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【ap編集長の建築探索】vol.015 日吉坂事務所「KITAYON KADO」
【ap編集長の建築探索】vol.015 日吉坂事務所「KITAYON KADO」外観、北側の道路より見る。 photo©rem goto

「ap編集長の建築探索」は、23年の歴史ある建築ウェブメディア「アーキテクチャーフォト」の編集長である後藤連平が、訪問した建築を紹介する連載シリーズです。論考のようなかっちりとした形式ではなく、現地で感じた雰囲気や空気感が伝わるような“ライブ感”のある文体で綴ります。読者の皆様も自身が建築を体験するように読んでいただければ幸いです。


日吉坂事務所「KITAYON KADO」

TEXT:後藤連平

 
寳神尚史さんが主宰する日吉坂事務所が完成させた西荻窪の商業ビル「KITAYON KADO」の内覧会を訪問した。

内覧会とはいえ、既に各階のテナントさんが入居されており、稼働している状況で拝見できたのも良かった。

まずもって、この建築で伝えておきたいのは、設計だけでなく、日吉坂事務所が事業主であるということ、、、、!
事業計画を立て、土地を手に入れて、設計して貸すという一連を建築家が行なっているのである。これは、本当にすごいなと思う。

この「KITAYON KADO」の向かいには、2017年に同じく日吉坂事務所が完成させた「KITAYON」という商業ビル(賃貸住戸も内包)があり、こちらも同じく事業主でもある。
つまり、日吉坂事務所による二つの建築が向かい合って建っている。

余談なのだけど、この一棟めの「KITAYON」を建築雑誌で見たときに、一行だけで小さく「設計者が事業主でもある」というニュアンスの記述があり、当時大きな衝撃を受けたことは今でも憶えている。
建築家が設計の前後に関わったり、設計と異なるビジネスを複合して行うということが、現在では普及しつつあるが、それを先駆的に行なっていたのが寳神さんなのだ。

今日も寳神さんとそのエピソードを振り返るような話をさせて貰ったのだけれど、当時は、専門誌の誌面上で事業主でもあることを公表することに、少なからぬ躊躇もあったとのこと。建築家は形や空間をつくる専門家であるという感覚が今よりも強い時代だったのだろうと思う。これは、時代の感覚の記録としても意味のあるエピソードのように思う。

ピーター・ズントーとSOMによる、アメリカの「デイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズ」。ロサンゼルス郡立美術館の新本館。展示空間を約9m持ち上げ、地上レベルに劇場や店舗などがある“新たな屋外公共空間”も創出。水平に広がるギャラリーは文化や時代が異なる作品群のフラットな展示を可能にする
ピーター・ズントーとSOMによる、アメリカの「デイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズ」。ロサンゼルス郡立美術館の新本館。展示空間を約9m持ち上げ、地上レベルに劇場や店舗などがある“新たな屋外公共空間”も創出。水平に広がるギャラリーは文化や時代が異なる作品群のフラットな展示を可能にするAerial view of LACMA buildings, including David Geffen Galleries in context of Miracle Mile photo © Iwan Baan
ピーター・ズントーとSOMによる、アメリカの「デイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズ」。ロサンゼルス郡立美術館の新本館。展示空間を約9m持ち上げ、地上レベルに劇場や店舗などがある“新たな屋外公共空間”も創出。水平に広がるギャラリーは文化や時代が異なる作品群のフラットな展示を可能にするExterior view northwest from Wilshire Boulevard with Tony Smith’s Smoke (1967) at left, David Geffen Galleries at LACMA, art © Tony Smith Estate/Artists Rights Society (ARS), New York, photo © Iwan Baan
ピーター・ズントーとSOMによる、アメリカの「デイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズ」。ロサンゼルス郡立美術館の新本館。展示空間を約9m持ち上げ、地上レベルに劇場や店舗などがある“新たな屋外公共空間”も創出。水平に広がるギャラリーは文化や時代が異なる作品群のフラットな展示を可能にするExterior view of exhibition level, David Geffen Galleries at LACMA photo © Iwan Baan
ピーター・ズントーとSOMによる、アメリカの「デイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズ」。ロサンゼルス郡立美術館の新本館。展示空間を約9m持ち上げ、地上レベルに劇場や店舗などがある“新たな屋外公共空間”も創出。水平に広がるギャラリーは文化や時代が異なる作品群のフラットな展示を可能にするClassical Revivals in Europe and America with Pompeo Batoni’s Portrait of Sir Wyndham Knatchbull-Wyndham (1758–59) at right, David Geffen Galleries at LACMA photo © Iwan Baan
ピーター・ズントーとSOMによる、アメリカの「デイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズ」。ロサンゼルス郡立美術館の新本館。展示空間を約9m持ち上げ、地上レベルに劇場や店舗などがある“新たな屋外公共空間”も創出。水平に広がるギャラリーは文化や時代が異なる作品群のフラットな展示を可能にするShaping Dutch Identity: The Mr. and Mrs. Edward Carter Collection, David Geffen Galleries at LACMA photo © Iwan Baan

ピーター・ズントーとSOMが設計した、アメリカの「デイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズ」です。
ロサンゼルス郡立美術館の新本館の計画です。建築家は、展示空間を約9m持ち上げ、地上レベルに劇場や店舗などがある“新たな屋外公共空間”も創出しました。また、水平に広がるギャラリーは文化や時代が異なる作品群のフラットな展示を可能にしています。施設の場所はこちら(Google Map)。


こちらはリリーステキストです(翻訳:アーキテクチャーフォト / 原文は末尾に掲載)

ピーター・ズントー設計によるLACMAの新しいデイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズが、4月19日(*2026年)にオープンします

ウィルシャー・ブールバードにまたがる彫刻的な建物は、世界的な美術コレクションに新たなヴィジョンを提供します

米国西部で最大かつ最も包括的な美術館として、物理的およびプログラム的な変革を20年にわたり経てきた後、ロサンゼルス郡立美術館(LACMA)は、4月19日(日)に新しいデイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズのリボンカッティングを祝います。著名な建築家ピーター・ズントーによって設計されたこの建物は、LACMAの常設コレクションの拠点であるとともに、現代世界においてグローバルな美術館がどのようなものであり得るかというヴィジョンとして創られました。

この建物の高く持ち上げられた展示レベルは、ロサンゼルスの広がりある眺望を提供すると同時に、その下に開放的な広場と新たな屋外公共空間を生み出します。この水平的な設計により、LACMAはすべての作品を単一のレベル上で提示することが可能となり、いかなる文化、伝統、または時代にも優先順位を与えることがありません。このインスタレーションにより、キュレーターは従来の分類に縛られることなく独創的で啓示的なつながりを生み出すことが可能となり、来館者はあらかじめ定められた動線から解放され、自らの好奇心に従って、多くの新しい作品に出会い、昔からのお気に入りの作品を新たな視点で見ることができます。

世界史6,000年にわたる15万5,000点の作品から成るLACMAのコレクションからの新しい作品は、今後も時間をかけて追加され続けるため、来館者はギャラリーズで常に何か新しいものを見ることが期待できます。

LACMAのCEO兼ウォリス・アネンバーグ・ディレクターであるマイケル・ゴーヴァン(Michael Govan)は、次のように述べました。「4月19日には、待望されてきたデイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズに最初の来館者を迎えることになります。比類なきピーター・ズントーによって設計されたこの常設コレクションの新たな拠点は、何千年にもわたる世界的な芸術交流を含み、今日ロサンゼルスに存在する多くの文化の伝統と革新を照らし出しています。私たちは、デイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズを築いた官民パートナーシップを推進した市民的および慈善的な指導者たち、この美しい建物を創り上げた建築家、そしてこれらの空間に命を吹き込んだ驚くべき仕事を成し遂げたキュレーターとアーティストに対して深い感謝の念をもって、近隣の人々および近くからも遠方からも訪れる来館者を歓迎します」

長坂常 / スキーマ建築計画による、香川・豊島の「Teshima Factory」。かつての鉄工所を食堂兼食糧工場として再生。既存の“シンメトリー”の大きなエントランスに着目し、計画の軸に据えて全体の構成を整理する設計を志向。内部では元の鉄骨の色味を基調として家具や造作を展開
長坂常 / スキーマ建築計画による、香川・豊島の「Teshima Factory」。かつての鉄工所を食堂兼食糧工場として再生。既存の“シンメトリー”の大きなエントランスに着目し、計画の軸に据えて全体の構成を整理する設計を志向。内部では元の鉄骨の色味を基調として家具や造作を展開外観、南東側より見る。 photo©長谷川健太
長坂常 / スキーマ建築計画による、香川・豊島の「Teshima Factory」。かつての鉄工所を食堂兼食糧工場として再生。既存の“シンメトリー”の大きなエントランスに着目し、計画の軸に据えて全体の構成を整理する設計を志向。内部では元の鉄骨の色味を基調として家具や造作を展開外観、南側より見る。 photo©長谷川健太
長坂常 / スキーマ建築計画による、香川・豊島の「Teshima Factory」。かつての鉄工所を食堂兼食糧工場として再生。既存の“シンメトリー”の大きなエントランスに着目し、計画の軸に据えて全体の構成を整理する設計を志向。内部では元の鉄骨の色味を基調として家具や造作を展開食堂、客席から厨房側を見る。 photo©長谷川健太
長坂常 / スキーマ建築計画による、香川・豊島の「Teshima Factory」。かつての鉄工所を食堂兼食糧工場として再生。既存の“シンメトリー”の大きなエントランスに着目し、計画の軸に据えて全体の構成を整理する設計を志向。内部では元の鉄骨の色味を基調として家具や造作を展開食堂、客席 photo©長谷川健太

長坂常 / スキーマ建築計画が設計した、香川・豊島の「Teshima Factory」です。
かつての鉄工所を食堂兼食糧工場として再生するプロジェクトです。建築家は、既存の“シンメトリー”の大きなエントランスに着目し、計画の軸に据えて全体の構成を整理する設計を志向しました。また、内部では元の鉄骨の色味を基調として家具や造作を展開しています。施設の場所はこちら(Google Map)。

Teshima Factoryは、豊島・家浦港前に建つ旧鉄工所を、食堂兼食糧工場として再生したプロジェクトである。

豊島はかつて不法投棄による産業廃棄物問題により、「ゴミの島」として知られていたが、その原因でもあった本土からの距離が近年ではよい結果を生みつつある。汚名を払拭するかのように自然環境との調和を図った豊島美術館。そして外部資材の入手が困難な離島ゆえの、島内にあるもので成り立たせてきた農業や暮らし。

建築家によるテキストより

豊かな水源と起伏に富んだ地形を活かし、島では無農薬による棚田農業が古くから営まれており、その水がそのまま海へと流れ出すことで、海藻が育ち、それを求める魚が集まり、漁業もまた豊かなものとなっていた。

このように農と漁が連動し、自然の循環の中にあった豊島の暮らしは、今では“周回遅れの最先端”とも言える持続可能な営みである。しかし、近年は高齢化によりその営みも次第に失われつつある。

そうした状況に着目したのが、本プロジェクトの事業主であるアミューズである。彼らは、かつての農業を再生し、そこで生まれる産品を島の新たな名物として広く伝えることで、新たなアグリカルチャーツーリズムを創出しようとしている。その第一弾として誕生したのが、このTeshima Factoryである。

建築家によるテキストより

建築計画においては、延床面積360㎡の元工場の建物をおおよそ半分に分け、一方は工場としての機能を残し醸造所に、残り半分は200㎡未満の用途変更として新たに食堂とする計画とした。

既存建物は中央に大きなシンメトリーのエントランスをもっていたため、それを軸に構成を整理し、工場側には既存のスレート屋根を残して遮光性を確保し、食堂側には波板ポリカーボネートを用いて自然光を取り込む構成とした。結果、双子のような対をなす空間=Twinsが、豊島の玄関口に現れることとなった。

インテリアにおいては、既存鉄骨の色味を基調に家具や造作を展開。天井から吊るされた球体照明には、同系色の海洋プラスチックごみを収集・再構成したマテリアルを用いている。その下には、オランダのアーティスト、Sander Wassinkと島民によって共同製作された椅子が並ぶ。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス[期間:2026/4/13-4/19]
最も注目を集めたトピックス[期間:2026/4/13-4/19]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2026/4/13-4/19)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。(弊サイトでは、作品記事についてSNS広告を活用した再発信を行う場合がありますが、その流入はランキングに影響しないよう設定しています)


  1. 齊藤啓輔 / 1st atelierによる、富山の「南砺の行燈」。縮小する地方の住宅の在り方も模索。空洞化が進んで空き地が増える状況において、地域の祭りの“行燈”を参照した“カーテンウォール”を追加する計画を考案。増築部は中間領域となり“温熱環境装置”としても機能
  2. OMA / 重松象平が空間デザインを手掛けた、東京・墨田区の、江戸東京博物館のリニューアル。菊竹清訓設計の博物館の改修。公共体験の向上を目指し、“アイデンティティの明確化”や“再訪動機の創出”を実現する計画を志向。伝統的な文様や版画に加えて都市の情景などの映像を投影するピロティ空間を考案
  3. 【ap編集長の建築探索】vol.014 ウルトラスタジオ「上原坂道のマンション」
  4. 五十嵐理人 / IGArchitectsによる、沖縄の住宅「重なりの間」。本島の“穏やかな集落”での計画。“気候と生活の間のフレーム”としての在り方も追及し、視覚的な開放とは異なる“開放性”を備えた空間を志向。重なりを生む“壁柱”と暮らしを守る“大屋根”からなる建築を考案
  5. 山田紗子による、TOTOギャラリー・間での建築展「parallel tunes」。大阪・関西万博の休憩所も手がけた建築家の展示。複雑さを増す世界を“多声的”と捉え肯定し、“躍動感のある豊かな環境”の創出を志向。会場の空間を環境と捉えて“複雑な旋律を奏でながら共鳴する”世界を表現
  6. 五十嵐理人 / IGArchitectsと五十嵐友子による、東京の住宅「家の躯体」。生活と仕事の境界が曖昧な夫婦の為に計画。大らかで“何処でも仕事ができる”住居を求め、7枚の床がズレながら重なり多様な役割を担う立体的な一室空間の建築を考案。都心に住む現実と小敷地での可能性を形にする
  7. スミルハン・ラディックによる、チリ・パプドの住宅「Pite House」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2005年に完成。海岸の岩の多い地形に埋め込まれた家。住まいと風景の関係を探求し、建築を“擁壁とテラスの連なり”として構成して周辺環境の“岩”と結びつける
  8. 隈研吾建築都市設計事務所・BDP・MICAによる、ロンドンの、ナショナル・ギャラリー新館設計コンペの勝利案。200年以上の歴史ある美術館を拡張する計画。都市の重要な二つの広場の間にある敷地において、両者を結びつける新たな屋外空間を備えた建築を提案
  9. 鎌松亮 / note architectsによる、東京・江東区の「梁下の改修」。巨大な“十字梁”のある住戸での計画。“ひとつ梁の下”で家族が共に暮らす風景を求め、間仕切りと仕上げを梁下に止めて“梁の全体性”を保つ空間を考案。其々の部屋は壁仕上げに変化をつけて“場の性格”を分ける
  10. 佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioによる、東京・港区の飲食店「Tremolare」。既存が“採石場”の様だった空間に計画。躯体の量塊の関係性や重量感を活かしつつ、自然素材のカウンターや什器で“素材感や軽さ”を導入して全体を構築。個室では弧状の天井と丸い壁面で中心性と一体感を生む
  11. 内野吉貴 / YDS建築研究所による、「熊本の住宅」
  12. 藤本壮介建築設計事務所による、仙台市の「音楽ホール・中心部震災メモリアル拠点複合施設」の基本設計概要書が公開
  13. 2026年日本建築学会賞(作品)を、周防貴之の「屋島山上プロジェクト」、髙橋一平の「霞ケ浦どうぶつとみんなのいえ」、日野雅司・川口有子・仲俊治の「金沢美術工芸大学」が受賞
  14. スミルハン・ラディックによる、チリ・サンティアゴの飲食店「Restaurant Mestizo」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2006年に完成。都市公園の中にある“ランドスケープの延長”として造られた建築。地平線・シェルター・公共的な所作として同時に現れる屋根が内外の境界を溶融する
  15. 槇総合計画事務所による建築展「Vernacular Humanism / 人と社会と建築と」。槇文彦が創設し60周年を迎えた設計事務所の展覧会。同事務所設計の建築を会場に、未発表作品や進行中計画も含む145作品を紹介
  16. パナソニックが運営する、東京・新橋の“BRIDGEHEAD Shimbashi”を会場に「『現し』を考える。展ver.4.0」が開催。スキーマ建築計画出身の西原将が企画と会場設計を手掛ける“現し”をテーマとした展示。配線の基本から電材の一覧まで収録し、設計の際に便利な“現し配線の手引き”も制作して公開
  17. 藤田時彦 / atelier umiによる、滋賀・高島市の「安曇川の家」。豊かな自然に囲まれた大きな敷地。施主の“森の中に住みたい”という要望を起点とし、“森のような要素”を空間に導入する計画を志向。天井高の変化と“柔らかなアール”の連続で木々の下を歩く様な感覚を生み出す
  18. 干田正浩 / MHAAによる、東京・目黒区の集合住宅「盤桓」。樹木が茂り“心地よい風”が流れる旧家の敷地での計画。木々を残し“風を取込む”建築を求め、内部から考えて“多様な住戸タイプ”を立体的に組合せる構成を考案。緑との補色関係を考慮して朱色のファサードとする
  19. ファラによる、ポルトガル・ポルトの「stand for circo de ideias」。ブックフェアの為の9㎡のスタンド。24の金属部材を三次元のグリッドとして組み立て、周縁部に配した鏡で“複製され拡張される”空間を考案。部材の色彩は公園のクジャクとも予期せぬ対応関係を結ぶ
  20. 長坂常 / スキーマ建築計画による、京都左京区南禅寺草川町の「ブルーボトルコーヒー京都カフェ」

ピーター・ズントーとSOMによる、アメリカの「デイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズ」のウォークスルー動画。2026年4月に公開されたもの

ピーター・ズントーとSOMが設計した、アメリカの「デイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズ」のウォークスルー動画です。2026年4月に公開されたもの。本建築は、ロサンゼルス郡立美術館の新本館として、2026年4月19日に開館しました。アーキテクチャーフォトでは、本建築の竣工時の様子を特集記事として掲載しています。

ピーター・ズントーとSOMによる、アメリカの「デイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズ」の開館間近の様子を伝える動画。ズントーのスピーチの一部も収録。2026年4月に公開されたもの

ピーター・ズントーとSOMが設計した、アメリカの「デイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズ」の開館間近の様子を伝える動画です。ズントーのスピーチの一部も収録されています。2026年4月に公開されたもの。本建築は、ロサンゼルス郡立美術館の新本館として、2026年4月19日に開館します。アーキテクチャーフォトでは、本建築の竣工時の様子を特集記事として掲載していました。

藤本壮介建築設計事務所による、仙台市の「音楽ホール・中心部震災メモリアル拠点複合施設」の基本設計概要書が公開
藤本壮介建築設計事務所による、仙台市の「音楽ホール・中心部震災メモリアル拠点複合施設」の基本設計概要書が公開「仙台市(仮称)国際センター駅北地区複合施設(2024年提案版)1:15模型」、2025年 photo©architecturephoto

藤本壮介建築設計事務所が設計した、仙台市の「音楽ホール・中心部震災メモリアル拠点複合施設」の基本設計概要書が公開されています。
以下に、公式に公開されたPDFへのリンクを掲載します。

音楽ホール・中心部震災メモリアル拠点複合施設について、設計者との協議等を重ね、令和8年3月に基本設計がまとまりました。

山田紗子による、TOTOギャラリー・間での建築展「parallel tunes」。大阪・関西万博の休憩所も手がけた建築家の展示。複雑さを増す世界を“多声的”と捉え肯定し、“躍動感のある豊かな環境”の創出を志向。会場の空間を環境と捉えて“複雑な旋律を奏でながら共鳴する”世界を表現
山田紗子による、TOTOギャラリー・間での建築展「parallel tunes」。大阪・関西万博の休憩所も手がけた建築家の展示。複雑さを増す世界を“多声的”と捉え肯定し、“躍動感のある豊かな環境”の創出を志向。会場の空間を環境と捉えて“複雑な旋律を奏でながら共鳴する”世界を表現ギャラリー1の全景。 photo©architecturephoto
山田紗子による、TOTOギャラリー・間での建築展「parallel tunes」。大阪・関西万博の休憩所も手がけた建築家の展示。複雑さを増す世界を“多声的”と捉え肯定し、“躍動感のある豊かな環境”の創出を志向。会場の空間を環境と捉えて“複雑な旋律を奏でながら共鳴する”世界を表現ギャラリー1、「daita2019」の1/5模型(所在地:東京、主用途:5人家族の戸建て住宅、計画・竣工時期:2016‐2019年、構造:木造一部鉄骨造、延床面積:138.50㎡) photo©architecturephoto
山田紗子による、TOTOギャラリー・間での建築展「parallel tunes」。大阪・関西万博の休憩所も手がけた建築家の展示。複雑さを増す世界を“多声的”と捉え肯定し、“躍動感のある豊かな環境”の創出を志向。会場の空間を環境と捉えて“複雑な旋律を奏でながら共鳴する”世界を表現中庭、「expo'25 rest area 3」の模型(所在地:大阪、主用途:トイレ、警察官詰め所、携帯基地局、MDF室を含む休憩所、計画・竣工時期:2022‐2025年、構造:木造、鉄骨造、延床面積:1947.81㎡) photo©architecturephoto
山田紗子による、TOTOギャラリー・間での建築展「parallel tunes」。大阪・関西万博の休憩所も手がけた建築家の展示。複雑さを増す世界を“多声的”と捉え肯定し、“躍動感のある豊かな環境”の創出を志向。会場の空間を環境と捉えて“複雑な旋律を奏でながら共鳴する”世界を表現ギャラリー2の全景。 photo©architecturephoto

山田紗子による、TOTOギャラリー・間での建築展「parallel tunes」です。
大阪・関西万博の休憩所も手がけた建築家の展示です。建築家は、複雑さを増す世界を“多声的”と捉え肯定し、“躍動感のある豊かな環境”の創出を志向しています。そして、会場の空間を環境と捉えて“複雑な旋律を奏でながら共鳴する”世界を表現しています。
会期は、2026年4月16日~7月12日です。展覧会の公式ページはこちら

TOTOギャラリー・間では、自然と人とものとが響き合う、新しい建築を予感させる注目の建築家、山田紗子氏の初の個展「山田紗子展 parallel tunes」を開催します。

思いもかけない自由な造形と大胆な構成、斬新な色彩の展開、生命感に満ちた作品やインスタレーションなど、山田紗子氏が創り出す世界は、私たちのイマジネーションを触発し、建築にフレッシュな息吹をもたらしています。自邸「daita2019」で2020年日本建築設計学会賞大賞を初めとする数々の賞を受賞、「EXPO 2025 大阪・関西万博」では休憩所の設計を手掛け、樹木群と人工物が渾然一体となる環境を立ち上げました。近年では、観光牧場のリニューアルプロジェクトの実現や公共図書館のプロポーザル最優秀者として選定されるなど、活躍の幅を拡げています。

野生動物を記録する映像ディレクターを母にもつ山田氏は、幼少期より大自然の中で逞しく命を営む生き物たちの情景を観ながら育ちました。山田氏のルーツには、絶え間なく風景が移り変わる悠久の時間の中で多様な生命が奏でる、無数の歌声が響く大地があります。

「いくつもの歌が同時に響いているような建築をつくりたい」と語る山田氏が目指す建築とは、統制された旋律美ではなく、それぞれの要素が互いの存在を主張し、ぶつかりあい、反響しあうことで新たな音律を生み出す、騒がしくも賑わしいポリフォニー(多声音楽)の在り方です。山田氏は、日々複雑さを増す今日の世界を多声的と捉えて肯定しつつ、躍動感のある豊かな環境を創り出そうとしています。

本展では、ギャラリー空間を環境と捉え、自然、生物、ランドスケープなどが複雑な旋律を奏でながら共鳴する氏独自の世界を表現します。ぜひご期待ください。

リリーステキストより
OMA / 重松象平が空間デザインを手掛けた、東京・墨田区の、江戸東京博物館のリニューアル。菊竹清訓設計の博物館の改修。公共体験の向上を目指し、“アイデンティティの明確化”や“再訪動機の創出”を実現する計画を志向。伝統的な文様や版画に加えて都市の情景などの映像を投影するピロティ空間を考案
OMA / 重松象平が空間デザインを手掛けた、東京・墨田区の、江戸東京博物館のリニューアル。菊竹清訓設計の博物館の改修。公共体験の向上を目指し、“アイデンティティの明確化”や“再訪動機の創出”を実現する計画を志向。伝統的な文様や版画に加えて都市の情景などの映像を投影するピロティ空間を考案 photography by Vincent Hecht
OMA / 重松象平が空間デザインを手掛けた、東京・墨田区の、江戸東京博物館のリニューアル。菊竹清訓設計の博物館の改修。公共体験の向上を目指し、“アイデンティティの明確化”や“再訪動機の創出”を実現する計画を志向。伝統的な文様や版画に加えて都市の情景などの映像を投影するピロティ空間を考案 photography by Vincent Hecht
OMA / 重松象平が空間デザインを手掛けた、東京・墨田区の、江戸東京博物館のリニューアル。菊竹清訓設計の博物館の改修。公共体験の向上を目指し、“アイデンティティの明確化”や“再訪動機の創出”を実現する計画を志向。伝統的な文様や版画に加えて都市の情景などの映像を投影するピロティ空間を考案 photography by Vincent Hecht
OMA / 重松象平が空間デザインを手掛けた、東京・墨田区の、江戸東京博物館のリニューアル。菊竹清訓設計の博物館の改修。公共体験の向上を目指し、“アイデンティティの明確化”や“再訪動機の創出”を実現する計画を志向。伝統的な文様や版画に加えて都市の情景などの映像を投影するピロティ空間を考案 photography by Vincent Hecht

OMA / 重松象平が空間デザインを手掛けた、東京・墨田区の、江戸東京博物館のリニューアルです。
菊竹清訓設計の博物館を改修するプロジェクトです。建築家は、公共体験の向上を目指し、“アイデンティティの明確化”や“再訪動機の創出”を実現する計画を志向しました。そして、伝統的な文様や版画に加えて都市の情景などの映像を投影するピロティ空間を考案しました。
また、エグゼクティブアーキテクトしてトータルメディア開発研究所が、リノベーションアーキテクトとしてプランテックが参画しています。(詳細なクレジットは記事末尾に記載)


こちらはリリーステキストです(翻訳:アーキテクチャーフォト / 原文は末尾に掲載)

OMA / 重松象平が江戸東京博物館におけるサイトスペシフィックな介入を完成させる

東京都江戸東京博物館は、約4年にわたる改修を経て再開し、OMA / 重松象平によって設計されたサイトスペシフィックな介入およびインスタレーションが導入されています。本プロジェクトは、OMAにとって日本における初の公共プロジェクトとなります。

江戸東京博物館は、東京の歴史に特化した最初の博物館です。1993年の開館以来、この機関は江戸時代初期から現在に至るまでの都市の変遷を探求してきました。メタボリズム建築家・菊竹清訓による象徴的な建築の更新にあたり、OMAは、都市に対してそのアイデンティティをより明確に伝え、再訪の動機を創出し、よりアクセスしやすくすることで、博物館の公共体験を向上させる役割を担いました。OMAの提案は菊竹の建築を補完し、最も特別でありながら十分に活用されていなかった空間を、精緻で演出的な介入のためのキャンバスとして扱っています。

新たな庇は、特に近隣の交通機関からの動線との関係において、博物館への到着の流れを明確にし、明るくしています。西側の入口は、日本の伝統的な鳥居に着想を得た門を連続して通り抜ける動線となり、この空間に対する菊竹の当初の提案を想起させます。東側では、円形のサインが、著名な浮世絵の肖像に描かれた目を基にした博物館のロゴを想起させます。

展示室では、6階の天井へのプロジェクションが展示を没入型の環境へと変え、人々を過去へと連れていきます。変化する空の下で、来館者は建物や街区の実物大および縮尺模型と出会い、それらが展示物に生命を与えます。パノラマ効果は、垂直ルーバーと隣接する壁面から構成された曲面スクリーンに投影することによって生み出されます。

3階では、広大な屋外広場が活性化され、来館者が博物館を退出する際に印象的な締めくくりを生み出します。開館時間中および閉館後には、日本の伝統的な文様、空や植生、所蔵コレクションの版画や挿絵、そして江戸および現代の都市生活の情景といった映像が、建物の全面的な下面および巨大なピロティに投影されます。

齊藤啓輔 / 1st atelierによる、富山の「南砺の行燈」。縮小する地方の住宅の在り方も模索。空洞化が進んで空き地が増える状況において、地域の祭りの“行燈”を参照した“カーテンウォール”を追加する計画を考案。増築部は中間領域となり“温熱環境装置”としても機能
齊藤啓輔 / 1st atelierによる、富山の「南砺の行燈」。縮小する地方の住宅の在り方も模索。空洞化が進んで空き地が増える状況において、地域の祭りの“行燈”を参照した“カーテンウォール”を追加する計画を考案。増築部は中間領域となり“温熱環境装置”としても機能外観、南側より見る。夜景 photo©小川重雄
齊藤啓輔 / 1st atelierによる、富山の「南砺の行燈」。縮小する地方の住宅の在り方も模索。空洞化が進んで空き地が増える状況において、地域の祭りの“行燈”を参照した“カーテンウォール”を追加する計画を考案。増築部は中間領域となり“温熱環境装置”としても機能外観、敷地内の東側の中庭より見る。夜景 photo©小川重雄
齊藤啓輔 / 1st atelierによる、富山の「南砺の行燈」。縮小する地方の住宅の在り方も模索。空洞化が進んで空き地が増える状況において、地域の祭りの“行燈”を参照した“カーテンウォール”を追加する計画を考案。増築部は中間領域となり“温熱環境装置”としても機能1階、リビングダイニングからキッチン側を見る photo©小川重雄
齊藤啓輔 / 1st atelierによる、富山の「南砺の行燈」。縮小する地方の住宅の在り方も模索。空洞化が進んで空き地が増える状況において、地域の祭りの“行燈”を参照した“カーテンウォール”を追加する計画を考案。増築部は中間領域となり“温熱環境装置”としても機能2階、廊下から1階への階段側を見る。 photo©小川重雄

齊藤啓輔 / 1st atelierが設計した、富山・南砺市の「南砺の行燈」です。
縮小する地方の住宅の在り方も模索したプロジェクトです。建築家は、空洞化が進んで空き地が増える状況において、地域の祭りの“行燈”を参照した“カーテンウォール”を追加する計画を考案しました。また、増築部は中間領域となり“温熱環境装置”としても機能します。

高齢化少子化によって、まちのスポンジ化が進んでいる。
空洞化した空き地や空き家が増えている。夜になると街の明かりが消えてほとんど真っ暗となる。本当に人が住んでいるんだろうか?そんな現状を前向きに捉えたい。

南面空き地との連帯から明るく風通しの良い中庭空間をつくった。ポリカからの光は、暗い街の街灯のため。高齢夫婦の生存確認のため。夜高祭りの行燈をモチーフとしたカーテンウォールは、祝祭空間と連帯を図る装置。

縮小する地方集落の中で個人住宅がどうあるべきなのかを模索した。

建築家によるテキストより

1970年~1980年代に建設された店舗併用住宅。かつて3世代が暮らした建築に現在老夫婦2人が暮らしている。

施主からの要望は、「大きすぎる住宅をコンパクトにして住みやすくすること」と「土いじりができる中庭を設けること、ただし光線過敏症の持病があるので紫外線対策をしてほしいということ」だった。

一部状態が悪い南東部分を減築することで庭を拡張した。中庭と南面空地と繋げ、植物がよく育つ南面採光と通風を確保した。

建築家によるテキストより

木造ラーメン構造の中間領域を増築し、透過性が高くかつ紫外線をほぼカットできるポリカーボネートのカーテンウォールを設けることで、明るく開放的でかつ安全な内部空間を実現した。状態の良い既存はそのままとし更新が必要な1階LDKのみ改修することで工事範囲縮小コスト減に努めた。

建築家によるテキストより
2026年日本建築学会賞(作品)を、周防貴之の「屋島山上プロジェクト」、髙橋一平の「霞ケ浦どうぶつとみんなのいえ」、日野雅司・川口有子・仲俊治の「金沢美術工芸大学」が受賞

2026年日本建築学会賞(作品)を、周防貴之(SUO)の「屋島山上プロジェクト」、髙橋一平(髙橋一平建築事務所)の「霞ケ浦どうぶつとみんなのいえ」、日野雅司(SALHAUS)川口有子(カワグチテイ建築計画)仲俊治(仲建築設計スタジオ)の「金沢美術工芸大学」が受賞しています。作品以外の受賞に関してはこちらのページでご覧ください。

以下に、各作品の写真や図面を紹介した資料へのリンクを掲載します。

【ap編集長の建築探索】vol.014 ウルトラスタジオ「上原坂道のマンション」
【ap編集長の建築探索】vol.014 ウルトラスタジオ「上原坂道のマンション」外観、北側の交差点から見る。 photo©rem goto

「ap編集長の建築探索」は、23年の歴史ある建築ウェブメディア「アーキテクチャーフォト」の編集長である後藤連平が、訪問した建築を紹介する連載シリーズです。論考のようなかっちりとした形式ではなく、現地で感じた雰囲気や空気感が伝わるような“ライブ感”のある文体で綴ります。読者の皆様も自身が建築を体験するように読んでいただければ幸いです。


ウルトラスタジオ「上原坂道のマンション」

TEXT:後藤連平

 
ウルトラスタジオによる都内の集合住宅を拝見した。

都内の集合住宅は様々なものを拝見しているけど、内外ともに建築的にやりきった、、、!という感覚が現地にいた誰もに伝わっていることが分かる力作で、(現時点での)彼らの代表作と言える建築で、圧倒された、、、、!

集合住宅には、コーポラティブや分譲など様々な形態があるけれどもこれは賃貸集合住宅。

図面を見ても現地を体験しても、最初に意識させられるのは、住戸内に高低差があること。その段差を上手く使ったプランニングが、暮らしの可能性を広げることが予想できるつくりだった。

この各階のスラブに高低差のある計画は、お施主さんの駐車場を組み込みたいという要望と高さの制限の中で生まれたのだそう。4層が重なる部分と、気積の大きさを優先した三層で構成した部分が組み合わさっている。

要望を起点とした条件をまるで意図的にそうしたかのような手つきで計画がなされていて、その設計の手腕に唸らされる。

一番印象的だったのは、ウルトラの代表3人や、現地で会った様々な建築家とも立ち話をしていたのだけれど、この建築を体験して発する感想のその視点や切り口が、本当に皆違うということ。

【ap job 更新】 建築設計事務所バケラッタが、設計スタッフ(2026年新卒・既卒・経験者)を募集中
【ap job 更新】 建築設計事務所バケラッタが、設計スタッフ(2026年新卒・既卒・経験者)を募集中
【ap job 更新】 建築設計事務所バケラッタが、設計スタッフ(2026年新卒・既卒・経験者)を募集中

建築設計事務所バケラッタの、設計スタッフ(2026年新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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建築設計事務所バケラッタは住宅に力を入れている設計事務所です。数多くのハイレベルな住宅を設計しているので住宅の設計をやりたい方は是非来て下さい。

鎌松亮 / note architectsによる、東京・江東区の「梁下の改修」。巨大な“十字梁”のある住戸での計画。“ひとつ梁の下”で家族が共に暮らす風景を求め、間仕切りと仕上げを梁下に止めて“梁の全体性”を保つ空間を考案。其々の部屋は壁仕上げに変化をつけて“場の性格”を分ける
鎌松亮 / note architectsによる、東京・江東区の「梁下の改修」。巨大な“十字梁”のある住戸での計画。“ひとつ梁の下”で家族が共に暮らす風景を求め、間仕切りと仕上げを梁下に止めて“梁の全体性”を保つ空間を考案。其々の部屋は壁仕上げに変化をつけて“場の性格”を分ける廊下からリビングダイニング側を見る。 photo©長谷川健太
鎌松亮 / note architectsによる、東京・江東区の「梁下の改修」。巨大な“十字梁”のある住戸での計画。“ひとつ梁の下”で家族が共に暮らす風景を求め、間仕切りと仕上げを梁下に止めて“梁の全体性”を保つ空間を考案。其々の部屋は壁仕上げに変化をつけて“場の性格”を分けるリビングダイニングからキッチンを見る。 photo©長谷川健太
鎌松亮 / note architectsによる、東京・江東区の「梁下の改修」。巨大な“十字梁”のある住戸での計画。“ひとつ梁の下”で家族が共に暮らす風景を求め、間仕切りと仕上げを梁下に止めて“梁の全体性”を保つ空間を考案。其々の部屋は壁仕上げに変化をつけて“場の性格”を分けるリビングダイニングから主寝室側を見る。(建具を移動した状態) photo©長谷川健太

鎌松亮 / note architectsが設計した、東京・江東区の「梁下の改修」です。
巨大な“十字梁”のある住戸での計画です。建築家は、“ひとつ梁の下”で家族が共に暮らす風景を求め、間仕切りと仕上げを梁下に止めて“梁の全体性”を保つ空間を考案しました。また、其々の部屋は壁仕上げに変化をつけて“場の性格”を分けています。

都内にある築45年のヴィンテージマンションの改修。

住戸には巨大な十字の梁が横断しており、間取りを規制しつつも、上から覆うような包容力のある、極めて魅力的な地形であると感じた。
しかし、既存の住戸は、典型的なファミリータイプの個室群で完結した間取りのため、十字梁は断片的な様相をしており、地形の良さを活かしきれていなかった。
地形を活かし、ひとつ梁の下で家族が共に暮らす風景を思い描いた。

建築家によるテキストより

まず、梁の仕上げを剥がしてコンクリートを露出し、地形の姿を明らかにした。
間仕切りや仕上げは梁下にとどめ、梁の全体性を保っている。梁と壁の隙間から全体がつながり、室同士が影響しあう変化に富んだ住空間となった。

長手の梁下には鴨居を通し、ラタン貼りの襖、有孔ボード、ラワン壁、ラワン戸など、多様な素材で構成した。また、十字梁により生まれた4つの室の壁仕上げに変化をつけ、場の性格を分けている。

建築家によるテキストより

食事や就寝のためのキッチンやベッドボードは、梁から距離をとり、より身体に近いスケールにした。

既にある地形を読み取り、梁との親密な関係を築いた。梁に抱かれながら家族が共に生活していることを意識できる、この場所ならではの暮らしが実現できた。

建築家によるテキストより
佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioによる、東京・港区の飲食店「Tremolare」。既存が“採石場”の様だった空間に計画。躯体の量塊の関係性や重量感を活かしつつ、自然素材のカウンターや什器で“素材感や軽さ”を導入して全体を構築。個室では弧状の天井と丸い壁面で中心性と一体感を生む
佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioによる、東京・港区の飲食店「Tremolare」。既存が“採石場”の様だった空間に計画。躯体の量塊の関係性や重量感を活かしつつ、自然素材のカウンターや什器で“素材感や軽さ”を導入して全体を構築。個室では弧状の天井と丸い壁面で中心性と一体感を生む1階、エントランスから地下1階への階段 photo©adhoc 志摩大輔
佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioによる、東京・港区の飲食店「Tremolare」。既存が“採石場”の様だった空間に計画。躯体の量塊の関係性や重量感を活かしつつ、自然素材のカウンターや什器で“素材感や軽さ”を導入して全体を構築。個室では弧状の天井と丸い壁面で中心性と一体感を生む地下1階、階段側からサブカウンターを見る。 photo©adhoc 志摩大輔
佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioによる、東京・港区の飲食店「Tremolare」。既存が“採石場”の様だった空間に計画。躯体の量塊の関係性や重量感を活かしつつ、自然素材のカウンターや什器で“素材感や軽さ”を導入して全体を構築。個室では弧状の天井と丸い壁面で中心性と一体感を生む地下1階、サブカウンターから1階への階段とカウンター側を見る。 photo©adhoc 志摩大輔

佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioが設計した、東京・港区の飲食店「Tremolare」です。
既存が“採石場”の様だった空間に計画されました。建築家は、躯体の量塊の関係性や重量感を活かしつつ、自然素材のカウンターや什器で“素材感や軽さ”を導入して全体を構築しました。また、個室では弧状の天井と丸い壁面で中心性と一体感を生みだします。店舗の場所はこちら(Google Map)。

ドアを開け地下に向かう階段を降りると、まるで採石場や洞窟のような空間が広がる。
この場所で最初に見えた躯体そのもののもつボリュームの関係性の面白さと重量感を失わないように形にしていった。

建築家によるテキストより

コンクリートや石や土などの重さを感じる素材でできた高い天井面や低く傾いて来る斜めの天井ボリューム、円柱、長方形、ノコギリ形など、様々な形のボリュームが地下を切り取り、ぶつかり、刺さりあってできた隙間に、アフリカンチークでできたカウンターや什器の持つ自然の素材感や軽さを織り交ぜて、一つの空間として構成している。

カウンター背面の壁はタイルをめくったことでできた表情をそのまま活かした。

建築家によるテキストより

店内に広がるオープンキッチンは、シェフたちの動きを間近で見ることができる。個室は弧を描いた高い天井と丸い壁面によって、空間に入った人々に中心性と包み込まれるような一体感を感じさせる。

ぶつかる塊の隙間に、厨房の活気を感じながら食事を楽しめる場が現れた。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 北海道札幌から、地域性と環境性能を追求する建築を手がける設計事務所「株式会社 遠藤建築アトリエ」が、設計スタッフ(既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 北海道札幌から、地域性と環境性能を追求する建築を手がける設計事務所「株式会社 遠藤建築アトリエ」が、設計スタッフ(既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 北海道札幌から、地域性と環境性能を追求する建築を手がける設計事務所「株式会社 遠藤建築アトリエ」が、設計スタッフ(既卒・経験者)を募集中洞爺湖 鶴雅リゾート 洸の謌

北海道札幌から、地域性と環境性能を追求する建築を手がける設計事務所「株式会社 遠藤建築アトリエ」の、設計スタッフ(既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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遠藤建築アトリエは、小樽出身の遠藤謙一良が、建築家 竹山実に師事し、1994年に設立。
自然、文化、素材など、その土地ならではの魅力を建築に取り込み、設計から監理まで一貫した体制のもと、環境性能の高い建築と、地域社会を豊かに育む建築文化の創出に取り組んでいます。
また遠藤は札幌市立大学特任教授として、建築の未来を担う人材の育成にも関わっています。

【AWARD(抜粋)】
・洞爺湖鶴雅リゾート洸の謌「洸響」
iF DESIGN AWARD 2023/グッドデザイン賞 2024
/IDA Design Awards 2023(Silver)
・遠藤建築アトリエ社屋
iF DESIGN AWARD 2022/北海道建築奨励賞
・北海道立北の森づくり専門学院
第1回HOKKAIDO WOOD BUILDING賞
他多数

【進行中プロジェクト(一例)】  
・知床らうす餐荘(ホテル)
・国立大学法人北海道教育大学附属旭川幼稚園
・北海道インターナショナルスクール改修増築
・コンドミニアム(富良野・ニセコ・白馬)
・クリニック(札幌・旭川・函館)

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