2025.6.28Sat
MADによる、オランダ・ロッテルダムの美術館「フェニックス」。歴史的な倉庫を転用した施設。“移民”に関する美術館として、困難な物語と同時に未来への希望も伝える存在を志向。“旅”を象徴する約500mの“反射仕上げの螺旋階段”を中央に据える建築を考案
MADによる、オランダ・ロッテルダムの美術館「フェニックス」。歴史的な倉庫を転用した施設。“移民”に関する美術館として、困難な物語と同時に未来への希望も伝える存在を志向。“旅”を象徴する約500mの“反射仕上げの螺旋階段”を中央に据える建築を考案 photo©Iwan Baan
MADによる、オランダ・ロッテルダムの美術館「フェニックス」。歴史的な倉庫を転用した施設。“移民”に関する美術館として、困難な物語と同時に未来への希望も伝える存在を志向。“旅”を象徴する約500mの“反射仕上げの螺旋階段”を中央に据える建築を考案 photo©Hufton+Crow
MADによる、オランダ・ロッテルダムの美術館「フェニックス」。歴史的な倉庫を転用した施設。“移民”に関する美術館として、困難な物語と同時に未来への希望も伝える存在を志向。“旅”を象徴する約500mの“反射仕上げの螺旋階段”を中央に据える建築を考案 photo©Hufton+Crow
MADによる、オランダ・ロッテルダムの美術館「フェニックス」。歴史的な倉庫を転用した施設。“移民”に関する美術館として、困難な物語と同時に未来への希望も伝える存在を志向。“旅”を象徴する約500mの“反射仕上げの螺旋階段”を中央に据える建築を考案 photo©Arch-Exist
MADによる、オランダ・ロッテルダムの美術館「フェニックス」。歴史的な倉庫を転用した施設。“移民”に関する美術館として、困難な物語と同時に未来への希望も伝える存在を志向。“旅”を象徴する約500mの“反射仕上げの螺旋階段”を中央に据える建築を考案 photo©Arch-Exist

MADによる、オランダ・ロッテルダムの美術館「フェニックス」です。
歴史的な倉庫を転用した施設です。建築家は、“移民”に関する美術館として、困難な物語と同時に未来への希望も伝える存在を志向しました。そして、“旅”を象徴する約500mの“反射仕上げの螺旋階段”を中央に据える建築を考案しました。施設の場所はこちら(Google Map)。


こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

フェニックス:移民についての新しい美術館|マ・ヤンソン / MADによるヨーロッパで初の完成した文化プロジェクト

MADによるヨーロッパで初めて完成した文化プロジェクトであるフェニックスは、移民についての新しい美術館であり、ロッテルダムの歴史的な港湾地区に位置しています。美術館は2025年5月15日に正式に一般公開されました。

ロッテルダムはヨーロッパで最も著名な移民の都市の一つであり、170以上の国と地域からの住民が暮らしています。歴史的に見ても、そこは北米へ向けて出航した何百万ものヨーロッパ人にとって主要な出発地でもありました。

1940年、壊滅的な爆撃がロッテルダムの中心部を平地にしました。それ以来、数えきれないほどの世界的に有名な建築家たちがこの街に引き寄せられ、ロッテルダムを現代建築の世界的な中心地へと変貌させました。

2016年に始まり、ドローム・エン・ダード財団はロッテルダム市と提携して、都市全体の文化的活性化の取り組みを開始しました。2018年に、財団は歴史的なフェニックス倉庫を移民の博物館へと改装するようMADに委託しました。MADは、この100年の歴史を持つ倉庫を過去と現在をつなぐ文化的なランドマークへと改装し、何百万もの移民の旅路に敬意を表しています。

「すべてが動いています――人々、時間、光、海」とマ・ヤンソンは言いました。「この建物は、到着と出発の瞬間を改めて考えさせ、そもそもなぜ旅立ったのかという理由を振り返らせてくれます」

MADの改装は歴史への敬意から始まり、ビューロー・ポルダーマン(Bureau Polderman)によって修復された元の倉庫の無骨な構造を保存しました。中央の屋根は自然光を取り入れるために開放され、中心部には劇的な竜巻の形をした螺旋階段が挿入されました。階段は絡み合って構造的なシステムを形成し、ときには交差し、ときには離れます。

もし屋上の展望プラットフォームへと続く道が旅を象徴しているのなら、その途中で人々は他者と出会い、自分自身を見つめ直し、交差点ごとに選択をしていくことになります。最終的に、訪問者たちは最も高い地点で出会い、海の上に浮かんでいるかのようにロッテルダムの街とその河岸を見下ろします。それは、自由、不確かさ、そして希望によって形作られた旅なのです。

この階段システムは全長550メートルにわたり、高さは30メートルに達します。空間トラス構造(spatial truss structure)を用いており、最も長い部分では最大17メートル外側に張り出しています。この設計は、ジェットコースター工学を専門とするチームと協力してMADが開発しました。

アーティストの岡﨑乾二郎による講演「而今而後」の動画。自身の展覧会に合わせて、2025年6月に行ったもの
2025.6.27Fri
ザハ・ハディド・アーキテクツによる、リトアニアの「ヴィリニュス空港到着ターミナル」。既存施設の許容量を拡張する計画。機能性と地域文化の融合を意図し、文化遺産“ソダス”に着想を得て“木仕上のプリーツ状天井”で“菱形の天窓”のある建築を考案。自然光と眺望で直感的な方向認識も可能にする
ザハ・ハディド・アーキテクツによる、リトアニアの「ヴィリニュス空港到着ターミナル」。既存施設の許容量を拡張する計画。機能性と地域文化の融合を意図し、文化遺産“ソダス”に着想を得て“木仕上のプリーツ状天井”で“菱形の天窓”のある建築を考案。自然光と眺望で直感的な方向認識も可能にする Render by Negativ
ザハ・ハディド・アーキテクツによる、リトアニアの「ヴィリニュス空港到着ターミナル」。既存施設の許容量を拡張する計画。機能性と地域文化の融合を意図し、文化遺産“ソダス”に着想を得て“木仕上のプリーツ状天井”で“菱形の天窓”のある建築を考案。自然光と眺望で直感的な方向認識も可能にする Render by Negativ
ザハ・ハディド・アーキテクツによる、リトアニアの「ヴィリニュス空港到着ターミナル」。既存施設の許容量を拡張する計画。機能性と地域文化の融合を意図し、文化遺産“ソダス”に着想を得て“木仕上のプリーツ状天井”で“菱形の天窓”のある建築を考案。自然光と眺望で直感的な方向認識も可能にする Render by Negativ
ザハ・ハディド・アーキテクツによる、リトアニアの「ヴィリニュス空港到着ターミナル」。既存施設の許容量を拡張する計画。機能性と地域文化の融合を意図し、文化遺産“ソダス”に着想を得て“木仕上のプリーツ状天井”で“菱形の天窓”のある建築を考案。自然光と眺望で直感的な方向認識も可能にする Render by Negativ

ザハ・ハディド・アーキテクツによる、リトアニアの「ヴィリニュス空港到着ターミナル(Vilnius Airport Arrivals Terminal)」です。
既存施設の許容量を拡張する計画です。建築家は、機能性と地域文化の融合を意図し、文化遺産“ソダス”に着想を得て“木仕上のプリーツ状天井”で“菱形の天窓”のある建築を考案しました。また、自然光と眺望で直感的な方向認識も可能にしています。


こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

ZHAがヴィリニュス空港の新しい到着ターミナルを設計する建築コンペティションで勝利しました。

リトアニア空港会社は本日、ヴィリニュス空港の新しい到着ターミナルを設計する国際建築コンペティションで、ザハ・ハディド・アーキテクツ(ZHA)が勝者に選ばれたと発表しました。このプロジェクトは、乗客需要の増加予測に対応し、バルト地域における主要な玄関口としてのリトアニアの地位を強化するための、空港の長期的な戦略計画における重要な節目を示しています。

「ヴィリニュス空港の到着ターミナルはアップデートが必要です。現在のニーズや、将来の空港の収容能力およびビジョンを長い間満たさなくなっています。リトアニアへの玄関口として、このターミナルは国内に到着するすべての人にとって最初の印象を形作ります。設計コンペティションで示されたアイデアの非常に高い質は、空港の将来の要件に適応できる、最も現代的で利便性の高いソリューションを提案しました」とリトアニアの運輸・通信大臣であるエウゲニユス・サブティス(Eugenijus Sabutis)は述べました。

現在、最大能力で運営されているリトアニアの空港会社は、ヴィリニュス空港の新しい到着ターミナルを、同国の航空および経済成長にとって戦略的に重要なプロジェクトとして開発しています。最近完成した空港の出発ターミナルを補完する形で、新しい到着ターミナルは年間最大1,060万人の乗客に対応できるようになり、航空旅行需要の継続的な増加に応えることができます。

「私たちにとって、機能性と最高水準の乗客体験が最も重要です。勝利案は、これらの重要な要件を、空港の現在および将来のインフラをリトアニアの文化的アイデンティティと結びつける独自の建築的ソリューションと融合させています。私たちはこのターミナルを、すべての来訪者にとって優れた名刺になると考えています」とリトアニア空港会社のCEOであるシモナス・バルトクス(Simonas Bartkus)は述べました。

ZHAの設計はリトアニアの文化遺産に着想を得ており、現代的な建築言語の中に伝統的なモチーフや芸術形式を取り入れています。ターミナルのモジュール型幾何学は、バルト地方の民間伝承で重要な意味を持つ三角形状の菱形に由来しています。

隈研吾が校長を務める「高知県立林業大学校」が、2025年度のオープンキャンパスの申込を受付中。CLTを活用した木造校舎の見学や、木造住宅の模型づくりなどが体験可能
隈研吾が校長を務める「高知県立林業大学校」が、2025年度のオープンキャンパスの申込を受付中。CLTを活用した木造校舎の見学や、木造住宅の模型づくりなどが体験可能

隈研吾が校長を務める「高知県立林業大学校」が、2025年度のオープンキャンパスの申込を受付中です。
CLTを活用した木造校舎の見学や、木造住宅の模型づくりなどが体験可能なイベントです。2025年8月2日(土)の午前・午後の計2回の開催で、定員は各回50名(先着順)です。こちらのページからの事前申込制で2025年7月28日(月)必着となっています。また、事前にご連絡すれば、いつでも見学・説明OKな「エブリデイオープンキャンパス(要予約)」も実施中。【ap・ad】

校長を務める世界的な建築家 隈研吾氏からのメッセージ

林業には希望がある

私が初めて手掛けた本格的な木造建築は、「木を全面的に使って欲しい」という要望に応えて設計した高知県梼原町の「雲の上のホテル」です。最初に梼原町を訪ねたのは30年前で、以来、幾度となく高知県を訪れ、そのたびに感銘を受けました。人々の暮らしと森がこれほど深く、温かくつながっている地域は世界でも希ではないのかと

こうした林業を振興することは、高知県にとって重要であるというだけではなく、日本全体にとっても極めて重要なことであり、この強い思いから高知県立林業大学校の校長に就任することを決意いたしました。

森林が県土の84%を占め、林業の中心地とも言える高知県で学ぶということは、非常に意味のあることだと思っています。周囲の森と一体になったこの素晴らしい環境に立地する本校は、高知県が林業・木材産業をいかに重要視しているかの象徴です

本校では、木に関わるさまざまな分野を総合的に教えていますが、これは社会がまさに必要としている教育のシステムであり、私が校長就任時に掲げた「林業を再生し、活性化するプラットフォーム」というビジョンは、すでに形になりつつあります。木に関する多様な領域を合わせるプラットフォームは、世界から見ても非常に貴重な存在であり、本校から巣立った人材は、高知県のみならず、日本全国、そして世界の「木の産業」にとって、重要な人材となります。

本校で各界の優れた指導者や全国から集った仲間と出会うことによって、林業・木材産業の再生に向けた画期的なアイデアが生まれることでしょう。木の世界は奥深く、多様な技術が絡み合っており、1、2年で学びきれるものではありません。社会に出てからも学び続け木の世界を探求して欲しい。そのためには、「木を愛する気持ち」を持ち続けることが重要です。

21世紀は木の世紀・木の時代が来ると、私は予測してきました。
本校で学ぶ人は木の時代のリーダーになれる人だと思っています。木の時代を担っていく人材という自覚を持って、互いに切磋琢磨していただきたい。
志を持った皆さん、日本一の高知県の森で、共に学び、成長していきましょう

以下に詳細な情報を掲載します。

【ap job更新】 地域や都市に繋がる建築をつくる「須藤剛建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2025年新卒)を募集中
【ap job更新】 地域や都市に繋がる建築をつくる「須藤剛建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2025年新卒)を募集中
【ap job更新】 地域や都市に繋がる建築をつくる「須藤剛建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2025年新卒)を募集中ニシイケバレイ 写真:長谷川健太

地域や都市に繋がる建築をつくる「須藤剛建築設計事務所」の、設計スタッフ(経験者・既卒・2025年新卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

【設計スタッフ募集】
私たちの設計事務所では、新たな設計スタッフを募集しています。

事務所には、経験豊かなスタッフから若手や新卒スタッフまで、さまざまなメンバーが在籍しています。

このたび、チーフスタッフの卒業に伴いまして、実務経験のある方を募集することになりました。(その他の若いスタッフも同時に募集しています)

弊社のプロジェクトは様々な建築メディアにも取り上げられています。また店舗運営なども含め幅広い活動をしておりますので、将来的な独立を考えている方にとって多様なスキルや経験を身に付けられる環境だと思います。~興味のある方には、設計業務に支障のない範囲で、店舗やイベントの企画・運営にも関わっていただくことが可能です。もちろんですが、設計に専念したい方も大歓迎です。~

経験を活かしてプロジェクトの中核を担うことができる方、これから設計の領域を広げていきたい方、意欲をもって取り組める方を幅広く歓迎しています。

【私たちの事務所について】
Vision|私たちの目指すこと
私たちは、地域に根ざした文化を大切にしながら、「建築を通して、暮らしや社会に新しい価値をつくること」を目指しています。単に建物をつくるのではなく、建築を介して人や地域、未来とのつながりを育む設計を志しています。

佐藤尚巳建築研究所による、群馬・高崎市の「ハルナイノベーションセンター」。山裾にある商品開発の拠点施設。近隣の山並みから着想した切妻屋根を持ち、高窓から日光が入り“どこにいても自然が感じられる”建築を考案。雁行した平面は内部空間に“流れ・溜まり・適切な分節”をもたらす
佐藤尚巳建築研究所による、群馬・高崎市の「ハルナイノベーションセンター」。山裾にある商品開発の拠点施設。近隣の山並みから着想した切妻屋根を持ち、高窓から日光が入り“どこにいても自然が感じられる”建築を考案。雁行した平面は内部空間に“流れ・溜まり・適切な分節”をもたらす俯瞰、北側より見下ろす。 photo©尾形和美
佐藤尚巳建築研究所による、群馬・高崎市の「ハルナイノベーションセンター」。山裾にある商品開発の拠点施設。近隣の山並みから着想した切妻屋根を持ち、高窓から日光が入り“どこにいても自然が感じられる”建築を考案。雁行した平面は内部空間に“流れ・溜まり・適切な分節”をもたらす外観、北側の「水と緑のガーデン」より見る。 photo©尾形和美
佐藤尚巳建築研究所による、群馬・高崎市の「ハルナイノベーションセンター」。山裾にある商品開発の拠点施設。近隣の山並みから着想した切妻屋根を持ち、高窓から日光が入り“どこにいても自然が感じられる”建築を考案。雁行した平面は内部空間に“流れ・溜まり・適切な分節”をもたらす1階、ギャラリーゾーンからカフェゾーン側を見る。 photo©尾形和美
佐藤尚巳建築研究所による、群馬・高崎市の「ハルナイノベーションセンター」。山裾にある商品開発の拠点施設。近隣の山並みから着想した切妻屋根を持ち、高窓から日光が入り“どこにいても自然が感じられる”建築を考案。雁行した平面は内部空間に“流れ・溜まり・適切な分節”をもたらす2階、階段側からフリーアドレスオフィスを見る。 photo©尾形和美

佐藤尚巳建築研究所が設計した、群馬・高崎市の「ハルナイノベーションセンター」です。
山裾にある商品開発の拠点施設です。建築家は、近隣の山並みから着想した切妻屋根を持ち、高窓から日光が入り“どこにいても自然が感じられる”建築を考案しました。また、雁行した平面は内部空間に“流れ・溜まり・適切な分節”をもたらします。施設の場所はこちら(Google Map)。

群馬県は榛名山の裾に本社工場を構えるハルナビバレッジの商品企画開発の中核拠点、イノベーションセンターの計画である。

建築家によるテキストより

社内外のコミュニケーションを活性化し、新たな視点をもちながらスピード感を持って飲料をプロデュースする施設として、3つの機能が構想された。

1.コミュニケーションと共創を重視した開放的な「うみだす場=オフィスエリア」
2.五感が触発されるような「つくる場=開発エリア」
3.全体を巡りながら企業姿勢を体感できる「つたえる場=展示エリア」

建築家によるテキストより

それを実現するために以下のような設計コンセプトを考えた。

・榛名山の豊かな緑との山並みからヒントを得て、森に佇む切妻屋根のデザインを採用。雁行する屋根の隙間から自然光が差し込み、明るく緑が豊かで建物のどこにいても自然が感じられ、やわらかく温かい素材に囲まれて、フレッシュな感性を持って働くことのできる環境を目指した。
・雁行する空間配置により、流れと溜まりを併せ持つ展示空間と、適度に分節化した業務空間を生み、山荘のような開放的で快適な作業空間を提供している。
・耐火性能と耐震性能を併せ持ち、経済性にも優れた木造建築を選択し、安全安心で温もりの感じられる建築とした。
・高断熱な屋根・外壁と床吹出の居住域空調、自然採光の採用によって快適かつCO2の削減に配慮し地球環境にも優しい施設とした。

建築家によるテキストより
2025.6.26Thu
【ap job更新】 幾何学的な空間操作で建築を都市や自然に開く「T2P Architects office」が、設計スタッフ(2025年新卒・既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 幾何学的な空間操作で建築を都市や自然に開く「T2P Architects office」が、設計スタッフ(2025年新卒・既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 幾何学的な空間操作で建築を都市や自然に開く「T2P Architects office」が、設計スタッフ(2025年新卒・既卒・経験者)を募集中

幾何学的な空間操作で建築を都市や自然に開く「T2P Architects office」の、設計スタッフ(2025年新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

TOKYO・OSAKA・SEOULを拠点として活動するT2P Architects officeでは、一緒に新たな空間的価値を追求する、情熱的に設計に取り組む仲間を募集します。

共同代表である小野・三浦・ヤンは安藤忠雄のもとで長年学び、幾何学的な空間操作により建築を都市や自然に開くことをテーマとして、住宅・商業施設・オフィス・宿泊施設・研究施設など、様々な用途とスケールのプロジェクトを現在手掛けています。

業務拡大にともない、東京事務所と大阪事務所で数名の募集をします。 

青木淳+品川雅俊 / AS、小堀哲夫、仙田満 / 環境デザイン研究所、日建設計が参加する、滋賀の「守山市民ホール大規模改修」プロポの公開プレゼンが開催
青木淳+品川雅俊 / AS、小堀哲夫、仙田満 / 環境デザイン研究所、日建設計が参加する、滋賀の「守山市民ホール大規模改修」プロポの公開プレゼンが開催

青木淳+品川雅俊 / AS小堀哲夫仙田満 / 環境デザイン研究所日建設計が参加する、滋賀の「守山市民ホール大規模改修」プロポーザルの公開プレゼンテーションが開催されます。開催日時は、2025年6月30日10時~13時(開場・受付開始[先着]:9時30分 ※終了時刻は予定です)。開催場所は、守山市民ホール小ホール(Google Map)。事前申込と参加費は不要。

第一次審査で選定された4者による技術提案書の公開プレゼンテーション

守山市市民文化会館(守山市民ホール)は、昭和61年11月の開館以来、文化芸術に触れる場として、また式典や発表の場として、多くの市民に親しまれてきた一方、建物・各種設備は経年による老朽化が進み、安全面・利用面での課題を抱えています。

これを受け市では、今後も安全かつ安心して、より豊かな市民生活に寄与するため、大規模改修に取り組むことになりました。

基本設計・実施設計にあたっては、公募型プロポーザル方式を採用しており、基本計画を踏まえて、改修工事費を意識した上で、創造力や技術力を発揮する最も適切な設計者を選定します。

選定業者
・株式会社AS(東京都)
・株式会社小堀哲夫建築設計事務所(東京都)
・株式会社環境デザイン研究所(東京都)
・日建設計・日建設計CM共同企業体/代表構成員:株式会社日建設計大阪オフィス(大阪府)

蘆田暢人と川上聡による、大阪市の「長源寺の庫裡」。親と子の二世帯が暮らす住まい。法規や住替えの与件に対し、庭を囲む様に平屋の親世帯と三階建の子世帯を配置する構成を考案。。自由な内部空間を実現する“リブフレーム”構造は世帯間の視線交錯の回避にも寄与
蘆田暢人と川上聡による、大阪市の「長源寺の庫裡」。親と子の二世帯が暮らす住まい。法規や住替えの与件に対し、庭を囲む様に平屋の親世帯と三階建の子世帯を配置する構成を考案。。自由な内部空間を実現する“リブフレーム”構造は世帯間の視線交錯の回避にも寄与外観、東側より親世帯を見る。 photo©笹倉洋平
蘆田暢人と川上聡による、大阪市の「長源寺の庫裡」。親と子の二世帯が暮らす住まい。法規や住替えの与件に対し、庭を囲む様に平屋の親世帯と三階建の子世帯を配置する構成を考案。。自由な内部空間を実現する“リブフレーム”構造は世帯間の視線交錯の回避にも寄与親世帯、ダイニングとキッチンからリビングを見る。 photo©笹倉洋平
蘆田暢人と川上聡による、大阪市の「長源寺の庫裡」。親と子の二世帯が暮らす住まい。法規や住替えの与件に対し、庭を囲む様に平屋の親世帯と三階建の子世帯を配置する構成を考案。。自由な内部空間を実現する“リブフレーム”構造は世帯間の視線交錯の回避にも寄与外観、中庭から子世帯を見る。 photo©笹倉洋平
蘆田暢人と川上聡による、大阪市の「長源寺の庫裡」。親と子の二世帯が暮らす住まい。法規や住替えの与件に対し、庭を囲む様に平屋の親世帯と三階建の子世帯を配置する構成を考案。。自由な内部空間を実現する“リブフレーム”構造は世帯間の視線交錯の回避にも寄与子世帯、1階、「グランドリビング」とダイニングから開口部越しに中庭を見る。 photo©笹倉洋平

蘆田暢人建築設計事務所川上聡建築設計事務所が設計した、大阪市の「長源寺の庫裡」です。
親と子の二世帯が暮らす住まいです。建築家は、法規や住替えの与件に対し、庭を囲む様に平屋の親世帯と三階建の子世帯を配置する構成を考案しました。また、自由な内部空間を実現する“リブフレーム”構造は世帯間の視線交錯の回避にも寄与します。

戦後に移設された寺院の、住職である親世帯と子世帯の二世帯が庭を囲んで暮らす庫裡の計画である。

建築家によるテキストより

法規的には本堂と用途不可分な庫裡は1棟にしなければならないことや、親世帯が住みながら建て替えを行うため、既存の住宅部分の解体、新築の建設、引越しを段階的に行う必要があった。

中庭に対して東側に親世帯1階建、南側に子世帯3階建を配置し、庭を共有しながら、世帯間での視線を遮るようなリブフレームによる構造を考えた。

建築家によるテキストより

リブフレームは1本の長い材を可能とするLVLとし、120角の柱の外側に梁を挟むように配置し、木栓を差し込んで、梁と嵌合させることで曲げを伝えるラーメン接合としている。水平荷重を受けるLVLは垂直荷重を受ける柱とは分離し外皮の外側に配置し、自由な内部空間を実現した。

準延焼防止建築物としたため、木材の現しを可能としており、360せいの梁のフレームの連続性が寺院の庫裏としての力強い構造をなしている。

建築家によるテキストより
2025.6.25Wed
竹中工務店による、VS.での「たてものめがね まちめがね展」。建築や街への人々の関心の向上も意図した展覧会。面白さの“理解しやすい形での発信”を目指し、“縮尺:スケール”を切口とする計画を考案。“一間ブロック”で日常を切り取った“等身大になる部屋”などを作る
竹中工務店による、VS.での「たてものめがね まちめがね展」。建築や街への人々の関心の向上も意図した展覧会。面白さの“理解しやすい形での発信”を目指し、“縮尺:スケール”を切口とする計画を考案。“一間ブロック”で日常を切り取った“等身大になる部屋”などを作るエントランス photo©母倉知樹
竹中工務店による、VS.での「たてものめがね まちめがね展」。建築や街への人々の関心の向上も意図した展覧会。面白さの“理解しやすい形での発信”を目指し、“縮尺:スケール”を切口とする計画を考案。“一間ブロック”で日常を切り取った“等身大になる部屋”などを作る等身大になる部屋 photo©母倉知樹
竹中工務店による、VS.での「たてものめがね まちめがね展」。建築や街への人々の関心の向上も意図した展覧会。面白さの“理解しやすい形での発信”を目指し、“縮尺:スケール”を切口とする計画を考案。“一間ブロック”で日常を切り取った“等身大になる部屋”などを作るスケールを横断する部屋 photo©母倉知樹
竹中工務店による、VS.での「たてものめがね まちめがね展」。建築や街への人々の関心の向上も意図した展覧会。面白さの“理解しやすい形での発信”を目指し、“縮尺:スケール”を切口とする計画を考案。“一間ブロック”で日常を切り取った“等身大になる部屋”などを作るたてもの・まちをつくる部屋 photo©母倉知樹

竹中工務店による、VS.での「たてものめがね まちめがね展 宇宙から虫まで、縮尺で考える建築の見方」です。
建築や街への人々の関心の向上も意図した展覧会です。建築家は、面白さの“理解しやすい形での発信”を目指し、“縮尺:スケール”を切口とする計画を考案しました。そして、“一間ブロック”で日常を切り取った“等身大になる部屋”などを作りました。※会期は既に終了しています

たてものやまちをつくるとき、「縮尺:スケール」という考え方を使います。
小さな世界の中で見えていないモノ・コトに自由に想像力をはたらかせながら、実際の大きさの世界とつなぎ合わせてみる。色々な「めがね」をかけかえスケールを旅することで、新しい景色が立ち上がってくる。そんな“たてもの・まちのおもしろい”を発見する展覧会です。

「縮尺:スケール」を切り口として、建築やまちづくりの根源的なおもしろさを広く理解しやすい形で発信することを目指しました。来場者は3つの展示室を巡りながら様々な「スケールの横断」に出会い、身体を使って体験することを通して、「たてもの・まちの新しい見方(=たてものめがね・まちめがね) 」を発見することができます。

建築家によるテキストより

巨大なビルが次々と建ち上がる今、建築や街という大きな存在が、実は人の手で描かれた1本の線から生まれているということを想像するのは案外難しいものです。建築への関心の薄さが「建設業の若者離れ」のきっかけの1つになっていると考えれば、まずは街行く人びとに建築・街を自分事として捉えて楽しんでもらうことが必要なのではないでしょうか?

建築家によるテキストより

たてもの・まちづくりの魅力を分かりやすく伝えるために、建築に不可欠な「縮尺:スケール」の横断を切り口とした3つの展示室(①1辺1.82mの「一間ブロック」によって切り取られた日常の様々なシーンに入り込む<等身大になる部屋>、②1/10~1/1000の縮尺における「たてものの捉え方」の違いを体感する<スケールを横断する部屋>、③一間サイズを1/100にしたブロックに想像力をはたらかせ、みんなの手で「まち」を積み上げる<たてもの・まちをつくる部屋>)による構成としました。

来場者はこれらの展示を巡り、会場を出て街に戻れば、巨大なビルも今までとは違った見方で捉えられるのではないだろうか。また、建設現場の機材を転用した会場計画、アップサイクル材の活用、次世代の技術展示など、建築の「大きさ」だけに留まらない幅広い観点から「たてもの・まちの新しい見方(=たてものめがね・まちめがね)」の発見を促しました。

建築家によるテキストより
パナソニックが、「USBコンセント」体感セットのプレゼント企画を実施中。多数の人が利用する場所でも安心の耐久性を備え、インバウンド需要にも対応する世界共通規格
パナソニックが、「USBコンセント」体感セットのプレゼント企画を実施中。多数の人が利用する場所でも安心の耐久性を備え、インバウンド需要にも対応する世界共通規格USBコンセント(Type-C)
パナソニックが、「USBコンセント」体感セットのプレゼント企画を実施中。多数の人が利用する場所でも安心の耐久性を備え、インバウンド需要にも対応する世界共通規格ホテルへの製品の使用例

パナソニックが、「USBコンセント」体感セットのプレゼント企画を実施中です。
多数の人が利用する場所でも安心の耐久性を備え、インバウンド需要にも対応する世界共通規格です。申込期間は、2025年6月2日~2025年7月14日※ただしご応募数が定員に達し次第終了。プレゼントキャンペーンについての詳細はこちら。【ap・ad】

パナソニック株式会社エレクトリックワークス社が6月2日(月)より、
USBコンセント(Type-C)の体感セット 無料プレゼント キャンペーンを実施します。
※USB-CはUSB Implementers Forumの商標です。

応募期間|2025年6月2日~7月14日

以下に、製品の写真や使用例の写真も掲載します。

相坂研介設計アトリエによる、埼玉の「本庄の医院・住宅」。医院の改築と院長の居住部分を独立させ新築する計画。医院は、元の造形を活かした“塗分け”を行うと共に機能や動線の改善を実施。住宅は、将来のデイサービスへの転用も考慮した“木架構”が特徴の建築とする
相坂研介設計アトリエによる、埼玉の「本庄の医院・住宅」。医院の改築と院長の居住部分を独立させ新築する計画。医院は、元の造形を活かした“塗分け”を行うと共に機能や動線の改善を実施。住宅は、将来のデイサービスへの転用も考慮した“木架構”が特徴の建築とする外観、敷地内の南東側より見る。(建築家による解説:既存建築の造形美を活かした外壁の塗分け) photo©小川重雄
相坂研介設計アトリエによる、埼玉の「本庄の医院・住宅」。医院の改築と院長の居住部分を独立させ新築する計画。医院は、元の造形を活かした“塗分け”を行うと共に機能や動線の改善を実施。住宅は、将来のデイサービスへの転用も考慮した“木架構”が特徴の建築とする1階、訪問介護ステーションから支援センターを見る。(建築家による解説:介護部門は元は医院長自宅) photo©小川重雄
相坂研介設計アトリエによる、埼玉の「本庄の医院・住宅」。医院の改築と院長の居住部分を独立させ新築する計画。医院は、元の造形を活かした“塗分け”を行うと共に機能や動線の改善を実施。住宅は、将来のデイサービスへの転用も考慮した“木架構”が特徴の建築とする外観、南東側の医院の駐車場より見る。(建築家による解説:病院と雰囲気を揃えたシンプルな外観) photo©小川重雄
相坂研介設計アトリエによる、埼玉の「本庄の医院・住宅」。医院の改築と院長の居住部分を独立させ新築する計画。医院は、元の造形を活かした“塗分け”を行うと共に機能や動線の改善を実施。住宅は、将来のデイサービスへの転用も考慮した“木架構”が特徴の建築とする2階、リビングからダイニングとキッチンを見る。(建築家による解説:木の架構の連続するワンルーム) photo©小川重雄

相坂研介設計アトリエが設計した、埼玉の「本庄の医院・住宅」です。
医院の改築と院長の居住部分を独立させ新築する計画です。建築家は、医院に関して、元の造形を活かした“塗分け”を行うと共に機能や動線の改善を実施しました。住宅に関しては、将来のデイサービスへの転用も考慮した“木架構”が特徴の建築としました。

地方に建つ小医院の改築と、その一角で暮らしてきた院長住宅の隣地駐車場奥への新築。

建築家によるテキストより

医院は、既存RC建築の耐震性を調査した上で、設備更新と昇降機追加などバリアフリー対応、入院病室の居住性向上、ナースステーションや職員諸室の移動による機能改善、訪問介護ステーションや支援センターなどの介護部門の併設を、僅かな期間も診療を止めない輪転改修で行った。

外観は元の建築の造形を活かすべく、ポーチや階段室塔屋、増築昇降機棟などを形の凹凸に合わせて4色のモノトーンで塗り分け、印象を一新。職員や患者の上下足動線の根本的な整理を行いつつ、旧住居部分のリビング・ダイニングとして使われてきた親しみやすい内装をそのまま新設の介護部分に活用するなど、大胆ながらきめ細かな配置転換を行った。

建築家によるテキストより

隣接する住宅は、医院併用建築の奥でひっそり暮らしながら地域医療を支えてきた元院長夫婦の終の棲家となるよう、新築で独立させた。
外来患者からの視線を避けるため、主室を全て2階に持ち上げた上、テラスごとルーバーで覆い、医院と統一感を出すべく駐車場側の屋根はフラットな平入とする一方、妻側は周囲の街並と家形の屋根が揃う、木造切妻とした。

RC造の1階は車庫兼ポーチの左右に宿直室を配置し、背部に現場発生土を2階レベルまで埋め戻すことで、主室から直接出られるプライベートな裏庭を実現。温かい木架構で覆われたワンルームの2階居室は、将来的には医院や介護機能を補完するデイサービスなどにも転用可能で、高齢化の進む地域の医療や介護を、これからも長く担える拠点となるよう計画した。

建築家によるテキストより
2025.6.24Tue
阿曽芙実建築設計事務所による、兵庫・淡路市の「dots n / 農園付き住居」。農業希望者に体験機会を提供する為に市の施設として計画。新しさと懐かしさのある“ここだけの風景”を主題とし、田の字型平面で寄棟と換気塔を特徴とする建築を考案。屋根や壁などに地域の“土の素材”も用いる
阿曽芙実建築設計事務所による、兵庫・淡路市の「dots n / 農園付き住居」。農業希望者に体験機会を提供する為に市の施設として計画。新しさと懐かしさのある“ここだけの風景”を主題とし、田の字型平面で寄棟と換気塔を特徴とする建築を考案。屋根や壁などに地域の“土の素材”も用いる鳥瞰、東側より見下ろす。 photo©小川重雄
阿曽芙実建築設計事務所による、兵庫・淡路市の「dots n / 農園付き住居」。農業希望者に体験機会を提供する為に市の施設として計画。新しさと懐かしさのある“ここだけの風景”を主題とし、田の字型平面で寄棟と換気塔を特徴とする建築を考案。屋根や壁などに地域の“土の素材”も用いる俯瞰、北東側より見下ろす。 photo©小川重雄
阿曽芙実建築設計事務所による、兵庫・淡路市の「dots n / 農園付き住居」。農業希望者に体験機会を提供する為に市の施設として計画。新しさと懐かしさのある“ここだけの風景”を主題とし、田の字型平面で寄棟と換気塔を特徴とする建築を考案。屋根や壁などに地域の“土の素材”も用いるA棟、土間リビングとリビングダイニング photo©小川重雄
阿曽芙実建築設計事務所による、兵庫・淡路市の「dots n / 農園付き住居」。農業希望者に体験機会を提供する為に市の施設として計画。新しさと懐かしさのある“ここだけの風景”を主題とし、田の字型平面で寄棟と換気塔を特徴とする建築を考案。屋根や壁などに地域の“土の素材”も用いるA棟、キッチンからリビングダイニング越しに土間リビング側を見る。 photo©小川重雄

阿曽芙実建築設計事務所が設計した、兵庫・淡路市の「dots n / 農園付き住居」です。
農業希望者に体験機会を提供する為に市の施設として計画されました。建築家は、新しさと懐かしさのある“ここだけの風景”を主題とし、田の字型平面で寄棟と換気塔を特徴とする建築を考案しました。また、屋根や壁などに地域の“土の素材”も用いられました。

淡路市野田尾地区で滞在型市民農園施設(農園付き住居)を5戸と倉庫のほか、この施設への玄関口となる場所に地域の交流施設兼料理研究室(地域交流施設)を設計した。

農園付き住居は、地域の高齢化や過疎化によって、休耕田となる土地を淡路市が買い取り、約50㎡の住居と約50㎡の占有農園を1セットとして、年貸しの賃貸住居として整備したものである。
希望すれば最大5年まで賃貸でき、その後さらに延長を希望する場合は、また希望者との抽選となる。

建築家によるテキストより

自ら田畑を耕し、そこでの収穫を楽しむ暮らしに憧れる人は少なくないが、一方で、見ず知らずの農村に移り住み住居や道具などを整備するには、大きな決断が必要だ。しかし、今回のような仮暮らしの場所であれば趣味の範囲で土に触れ、老若男女の多様な年代との地域交流や、個人や団体が農業体験に参加できる。地域の農家に農業を教わることも可能だ。

5戸はすでに入居者が決まり、一歩を踏み出したいと考えている人は少なくないことが分かった。受け入れ側の農村としても、休耕田を活用することで鳥獣被害を防ぎ、地域の住民以外の人が出入りすることで活気が生まれる。田畑など農地の継承が親族だけでなくなることで、農産業の存続にも可能性が広がる。両者だけでなく、社会的にも意味深い仕組みだ。

建築家によるテキストより

農園付き住居の設計は、新しいけれど、どこか懐かしい「ここにしかない風景」をつくることをテーマに、プロポーザルで設計者として選定された。同じ地区に建つ交流施設の設計も同じコンセプトを持つ建築とすることで随意契約となった。

はじめてこの敷地に訪れた時、長閑な棚田の風景の先にあるキラキラ光る海とさらにその先にある大阪の大都市が見えた。都市を遠くに感じながらも、ここだけの時間が流れていた。

建物の形は、周りが農園に囲まれているため、どの方向にも影を落とさないように寄棟とし、頂部には、換気塔を設けた。プランは、田の字型を基本とし、農園から、大きな軒下空間、土間リビング、リビングと内外を段階的に緩やかに繋げた。
これにより、農園の作業から長靴のまま出入りし、畑仕事を土間リビングまで持ち込み、そのままキッチンから食卓までがひと繋がりになるような暮らしが可能となる。扉一枚で内外を隔てる都市的なつくりとは違い、農園付き住居ならではの作法を取り入れた。

建築家によるテキストより
2025.6.23Mon
石躍健志建築設計事務所による、宮崎・日向市の「金ヶ浜の家」。海岸の近くで潮の香りも漂う敷地での計画。居室数が多い既存に対し、海側の3部屋と台所の壁や天井などを取り払い“大きな空間”を創出。家の原点に回帰する様な“あるがままの環境と共に暮らす家”が生まれる
石躍健志建築設計事務所による、宮崎・日向市の「金ヶ浜の家」。海岸の近くで潮の香りも漂う敷地での計画。居室数が多い既存に対し、海側の3部屋と台所の壁や天井などを取り払い“大きな空間”を創出。家の原点に回帰する様な“あるがままの環境と共に暮らす家”が生まれるダイニングから土間側を見る。 photo©針金洋介
石躍健志建築設計事務所による、宮崎・日向市の「金ヶ浜の家」。海岸の近くで潮の香りも漂う敷地での計画。居室数が多い既存に対し、海側の3部屋と台所の壁や天井などを取り払い“大きな空間”を創出。家の原点に回帰する様な“あるがままの環境と共に暮らす家”が生まれる正面:土間、右:キッチン・ダイニング・リビング photo©針金洋介
石躍健志建築設計事務所による、宮崎・日向市の「金ヶ浜の家」。海岸の近くで潮の香りも漂う敷地での計画。居室数が多い既存に対し、海側の3部屋と台所の壁や天井などを取り払い“大きな空間”を創出。家の原点に回帰する様な“あるがままの環境と共に暮らす家”が生まれる土間から開口部越しにテラスを見る。 photo©針金洋介

石躍健志建築設計事務所が設計した、宮崎・日向市の「金ヶ浜の家」です。
海岸の近くで潮の香りも漂う敷地での計画です。建築家は、居室数が多い既存に対し、海側の3部屋と台所の壁や天井などを取り払い“大きな空間”を創出しました。そして、家の原点に回帰する様な“あるがままの環境と共に暮らす家”が生まれました。

宮崎県日向市の有名なサーフスポット「金ヶ浜ビーチ」を臨む住宅のリノベーション。
ビーチと住宅の間に国有の雑木林が広がっているために、眼前にビーチが広がってはいないが、住宅の周囲と内部には絶えず波の音や潮の香りが漂っている。

建築家によるテキストより

元の住宅は過去に数回の増改築と移築が行なわれており、間取りでいうと「5DK+縁側」であった。
そのうち、海側の3室と台所と縁側の一部の壁、天井、建具をすべて取り払い、海側に大きな空間をつくった。改修部分は筋交いの増設や構造面材張り等の耐震補強を行い、改修に伴う解体部分の解体後に現れてきた、脆弱な柱の交換や、梁や基礎の補強を行っている。柱や筋交い、小屋組みはそのまま現しとした。

建築家によるテキストより

あらわにされた無造作に林立する柱は、雑木林の木々と呼応するかのようで、室内に雑木林の空気感を呼び込んでいる。
海側の空間は床も取り払い、ビーチで遊んだあとの濡れた足や土足でも気兼ねなく使えるよう、土間仕上げとした。

土間と壁は黒く染めている。黒はあらゆる色を吸収し自己(ここでは空間)を消去する色だと考えている。
黒に染め上げることで雑木林の緑が際立つとともに室内へと侵食し傍に感じられ、空間が自然で満たされていく。

近年の省エネ至上主義の数値にとらわれた改修ではなく、家の原点に回帰していくような、あるがままの環境と共に暮らす良い家になったと思っている。

建築家によるテキストより
「第38回 福岡県 美しいまちづくり建築賞」の応募受付が開始。県が主催する歴史あるアワード。県内にあり使用中で10年前から応募時までに竣工した建物を対象。“住宅”と“一般建築”の二部門で大賞と優秀賞等を選定
「第38回 福岡県 美しいまちづくり建築賞」の応募受付が開始。県が主催する歴史あるアワード。県内にあり使用中で10年前から応募時までに竣工した建物を対象。“住宅”と“一般建築”の二部門で大賞と優秀賞等を選定第37回 住宅の部 大賞 道山さんの家/三角敷地の道と屋根 ©西久保毅人

「第38回 福岡県 美しいまちづくり建築賞」の応募受付が開始されています。
県が主催する歴史あるアワードです。県内にあり使用中で10年前から応募時までに竣工した建物を対象としています。“住宅”と“一般建築”の二部門で大賞と優秀賞等を選定します。応募締切は、2025年(令和7年)7月25日(金)です。【ap・ad】

選考の視点
①個性と魅力にあふれた新しい建築空間の創造に寄与している建築物
②地域に根ざした親しみのある建築空間を構成している建築物
③良好で潤いのある生活環境や市街地の形成に寄与している建築物
④周辺の自然環境や景観と調和し、まちの美しさを創出している建築物
⑤建築計画が特に優れている建築物
⑥その他この表彰の趣旨に沿うもの

選考委員会
敬称略・50音順(◎委員長 〇副委員長)
 坂口 舞 有限会社設計機構ワークス 代表取締役
◎末廣 香織 九州大学大学院人間環境学研究院 教授
 塚﨑 謙太郎 西日本新聞社 論説委員
 知足 美加子 九州大学大学院芸術工学研究院 教授
 福田 裕美 北九州市立大学国際環境工学部 准教授
 松山 祐子 工学院大学 客員研究員
 百瀬 俊哉 九州産業大学芸術学部 教授
◯矢作 昌生 九州産業大学建築都市工学部 教授

リリーステキストより

以下に、募集概要等を掲載します。

ザハ・ハディド・アーキテクツによる、アラブ首長国連邦の「ハリド・ビン・スルタン・シティ」。砂漠に隣接する敷地に都市を造る計画。砂丘の流動的な形状からも着想を得て、“線形のオアシス”を中心として7つの半円形の住宅街を配置する構成を考案。各施設の配置や日陰の創出などで歩行移動を主にする
ザハ・ハディド・アーキテクツによる、アラブ首長国連邦の「ハリド・ビン・スルタン・シティ」。砂漠に隣接する敷地に都市を造る計画。砂丘の流動的な形状からも着想を得て、“線形のオアシス”を中心として7つの半円形の住宅街を配置する構成を考案。各施設の配置や日陰の創出などで歩行移動を主にする Render by TEGMARK
ザハ・ハディド・アーキテクツによる、アラブ首長国連邦の「ハリド・ビン・スルタン・シティ」。砂漠に隣接する敷地に都市を造る計画。砂丘の流動的な形状からも着想を得て、“線形のオアシス”を中心として7つの半円形の住宅街を配置する構成を考案。各施設の配置や日陰の創出などで歩行移動を主にする Render by TEGMARK
ザハ・ハディド・アーキテクツによる、アラブ首長国連邦の「ハリド・ビン・スルタン・シティ」。砂漠に隣接する敷地に都市を造る計画。砂丘の流動的な形状からも着想を得て、“線形のオアシス”を中心として7つの半円形の住宅街を配置する構成を考案。各施設の配置や日陰の創出などで歩行移動を主にする Render by TEGMARK

ザハ・ハディド・アーキテクツによる、アラブ首長国連邦のマスタープラン「ハリド・ビン・スルタン・シティ」です。
砂漠に隣接する敷地に都市を造る計画です。建築家は、砂丘の流動的な形状からも着想を得て、“線形のオアシス”を中心として7つの半円形の住宅街を配置する構成を考案しました。また、各施設の配置や日陰の創出などで歩行移動を主にしています。
文中で紹介されるBEEAHの本社もザハ・ハディド・アーキテクツの設計で、アーキテクチャーフォトで特集記事として紹介しています。


こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

BEEAHはハリド・ビン・スルタン・シティ(Khalid Bin Sultan)のマスタープランを発表しました。

ザハ・ハディド・アーキテクツ(ZHA)によって設計されたハリド・ビン・スルタン・シティのマスタープランは、シャルジャにあるBEEAHの高く評価された本社に隣接しています。持続可能性、スマートテクノロジー、文化、人々という4つの指針に基づき、ZHAの設計は、著名な本社建築に組み込まれた理念を引き継いでいます。風に吹かれた砂漠の砂丘の流動的な形状からインスピレーションを得て、7つの個性的な住宅街が、屋根付きの歩道と活気ある街並みでつながる多中心型の都市ネットワークを形作っています。

それぞれの住宅街は中央の公共スペースを中心に構成されており、互いに徒歩5分以内の距離に戦略的に配置されています。これらの市民広場は、公共施設やさまざまな地域の利便施設を提供しており、社会的・健康的な拠点として重要な役割を果たし、強いコミュニティ意識の醸成に貢献しています。この開発の中心には、都市の中を縫うように走る、全長2キロメートルの木陰に覆われた線形のオアシスがあります。

この公園の幅は、一部の場所で境界を広げるように変化し、多様な活動に対応するために、自然に包まれた個別の空間の連なりをつくります。そして、曲がり角ごとに独自の場所の感覚を育んでいます。この線形のオアシスは、一度に全体を現すのではなく、徐々に展開し、先に何があるのかを垣間見せながら、好奇心と探検心を刺激します。この重層的な体験は、あらゆる移動が常に進化し続ける発見の冒険となることを保証します。

都市の中心を貫いて広がるこの自然景観は、レクリエーションのための憩いの場であり、社交の場としても機能しており、屋根付きのランニングおよびサイクリングトラック、彫刻庭園と野生動物の池を備えた中庭、カフェやレストラン、ウェルネススペースを備えています。この全長2キロメートルの景観を見渡す住宅は、この中央のオアシスのパノラマビューを楽しむことができ、居住者に自然と身近なコミュニティとの直接的なつながりをもたらします。

都市環境内の気温を大幅に上昇させることが実証されている自動車中心の都市計画を避け、ハリド・ビン・スルタン・シティの設計は、歩きやすさ、環境の一体性、そして強い場所の感覚を育みます。歩行者用の通路は、居住者や訪問者が都市内を移動する際の快適さを高めるためにつくられています。シャルジャの在来の樹木や植物の樹冠、後退したファサード、列柱によって日陰が作られ、さらに地表の温度を下げることを目的に特別に計画された広範な造園によって補完されて、これらの通路は年間を通じて魅力的な屋外環境を提供します。

各住宅街における歩行可能な空間を優先するこの非常に慎重に考えられたアプローチは、日陰のある列柱と屋外のベンチスペースによってさらに強化されており、それらは相互につながることで住民同士の交流を促進します。子ども向け施設、スポーツ施設、ウェルネスクリニックなど、多様な設備がすべての住居から便利な徒歩圏内にあり、最高の生活の質を促進しています。中央のオアシスを見渡す並木道には、屋根付きの屋外テラスを備えたレストランやカフェが立ち並び、日中から夜まで活気あるコミュニティの拠点を形成しています。

ハリド・ビン・スルタン・シティの北端にあるBEEAH本社に隣接して、デザインとビジネスの地区が、シャルジャにとって重要な新たな都市拠点として出現します。急速に成長しているUAEのクリエイティブ分野のためのインキュベータースペースと、さまざまな文化施設を取り入れることで、この新しい地区はサーキュラーデザインと革新的な起業活動を育みます。この都市の全長2キロメートルの中央オアシスは、このビジネス地区から南に向かって延びており、都市のショッピングおよびエンターテインメントエリアと途切れることなくつながっています。

ハリド・ビン・スルタン・シティは、年間を通じて暮らすことができる生活環境として構想されており、あらゆる年齢の人々が自然に囲まれて暮らし、働くことができる場所です。現代的なモスクといったランドマーク的な施設から、文化センターや屋根付きの屋外スポーツエリアに至るまで、この都市のあらゆる要素は、健康、ウェルビーイング、そして最高の生活の質を支えるように設計されています。持続可能性を基盤とし、人間の体験を中心に据えることで、ハリド・ビン・スルタン・シティは未来の都市生活における新たな基準を打ち立てます。それは、イノベーション、文化、自然が調和の中で共存する先進的なアプローチです。

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