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八木敦之 / アトリエMEMEによる、神奈川・横須賀市の「KDU キャンパスセンター」。大学構内の事務機能と学生の居場所を複合した施設。“広場のような空間”を目指し、“柔らかな雲の様な屋根”の下に“様々な憩いの場”が存在する建築を考案。周辺と融合する外構計画で“迎え入れる”空気感も作る
八木敦之 / アトリエMEMEによる、神奈川・横須賀市の「KDU キャンパスセンター」。大学構内の事務機能と学生の居場所を複合した施設。“広場のような空間”を目指し、“柔らかな雲の様な屋根”の下に“様々な憩いの場”が存在する建築を考案。周辺と融合する外構計画で“迎え入れる”空気感も作る俯瞰 photo©Blue Hours 沖裕之
八木敦之 / アトリエMEMEによる、神奈川・横須賀市の「KDU キャンパスセンター」。大学構内の事務機能と学生の居場所を複合した施設。“広場のような空間”を目指し、“柔らかな雲の様な屋根”の下に“様々な憩いの場”が存在する建築を考案。周辺と融合する外構計画で“迎え入れる”空気感も作る外観、南側の歩道より見る。 photo©Blue Hours 沖裕之
八木敦之 / アトリエMEMEによる、神奈川・横須賀市の「KDU キャンパスセンター」。大学構内の事務機能と学生の居場所を複合した施設。“広場のような空間”を目指し、“柔らかな雲の様な屋根”の下に“様々な憩いの場”が存在する建築を考案。周辺と融合する外構計画で“迎え入れる”空気感も作る1階、エントランスホールから出入口側を見る。 photo©Blue Hours 沖裕之
八木敦之 / アトリエMEMEによる、神奈川・横須賀市の「KDU キャンパスセンター」。大学構内の事務機能と学生の居場所を複合した施設。“広場のような空間”を目指し、“柔らかな雲の様な屋根”の下に“様々な憩いの場”が存在する建築を考案。周辺と融合する外構計画で“迎え入れる”空気感も作る2階、多目的ホール photo©Blue Hours 沖裕之

八木敦之 / アトリエMEMEが設計した、神奈川・横須賀市の「KDU(神奈川歯科大学) キャンパスセンター」です。
大学構内の事務機能と学生の居場所を複合した施設です。建築家は、“広場のような空間”を目指し、“柔らかな雲の様な屋根”の下に“様々な憩いの場”が存在する建築を考案しました。また、周辺と融合する外構計画で“迎え入れる”空気感を作る事も意図されました。大学の公式サイトはこちら

神奈川県横須賀市に位置する神奈川歯科大学キャンパス。

職員が主に使用する事務棟の老朽化を契機として、事務機能と学生の居場所となる空間を複合させた施設が構想された。本プロジェクトによって、キャンパスに不足していた広場のような空間の創出を目指した。

建築家によるテキストより

居場所としてふさわしい空間を検討する中で、おおらかでのびやかな屋根がキャンパスを覆うイメージを想起した。
やわらかな雲のようなオブジェクトの下には開放的なエントランスホール、シンボルツリーが一望できるテラス、レストホールなど、さまざまな憩いのスペースがひろがる。

建築家によるテキストより

中心に位置する2つの棟-事務棟と学修棟は、ゆるやかな曲線の屋根とは対照的に古典的なコンクリートフレームで構成される。特殊な顔料を混ぜたカラーコンクリートとし、光によって変化に富むゆたかな表情が、殺伐とした雰囲気であったキャンパスと街にやわらかな印象をうみだす。

ランドスケープにおいては、見通しがよく高さを抑えたポールフェンスやオーバースケールな正門、キャンパス内外を横断する床仕上げや植栽帯などにより境界をできる限りぼかし、キャンパスが接する三笠公園の遊歩道との融合を図った。学生や地域の人たちも自然に迎え入れるような空気感が生みだされている。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 京都市京セラ美術館や八戸市美術館を手掛けた「西澤徹夫建築事務所」が、設計スタッフ(2024年新卒・既卒・経験者)と アルバイトを募集中
【ap job更新】 京都市京セラ美術館や八戸市美術館を手掛けた「西澤徹夫建築事務所」が、設計スタッフ(2024年新卒・既卒・経験者)と アルバイトを募集中
【ap job更新】 京都市京セラ美術館や八戸市美術館を手掛けた「西澤徹夫建築事務所」が、設計スタッフ(2024年新卒・既卒・経験者)と アルバイトを募集中京都市京セラ美術館(共同設計:青木淳建築計画事務所) photo©Daici Ano

京都市京セラ美術館や八戸市美術館を手掛けた「西澤徹夫建築事務所」の、設計スタッフ(2024年新卒・既卒・経験者)と アルバイト募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

西澤徹夫建築事務所では設計スタッフを募集します。

当社は、美術館、学校、展覧会デザイン、住宅、商業建築、プロポーザルなど、規模もプログラムもさまざまなプロジェクトに取り組んでいる設計事務所です。

どのプロジェクトでも、与件やクライアントの要望を丁寧に整理しながら設計を進めています。また、スタッフにも自分のプロジェクトとして主体的に関わってもらえるよう、なるべく初めから最後まで専任で取り組める体制としています。

そうして一つ一つの問題を誠実に考えることが、プロジェクトの規模やプログラムの差を横断できる発想や設計力につながるのではないかと考えています。

佐々木翔 / INTERMEDIAによる、福岡・那珂川市の「福岡ピノキオこども園」。人口増加が進む地域での定員数が多めの施設の計画。クラスの異なる園児同士の交流促進を意図し、教室間に“公共空間”の様な“ランチルーム”を設ける構成を考案。中庭ではレベル差を操作して上下階の連続性も作る
佐々木翔 / INTERMEDIAによる、福岡・那珂川市の「福岡ピノキオこども園」。人口増加が進む地域での定員数が多めの施設の計画。クラスの異なる園児同士の交流促進を意図し、教室間に“公共空間”の様な“ランチルーム”を設ける構成を考案。中庭ではレベル差を操作して上下階の連続性も作る俯瞰、南西側より見る。 photo©中村絵
佐々木翔 / INTERMEDIAによる、福岡・那珂川市の「福岡ピノキオこども園」。人口増加が進む地域での定員数が多めの施設の計画。クラスの異なる園児同士の交流促進を意図し、教室間に“公共空間”の様な“ランチルーム”を設ける構成を考案。中庭ではレベル差を操作して上下階の連続性も作る2階、外部通路より「なかにわ」側を見る。 photo©中村絵
佐々木翔 / INTERMEDIAによる、福岡・那珂川市の「福岡ピノキオこども園」。人口増加が進む地域での定員数が多めの施設の計画。クラスの異なる園児同士の交流促進を意図し、教室間に“公共空間”の様な“ランチルーム”を設ける構成を考案。中庭ではレベル差を操作して上下階の連続性も作る2階、階段より「ランチルーム」を見下ろす。 photo©中村絵
佐々木翔 / INTERMEDIAによる、福岡・那珂川市の「福岡ピノキオこども園」。人口増加が進む地域での定員数が多めの施設の計画。クラスの異なる園児同士の交流促進を意図し、教室間に“公共空間”の様な“ランチルーム”を設ける構成を考案。中庭ではレベル差を操作して上下階の連続性も作る1階、「ランチルーム」 photo©中村絵

佐々木翔 / INTERMEDIAが設計した、福岡・那珂川市の「福岡ピノキオこども園」です。
人口増加が進む地域での定員数が多めの施設の計画です。建築家は、クラスの異なる園児同士の交流促進を意図し、教室間に“公共空間”の様な“ランチルーム”を設ける構成を考案しました。また、中庭ではレベル差を操作して上下階の連続性も作りました。

福岡都市圏の中でも人口増加率が高く、平成30年に市になったばかりの那珂川市に計画した幼保連携型認定こども園である。

この都市的な動向を受け止めるような定員216名という規模は周辺のこども園の中でも比較的大きく、特に3~5歳児の定員180名は従来的な保育体制では人数が多すぎるため、保育方針と一体となったプランニングが求められた。

建築家によるテキストより

具体的には、まず180名を90名ずつ2クラスに分割し、かろうじて集団保育として見守り可能な単位にする。ただし完全に2クラスに分けると園児同士のコミュニケーションが各クラス内に留まってしまうため、2クラスの間に吹き抜け越しのランチルームを設け、ここを内部におけるパブリックスペースのような場とした。この空間はランチだけでなく運動、お遊戯会、入園式・卒園式等の各種式典など多目的に活用されている。

建築家によるテキストより

またこの背面側には中庭があり、こちらでは1・2階の境界を解くような重層的なレベル差を設けた。ぐるぐる走り回っているうちに上下階を行き交いつつ、1階にある0・1・2歳児室とも視覚的に連続した関係を形成しており、園内外のどこに居ても様々な繋がりを感じるような場をつくっている。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 大手組織設計出身者が主宰し、日本各地の公共建築や企業案件を手掛ける「FULL POWER STUDIO 株式会社」が、設計スタッフ(既卒・経験者・2025年新卒)を募集中
【ap job更新】 大手組織設計出身者が主宰し、日本各地の公共建築や企業案件を手掛ける「FULL POWER STUDIO 株式会社」が、設計スタッフ(既卒・経験者・2025年新卒)を募集中
【ap job更新】 大手組織設計出身者が主宰し、日本各地の公共建築や企業案件を手掛ける「FULL POWER STUDIO 株式会社」が、設計スタッフ(既卒・経験者・2025年新卒)を募集中高石駅北側高架下等整備基本設計プロジェクト

大手組織設計出身者が主宰し、日本各地の公共建築や企業案件を手掛ける「FULL POWER STUDIO 株式会社」の、設計スタッフ(既卒・経験者・2025年新卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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名古屋を拠点とする建築家 降旗範行・酒井千草が主催する建築デザインスタジオFULL POWER STUDIOでは、業務拡大に伴いスタッフ(2025年新卒、既卒・経験者)を募集しています。

拠点とする名古屋は、東京、大阪をはじめ他地域へのアクセスも良く、現在も全国各地のプロジェクトが進行中です。また、利便性の良い都市でありながら生活しやすく、来年度には地下鉄覚王山駅すぐの日泰寺参道沿いに新事務所を建設予定で、通勤もより便利になる他、まちとのつながりを持った職場環境になる予定です。

大手組織設計事務所出身者が主催する弊社では、公共物件や大手企業案件など、関わる人の多い大型物件も得意とし、オープンに議論ができる環境を重視しながら、大規模建築から人と人とがつながるコミュニティデザインまで幅広い分野で力を発揮して頂ける職場です。また、積極的に新しいテクノロジーを導入しながら、新しいものを創ることも大切にしています。

現スタッフは、新卒で入社した方、住宅アトリエを経て転職した方など、勤続年数の長いスタッフが多く、子育て中のスタッフも活躍しています。設計の仕事を一度離れたけれど復職したい方や、住宅設計でキャリアを積んできたが公共・大型の案件に取り組みたい方などの応募も歓迎します。弊社に興味をもっていただいた方となるべく多くお話をして採用をすすめたいと考えています。

【FULL POWER STUDIOについて】
激動の時代、都市・建築・コミュニティには変化の波に耐えうるアイデアが求められています。その変化は拡大と縮小、接続と分断として都市空間にあらわれ、その曖昧さを際立たせています。FULL POWER STUDIOは、このダイナミクスに正面から立ち向かい、新しい普遍性(Timeless)と共感(Resonance)を価値として提供するべく、未来を築くための都市空間に挑み続けます。

南木隆助と森鼻良太による、中国・上海の店舗「Belray Coffee New Prototype Store」。プロトタイプ店としての計画。様々な場所で“ブランドらしさ”を保った出店を可能にする為、可変性を備えた珈琲豆の収納展示システムでつくる空間を考案。店自体を“高品質の豆が収まる器”として提示する
南木隆助と森鼻良太による、中国・上海の店舗「Belray Coffee New Prototype Store」。プロトタイプ店としての計画。様々な場所で“ブランドらしさ”を保った出店を可能にする為、可変性を備えた珈琲豆の収納展示システムでつくる空間を考案。店自体を“高品質の豆が収まる器”として提示する共用通路から店舗全体を見る。 photo©Belray coffee
南木隆助と森鼻良太による、中国・上海の店舗「Belray Coffee New Prototype Store」。プロトタイプ店としての計画。様々な場所で“ブランドらしさ”を保った出店を可能にする為、可変性を備えた珈琲豆の収納展示システムでつくる空間を考案。店自体を“高品質の豆が収まる器”として提示する客席からキッチン側を見る。 photo©Belray coffee
南木隆助と森鼻良太による、中国・上海の店舗「Belray Coffee New Prototype Store」。プロトタイプ店としての計画。様々な場所で“ブランドらしさ”を保った出店を可能にする為、可変性を備えた珈琲豆の収納展示システムでつくる空間を考案。店自体を“高品質の豆が収まる器”として提示するディスプレイ棚 photo©Belray coffee

南木隆助と森鼻良太が設計した、中国・上海の店舗「Belray Coffee New Prototype Store」です。また、設計協力としてSTILL YOUNGもプロジェクトに参画しました。
プロトタイプ店としての計画です。建築家は、様々な場所で“ブランドらしさ”を保った出店を可能にする為、可変性を備えた珈琲豆の収納展示システムでつくる空間を考案しました。そして、店自体を“高品質の豆が収まる器”として提示することも意図されました。

上海を中心に展開する新進のコーヒーブランドのための、ブランドコンセプトからロゴや店舗デザインのリニューアルプロジェクト。

建築家によるテキストより

このブランドは中国最大の食品会社康師傅が運営しており、彼らのサプライチェーンを活かし、他に比べて高品質なコーヒー豆を手に入りやすい価格で提供することができる。そんなカジュアルな高品質を表現した新コンセプト「15munite premium coffee」を考案。短時間で高い品質や体験を得られるブランドとして新しいデザインを設計した。

建築家によるテキストより

出店する中国全土で広い場合から、小さな隙間のようなスペースでもBelray Coffeeらしさを失わず「15munite premium coffee」を体現できる仕組みが必要だった。デザインのキーとして、コーヒー豆が納められる「Tresure Box System」を提案した。コーヒー豆は麻袋に入れられるが、この店では店舗自体が高品質の豆が収まる精度の高い器となり、店舗のサイズに合わせて全体、あるいは中の家具などが入れ子になっていく。

照明器具は光を収める箱のデザイン、棚は箱が重なり合い豆をいれたガラスジャーが並ぶディスプレイ、小さな背もたれと座面一体のクッションが箱として載る短時間でも居心地良く過ごせるオリジナルチェア。このような個別の存在だけではなく、カウンター自体、店舗自体も含めて箱やフレームのモチーフで共通させている。

建築家によるテキストより
+ft+ / 髙濱史子建築設計事務所による、東京・千代田区の「ジンズホールディングス東京本社」。解体が予定されるビル全体を改修した社屋。“ベンチャー魂”を取戻す存在を目指し、“壊しながら、つくる”と“美術館×オフィス”を理念とする設計を志向。働く人に参加を促すと共に感性を刺激する空間を作る
+ft+ / 髙濱史子建築設計事務所による、東京・千代田区の「ジンズホールディングス東京本社」。解体が予定されるビル全体を改修した社屋。“ベンチャー魂”を取戻す存在を目指し、“壊しながら、つくる”と“美術館×オフィス”を理念とする設計を志向。働く人に参加を促すと共に感性を刺激する空間を作る1階、エントランスからONCA COFFEEを見る。 photo©太田拓実
+ft+ / 髙濱史子建築設計事務所による、東京・千代田区の「ジンズホールディングス東京本社」。解体が予定されるビル全体を改修した社屋。“ベンチャー魂”を取戻す存在を目指し、“壊しながら、つくる”と“美術館×オフィス”を理念とする設計を志向。働く人に参加を促すと共に感性を刺激する空間を作る2階、「原っぱ」 photo©太田拓実
+ft+ / 髙濱史子建築設計事務所による、東京・千代田区の「ジンズホールディングス東京本社」。解体が予定されるビル全体を改修した社屋。“ベンチャー魂”を取戻す存在を目指し、“壊しながら、つくる”と“美術館×オフィス”を理念とする設計を志向。働く人に参加を促すと共に感性を刺激する空間を作る5階、ワークエリア photo©太田拓実
+ft+ / 髙濱史子建築設計事務所による、東京・千代田区の「ジンズホールディングス東京本社」。解体が予定されるビル全体を改修した社屋。“ベンチャー魂”を取戻す存在を目指し、“壊しながら、つくる”と“美術館×オフィス”を理念とする設計を志向。働く人に参加を促すと共に感性を刺激する空間を作る6階、ワークエリア、吹抜部分を見る。 photo©太田拓実

+ft+ / 髙濱史子建築設計事務所が設計した、東京・千代田区の「ジンズホールディングス東京本社」です。
解体が予定されるビル全体を改修した社屋です。建築家は、“ベンチャー魂”を取戻す存在を目指し、“壊しながら、つくる”と“美術館×オフィス”を理念とする設計を志向しました。そして、働く人に参加を促すと共に感性を刺激する空間を作りました。施主企業の公式サイトはこちら

2023年年末に完成した、第二創業を掲げるアイウエアブランド大手ジンズホールディングス東京本社の移転プロジェクトである。

飯田橋のインテリジェントビルの最上階であった移転前のオフィスに対し、大企業病にかかった社員に再びベンチャー魂を取り戻してもらうことを目標とした新社屋は、将来的に取り壊しが予定されている地上9階建てのビルを一棟借りし、「壊しながら、つくる」「美術館×オフィス」という2つのコンセプトをもとにフルリノベーションしたものである。

建築家によるテキストより

「壊しながら、つくる」は、解体が予定されている建物に対し引き算のデザインをすることでラフな空間を露わにし、全てがお膳立てされた受動的な環境ではなく、使う人が工夫しながら働くことを促す環境を目指すものであり、「美術館×オフィス」は、オフィスにアートを飾るのではなく、美術館という感性を刺激する空間で働くという反転の発想で、床を抜き仕上げを剥がし文字通り壊したことで生まれた余白を、使う人の発想と創造を刺激する場として再構築するものである。

建築家によるテキストより

メインのワークエリアである5階~8階の「Open Art Tube」と名付けた大きな吹抜けには、内階段、プリズムシートを使ったガラス手摺り、イタリア発の空気を浄化する画期的なアート“Fabbrica dell’Aria®”が設置された。

階を越えたコミュニケーションやオフィスとしての一体感を生むとともに、吹抜け自体をアートピースのようにつくることで、仕事における発想と創造を刺激することを意図している。プリズムフィルムによってオフィスが虹色の光で満たされ、見る角度、時間、季節などによって違う表情が生まれる。

2階にはみんなの集まれる場として「原っぱ」をつくった。「原っぱ」の名称は、青木淳さんの著書『原っぱと遊園地』から来ており、原っぱのように使う人の発想で自由な使い方ができる場所にしたいという思いが込められている。

ここではそれを可能とする仕掛けとして、“種ベンチ”(意匠登録済み)という折り畳み式ベンチを制作した。既存OAフロアに埋め込まれた200脚の種ベンチを上げ下げすることで、フラットなオープンスペース、着席型のイベントスペース、会議室やランチ・雑談スペースなど多様な場が可能となり、その都度異なるランドスケープが生まれる。

建築家によるテキストより
コンラン卿の展覧会「テレンス・コンラン モダン・ブリテンをデザインする」の入場チケットをプレゼント。東京ステーションギャラリーで開催。生活空間から社会までを視野に入れて“デザインによる変革”に取り組んだ人物。300点以上の作品や資料などを通して実像に迫る
コンラン卿の展覧会「テレンス・コンラン モダン・ブリテンをデザインする」の入場チケットをプレゼント。東京ステーションギャラリーで開催。生活空間から社会までを視野に入れて“デザインによる変革”に取り組んだ人物。300点以上の作品や資料などを通して実像に迫る展覧会ポスター image courtesy of 東京ステーションギャラリー
コンラン卿の展覧会「テレンス・コンラン モダン・ブリテンをデザインする」の入場チケットをプレゼント。東京ステーションギャラリーで開催。生活空間から社会までを視野に入れて“デザインによる変革”に取り組んだ人物。300点以上の作品や資料などを通して実像に迫るバートン・コート自邸内の仕事部屋、2004年撮影 photo©David Garcia, Courtesy of the Conran family

コンラン卿の展覧会「テレンス・コンラン モダン・ブリテンをデザインする」の入場チケットを抽選でプレゼントいたします。
東京ステーションギャラリーで開催されます。生活空間から社会までを視野に入れて“デザインによる変革”に取り組んだ人物。300点以上の作品や資料などを通して実像に迫る内容です。会期は、2024年10月12日~2024年1月5日まで。入場チケットプレゼント企画の応募締切は、2024年9月2日(月)13時まで(お申込みにはGoogleアカウントが必要になります)。こちらのフォームからご応募ください。厳正な抽選を行い当選された方にはメールにてご連絡いたします(メール送付を当選発表にかえさせていただきます)。

「Plain, Simple, Useful(無駄なくシンプルで機能的)」なデザインが生活の質を向上させると信じ、個人の生活空間から都市、社会までを広く視野に入れ、デザインによる変革に突き進んだサー・テレンス・コンラン(1931-2020)。本展は、イギリスの生活文化に大きな変化をもたらし、デザインブームの火付け役にもなったコンランの人物像に迫る日本で初めての展覧会です。

戦後まもなくテキスタイルや食器のパターン・デザイナーとして活動を始めたコンランは、1960年代、ホームスタイリングを提案する画期的なショップ「ハビタ」をチェーン化して成功を収め、起業家としての手腕を発揮します。そして、1970年代から展開した「ザ・コンランショップ」におけるセレクトショップの概念は、日本を含む世界のデザイン市場を激変させました。 このほか、家具などのプロダクト開発、廃れていたロンドンの倉庫街を一新させた都市の再開発、書籍の出版など、関わった事業は多岐にわたります。いっぽう、1950年代からレストラン事業にも乗り出し、高級レストランからカジュアルなカフェまで50店舗以上を手がけ、モダン・ブリティッシュと称される新しい料理スタイルをイギリスの食文化に定着させました。 長年あたためていたデザイン・ミュージアムの設立構想を1989年、世界に先駆け実現させたことも大きな功績のひとつです。

本展は、パターン・デザインした食器やテキスタイルなどの初期プロダクト、家具デザインのためのマケット、ショップやレストランのアイテム、発想の源でもあった愛用品、著書、写真、映像など300点以上の作品や資料に加え、彼から影響を受けた人々のインタビューを交えながらさまざまなコンラン像を浮かびあがらせます。

リリーステキストより

以下に、詳細な情報を掲載します。

洲崎洋輔建築設計事務所による、千葉の「三井化学袖ケ浦センター リニューアル」。研究開発拠点の改修。既存の“開放感のある労働環境の未来への継承”を意図し、天井面の素材の選択などで“内外の環境の連続”を体感できる空間を構築。工期を細かく分けて利用者の意見を汲取りながら完成させる
洲崎洋輔建築設計事務所による、千葉の「三井化学袖ケ浦センター リニューアル」。研究開発拠点の改修。既存の“開放感のある労働環境の未来への継承”を意図し、天井面の素材の選択などで“内外の環境の連続”を体感できる空間を構築。工期を細かく分けて利用者の意見を汲取りながら完成させる1階、エントランスホール photo©中山保寛
洲崎洋輔建築設計事務所による、千葉の「三井化学袖ケ浦センター リニューアル」。研究開発拠点の改修。既存の“開放感のある労働環境の未来への継承”を意図し、天井面の素材の選択などで“内外の環境の連続”を体感できる空間を構築。工期を細かく分けて利用者の意見を汲取りながら完成させる1階、食堂Aから食堂B側を見る。 photo©中山保寛
洲崎洋輔建築設計事務所による、千葉の「三井化学袖ケ浦センター リニューアル」。研究開発拠点の改修。既存の“開放感のある労働環境の未来への継承”を意図し、天井面の素材の選択などで“内外の環境の連続”を体感できる空間を構築。工期を細かく分けて利用者の意見を汲取りながら完成させる1階、食堂Bからジャパニーズルームを見る。 photo©中山保寛
洲崎洋輔建築設計事務所による、千葉の「三井化学袖ケ浦センター リニューアル」。研究開発拠点の改修。既存の“開放感のある労働環境の未来への継承”を意図し、天井面の素材の選択などで“内外の環境の連続”を体感できる空間を構築。工期を細かく分けて利用者の意見を汲取りながら完成させる1階、食堂Bから池側を見る。 photo©中山保寛

洲崎洋輔建築設計事務所が設計した、千葉の「三井化学袖ケ浦センター リニューアル」です。
研究開発拠点の改修計画です。建築家は、既存の“開放感のある労働環境の未来への継承”を意図し、天井面の素材の選択などで“内外の環境の連続”を体感できる空間を構築しました。また、工期を細かく分けて利用者の意見を汲取りながら完成させました。

三井化学の研究開発拠点として、約1000人の社員が勤務する袖ケ浦センターのリニューアルプロジェクトである。
施設は都心からアクセスの良い臨海部に位置し、国内外から訪れる研究者によって未来のより良い暮らしをつくる素材や技術がここから生まれている。

建物は竣工後35年が経過し、手狭になった施設の整理や、現代のワークスタイルにそぐわない空間に対しての調整が求められた。
その一方で、成熟した外部環境による“建築と環境の均衡のとれた風景”が敷地には広がっていた。これから時代の研究拠点として、社内外の人の交流の活性化を図り、分野の垣根を超えて化学反応を起こす開かれた場所を目指して、エントランスや社員食堂といった共用空間のリニューアルを行うこととなった。

建築家によるテキストより

はじめに、若手社員を中心に未来の研究所を考えるワーキンググループを設け、日々働く場所の在り方のディスカッションを何度も実施し、建物要望についての深い考察を深めた。その後、建築家を主体に、空間利用の具体的なシミュレーションを重ね案の具体化を行った。

建築操作としては、都心では体験できない開放感のあるワークスペースを未来へ継承する為、既存建築の特徴である水平に広がる開口部に注目し、主に天井面を質感ある素材で構成することによって、利用者がより視覚・感覚的に内外の環境が連続する空間体験ができる交流空間を計画した。

建築家によるテキストより

大規模な改修にあたり、工期を分け細かな改修をローテーションすることで、関係者の原寸大での空間の理解度を深め、実際に体験した利用者の意見を汲み取り “みんなの研究所”の在り方を探求できるサスティナブルな改修となった。

建築家によるテキストより
篠元貴之+武田慎太良 / MYSTによる、愛知・名古屋市の飲食店「灯日常」。キャンドル店が運営するカフェバー。非日常と没入感を求め、アーチで既存設備等を隠して“抽象度”の高い“奥に吸込まれる様な空間”を構築。アーチの角度設定で見る方向の違いで印象が変わる“二面性”も生み出す
篠元貴之+武田慎太良 / MYSTによる、愛知・名古屋市の飲食店「灯日常」。キャンドル店が運営するカフェバー。非日常と没入感を求め、アーチで既存設備等を隠して“抽象度”の高い“奥に吸込まれる様な空間”を構築。アーチの角度設定で見る方向の違いで印象が変わる“二面性”も生み出す photo©森田真悠
篠元貴之+武田慎太良 / MYSTによる、愛知・名古屋市の飲食店「灯日常」。キャンドル店が運営するカフェバー。非日常と没入感を求め、アーチで既存設備等を隠して“抽象度”の高い“奥に吸込まれる様な空間”を構築。アーチの角度設定で見る方向の違いで印象が変わる“二面性”も生み出す photo©森田真悠
篠元貴之+武田慎太良 / MYSTによる、愛知・名古屋市の飲食店「灯日常」。キャンドル店が運営するカフェバー。非日常と没入感を求め、アーチで既存設備等を隠して“抽象度”の高い“奥に吸込まれる様な空間”を構築。アーチの角度設定で見る方向の違いで印象が変わる“二面性”も生み出す奥から入口側を見返す。 photo©森田真悠

篠元貴之+武田慎太良 / MYSTが設計した、愛知・名古屋市の飲食店「灯日常」です。
キャンドル店が運営するカフェバーの計画です。建築家は、非日常と没入感を求め、アーチで既存設備等を隠して“抽象度”の高い“奥に吸込まれる様な空間”を構築しました。また、アーチの角度設定で見る方向の違いで印象が変わる“二面性”も生み出しています。店舗の場所はこちら(Google Map)。

名古屋市内のキャンドルショップFilmが手掛けるパスタを中心としたカフェバーの内装計画。


Filmはこれまで、月に倣った月鏡を据えた一号店のキャンドルショップ、ろうそくの溶け出した形状を元に平面計画を練った2号店のカフェバーなど、ブランドの世界観を体現するようにキャンドルが主役となるような抽象性を保った空間を作ってきました。


建築家によるテキストより

今計画においては、「灯日常」という店名のため、より非日常性のある没入感を体験できる空間が求められました。

また、居抜き店舗であることから、既設の照明や空調は位置を変えずに、柱型も含めて、壁と天井を覆うアーチにより見えないように計画することで、純粋な壁と天井の空間としています。

建築家によるテキストより

平面的に整然と並ぶアーチと60度傾けたアーチを交差させることで、入り口からは奥へ吸い込まれるような空間の印象となり、奥の席から入口を見ると尖頭アーチのような交錯する空間が立ち現るという二面性を獲得することが出来ました。


抽象度の高い「ここではないどこか」という空間構成に、キャンドルのゆらめきが移ろう陰翳を加えることで、より非日常性を帯びた空間になることを目指しました。

建築家によるテキストより
池田隆志+池田貴子 / design itによる、京都市の「金閣寺東の町家」。京町家を在宅勤務の施主の為に改修。かつての“職住一体の豊かさ”も継承する為、既存空間の“役割”を可能な限り残す設計を志向。原型を留めない土間だけは新たな場として“モルタルで包まれた”リビングとする
池田隆志+池田貴子 / design itによる、京都市の「金閣寺東の町家」。京町家を在宅勤務の施主の為に改修。かつての“職住一体の豊かさ”も継承する為、既存空間の“役割”を可能な限り残す設計を志向。原型を留めない土間だけは新たな場として“モルタルで包まれた”リビングとする外観、北側の道路より見る。 photo©design it
池田隆志+池田貴子 / design itによる、京都市の「金閣寺東の町家」。京町家を在宅勤務の施主の為に改修。かつての“職住一体の豊かさ”も継承する為、既存空間の“役割”を可能な限り残す設計を志向。原型を留めない土間だけは新たな場として“モルタルで包まれた”リビングとする1階、リビングからダイニング側を見る。 photo©design it
池田隆志+池田貴子 / design itによる、京都市の「金閣寺東の町家」。京町家を在宅勤務の施主の為に改修。かつての“職住一体の豊かさ”も継承する為、既存空間の“役割”を可能な限り残す設計を志向。原型を留めない土間だけは新たな場として“モルタルで包まれた”リビングとする1階、リビングから広縁を見る。 photo©design it

池田隆志+池田貴子 / design itが設計した、京都市の「金閣寺東の町家」です。
京町家を在宅勤務の施主の為に改修する計画です。建築家は、かつての“職住一体の豊かさ”も継承する為、既存空間の“役割”を可能な限り残す設計を志向しました。また、原型を留めない土間だけは新たな場として“モルタルで包まれた”リビングとしています。

金閣寺のほど近く、築95年の京町家を改修した住宅である。
かつて西陣には「織屋建」と呼ばれる織物職人の工房兼住居が建ち並び、この町家もその一つであった。

新しい家主はリモートワークにより自宅を仕事場とするが、近年増えつつあるそんな職住一体の暮らしは、ある意味で西陣と町家の歴史に深く根付く生活文化である。ならば町家の姿形だけでなく、生活と商いが混じり合う賑やかさや豊かさも引き継ぎたい。

建築家によるテキストより

したがって基本方針は「残せるものは残す」。それも古い建物の外見を残すだけでなく、かつてのミセノマ(商空間)は仕事場に、ダイドコ(台所)はキッチンに、といったように部屋の役割や町家らしい暮らしぶりも残す。

建築家によるテキストより

ただしもと織物工房だった土間だけは老朽化で原型を留めず、新たな場所として捉え直す必要があった。西陣町家の象徴である背の高い織機を置くために掘り下げられた土間。この半地下空間をそのままモルタルで包み、リビングと呼ぶことにした。

結果として一階には高さの違う三つの床ができた。床の高さが変われば意外なほど居心地も変わる。
ひとつながりの空間の中に生まれたいくつかの小さな居場所―糸屋格子から光がにじむ書斎、灯りのともる小さな食卓、そして竪穴住居のように掘り込まれたリビング。それらを季節や気分にあわせて渡り歩くような、気ままで懐かしい住まいである。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス[期間:2024/7/29-8/4]
最も注目を集めたトピックス[期間:2024/7/29-8/4]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2024/7/29-8/4)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 平田晃久の練馬区立美術館での建築展「平田晃久―人間の波打ちぎわ」の会場写真。模型・スケッチ・インスタレーションを通して、平田建築を包括する新しい言葉“波打ちぎわ”を体験的に理解できる空間を提示
  2. 土浦亀城邸が、東京・南青山のポーラ青山ビルディングの敷地内に移築され一般公開へ。月2回の公開で、2024年9月2日から予約受付を開始
  3. studio36による、兵庫・丹波市の「h邸」。旧道沿いの角地に計画。人流のある道に対する在り方を考慮し、立面の開閉で“街との距離”を調整しつつ旧道に対する“明確な構え”を構築。玄関は掃出し窓として内外を繋ぎ“暮らしの気配”を滲出させる
  4. 長坂常 / スキーマ建築計画による、京都市の店舗「ル ラボ 京都町家」。フレグランスブランドの為に町家を改修。“地域的かつ歴史的な文脈”を踏まえた空間を目指し、意匠から家具まで様々な問題に関して対話を重ねながら設計。既存・新設部・商品が“溶け合う”様な状態を作り出す
  5. 土浦亀城邸の復原と移築が完了。東京都指定有形文化財に指定された住宅。安田アトリエが建築と監理を手掛け、東京の“ポーラ青山ビルディング”の敷地の一角に移築。綿密な調査により“色彩の再現”と“家具の復刻”も実施
  6. 芦沢啓治建築設計事務所による、東京・港区の「House in Aoyama」。アートと家具に詳しい施主の為の住宅。作品や家具と空間の関係性を考慮し、プロポーションや場所に加えて周辺のディテールの在り方までを意識した設計を実施。多様なRC壁の仕上げもアートとの相性を確認して決定
  7. 小笹泉+奥村直子 / IN STUDIOによる、千葉・袖ケ浦市の「準安定の家」。開発と未開発が混ざる地域での計画。未来の“不確かな環境”を前提とし、“仮定”を集積させた上で“平衡”を重視する設計を志向。庭・生活・架構などの様々な要素を調整して“変化”を許容できる建築を造る
  8. フォルム・木村浩一建築研究所による、滋賀・栗東市の「景色をつくる家」。巨大ビルもある“雑然とした”住宅街の敷地。“閉じながらも開放的な”建築を求め、窓を減らしつつビルのヴォイドに向けて“視線が抜ける大開口”を設ける構成を考案。ガレージは黒で統一して心を整える場にもする
  9. へザウィック・スタジオによる、韓国・ソウルの商業施設「ハンファ・ギャラリア」。従来の百貨店の概念に挑戦もする計画。歴史的に“内向的”になる用途の傾向に対し、建物周辺や中間階に“公共スペース”を備える建築を考案。“波打つ砂時計”の様な形は地域のゲートウェイとしての存在感も意識
  10. 吉本考臣建築設計事務所による、北海道・千歳市の「美容室 すみれ」。老舗美容室の改修。歴史の継承と“地域コミュニティ構築の場”となる空間を目指し、日々の様々な状況に応答できる“スライド可能な鏡”を中心に据える構成を考案。鏡の連結でヨガスタジオ等の他用途にも対応する
  11. 中西昭太建築事務所による、石川・金沢市の「House in Wakakusa」。年間を通して天候不順の多い地域での計画。脱炭素時代の“自然密接型住宅”の実例を目指し、“三層吹抜けの最上部”に“採光窓を集中的に配置”する構成を考案。高い断熱性能に加えて光や風と共にある生活を実現
  12. 堤由匡建築設計工作室による、中国・上海市の「Pi ハウス」。両側の壁を共有するタウンハウスの改修。表裏にしか開口部を設けられない細長い平面に対し、諸室や吹抜の配置で“満遍なく光と風が行き渡る”空間を構築。荒い壁で光を受け止める“心地よい渓谷”の様な住居を作る
  13. 青木淳と品川雅俊のASが改修を手掛けた、京都市東山区の店舗「MOMOTARO JEANS KYOTO」がオープン。京町家の美しさを引き継いで、古い素材を活かしながら新たな素材を重ね合わせる
  14. 星安康至建築設計事務所による、東京・墨田区の「​横網のヘッドスパ」。施主運営の地域に開かれた美容院の隣に計画。既にある地域との繋がりを考慮し、用途に必要な“落ち着き”と“開かれた雰囲気”を叶える空間を志向。場に必要な“繊細な距離感”を開口部や動線等の操作で作り出す
  15. 長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・港区の「TOKYO NODE CAFE / TOKYO NODE LAB」。虎ノ門ヒルズ ステーションタワーでの計画。人々の活動を支援するリラックスした創作の場を目指し、“常に変化を受け入れられる様な”場を志向。既存仕上げの剥離等で周囲と対比的な“おおらかな”空間を作る
  16. 池田久司建築設計事務所による、大阪・枚方の住宅「香里園のH邸」
  17. 長坂常 / スキーマ建築計画による、長崎・対馬の宿泊施設「hotel jin」。フェリー乗場に近い木造旅館を改修したホテル。国内外のゲストを迎える“島の表玄関”を目指し、イベント開催も可能な“エンプティな空間”を備えた建築を考案。外から内部の様子を伺えるように窓まわりにも手を加える
  18. OMA / レム・コールハース+クリス・ヴァン・ドゥインによる、フランス・ボルドーの「シモーヌ・ヴェイユ橋」。幅44m長さ549mの橋。地域のアイデンティティとなる存在を目指し、全幅の半分以上を“多目的に使える公共空間”とする構成を考案。形式や構造表現への関心を捨ててパフォーマンスにフォーカスして構想
  19. 芦沢啓治建築設計事務所による、東京・渋谷区の店舗「The Conran Shop Daikanyama」。ヒルサイドテラスの二区画でのショップとカフェ等の計画。上階のショップでは、回遊性のある“誰かの自宅を訪ねる様な楽しさ”を備えた空間を志向。下階のカフェ等は、様々な素材を用いつつも“静謐”な空間を作る
  20. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る

妹島和世・金田充弘・家成俊勝・藤村龍至が登壇したシンポジウム「葛西臨海水族園における建築の可能性」の動画。今後の保存と利用の仕方をテーマに2024年8月に行われたもの

妹島和世・金田充弘・家成俊勝藤村龍至が登壇したシンポジウム「葛西臨海水族園における建築の可能性」の動画です。谷口吉生が設計した建築の今後の保存と利用の仕方をテーマに2024年8月3日に行われたもの。

丹下健三と隈研吾のパリでの展覧会「丹下健三と隈研吾 東京大会の建築家たち」の会場の様子を収録した動画。2024年5月-6月に行われたもの

丹下健三と隈研吾のパリでの展覧会「丹下健三と隈研吾 東京大会の建築家たち」の会場の様子を収録した動画です。2024年5月-6月に行われたもの。展覧会の公式ページはこちら

へザウィック・スタジオによる、韓国・ソウルの商業施設「ハンファ・ギャラリア」。従来の百貨店の概念に挑戦もする計画。歴史的に“内向的”になる用途の傾向に対し、建物周辺や中間階に“公共スペース”を備える建築を考案。“波打つ砂時計”の様な形は地域のゲートウェイとしての存在感も意識
へザウィック・スタジオによる、韓国・ソウルの商業施設「ハンファ・ギャラリア」。従来の百貨店の概念に挑戦もする計画。歴史的に“内向的”になる用途の傾向に対し、建物周辺や中間階に“公共スペース”を備える建築を考案。“波打つ砂時計”の様な形は地域のゲートウェイとしての存在感も意識 image©Devisual
へザウィック・スタジオによる、韓国・ソウルの商業施設「ハンファ・ギャラリア」。従来の百貨店の概念に挑戦もする計画。歴史的に“内向的”になる用途の傾向に対し、建物周辺や中間階に“公共スペース”を備える建築を考案。“波打つ砂時計”の様な形は地域のゲートウェイとしての存在感も意識 image©Devisual
へザウィック・スタジオによる、韓国・ソウルの商業施設「ハンファ・ギャラリア」。従来の百貨店の概念に挑戦もする計画。歴史的に“内向的”になる用途の傾向に対し、建物周辺や中間階に“公共スペース”を備える建築を考案。“波打つ砂時計”の様な形は地域のゲートウェイとしての存在感も意識 image©Devisual

へザウィック・スタジオがコンペで勝利して設計が進められている、韓国・ソウルの商業施設「ハンファ・ギャラリア」です。
従来の百貨店の概念に挑戦もする計画です。建築家は、歴史的に“内向的”になる用途の傾向に対し、建物周辺や中間階に“公共スペース”を備える建築を考案しました。また、“波打つ砂時計”の様な形は地域のゲートウェイとしての存在感も意識しています。


こちらはリリーステキストの翻訳です

ショッピングから集いの場へ:ヘザーウィック・スタジオの、ソウルのハンファ・ギャラリアの為の新しいデザイン

ソウルで有名なショッピングセンター、ハンファ・ギャラリアは、韓国の首都にある6つの敷地の再利用をめぐるコンペティションの結果、ヘザーウィック・スタジオによる改装が決定しました。依頼内容では、従来の高級デパートの概念に挑戦し、国が世界的な文化大国としての影響力を増していることを確認できるデザインが求められました。

ハンファ・ギャラリアは、遠くに漢江を望む主要交差点に位置しています。ソウルのアプクジョンドンに位置するこのプロジェクトは、江南の住宅街とショッピング地区の中心的な役割を果たし、漢江の河川敷を活性化するという市のビジョンにも応えています。スタジオは、店舗と地元地域とのつながりを再定義するデザインを提案しました。伝統的な内向きなショッピングセンターとは異なり、この提案では、ファサードとその周りのエリアを公共スペースとして使用し、ショッピングをする人にも、単にそのエリアを楽しむ人にも、誰もがアクセスできるものとしています。

ヘザーウィック・スタジオのパートナーでありグループリーダーのニール・ハバードは次のように述べています。
「伝統的に、百貨店はかなり内向的であり、周囲の街に対して閉鎖的であると感じられます。しかし、ここにはアプクジョンの重要な交差点があり、東と西に位置する2つの建物が人々を一緒に連れてくる機会のように感じられました。ハンファの、建物に活気をもたらしたいという意欲と相まって、私たちは、ソウル市民に、会ったり、買い物を楽しんだり、街を楽しむための新しい庭のような空間を提供しながら、同時に、ゲートウェイとなるような力強い全体的なシルエットを作り出したいと考えました」

土浦亀城邸の復原と移築が完了。東京都指定有形文化財に指定された住宅。安田アトリエが建築と監理を手掛け、東京の“ポーラ青山ビルディング”の敷地の一角に移築。綿密な調査により“色彩の再現”と“家具の復刻”も実施
土浦亀城邸の復原と移築が完了。東京都指定有形文化財に指定された住宅。安田アトリエが建築と監理を手掛け、東京の“ポーラ青山ビルディング”の敷地の一角に移築。綿密な調査により“色彩の再現”と“家具の復刻”も実施土浦邸 外観 2024年 写真©土浦亀城アーカイブズ
土浦亀城邸の復原と移築が完了。東京都指定有形文化財に指定された住宅。安田アトリエが建築と監理を手掛け、東京の“ポーラ青山ビルディング”の敷地の一角に移築。綿密な調査により“色彩の再現”と“家具の復刻”も実施土浦邸 居間・ギャラリー 2024年 写真©土浦亀城アーカイブズ
土浦亀城邸の復原と移築が完了。東京都指定有形文化財に指定された住宅。安田アトリエが建築と監理を手掛け、東京の“ポーラ青山ビルディング”の敷地の一角に移築。綿密な調査により“色彩の再現”と“家具の復刻”も実施土浦邸 寝室 2024年 写真©土浦亀城アーカイブズ

土浦亀城邸の復原と移築が完了しました。
東京都指定有形文化財に指定された住宅です。安田アトリエが建築と監理を手掛け、東京の“ポーラ青山ビルディング”の敷地の一角に移築されました。また、綿密な調査により“色彩の再現”と“家具の復刻”も実施されました。一般公開は2024年9月2日から予約を開始するとのこと。

戦前日本のモダニズム住宅の傑作 – 土浦亀城邸

建築家・土浦亀城・信子夫妻の自邸として1935年に建てられた、昭和初期の住宅建築を代表するインターナショナルスタイルの都市型小住宅です。1995年に東京都指定有形文化財に、1999年に近代建築の保存活動を行う世界的な組織であるDOCOMOMO JAPANによる最初の20選に選ばれました。

白い箱型の外観に加え、リビングの吹き抜けとスキップフロアによる立体的な空間構成、天井パネルヒーティングを用いた実験的な暖房設備、機能的なシステムキッチンや水洗トイレ等、現代に繋がる住宅の特徴を有しています。畳敷きが中心で台所にはかまどを備えていたような昭和初期の一般的な住宅と比して先駆的な土浦邸は、健康的に楽しく暮らせる理想的な住まいの機能を既に備え、土浦が未来の日本に向けて表現した住宅の理想形であり、建築家の夢が感じられます。

土浦亀城(つちうら・かめき)1897-1996

1897年水戸生まれ。20世紀前半に日本で数多くのモダニズム建築を設計した建築家。 東京帝国大学工学部建築学科に在学中に帝国ホテルの現場の図面作成に携わり、卒業後に妻信子と共にアメリカに渡りフランク・ロイド・ライトの事務所で修行しました。ライトの事務所での同僚であったリチャード・ノイトラや、ライトの事務所の元所員であったルドルフ・シンドラーから欧州のモダニズムについても多く学びました。
また、日本初の女性建築家である信子は、土浦邸の設計にも深く関わっています。

リリーステキストより
中西昭太建築事務所による、石川・金沢市の「House in Wakakusa」。年間を通して天候不順の多い地域での計画。脱炭素時代の“自然密接型住宅”の実例を目指し、“三層吹抜けの最上部”に“採光窓を集中的に配置”する構成を考案。高い断熱性能に加えて光や風と共にある生活を実現
中西昭太建築事務所による、石川・金沢市の「House in Wakakusa」。年間を通して天候不順の多い地域での計画。脱炭素時代の“自然密接型住宅”の実例を目指し、“三層吹抜けの最上部”に“採光窓を集中的に配置”する構成を考案。高い断熱性能に加えて光や風と共にある生活を実現外観、南西側の道路より見る。 photo©楠瀬友将
中西昭太建築事務所による、石川・金沢市の「House in Wakakusa」。年間を通して天候不順の多い地域での計画。脱炭素時代の“自然密接型住宅”の実例を目指し、“三層吹抜けの最上部”に“採光窓を集中的に配置”する構成を考案。高い断熱性能に加えて光や風と共にある生活を実現1階、ソファーコーナーからラウンジを見る。 photo©楠瀬友将
中西昭太建築事務所による、石川・金沢市の「House in Wakakusa」。年間を通して天候不順の多い地域での計画。脱炭素時代の“自然密接型住宅”の実例を目指し、“三層吹抜けの最上部”に“採光窓を集中的に配置”する構成を考案。高い断熱性能に加えて光や風と共にある生活を実現1階、ラウンジから2階の個室側を見る。 photo©楠瀬友将
中西昭太建築事務所による、石川・金沢市の「House in Wakakusa」。年間を通して天候不順の多い地域での計画。脱炭素時代の“自然密接型住宅”の実例を目指し、“三層吹抜けの最上部”に“採光窓を集中的に配置”する構成を考案。高い断熱性能に加えて光や風と共にある生活を実現2階、主寝室から廊下を見る。 photo©楠瀬友将

中西昭太建築事務所が設計した、石川・金沢市の「House in Wakakusa」です。
年間を通して天候不順の多い地域での計画です。建築家は、脱炭素時代の“自然密接型住宅”の実例を目指し、“三層吹抜けの最上部”に“採光窓を集中的に配置”する構成を考案しました。また、高い断熱性能に加えて光や風と共にある生活を実現しています。

この建物は、一年を通して悪天候の多い北陸地方を敷地とする、脱炭素時代の住宅密集地における自然密接型住宅の一例である。

最も特徴的な点は、一極集中した採光窓から吹抜けを通して建物全体で太陽光の採光を共有することで、建物外皮の熱損失の原因となる採光窓の面積を建物全体で大きく減らしている点である。施工を担当した住宅メーカーの一般的な採光計画を行った類似規模の実例と比較した結果、「A=(採光窓面積)/(延べ床面積)」、「B=(採光窓面積)/(外皮面積)」、とした時に、本計画のA、Bは、類似規模のA、Bそれぞれの平均値の0.67倍及び0.61倍という数値が得られ、採光窓面積を2/3程度に留められていることが分かった。

建築家によるテキストより

一般住宅では稀な三層吹抜けの最上部に建物全体の採光窓を集中的に配置することで、一般的な住宅にある窓際より明るい窓際が生まれ、光の明暗対比が強調された非日常的な縦長空間を住宅内に作り出した。

また、採光窓の一極集中は光の指向性を高め、壁素材や床、家具等の凹凸による陰影のコントラストを高め、三層吹抜けの音響効果とともに、屋内空間の立体感や奥行きを強調し、まるで屋外のような吹抜け空間を演出している。

建築家によるテキストより

2階個室においては、吹抜け側の壁面を全面ガラスにし、太陽光を外壁側でなく屋内吹抜け側でとることで、熱損失を抑えつつも開放的な採光窓を実現した。屋内の採光窓は簡素な納まりで透明感を感じさせられる木製建具で製作可能なため、明るい吹抜け空間と一体的な個室空間が実現されている。

春や秋の中間期は、建物最上部の換気窓、各個室の窓や1階ソファーコーナーの換気窓からかなりの量の風が吹抜けを吹き抜ける。比較的小さな空間が、明るさだけではなく風と音によって、よりいっそう屋外的な空気へと変化する。

建築家によるテキストより

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