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【シリーズ・様々な角度から‟建築”に携わる】島根県行政職員 山本大輔インタビュー「建築の“裏方”を楽しむ働き方」(聞き手:後藤連平)
【シリーズ・様々な角度から‟建築”に携わる】島根県行政職員 山本大輔インタビュー「建築の“裏方”を楽しむ働き方」(聞き手:後藤連平)

本記事は「島根県」と建築メディア「アーキテクチャーフォト®」のコラボレーションで制作されました。

建築意匠の世界に特化したメディアでは、設計者を中心として完成した建物を“作品”として紹介する事が一般的です。弊サイトも例外ではありません。しかし、実務に携わった人の誰もが知るように、ひとつの建築が完成するには、実に様々な人たちの関りがあります。

施工に携わる人は勿論ですが、検査機関の人もそうですし、土地を測量したりする人も、間接的にではありますが、建築に関わっていると言えます。また、出来上がった建築を写真に収める人、それを掲載する人も建築に関わっていると言えます。公共建築であれば、定期的な修繕の為の検査や補修工事も行われます。これも設計とは違った形で建築に関わっていると言えます。ここに書いたように、ひとつの建築には、多様な職種からの関わり方が存在しています。

本シリーズ「様々な角度から‟建築”に携わる」では、それぞれの立場で建築に関わる人達の話を聞き、普段表にあまり出ることのない、その背景や物語に加え、個々の仕事が持つ楽しさも紹介します。


今回、島根県行政職員の山本大輔に、アーキテクチャーフォト編集長の後藤連平が話を聞きました。

後藤は、常々建築メディアの仕事は「裏方」だと言っています。表に出るのではなく裏方の立場で、設計者の皆さんが心血を注ぎ完成した建築を、社会に広く伝えるために知恵を絞る。アーキテクチャーフォトは裏方として働くことに強いモチベーションを持ち活動しています。

また、後藤は設計実務に携わっていた時代に、設計者を助けてくれる様々な行政職員に出会ったそうです。彼らの仕事は、目立って表に出ることはありませんが、「良い建築を世の中に生み出したい」という想いにあふれており、それが実際に完成した建築として結実する場面を何度も見たとのこと。それは、建築メディアとは違った立場での、建築に関わる「裏方」の仕事と言ってよいと思います。

山本は、菊竹清訓の作品に関わる活動等で、SNS上でも広く知られる人物です。
その山本に、行政職員としての日々の業務について、働き方について、自分自身の“建築人生”の切り開き方について等、様々な視点から話を聞いたのが本インタビューです。

それぞれの拠点や活動内容は異なりますが、お互いに「裏方」の仕事に美学すら感じている二人。どのような対話が行われたのでしょうか。
建築に携わる人達の視野を広げる切っ掛けとなれば幸いです。


山本大輔 / 島根県行政職員

1976年島根県生まれ。1999年名古屋大学工学部建築学科卒業、2000年島根県入庁(建築職)。2011~2013年菊竹清訓作品(県立博物館、図書館、武道館)の耐震改修担当。2013年県庁舎ライトアップイベント「結いとうろ」の立ち上げ。2021年島根県立美術館企画展「菊竹清訓 山陰と建築」企画協力及び技術サポート。2022年島根県立美術館特定天井改修工事担当。

主な受賞歴:2014年JIA25年賞「島根県立図書館(耐震改修)」、2015年JIA中国建築大賞特別賞「島根県立図書館駐輪場」

公式プロフィールより

山本大輔が関わった代表的な活動

【シリーズ・様々な角度から‟建築”に携わる】島根県行政職員 山本大輔インタビュー「建築の“裏方”を楽しむ働き方」(聞き手:後藤連平)左上:島根県立美術館特定天井改修工事(2022)、右上:島根県立美術館「菊竹清訓 山陰と建築」で展示された 1/1スケール模型 スカイハウスの屋根(2020)、左下:島根県立図書館駐輪場建替(2013)、右下:島根県総務部営諸課の職員を中心とする有志の会「大建築 友の会」主催の建築見学ツアーの様子 photo©髙橋菜生、photo©島根県(右下)

菊竹建築の耐震補強

後藤:ぼくは、アーキテクチャーフォトを運営する以前に、建築設計の仕事をしていました。その時代に、市の建築住宅課の方々が適切な助言をくれたことが何度もあったんです。また、同じ市を拠点としていた建築家の渡辺隆さんからも公共建築を手掛けた際の話を聞くこともありました。そのような経験のなかで、建築、とくに公共建築をつくることは、設計者だけではなく、行政の人たちの存在があってこそ成立しているのだと強く感じるようになりました。今回は島根県の職員として働く山本さんから、行政の建築職の働き方や活動について、あまり語られない部分も含めてお話をうかがいたいと思っています。

山本:よろしくお願いします。私は島根県でずっと建築の職員をしています。生まれも島根県の安来市というところで、大学は名古屋大学に入り、西澤泰彦先生の研究室で日本近代建築史を専攻していました。その後大学院に進んだのですが、就活の心配をした両親からのプレッシャーもあり、ほとんど準備もしないまま地元である島根県の建築職を受けてみたら運がいいのか受かってしまいました。まだ修士1年でしたが、当時は就職氷河期真っ只中ということもあり、大学院を中退して就職しました。

後藤:就職された当時、山本さんは県の建築職がどういう業務をするのか、ある程度分かっていたんですか?

山本:正直に言うと、ほとんどわかってなかったですね(笑)。建築確認申請をみたり、県有施設を建てる時に企画のようなことをするんだろうなっていう漠然としたイメージしかありませんでした。

後藤:山本さんのご経歴を見ると、菊竹清訓さんの建築(以下、菊竹建築)の耐震改修の担当になったことが大きなできごとだったのだろうと思われるのですが、それまではどのような仕事をされてきたのですか?

山本:主に建築指導業務と、営繕の業務です。最初の所属では、建築指導業務として確認申請の審査を3年間担当しました。その後、営繕工事を担当する部署で3年働いて、槇文彦さん設計の「島根県立古代出雲歴史博物館」でも監督員を担当しました。毎週現場に通って、常駐監理されていた槇事務所の方とコミュニケーションしながら、大きな公共建築をつくるという貴重な経験をさせてもらいました。その後は県庁に異動して、民間の集合住宅の補助金担当などの業務を経て、菊竹建築の改修工事の現場を担当するようになりました。最初の10年は、建築職としての基礎的な業務をいちからしっかり経験させてもらえたと思います。

【シリーズ・様々な角度から‟建築”に携わる】島根県行政職員 山本大輔インタビュー「建築の“裏方”を楽しむ働き方」(聞き手:後藤連平)島根県立古代出雲歴史博物館 (2006)  設計:槇総合計画事務所 photo©山本大輔

後藤:菊竹建築の改修というのは、具体的にどういうことをされていたんですか?

妹島和世+西沢立衛 / SANAAによる、オーストラリアの美術館の増築棟「シドニー・モダン・プロジェクト」が完成。港を見下ろす敷地に建つ新棟。芸術・建築・景観が境界なく繋がる在り方を目指し、複数のヴォリュームが傾斜に沿って重なる構成を考案。約3400㎡の屋上空間“アートテラス”も特別な体験を生み出す
妹島和世+西沢立衛 / SANAAによる、オーストラリアの美術館の増築棟「シドニー・モダン・プロジェクト」が完成。港を見下ろす敷地に建つ新棟。芸術・建築・景観が境界なく繋がる在り方を目指し、複数のヴォリュームが傾斜に沿って重なる構成を考案。約3400㎡の屋上空間“アートテラス”も特別な体験を生み出すAerial view of the Art Gallery of New South Wales’ new SANAA-designed building, 2022 photo©Iwan Baan
妹島和世+西沢立衛 / SANAAによる、オーストラリアの美術館の増築棟「シドニー・モダン・プロジェクト」が完成。港を見下ろす敷地に建つ新棟。芸術・建築・景観が境界なく繋がる在り方を目指し、複数のヴォリュームが傾斜に沿って重なる構成を考案。約3400㎡の屋上空間“アートテラス”も特別な体験を生み出すAerial view of the Art Gallery of New South Wales’ new SANAA-designed building, 2022 photo©Iwan Baan
妹島和世+西沢立衛 / SANAAによる、オーストラリアの美術館の増築棟「シドニー・モダン・プロジェクト」が完成。港を見下ろす敷地に建つ新棟。芸術・建築・景観が境界なく繋がる在り方を目指し、複数のヴォリュームが傾斜に沿って重なる構成を考案。約3400㎡の屋上空間“アートテラス”も特別な体験を生み出すInterior view of the Art Gallery of New South Wales’ new SANAA-designed building photo©Iwan Baan
妹島和世+西沢立衛 / SANAAによる、オーストラリアの美術館の増築棟「シドニー・モダン・プロジェクト」が完成。港を見下ろす敷地に建つ新棟。芸術・建築・景観が境界なく繋がる在り方を目指し、複数のヴォリュームが傾斜に沿って重なる構成を考案。約3400㎡の屋上空間“アートテラス”も特別な体験を生み出すInterior view of the Art Gallery of New South Wales’ new SANAA-designed building featuring Takashi Murakami Japan Supernatural: Vertiginous After Staring at the Empty World Too Intensely, I Found Myself Trapped in the Realm of Lurking Ghosts and Monsters 2019 © 2019 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved., 2022, photo©Iwan Baan

妹島和世+西沢立衛 / SANAAによる、オーストラリアの美術館の増築棟「シドニー・モダン・プロジェクト」が完成しました。
港を見下ろす敷地に建つ新棟です。建築家は、芸術・建築・景観が境界なく繋がる在り方を目指し、複数のヴォリュームが傾斜に沿って重なる構成を考案しました。また、約3400㎡の屋上空間“アートテラス”も特別な体験を生み出します。
本建築においては、エグゼクティブアーキテクトを、現地の設計事務所アーキテクトゥス(Architectus)が務めました。施設の公式サイトはこちら

こちらはリリーステキストの翻訳です

ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館の新館が今週末(2022年)12月3日にオープンし、オーストラリアの文化生活におけるエキサイティングな新時代が幕を開け、オープニングの週末にはすでに15,000人以上が来館を予定しています。

プリツカー賞を受賞したSANAAの妹島和世と西沢立衛の設計による新しい独立した建物は、シドニーで約半世紀ぶりにオープンする最も重要な文化的開発であり、拡張工事の中心的な役割を担っています。このプロジェクトの完成により、シドニー湾を見下ろすガディガル・カントリーに、パブリックアートガーデンでつながれた2つの建物からなる新しい美術館のキャンパスが誕生しました。

ニューサウスウェールズ州のドミニク・ペロテ首相は、次のように述べています。
「アートギャラリーは、ニューサウスウェールズ州、オーストラリア、そして世界中の人々に、非常に美しく、拡張され、強化された公共施設の扉を間もなく開くことになるのです」

「このプロジェクトの開発と設計におけるすべての決定の中心とニューサウスウェールズ州政府の投資の中心は、世界をリードする水準の芸術へのアクセス、制限のない教育の機会、具体的な利益をもたらすコミュニティの充実を支援することに、揺るぎない焦点を当てることでした。」

さらに、ベン・フランクリン・アボリジニ問題・芸術・地域青年・観光担当大臣が付け加えました。
「ニューサウスウェールズ州政府は、この一世代に一度のプロジェクトを実現するための芸術文化投資を主導しており、ニューサウスウェールズ州全体の人々に素晴らしい利益をもたらすことを誇りに思っています。 アートギャラリーは、パートナーシップ、教育プログラム、セクターとのつながり、リーダーシップを支援する、真に野心的なビジョンを持つ機関です。これは、喜び、つながり、豊かさを刺激する『すべての人のためのアート』なのです」

ニューサウスウェールズ州政府からの2億4400万ドルの資金提供に加えて、アートギャラリーは、一世代に一度の文化的投資となるこの拡張を支えるために、個人ドナーから1億ドル以上の資金を集めました。これは、オーストラリアで成功したこの種の政府と慈善事業の芸術パートナーシップとしては最大のものです。

過去10年間、アートギャラリーの改革を監督してきたニューサウスウェールズ美術館のマイケル・ブランド館長は、次のように語っています。
「私たちのヴィジョンは、アートギャラリーを、芸術、建築、景観がシームレスにつながる美術館のキャンパスに変えることでした。私は、革新的なアートの展示と強い場所性を持った拡張でお客様をお迎えできることを大変誇りに思います。ニューサウスウェールズ州政府、寄付者、スタッフ、アーティスト、そして幅広い支援者のコミュニティからの支援により、私たちのヴィジョンは今、現実のものとなっています。特に、過去3年間の建設期間中に、山火事、世界的なパンデミック、記録的な大雨の影響という困難に直面したことを考えると、これは大きな意味を持ちます」

ブランドは、こうも述べています。
「まばゆいばかりの新しいステージから、我々は、この場所、この歴史、過去151年間の我々の発展に貢献した多くの人々に対して、今後数十年に渡って、喜び、インスピレーション、洞察を求める多くの人々にふさわしい芸術体験を提供します」

世界で最も美しい文化地区のひとつに位置し、アーキテクトゥスをエグゼクティブアーキテクトに迎えたSANAAデザインの建物は、公園や港を囲む複数の視線に面しています。また、オーストラリアで初めてグリーンスターのデザイン評価で6つ星を獲得した公立美術館でもあります。

建築的な特徴としては、港に向かって緩やかにステップダウンする3つの石灰岩で覆われたアートパヴィリオン、ニュー・サウス・ウェールズ州から調達した材料を使った2層にわたる250mの土壁、アクセス可能な3400㎡の屋根「アートテラス」と中庭が挙げられます。新しいアートスペースとしては、柱のないギャラリー、タイムベースアートのためのギャラリー、第二次世界大戦中に退役した海軍の燃料庫を転用した2200㎡のスペース(現在はタンクとして知られる)があり、オーストラリアで最もユニークなアートスポットの一つとなっています。

今年、高松宮殿下記念世界文化賞の建築部門を受賞したSANAAプリンシパルの妹島和世と西沢立衛は、次のように語っています。
「シドニーのこのような重要な公共建築を設計できたことは、素晴らしい名誉です。ニューサウスウェールズ美術館のチームと密接に協力しながら、私たちは、街や公園、港と呼吸するような、周囲の環境と調和した美術館の建物を設計することを目指しました。この美しい環境の中で、来館者がどこにいてもアートとのつながりを感じられるような、特別な場所になることを願っています」

SANAAの設計で完成した、オーストラリアの美術館増築「シドニー・モダン・プロジェクト」の写真

SANAAの設計で完成した、オーストラリアの美術館増築「シドニー・モダン・プロジェクト」の写真が11枚、dezeenに掲載されています。

奥田晃輔+堀井達也+吉田裕樹 / OHArchitectureによる、京都市の「桃山長岡越中東町の住宅」。住宅地に計画。プライベートを保ちつつ開放性ある建築を目指し、敷地境界に使われるブロック塀を内壁に用いて“領域”の感覚を操作する設計を志向。内部であるが外部的な“様相”を持つ空間を作る
奥田晃輔+堀井達也+吉田裕樹 / OHArchitectureによる、京都市の「桃山長岡越中東町の住宅」。住宅地に計画。プライベートを保ちつつ開放性ある建築を目指し、敷地境界に使われるブロック塀を内壁に用いて“領域”の感覚を操作する設計を志向。内部であるが外部的な“様相”を持つ空間を作る photo©exp 塩谷淳
奥田晃輔+堀井達也+吉田裕樹 / OHArchitectureによる、京都市の「桃山長岡越中東町の住宅」。住宅地に計画。プライベートを保ちつつ開放性ある建築を目指し、敷地境界に使われるブロック塀を内壁に用いて“領域”の感覚を操作する設計を志向。内部であるが外部的な“様相”を持つ空間を作る photo©exp 塩谷淳
奥田晃輔+堀井達也+吉田裕樹 / OHArchitectureによる、京都市の「桃山長岡越中東町の住宅」。住宅地に計画。プライベートを保ちつつ開放性ある建築を目指し、敷地境界に使われるブロック塀を内壁に用いて“領域”の感覚を操作する設計を志向。内部であるが外部的な“様相”を持つ空間を作る photo©exp 塩谷淳

奥田晃輔+堀井達也+吉田裕樹 / OHArchitectureが設計した、京都市の「桃山長岡越中東町の住宅」です。
住宅地に計画されました。建築家は、プライベートを保ちつつ開放性ある建築を目指し、敷地境界に使われるブロック塀を内壁に用いて“領域”の感覚を操作する設計を志向しました。そして、内部であるが外部的な“様相”を持つ空間を作る事が意図されました。

住宅はプライベートな建物です。そのため、特に密集した住宅地では閉鎖的な建物になってしまいがちです。
プライベート性は保たれつつも開放性のある住宅ができないかと考えました。

建築家によるテキストより

よく住宅地の敷地に領域を囲うものとしてコンクリートブロックが使われます。普段は領域を明示する代名詞のようなブロックの解像度を一つ内側へ移動させてみます。コンクリートブロックは部屋の境界となり、部屋の外側はあたかも外部のような様相をまとい始めます。

建築家によるテキストより

この部屋の内外もろとも、大きな屋根をばっさりとかけます。屋根からは小屋が吊られており、軒下のような内部空間を作ります。大屋根がかかった空間の地下部分は駐車場となっており、西側の敷地へとつながります。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 坂倉建築研究所が、設計スタッフ(2024年新卒・既卒・経験者)を募集中
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【ap job更新】 坂倉建築研究所が、設計スタッフ(2024年新卒・既卒・経験者)を募集中ミュージックホール 2017 ※photo:志摩大輔(ad hoc inc.)

坂倉建築研究所の、設計スタッフ(2024年新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

―「建築家」は誰よりも人間に対する深い愛情を持っていなければいけない。心の底から人間愛を持っていなければならない。

―「建築」は、規模の大小、用途の差異に関係なく、つくる人間の意志、願望のもとに、つくられる場所に最も適合し、その魅力を最大限に引き出してつくられるべきであり、つくった後の生き生きとした姿・力こそ最も大切である。

私たちは、創業者である坂倉準三から継承されてきた、優れた空間実現のための一貫した設計活動を行っています。

社会と人間の諸活動の実際を知り、都市から個人住宅、家具まで多様なスケールの設計活動を通じて、思想・技術・社会情勢等を統合した、時代を超える価値をつくる事を目指しています。

弊社は、激動する社会に的確に対応し、設計を通じて世界に発信・提言できる柔軟な発想力と新鮮なデザイン力を有する「建築家」となるべき人材を広く求めます。

ヘルツォーグ&ド・ムーロンによる、アメリカ・フィラデルフィアの美術館「カルダー・ガーデンズ」。20世紀を代表する彫刻家の為の施設。作品を鑑賞だけでなく“内省”の場も目指し、建築と庭園が一体となった空間を構想。“古典的”展示を越えた様々な種類の空間で作品への理解も促す
ヘルツォーグ&ド・ムーロンによる、アメリカ・フィラデルフィアの美術館「カルダー・ガーデンズ」。20世紀を代表する彫刻家の為の施設。作品を鑑賞だけでなく“内省”の場も目指し、建築と庭園が一体となった空間を構想。“古典的”展示を越えた様々な種類の空間で作品への理解も促すParkway Garden image©Herzog & de Meuron
ヘルツォーグ&ド・ムーロンによる、アメリカ・フィラデルフィアの美術館「カルダー・ガーデンズ」。20世紀を代表する彫刻家の為の施設。作品を鑑賞だけでなく“内省”の場も目指し、建築と庭園が一体となった空間を構想。“古典的”展示を越えた様々な種類の空間で作品への理解も促すOpen Plan Galleryimage©Herzog & de Meuron, All artworks by Alexander Calder © 2022 Calder Foundation, New York / Artists Rights Society (ARS), New York
ヘルツォーグ&ド・ムーロンによる、アメリカ・フィラデルフィアの美術館「カルダー・ガーデンズ」。20世紀を代表する彫刻家の為の施設。作品を鑑賞だけでなく“内省”の場も目指し、建築と庭園が一体となった空間を構想。“古典的”展示を越えた様々な種類の空間で作品への理解も促すVestige Garden image©Herzog & de Meuron, All artworks by Alexander Calder © 2022 Calder Foundation, New York / Artists Rights Society (ARS), New York

ヘルツォーグ&ド・ムーロンが設計している、アメリカ・フィラデルフィアの美術館「カルダー・ガーデンズ」です。
20世紀を代表する彫刻家の為の施設です。建築家は、作品を鑑賞だけでなく“内省”の場も目指し、建築と庭園が一体となった空間を構想しました。また、“古典的”展示を越えた様々な種類の空間で作品への理解も促す事も意図されました。2022年に着工して2024年の竣工を予定。施設の公式サイトはこちら

こちらはリリーステキストの翻訳

カルダー・ガーデンズのデザインを発表
フィラデルフィアのダウンタウン中心部、ベンジャミン・フランクリン・パークウェイに誕生する国内外の新しい文化発信地

世界的に有名な設計事務所ヘルツォーグ&ド・ムーロンと著名なランドスケープデザイナー、ピエト・ウードルフが、芸術と自然が融合した、内省、思索、学習の場を構想

カルダー・ガーデンの評議員会は、フィラデルフィアのダウンタウン中心部にあるベンジャミン・フランクリン・パークウェイに建設する新施設のデザインを本日発表しました。プリツカー賞受賞の設計事務所ヘルツォーク&ド・ムーロンが設計した建物と、国際的に評価の高いオランダのランドスケープデザイナー、ピート・ウードルフによる庭園が特徴のこのプロジェクトは、フィラデルフィア出身で、20世紀で最も革新的で影響力のある芸術家の一人と考えられているアレキサンダー・カルダーの芸術とアイデアに捧げられたものです。

カルダー・ガーデンズでは、自然光に照らされたギャラリーを持ち、原生種や開花種が咲き乱れる風景に囲まれたストラクチャーの中で、モビール、刺繍、モニュメント彫刻、絵画などを含む、ニューヨークのカルダー財団の名作が交代で展示されます。カルダーは1933年にこう書いています。「これらの物体の美的価値は、推論によって到達することはできない」「親しみが必要なのだ」。屋内外に設置されたカルダーの芸術は、自然や四季折々の雰囲気と常に対話することになります。カルダー・ガーデンは、瞑想と内省のための特別な場所であると同時に、包括的な公開プログラムや特別イベントを通じて、学習とコミュニティ形成のための豊富な機会を一般の人々に提供する予定です。

カルダー財団のアレクサンダー・S・C・ローワー会長は言います。
「カルダー・ガーデンズにおける我々の意図は、公衆の為の祖父の作品に出会うための理想的な環境を作るだけでなく、個人の瞑想や内省を高めることです」「体験型アートのパイオニアとしてのカルダーの役割は、彼の遺産を語る上で欠かせない要素です。彼のモビールやスタビライズの可能性に心を開く鑑賞者には、予期せぬものが根を下ろすのです。彼の作品はリアルタイムに展開し続けるのです」

カルダーは1898年にフィラデルフィアで生まれ、彼のこの街とのつながりは、家族の豊かな芸術的系譜に根ざしています。ベンジャミン・フランクリン・パークウェイ沿いには、カルダー3世代による象徴的なインスタレーションが並んでいます。南東端の市庁舎の上には、祖父アレクサンダー・ミルン・カルダーによるウィリアム・ペンの記念像(1886-94年)、中間地点には父アレクサンダー・スターリング・カルダーによるスワン記念泉(1924年)、北西端にはカルダー自身の1964年の作品「幽霊」がフィラデルフィア美術館のメインホールに壮大な姿で飾られています。このようにカルダー・ガーデンは、1世紀以上にわたってフィラデルフィアの街を豊かにしてきた一族の遺産を21世紀にもたらします。

 
デザインについて

カルダーの作品を展示するために特別に作られたカルダー・ガーデンズの景観と建築は、来場者を日常的な都市の状況から、従来の美術館体験を超えたより瞑想的な領域へと導くような振り付けの進行で進行します。それは、芸術家が意図したように、個人的でリアルタイムな出会いとして、芸術と関わることができるようにします。

ヘルツォーグ&ド・ムーロンでピエール・ド・ムーロンと共に設立パートナーを務めるジャック・ヘルツォーグは語ります。
「これは、決まったプログラムに基づく完成されたコンセプトというよりも、実際にはオープンエンドなプロセスでした。形やボリュームを作るのではなく、地面を削り出すような、一種のコンセプチュアルな道筋です。──私たちは、カルダーの作品を前例のない新しい方法で提示するためのスペースを探していたのです」
「創作の中でその空間は、様々なギャラリーや、意外な空間、ニッチ、庭園への全体のシークエンスに発展しました。例えば、後陣、擬似ギャラリー、オープンプラン・ギャラリー、サンクンガーデン、ベステージ・ガーデンなどです。古典的な感覚でのギャラリーだけでなく、あらゆるコーナーや角度、階段や廊下も、アートを置く場所として提供されるべきなのです」

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私たちは、1948年創業の今年75年目を迎える歴史ある設計事務所です。

創業時より、個性的な個々が共に高めあい、お互いが平等に共同して建築に情熱を注いでいます。力強い個性が集団となって多様性に富んだ設計事務所です。社名には、このような信念と情熱が込められています。

プロジェクトは、教育施設、庁舎、美術館、交通施設などの公共施設や、商業施設、事務所ビル、物流倉庫など、様々な分野で、大小幅広いスケールにおよんでいます。
各プロジェクトは、その都度チームを作り、チーフをを中心としたメンバーで設計体制をとっています。若いスタッフも早い段階からプロジェクトに参画でき、企画提案から基本設計、実施設計、現場監理まで一貫して取り組むことができます。トップダウンではなく、各々が自由にアイデア出しや意見、議論しあってプロジェクトを進めていく体制を取っています。

新たなプロジェクトが多数スタートする今、我々のメンバーとして一緒に働いてくれる方のご応募をお待ちしています。

【進行中、新規スタートの主なプロジェクト】
中学校+図書館の複合施設、大型商業施設、オフィス・ビル、オフィスインテリア、新規開業駅の駅前広場、集合住宅、消防署など

工藤浩平建築設計事務所による、東京・練馬区の住宅「佐竹邸」。不動産業を営む施主の為に計画。将来的な販売も見据えた在り方も考慮し、異なる機能に引き継ぐ可能性を含めて設計。様々な制限に起因する“ズレ”を活かした“普通”と“特別”が調和する建築
工藤浩平建築設計事務所による、東京・練馬区の住宅「佐竹邸」。不動産業を営む施主の為に計画。将来的な販売も見据えた在り方も考慮し、異なる機能に引き継ぐ可能性を含めて設計。様々な制限に起因する“ズレ”を活かした“普通”と“特別”が調和する建築 photo©楠瀬友将
工藤浩平建築設計事務所による、東京・練馬区の住宅「佐竹邸」。不動産業を営む施主の為に計画。将来的な販売も見据えた在り方も考慮し、異なる機能に引き継ぐ可能性を含めて設計。様々な制限に起因する“ズレ”を活かした“普通”と“特別”が調和する建築 photo©楠瀬友将
工藤浩平建築設計事務所による、東京・練馬区の住宅「佐竹邸」。不動産業を営む施主の為に計画。将来的な販売も見据えた在り方も考慮し、異なる機能に引き継ぐ可能性を含めて設計。様々な制限に起因する“ズレ”を活かした“普通”と“特別”が調和する建築 photo©楠瀬友将
工藤浩平建築設計事務所による、東京・練馬区の住宅「佐竹邸」。不動産業を営む施主の為に計画。将来的な販売も見据えた在り方も考慮し、異なる機能に引き継ぐ可能性を含めて設計。様々な制限に起因する“ズレ”を活かした“普通”と“特別”が調和する建築 photo©楠瀬友将

工藤浩平建築設計事務所が設計した、東京・練馬区の住宅「佐竹邸」です。
不動産業を営む施主の為に計画です。建築家は、将来的な販売も見据えた在り方も考慮し、異なる機能に引き継ぐ可能性を含めて設計されました。様々な制限に起因する“ズレ”を活かした“普通”と“特別”が調和する建築である事も意図されました。
また、設計者の事務所のスペースを会場として、本建築をテーマとした「佐竹邸で△△してみたら○○で□□だった展」が、2022年12月3日~18日の期間に開催されます(詳細は、末尾に掲載)。

都内で暮らす夫婦のための、ワークスペースをもった住宅である。
将来的に売ることができる住宅にしたいという建主の要望から、純ラーメン造を選択し、暮らしを囲うことに加えて、住宅とは異なる機能に引き継ぐ可能性も考慮した。

建築家によるテキストより

狭小地のため合理的にプランを積み重ねていく一方で、敷地は三方に開いた立面をつくれるため、開口部を通してまちと生活を強く結び付けた。1階では、玄関足元にまちの気配のみ通す下窓を設け、ワークスペースは路地側を全面開口にすることでオフィスとして構えた。
2階リビングは前面道路にせり出し3面をガラス張りにし、住まい手によって用途を変える舞台のようなかたちとした。
3階に水回りとサンルームをまとめ、空地に対して大きく開くことでまちへの広がりを感じ、ロフトはトップライトからたくさんの光を受ける。

建築家によるテキストより

多方面の制限から生まれた段差や形状のズレを受け入れ、そのまま現れる立面とディティールの集まりとなるように計画した。また余分なものを隠したり省いたり手間をかける=コストをかける部分と、ラフに見せる=コストをかけない部分を建主と細かく共有し、この住宅では何が重要で、何を許容できるかを一緒に考えながら進めていった。

建築家によるテキストより
高橋翔太朗建築設計事務所による、島根・松江市の「HANARE I」。自然に囲まれた高台の敷地に計画。“新たな視点で自然を感じる”建築を目指し、全ての内部空間を連続させて窓を介し外へと繋がる構成を考案。急勾配の切妻屋根で土地との親和性も意図
高橋翔太朗建築設計事務所による、島根・松江市の「HANARE I」。自然に囲まれた高台の敷地に計画。“新たな視点で自然を感じる”建築を目指し、全ての内部空間を連続させて窓を介し外へと繋がる構成を考案。急勾配の切妻屋根で土地との親和性も意図 photo©Koji Fujii / TOREAL
高橋翔太朗建築設計事務所による、島根・松江市の「HANARE I」。自然に囲まれた高台の敷地に計画。“新たな視点で自然を感じる”建築を目指し、全ての内部空間を連続させて窓を介し外へと繋がる構成を考案。急勾配の切妻屋根で土地との親和性も意図 photo©Koji Fujii / TOREAL
高橋翔太朗建築設計事務所による、島根・松江市の「HANARE I」。自然に囲まれた高台の敷地に計画。“新たな視点で自然を感じる”建築を目指し、全ての内部空間を連続させて窓を介し外へと繋がる構成を考案。急勾配の切妻屋根で土地との親和性も意図 photo©Koji Fujii / TOREAL

高橋翔太朗建築設計事務所が設計した、島根・松江市の「HANARE I」です。
自然に囲まれた高台の敷地に計画されました。建築家は、“新たな視点で自然を感じる”建築を目指し、全ての内部空間を連続させて窓を介し外へと繋がる構成を考案しました。また、急勾配の切妻屋根で土地との親和性も意図されました。

敷地は、標高199mの高台にあり、360度自然に囲まれた贅沢な敷地からは、大山や宍道湖などを眺めることができます。

普段から自然と近い距離で生活していることから、自然と一定の距離感を取るとともに、日常の視覚では感じることのできない景観を切り取り、新たな視点で自然を感じる建築を考えました。

建築家によるテキストより

元々寄棟の納屋が建っていた場所に建て替える計画であった為、建物形状も細長い敷地をそのまま活かし、土地との親和性のある寄棟を採用しました。冬季の積雪量も考慮し、急勾配の屋根とすることで、内部空間にスペースをつくる計画としました。平家のようなボリューム感で、屋根の下の空間は全ての空間が連続し窓を通して外部へ誘導されます。

建築家によるテキストより

建物の中央には、節木の荒々しさのあるヒノキの大黒柱を配置し、内部にいても自然の力を感じることができます。リビングや部屋01、屋根裏01などは、帰省した子供などが使えるスペースとし、キッチンや主寝室、ウォークインクローゼットなどのプライベートな空間とを柱一本で緩やかに空間を分ける計画としました。南東側の屋根の寄棟妻側は開口部とし、空気の通り抜けや自然環境を切り取り、空や木々が迫ってくるような計画としています。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス[期間:2022/11/21-11/27]
最も注目を集めたトピックス[期間:2022/11/21-11/27]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2022/11/21-11/27)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 藤本壮介建築設計事務所による、福岡の、太宰府天満宮の「仮殿」。“御本殿”の大改修に伴い“御神霊”を仮安置する為に計画。相応しい“佇い”の創造を目指し、古くからの伝説に着想を得て周辺の自然が飛翔した様な建築を考案。屋根の植物が季節により移ろいを見せる
  2. パナソニックの“黒”をメインカラーとする電気設備シリーズ「BLACK DESIGN SERIES」の特設サイトが公開。“商品を無料で提供する”モニターキャンペーンも開催中
  3. 門脇和正 / ELEPHANTdesignによる、岐阜市の「Z邸」。道から奥まる場に建つ設計者の自邸。日本的な“居住まい”の現代表現を目指し、“屋敷奥にある蔵”の様な平面で厚い壁と長い庇を持つ建築を考案。計画段階で選んだ古家具から発想する設計も志向
  4. 木村松本建築設計事務所による、図面集『住宅設計原寸図集』を先行プレビュー。力強い架構を持つ木造建築で評価される建築家の代表作を、豊富な図面・スタディ模型・撮り下ろし写真等で紹介
  5. 関西の建築界を牽引した石井修の、生誕100周年を記念した展覧会が開催。兵庫県立美術館のギャラリーを会場とし、倉方俊輔のキュレーションで、代表作品の図面・写真・模型を公開
  6. 長谷川祥 / sunabaによる、神奈川の「多摩丘陵のマンションリノベーション」。設計者の自邸として住戸を改修。周辺環境に応じた平面構成を求め、其々の風景の特徴に合わせて諸室を配置。所有物の色や寸法を反映した内装計画で、空間と物の主従関係が所々で“逆転”する場を作る
  7. 中山英之建築設計事務所による「『川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり』展 会場構成」。東京オペラシティ アートギャラリーでの展示。其々の作品群に“固有な手触り”を空間化する為、展示室の中に“6つの全く異なる場所”と“巡る経路”を設計。作家の眼差しと会場での時間が重なる経験を志向
  8. 小笹泉+奥村直子 / IN STUDIOによる、東京・小金井市の住宅「スケールの家」。都市計画と税制で“標準化”した住宅地に計画。施主の経験を起点に“均質なスケール”の逸脱を求め、都市的サイズで“尺度を抽象化”した居住空間を考案。“都市に浮遊”し自由をもたらす建築を作る
  9. 山根俊輔 / 山根製作所による、福岡市の「スティーブンホール棟511リノベーション」。世界的に著名な建築家の集合住宅での計画。既存の一般建材が使用された状況に対し、共用部に見られる“ホールらしさ”を住戸内へ引継ぐ設計を志向。時間を超え存在する建築に“使命感”を持ち向き合う
  10. 曽我部・吉岡研究室とマチデザインと長谷川明事務所による、徳島の「赤松地区防災拠点施設」。山村集落にある展示や集会の機能も持つ施設。歴史ある地域の“持続性に寄与する場”を目指し、住民との対話を通して非常時の居場所を超えた機能を構想。日常的に使われる事で非常時の円滑性も高める
  11. 湯浅良介による建築展「Pole Star」。洋菓子店の上階のスペース“un”での展示。自身の建築の“捉え方”の表現を求め、華美な装飾が施され光を反射し回転する“柱”を製作。構造とは異なる“柱”の意味に注目し“想像の銀河”を重ねて構想
  12. 東海林健+平野勇気 / 東海林健建築設計事務所による、新潟市の「山五十嵐こども園」。少子高齢化が進む郊外での建替。地域を巻き込み施設の在り方の対話を重ねて、交流の場となる“境界の弱い拡張する”建築を志向。木製トラス屋根で場所毎に表情の異なる環境と緩やかな繋がりも作る
  13. トラフ建築設計事務所による、岐阜のショールーム「関ヶ原石材 Strad. Stone Gallery」。石材企業の為の天然石の展示施設。多彩な表情を持つ石を“鑑賞”する場として、体験の中で“原石から製品へと加工される過程”を想起させる空間を考案。加工場と直結し調達・加工・施工も集約
  14. 江上史恭 / FUMI EGAMI ARCHITECTsによる、熊本市の住宅「床と大地の余地」。慣れ親しむ地域で土地を探し計画。住み続ける意味を求め、エリアを特徴づける“遺跡”の文脈を見出して建物下の“地面に開き大地とつながる空間”を考案。人と植物や小動物との共存関係も生み出す
  15. 建築家の能作淳平によるセミナー「仕事と暮らしを変える―持ち寄るシェアの可能性―」(ゲスト:佐竹雄太、加藤健介)が開催。主催はリビングデザインセンターOZONE、参加費無料、要事前登録
  16. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
  17. 東京藝大青木淳研究室による建築展「HAPPY TURN」が、東京・有楽町で開催。“テンポラリーなリノベーションとしての展覧会”をテーマとした展示で、今回が3回目の企画となる
  18. 小林宏輔 / KOKO+による、神奈川・相模原市の「東林間のアパート」。郊外の木造賃貸集合住宅。長期の安定した入居者確保を目指し、意匠での“競争力”を意図して特徴的な外観が多様な居場所も作る建築を考案。防耐火性能を満たして軒裏と天井の木架構の現しも実現
  19. 首都大学東京名誉教授の深尾精一が審査委員長を務める「第26回木材活用コンクール」が応募作品を募集中。木造及び混構造建築、木質空間(内装、エクステリア)、クリエイティブユースの作品を募集。選定作品には“農林水産大臣賞”や“国土交通大臣賞”等が贈呈
  20. 重名秀紀 / studio junaによる、岡山市の飲食店「parc」。“浦辺鎮太郎”の建物を改修。原設計への回帰と敬意を込めた意匠を目指し、以前の痕跡を撤去して様々な浦辺建築の要素を“サンプリング”した設計を志向。新旧の時間差を超えた一体感を作る

【ap job更新】 OMAと日建設計で経験を積み開設された「松田仁樹建築設計事務所」が、設計スタッフ(2023年新卒・既卒・経験者)と学生アルバイトを募集中
【ap job更新】 OMAと日建設計で経験を積み開設された「松田仁樹建築設計事務所」が、設計スタッフ(2023年新卒・既卒・経験者)と学生アルバイトを募集中
【ap job更新】 OMAと日建設計で経験を積み開設された「松田仁樹建築設計事務所」が、設計スタッフ(2023年新卒・既卒・経験者)と学生アルバイトを募集中

OMAと日建設計で経験を積み開設された「松田仁樹建築設計事務所」の、設計スタッフ(2023年新卒・既卒・経験者)と学生アルバイト募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

松田仁樹建築設計事務所は、松田仁樹を代表とし東京とNYを拠点に活動する建築設計事務所です。
https://www.yoshikimatsuda.com/

まだ設立間もない事務所ですが、国内外各地にて十数件のプロジェクト(総工費にして約15億~20億円程度)が進行しております。
進行中のプロジェクトには、富裕層向け木造中高層集合住宅、全国展開予定の別荘型宿泊施設、大阪万博関連プロジェクト、温泉地のホテル、ロサンゼルス・ドバイの邸宅、福岡の集合住宅、その他高級ヴィラ・別荘・ゲストハウスなどがあり、他にも比較的規模の大きい案件が数件控えております。今後は公共建築などにも積極的に取り組んでいく方針です。

働き方は原則フルリモートで、裁量労働を採用し各自タイムマネジメントを行っています。模型の製作も極力行わず、3Dモデルとパースを活用して検討を進めます(定期的に対面での打合せを実施)。

■代表メッセージ
私自身、OMAと日建設計にて非常に大規模なプロジェクトの設計に携わり、建築が都市に与える影響の大きさに慄きながらも、その責任の重圧の中でいかに社会に寄与する射程の長いデザインを提案できるかを必死に考えてきました。
そうした経験から、弊社ではどのプロジェクトにおいてもまず前提条件を疑い、多角的なリサーチに基づいて独自の仮説を立てることで、社会の変化に対応し得る新しい建築の形式をソフト・ハードの両面から探求していきます。

建築が好きで探求心の強い方、独立志望の方、一緒に事務所の成長を担っていける方など、意欲的な方のご応募をお待ちしております。

内藤廣が、2022年8月に行った講演「建築とまちづくり」の動画。横浜市の主催で行われたもの

内藤廣が、2022年8月に行った講演「建築とまちづくり」の動画です。横浜市の主催で行われたものです。

「横浜市公共建築100周年事業」の取組の一つとして、多くの公共建築や文化施設などを手掛ける建築家の内藤 廣氏を招き「建築とまちづくり」をテーマに講演会を開催しました。

登壇者:建築家 内藤 廣
講演会実施日:2022年8月22日[月]13:00~14:30
会 場:関内ホール 大ホール
テーマ:「建築とまちづくり」

レム・コールハースが、2022年10月にストックホルムで行った講演等の動画

レム・コールハースが、2022年10月にストックホルムで行った講演等の動画です。前半は自身の活動を振り返る内容で、後半はストックホルム王立工科大学教授で建築家のアンデルス・ウィルヘルムソン(Anders Wilhelmsson)と対話しています。

ヘルツォーグ&ド・ムーロンによる、イギリス・ロンドンの、リバプール・ストリート駅の再開発計画の画像

ヘルツォーグ&ド・ムーロンが設計している、イギリス・ロンドンの、リバプール・ストリート駅の再開発計画の画像が6枚、Architects’ Journalに掲載されています。

写真家のトーマス・シュトルートへのインタビュー「文化は精神の自由を守る」の動画

写真家のトーマス・シュトルートへのインタビュー「文化は精神の自由を守る」の動画です。2022年11月に作家のアトリエで収録されたものです。制作はルイジアナ美術館です。

(翻訳)
「彼らは何を恐れているのか?」
私たちは、ベルリンのスタジオでドイツのスター写真家、トーマス・シュトルトに会いに行き、自由な価値観と民主主義への攻撃が続いていることを懸念し、また激怒している人物に出会ったのです。

「カルチャー、コンサート、演劇、ダンス、音楽、美術館は、人々を集め、明確に定義されていない何かについて共通の体験をさせるものです。それは自由奔放であり、民主主義の特質でもあります」

「それは、人生の他の解釈を見ることによって人生を理解しようとする共同体を認めることです。あなたとは違う解釈をするということです」

シュトルートは、世界中の文化施設に対する攻撃を目撃しており、アート、アーティスト、そして美術館などの文化施設は、民主的権利と価値の主要な擁護者であると考えています。

「右翼の組織は、自由な意見を持つ文化をコントロールしようとします。彼らは芸術や文化をコントロールしたいのです。私はしばしば、“彼らは一体何を恐れているのだろう”と思うことがあります。しかし、これこそ彼らが恐れていることなのです。彼らは心の自由を恐れているのです」

トーマス・シュトルートは、1954年、ドイツのゲルデルンに生まれ、デュッセルドルフ芸術アカデミーで学びました。ベルント&ヒラ・ベッヒャー夫妻のもとで写真を学んだ第一世代のアーティストの一人です。アムステルダムのステデライク美術館、東京国立近代美術館、ニューヨークのメトロポリタン美術館、マドリッドのプラド美術館、エッセンのフォルクヴァング美術館、ミュンヘンのハウス・デア・クンストなどで包括的な個展が開催されています。1993年から1996年にかけて、カールスルーエ国立芸術大学の写真科の初代教授を務めました。ニーダーザクセン州クルトゥルストゥングより、スペクトラム国際写真賞を受賞しています。

(原文)

“What are they afraid of?”
We went to see German star photographer Thomas Struth in his Berlin studio and met a man both concerned and enraged about the ongoing attacks on our liberal values and democracies.

“Culture, concerts, theatre, dance, music, and museums bring people together to have a shared experience about something that is not clearly defined. It is free-floating, and that is a democratic quality.”

“It’s an acknowledgment of a community to try to understand life by seeing other interpretations of life. Interpretations that are not yours.”

Struth witnesses attacks on cultural institutions all over the world and sees both art, artists, and cultural institutions like museums as prime defenders of democratic rights and values:

“Right-wing institutions try to control culture because of its free-floating opinions. They want to control arts and culture. Often I think: What the f… are they afraid of? But this is what they are afraid of. They are afraid of the freedom of mind.”

Thomas Struth was born in 1954 in Geldern, Germany, and studied at the Kunstakademie Düsseldorf. He was part of the first generation of artists to study photography with Bernd and Hilla Becher. Comprehensive solo exhibitions of Struth’s work have been presented at institutions including the Stedelijk Museum in Amsterdam, The Tokyo National Museum of Modern Art, The Metropolitan Museum of Art in New York, the Museo del Prado in Madrid, the Museum Folkwang in Essen and Haus der Kunst in Munich. Between 1993-1996 Struth was the first Professor of Photography at the Staatliche Hochschule für Gestaltung in Karlsruhe. Struth was awarded the Spectrum International Prize for Photography by Kulturstiftung Lower Saxony.

山根俊輔 / 山根製作所による、福岡市の「スティーブンホール棟511リノベーション」。世界的に著名な建築家の集合住宅での計画。既存の一般建材が使用された状況に対し、共用部に見られる“ホールらしさ”を住戸内へ引継ぐ設計を志向。時間を超え存在する建築に“使命感”を持ち向き合う
山根俊輔 / 山根製作所による、福岡市の「スティーブンホール棟511リノベーション」。世界的に著名な建築家の集合住宅での計画。既存の一般建材が使用された状況に対し、共用部に見られる“ホールらしさ”を住戸内へ引継ぐ設計を志向。時間を超え存在する建築に“使命感”を持ち向き合う photo©八代写真事務所
山根俊輔 / 山根製作所による、福岡市の「スティーブンホール棟511リノベーション」。世界的に著名な建築家の集合住宅での計画。既存の一般建材が使用された状況に対し、共用部に見られる“ホールらしさ”を住戸内へ引継ぐ設計を志向。時間を超え存在する建築に“使命感”を持ち向き合う photo©八代写真事務所
山根俊輔 / 山根製作所による、福岡市の「スティーブンホール棟511リノベーション」。世界的に著名な建築家の集合住宅での計画。既存の一般建材が使用された状況に対し、共用部に見られる“ホールらしさ”を住戸内へ引継ぐ設計を志向。時間を超え存在する建築に“使命感”を持ち向き合う photo©八代写真事務所

山根俊輔 / 山根製作所が設計した、福岡市の住戸改修「スティーブンホール棟511リノベーション」です。
世界的に著名な建築家の集合住宅での計画です。建築家は、既存の一般建材が使用された状況に対し、共用部に見られる“ホールらしさ”を住戸内へ引継ぐ設計を志向しました。時間を超え存在する建築に“使命感”を持ち向き合う事が意図されました。スティーブン・ホールの設計で、1991年に完成した建築「ネクサスワールド スティーブンホール棟」は、こちらのページから閲覧可能です。

建物の持つ魅力を、一番奥の部屋の角まで行き渡らせること。
福岡県福岡市の香椎にあるネクサスワールド。その中にあるスティーブンホール棟の一室のリノベーションです。

建築家によるテキストより

共用部は皆さんご存知の通り、有名なエントランスホールを中心にスティーブンホールらしさを存分に体験することができます。様々な素材や色彩が絶妙に絡み合いながら空間がつくられています。

建築家によるテキストより

住居の内部空間は室内の段差や建具など共用部同様スティーブンホールらしさを感じることができますが、仕上げについてはプラスターボードとフローリングなど一般的な素材で構成されています。

建築家によるテキストより

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