スタジオ・カデナ(Studio Cadena)が設計した、コロンビアの、店舗名のイニシャルのMをモチーフとしているファサードの開口部の形状が特徴的なベーカリー「Masa bakery」の写真が16枚、dezeenに掲載されています。単純なアイデアにも思えますが、各所に丁寧な設計が為されていることで、単なるアイデアだけでないクオリティをもった建築になっています。
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隈研吾のウェブサイトに、台湾の、屋根のみが地面に置かれたような形状の廟「TAO」の写真と図面が10枚掲載されています。廟とは「祖先の霊をまつる建物」のこと。
台北の南70kmの新埔の山中に計画された、道教の神、鬼谷子をまつる道教の廟。
箱の上に屋根が乗るのではなく、オルガニックな形状の屋根だけを、大地の上に直接置いた。
屋根の端部にソリを与えて地面からめくりあげることによって、妻入りでも平入りでもない、寄棟屋根のコーナーから入るという、ユニークな形状が可能となった。
柱や梁がないように、屋根にもフレームがなく、ジョイストと野地板のみで剛性を獲得する木造ドーム構造とした。ジョイストには50mm厚の集成材を使用し、500mmピッチで配置することによって、かつてアジアの木造建築の屋根を支えていた、斗栱と同じようなリズム感を与えることが可能となった。
イシダアーキテクツスタジオが設計した、長野・軽井沢の別荘「積葉の家」の写真が13枚、designboomに掲載されています。
アーティストのオラファー・エリアソンと建築家のゼバスティアン・べーマン(Sebastian Behmann)主宰するスタジオ・アザー・スペーシズによる、グリーンランドの、その場の氷を型枠として利用して内部空間を作っている、災害調査・ビジターセンター設計コンペの応募案の画像が公開されています。「projects」→「Ilulissat Icefjord Park, Greenland」の順にクリックしていくと画像が8枚見られます。この提案は、設計コンペの最終候補に残っていいました。コンペで設計者に選ばれたのはドルテ・マンドルップでした(画像も掲載されています)。
ハーバード大学グラデュエイト・スクール・オブ・デザインの、インスタグラムアカウントの運用が緻密で驚かされます。現在約8万人がフォローしているアカウントでは、大学での講評などの様子が、ほぼリアルタイムで更新され続けています。
特にストーリーと呼ばれる24時間で消滅するコーナー(リンク先の円形で虹色で囲まれているアイコン画像をクリックすると閲覧可能)の運用が凄く、講評会の様子の動画には、その学生のアカウントのリンクが張られていたり、講評する講師陣のアカウントもリンクされています。
つまり、大学のアカウント自体が、多くのフォロワーを抱えるインフルエンサーのような状態になっているので、そこをハブとして、所属学生や教授陣の活動をPRする役割も担っているという事です。
教育機関のアカウントして、これほど踏み込んで運用を行っていることにも驚きを感じます。
また、ハーバード大学GDSはyoutubeも使用しており、こちらでは度々おこなわれる世界的建築家の講演の動画を、開催数日後にUPするというスピード感で運用されています。
ネットの普及した現代の教育機関のSNS活用事例、プロモーション事例として閲覧しておく価値はあると思います。
アイレス・マテウスが増築を計画している、フランス・トゥールーズの「オーギュスタン美術館」の画像が9枚、archdailyに掲載されています。オーギュスタン美術館は元修道院を改修した美術館です。公式サイトはこちら。
藤本壮介らによる、フランス・モンペリエの、大きく張り出したベルコニーの連なりが特徴的な集合住宅・オフィス・ギャラリーなどの複合施設の、ほぼ完成した外観写真が12枚designboomに掲載されています。共同設計者には、ニコラス・レネ・アーキテクツ(nicolas laisné architectes)、ドリーム、OXO・アーキテクツが名を連ねています。
上階に行くほど、バルコニーの面積が大きくなるデザインが、外観全体の印象に大きく寄与していることが良くわかります。また層が異なるバルコニー同士を結ぶ階段の存在も、内部の構成を想像させる要因となっています。
写真を撮影したビンセント・エシテ のサイトでは、バルコニーからの眺めなどの別カットの写真も掲載されています。
2014年3月の計画案公開当時のCG画像、図面はこちらで閲覧可能です。
ヴァレリオ・オルジアティの設計で完成してオープンした、バーレーンの、ユネスコ世界遺産登録された真珠採取業の遺構の為のヴィジターセンターの写真がSNSに投稿されていましたので公式埋め込み機能で紹介します。施設の概要はこちらに。施設の公式サイトはこちらです。
アルベルト・カラチとTAX(Taller De Arquitectura X)が2016年に完成させた、メキシコの、コルビュジエのドミノシステムのコンセプトを熱帯地方に適応させた住宅「Zicatela」の写真が17枚、archdailyに掲載されています。
ヴォルフガング・ティルマンスが、イギリスのオペラ・カンパニーのイングリッシュ・ナショナル・オペラとコラボした舞台美術の写真が16枚、theguardianに掲載されています。ティルマンスの写真が大胆に舞台の中で使用されています。ティルマンスの公式サイトにも写真があります。
MoMA(ニューヨーク近代美術館)で行われている建築展「Concrete Utopia: Architecture in Yugoslavia, 1948-1980」の会場で見所を二人のキュレーター(Martino StierliとVladimir Kulić)が解説している動画です。会期は2019年1月13日まで。展示の公式サイトはこちら。
レム・コールハースが、デジタル時代・出版物・政治・最近のカントリーサイドのプロジェクトについて語った講演の動画です。2018年11月30日に、ワールド・アーキテクチャー・フェスティバルで行われたものです。
World-renowned Dutch architect Rem Koolhaas has given the closing keynote at this year’s World Architecture Festival on November 30, 2018 at RAI Amsterdam. In one-hour discussion, Koolhaas was in conversation with Jeremy Melvin, Curator of World Architecture Festival.
The architect briefly talked about today’s digital age, publications, politics and his recent projects in countryside.
畑友洋による兵庫の住宅「円側の家」の、矢野紀行が撮影・制作した動画です。矢野はナカサ&パートナーズ出身の建築写真家で、弊サイトで紹介する建築家の作品を多数撮影しています。
以下は、畑による建築のコンセプトです(写真はこちらのページで閲覧可能です)。
密集市街地における小さな個人住宅。四周を建物に囲まれた谷間のような場所で、クライアントは、内と外の間にささやかでも豊かさを持った住まいを求めた。 そこで、改めて我が国の風土の中で、内と外の豊かな関係について考えてみた時、私の頭に真っ先に浮かんできたのは桂離宮であった。このようにして、この小さな住宅の設計は、私なりに桂離宮と向き合うことから始まった。 改めて桂離宮における内と外の関係について考察する中で、その豊かさに通じる多くの要因の中から、ひとまず以下の知見をまとめてみた。 ・雁行した平面構成により、内部は外部に対して多焦点的な関係を持っていることから、内部でのわずかな移動によりその都度風景が再編成されるような多様な関係性が生まれている。 ・また、このような雁行した平面構成は、外部に直接面する立面を保持しながら内部空間に緩やかな分節と連なりを両立し、空間に滞留と流動のリズムを生み出している。 ・居住域の中に離れを持つことで、母屋と離れそれぞれが相互に風景となり、外部空間の向こう側にピントが合う関係から、認識としての奥行きが生まれている。 ・軒の出を方位や内部機能に応じて調整し、内と外の緩衝性を調停している。 広大な庭を持つ桂離宮から抽出したこれらの知見を、密集市街地の小さな谷間で展開する方法を考える中で、思い切って桂の平面に切り込みを入れ、ぐるっと回転させて円環状に閉じるような形式であれば、内外の空間の関係性をコンパクトに折りたためるのではないかと考えた。 それは、奥行きの浅い縁側のような、内と外にまたがりその豊かな関係を取り結ぶことができるような場所が、円環状に連なり、立体的にもぐるぐると連続する、円側とでも呼べそうな新しい形式となった。 結果として、我が国ならではの内と外の豊かな関係性に根差した、市街地における新しい住居の可能性をささやかながらも示せたとすればうれしい。
乾・RING・フジワラボ・o+h・吉村設計共同体による、「京都市立芸術大学及び京都市立銅駝美術工芸高等学校移転」の基本設計の概要が公開されています。計画案の図面や、CGパースがPDFで公開されています。
>基本設計 p1~9(PDF形式, 4.42MB)
>基本設計 p10~17(PDF形式, 5.26MB)
京都市立芸術大学(以下「京都芸大」という。)及び京都市立銅駝美術工芸高等学校(以下「銅駝美工」という。)は,明治13年に日本初の公立の絵画専門学校として創設された「京都府画学校」を起源とし,建学以来140年近くにわたり,国内外の芸術界や産業界で活躍する人々を輩出するなど,日本のみならず世界の文化芸術の発展に貢献してきました。
本市では,両校が世界へ向けてより一層の飛躍を果たすため,京都の玄関口である京都駅東部の崇仁地域へ移転整備するとともに,この地域が「文化芸術都市・京都」の新たなシンボルゾーンとなることを目指しています。
この度,「京都市立芸術大学及び京都市立銅駝美術工芸高等学校移転整備基本設計」をとりまとめましたので,概要についてお知らせします。
(via city.kyoto.lg.jp)
カーラ・フアサバ(Carla Juaçaba)のウェブサイトに、ブラジル・リオデジャネイロの、乳白色のトップライトに落ちる木々の影と、華奢な鉄骨の構造体が美しい住宅「Santa Teresa House」の写真と図面が17枚掲載されています。カーラは、architectural review誌の、2018年新進建築家アワードのウィナーに選ばれています(2014年のウィナーは、増田信吾+大坪克亘でした)。
同建築家のプロジェクトには、単管パイプを大規模に組み上げたパヴィリオンや、藤森照信やフォスターらも参加したヴェネチアビエンナーレ国際建築展2018年のチャペルなど興味深いプロジェクトが沢山。こちらでその他の作品も閲覧可能です。
ザハ・ハディド・アーキテクツの設計で建設が進められる、カタールの2022年W杯スタジアムの動画です。