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世田谷美術館が、内井昭蔵が1986年に完成させた同美術館を展示無しの状態で“建築自体”を見せる「作品のない展示室」展を開催。入館は無料

世田谷美術館が、内井昭蔵が1986年に完成させた同美術館を展示無しの状態で“建築自体”を見せる「作品のない展示室」展を開催します。会期は2020年7月4日~8月27日まで。

私たちは、これまでに経験したことのない大厄災の時を迎えています。
社会の隅々まで影響がおよぶなかで、世界中の美術館が、美術館本来の在り方を問い、展覧会等々の事業を見つめなおしています。予定していた展覧会も準備に支障が生じ、海外から作品を借用することがむずかしくなり、まったく将来の見通しが立てにくい状態です。
そのような現状を考慮して、このたび「作品のない展示室」を、虚心にご覧いただくことにいたしました。
世田谷美術館は、四季折々にさまざまな表情をみせる都立砧公園のなかに位置しています。砧公園は、春には桜が咲きほこり、夏は大きな木陰が涼風をまねき、秋は多彩な木々の紅葉を楽しめ、冬には時に素晴らしい雪景色につつまれることもあります。
1986年に開館した世田谷美術館は、建築家・内井昭蔵(1933- 2002)によって設計されました。そして、内井昭蔵は次の3つのことを、美術館設計の上でのコンセプトとしました。
「生活空間としての美術館」、「オープンシステムとしての美術館」、「公園美術館としての美術館」。
こうしたコンセプトに基づき設計された世田谷美術館には多くの窓があり、また来館者を迎えるのも正面玄関だけではありません。周囲の環境と一体化しようとする、とても開放的な建物になっています。美術館は単に収集し、保存し、展示するだけではなく、音楽、演劇といったパフォーマンスなど、さまざまなジャンルの総合化の機能も重要視される施設です。
実際に世田谷美術館では、開館以来、音楽会やダンス公演をはじめ、さまざまなプログラムを開催し、このたびの「作品のない展示室」でも、ギャラリーに「建築と自然とパフォーマンス」と題したコーナーを設け、これまでの活動の一端をご紹介いたします。
窓を通して砧公園の緑ゆたかな風景を眺め、可能ならば、自らの心のなかに、これまで見てこられた数々の展覧会の一齣でも想い浮かべてくだされば幸いです。

特集「建築と自然とパフォーマンス」
開館以来30数年、当館はユニークな建築空間と館外の自然環境を活かしつつ、またそのときどきの展覧会に合わせて、音楽やダンスなどのパフォーマンスを数多く行ってきました。およそ400本に迫るそれらのパフォーマンスから約40本を選び、記録写真のスライドショーや記録映像を大きくプロジェクションしてお見せするほか、チラシなどのアーカイヴ資料もあわせてご紹介します。

テレビ番組・情熱大陸の、藤森照信の特集回が2020/6/28まで無料見逃し配信中

テレビ番組・情熱大陸の、藤森照信の特集回が2020年6月28日まで無料見逃し配信されています。

放送時の紹介テキストはこちらで。

建築家としては遅咲きの45歳でデビューした藤森は、建築と自然との共存を意識した斬新かつどこか懐かしい空間造形を手掛けてきた。まるでジブリの世界を連想させる「ラコリーナ近江八幡」の草屋根が評価され「自然の素材や植物をどう現代建築に生かすか」というテーマの追求を続ける。その建築作品は、どの建築とも違うジャンルのものという意味で、「藤森建築」と称される。
日本の近代建築史・都市史研究の第一人者として多くの業績を残した後、建築家になった異色の経歴は、彼に独自の道を歩ませた。その特徴の一つが、「草屋根」だ。藤森の説では、例えば「芝棟」と呼ばれる屋根の上に植物を植えた建築は、歴史を振り返ると大昔から人類の生活にあったもので、現在はほとんど失われてしまったが、百年ほど前には多く日本に残っていたそうだ。今も屋根に草や花を植える建築は日本とフランスに現存し、ユーラシア全体の北方の民が住んできた共通の家の形として残り続けているものではないかと考えられている。
そしてもう一つは、「茶室」だ。ある種の思想的なものを含んだ日本らしいこの小空間を、藤森は外国人でも愛でることができる我流の独創的な建築に仕立て上げる。
今回、番組では、ドイツ・デュッセルドルフ郊外にあるインゼル・ホンブロイッヒ美術館からオファーを受けてデザインを手掛けることになった茶室など、自身が作業に取り掛かる様子を取材。炭で覆われた外壁にするために、今や世界の建築界では藤森の代名詞とも言える「焼杉」という伝統技術を用いた素材にヨーロッパの人々が驚嘆するところ、また年間300万人超を集める大人気の施設となったラコリーナ近江八幡で、新たな可動式建築「銅仮面」をつくる様子に迫った。
藤森にとって、デザインするだけでなく、まず自ら動いて作ることが幸せのようだ。
「建築は皆で作り上げるのが楽しいし、何より自分でもやりたいが為に設計しているようなもの」と笑う。

村山徹+加藤亜矢子 / ムトカ建築事務所による、東京の写真スタジオ「GO-SEES AOYAMA」の写真
村山徹+加藤亜矢子 / ムトカ建築事務所による、東京の写真スタジオ「GO-SEES AOYAMA」の写真 photo©architecturephoto

村山徹+加藤亜矢子 / ムトカ建築事務所が設計した、東京・渋谷区の写真スタジオ「GO-SEES AOYAMA」の写真をSNSからまとめて紹介します。ちなみに青木淳が2008年に「GO-SEES 広尾」を設計しています。

ヘルツォーグ&ド・ムーロンらによる、東京・銀座の、ユニクロのグローバル旗艦店「UNIQLO TOKYO」の写真

ヘルツォーグ&ド・ムーロンらによる、東京・銀座の、ユニクロのグローバル旗艦店「UNIQLO TOKYO」の写真が6枚、designboomに掲載されています。日本のチームとして竹中工務店や乃村工藝社も参画していたことが末尾にクレジットされています。施設の公式ページはこちら。こちらや、こちらのサイトなどでも現地でのスナップ写真を見ることができます。

「ヘルツォーク・アンド・ド・ムーロン MEETS UNIQLO IN TOKYO」というプロジェクト紹介動画も公開されています。

以下は、ヘルツォーグ&ド・ムーロン事務所が自身のインスタグラムアカウントに投稿した写真。

藤森照信が、2018年に行った講演「自然を生かした建築のつくり方」の詳細な記録

藤森照信が、2018年に行った講演「自然を生かした建築のつくり方」の詳細な記録が、東西アスファルト事業協同組合に掲載されています。講演内容が図版付き文字起こしレベルで掲載されています。左サイドバーから膨大な過去のアーカイブも閲覧できるでお勧めです。

妹島和世と西沢立衛が2018年に行った講演「環境と建築」の詳細な記録

妹島和世と西沢立衛が2018年に行った講演「環境と建築」の詳細な記録が、東西アスファルト事業協同組合のサイトに掲載されています。講演内容が図版付き文字起こしレベルで掲載されています。左サイドバーから膨大な過去のアーカイブも閲覧できるでお勧めです。

ギゴン&ゴヤーに、貝島桃代とシモーナ・フェラーリが話を聞いているインタビュー(日本語)

スイスの建築設計事務所ギゴン&ゴヤーの、アネット・ギゴンとマイク・ゴヤ―に、貝島桃代とシモーナ・フェラーリが話を聞いているインタビューが、madoken.jpに掲載されています。

エアー・アーキテクツによる、中国・杭州市の、オーク材を多用した繊細な内装が特徴的な、ギャラリー・カフェ「Random Art Space」の写真と図面

エアー・アーキテクツが設計した、中国・杭州市の、オーク材を多用した繊細な内装が特徴的な、ギャラリー・カフェ「Random Art Space」の写真と図面が30枚、archdailyに掲載されています。

SO-ILによる、リスボンの美術館“MAAT”内部に設置された、既存建物の経験をアップデートする為の建築装置「beeline」の写真

SO-ILによる、リスボンの美術館“MAAT”内部に設置された、既存建物の経験をアップデートする為の建築装置「beeline」の写真が15枚、designboomに掲載されています。また同時にSO-ILの建築展も行われているとの事。beelineは2021年1月11日まで見られるようです。
MAATの設計は、元フューチャーシステムズのアマンダ・レヴェテが手掛けています。こちらで建物の写真が閲覧できます。

ヴァレリオ・オルジアティの設計で建設が進められる、スイス・バーゼルの、保険会社バロワーズのビルの外観写真

ヴァレリオ・オルジアティの設計で建設が進められる、スイス・バーゼルの、保険会社バロワーズのビルの外観写真です。隣接して、ミラー&マランタ、ディーナー&ディーナーのビルの建設も進められているようです。これらは「Baloise Park」というプロジェクト名で発表されています。こちらのページによれば、ミラー&マランタによる89mのタワーはホテルに、ディーナー&ディーナーのビルが保険会社バロワーズの新本社ビルに、オルジアティよるビルには保険会社のトレーニング施設などが入るそう。

ヘザウィック・スタジオの設計で完成した、イギリス・リーズの、植物で満たされた癌患者の緩和施設 マギーズ・センターの写真と図面

ヘザウィック・スタジオの設計で完成した、イギリス・リーズの、植物で満たされた癌患者の緩和施設 マギーズ・センターの写真と図面が11枚、dezeenに掲載されています。

ジャック・ヘルツォーグが参加しておこわなれた、スイス連邦工科大学での展覧会「リテール・アポカリプス(小売店最後の日)」の関連トークイベントの動画

H&deMのジャック・ヘルツォーグが参加しておこわなれた、スイス連邦工科大学 建築理論・建築史研究所による展覧会「リテール・アポカリプス(小売店最後の日)」の関連トークイベントの動画です。展覧会のキュレーター二人(Fredi Fischli とNiels Olsen)との対談です。プラダやミュウミュウの話から過去に手掛けた様々な建築にまで話が及んだようです。展覧会の特設サイトはこちらに展覧会の情報はこちらに。

スイス連邦工科大学チューリッヒ校 建築理論・建築史研究所による展覧会「リテール・アポカリプス(小売店最後の日)」の会場写真等

スイス連邦工科大学チューリッヒ校 建築理論・建築史研究所による展覧会「リテール・アポカリプス(小売店最後の日)」の会場写真等が特設サイトに掲載されています。会期は2020年5月で終了しています。こちらでも写真と展示情報が見られます

エドュアルド・ソウト・デ・モウラが、2019年12月に行った講演の動画 青木弘司+AAOAAが設計を進めている「麻布十番のレストラン」の模型写真

青木弘司+AAOAAが設計を進めている「麻布十番のレストラン」の模型写真が7枚、インスタグラムに投稿されています。今月末(2020年6月末)に実施設計を完了させるペースで進んでいるとの事。

VON Mによる、ドイツ・ルートヴィヒスブルクの、反復する窓のミニマルな外観と柔らかなデザインの内観が特徴的な宿泊施設「Hotel Bauhofstrasse」の写真と図面

VON Mが設計した、ドイツ・ルートヴィヒスブルクの、反復する窓のミニマルな外観と柔らかなデザインの内観が特徴的な宿泊施設「Hotel Bauhofstrasse」の写真と図面が27枚、archdailyに掲載されています。

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