SHARE 齋藤隆太郎 / DOG+高栄智史による、東京・新宿区の設計者自身のオフィス「街に寄り添う設計事務所」
齋藤隆太郎 / DOG+高栄智史 / 高栄智史 | 建築設計 / 写真撮影が設計した、東京・新宿区の設計者自身のオフィス「街に寄り添う設計事務所」です。
DOG一級建築士事務所の新拠点計画である。
JR東中野駅から徒歩6分に位置し、神田川や柏木公園など緑豊かな環境にある。東中野からの急坂を下ると、新事務所までは商店街が続く。まさに駅周辺の喧噪と閑静な住宅街を結ぶリニアなパブリックスペースとして捉えられる。注目したことは、立ち話をしている人は多いが、ゆっくりと座って話せるようなカフェもないし、そうした街の余白のような場所が整っていないという点である。そこで私たちの設計事務所は、ただ執務をするだけでなく、街に対して「寄り添う」姿勢をとることにした。
この「寄り添う」ということは、決して街に対して積極的に「開く」ことではない。あくまでも控えめに開きながら、プライベートも確保し、ファサードから500ミリの幅で「井戸端会議」ができるベンチを設け、ギャラリー兼打ち合わせスペースと隣り合わせることで、街と設計事務所の「程良い関係」をつくりあげることにした。
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以下、建築家によるテキストです。
DOG一級建築士事務所の新拠点計画である。
JR東中野駅から徒歩6分に位置し、神田川や柏木公園など緑豊かな環境にある。東中野からの急坂を下ると、新事務所までは商店街が続く。まさに駅周辺の喧噪と閑静な住宅街を結ぶリニアなパブリックスペースとして捉えられる。
注目したことは、立ち話をしている人は多いが、ゆっくりと座って話せるようなカフェもないし、そうした街の余白のような場所が整っていないという点である。そこで私たちの設計事務所は、ただ執務をするだけでなく、街に対して「寄り添う」姿勢をとることにした。
この「寄り添う」ということは、決して街に対して積極的に「開く」ことではない。あくまでも控えめに開きながら、プライベートも確保し、ファサードから500ミリの幅で「井戸端会議」ができるベンチを設け、ギャラリー兼打ち合わせスペースと隣り合わせることで、街と設計事務所の「程良い関係」をつくりあげることにした。
奥に続くほどプライベート性が増す構成は、土間床、ヘリンボーン、幅広オークといった異種床素材によって表現され、また床高さ(天井高さ)も変わっていくことで、柔らかく空間を定義付けしている。そしてファサードから奥行方向に10m程続く本棚が、それぞれの場所性や作業性に応じて必要な資料を提供する。
また新拠点として愛着のある事務所とするため、工事の多くをセルフビルドで行った。特に内壁の左官、塗装はメーカーの協力を得ながら独自のテクスチャを試した。そして本棚は「現地積み上げ方式」で施工するため、上下からインパクトでネジ締めができるよう、X型に垂直板を配したセルフビルドに適した構法としたことで、独特な意匠を呈している。
■建築概要
建物名称:街に寄り添う設計事務所
設計:齋藤隆太郎/DOG+高栄智史/高栄 智史 | 建築設計 / 写真撮影
主要用途:事務所
所在:東京都新宿区北新宿4-20-8サン北新宿1F
延床面積:51.06㎡
施工:丹澤工務店+セルフビルド
設計期間:2020年4月~2020年6月
施工期間:2020年7月~2020年8月
主体構造:木造
写真:中山保寛
種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) |
---|---|---|
内装・床 | 床1 | 300幅長尺オークフローリングt=20(東京工営) |
内装・床 | 床2 | ヘリンボーンオークフローリングt=20(東京工営) |
内装・壁 | 壁 |
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