の構造体から吊り下げられています。これらの作品では、ゲイツは屋根職人であった父親の技術に敬意を表し、屋根材を加熱して表面に貼り付けるトーチダウン(直火を必要とする方法)や屋根材の構法を用いています。

パヴィリオンの入り口横には、かつてシカゴのサウスサイドにあったランドマーク的存在のカトリック教会、セント・ローレンス教会から引き取った、稼働中のブロンズの鐘が設置されています。この歴史的な鐘は、都市部における集会や精神的な交流の場が失われていることを強調し、夏のイベント期間中、集会、信徒、瞑想への呼びかけの役割を担います。

シアスター・ゲイツは次のように述べています。
「ブラック・チャペルという名前は、私の芸術活動の目に見えない部分を反映しているという意味で、重要です。聖なる音楽と聖なる芸術が私の活動に果たしてきた役割と、これらの感情的で共同的な取り組みが持つ集団的な質を認めているのです。また、ブラック・チャペルは、このような時代に、一日のプレッシャーから解放され、静かに過ごすことのできる空間が存在し得ることを示唆しています。私は常々、人々が深い内省と深い参加の空間に入ることを可能にする、癒しのメカニズムや感情的な力としての音や音楽の力を考慮した空間を作りたいと考えています」

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