MVRDVとグラス・アルキテクトス(GRAS Arquitectos)、ローラ・V・レイブ(Laura V Rave)が設計した、ドイツ・ベルリンの「カフェ・カマレオン」。カンペール社運営のホテルの為にデザインされ、ロビー・レストラン・店舗の機能をひとつの空間に統合し、色のグラデーションによって持続可能性に求められる柔軟性と楽しさを両立させることが意図されました。
こちらは、リリーステキストの翻訳
MVRDVによるベルリンのカーサ・カンペールのインテリアデザインは、印象的なカラーグラデーションで3つの機能を1つの空間に統合しています。
MVRDVとグラス・アルキテクトスは、ベルリン在住の共同設計者であるローラ・V・レイブとともに、ホテルのロビー、レストラン、店舗をひとつの空間にまとめた「カフェ・カマレオン」の完成を祝いました。マヨルカのシューズブランド「カンペール」が開発した2つ目のホテル「カーサ・カンペール・ベルリン」の1階に設置されたこのデザインは、厳選された素材のディテールを用いて色のグラデーションを作り、インテリアを構成する強力な視覚的モチーフとなっています。
2009年にオープンした「カーサ・カンペール ベルリン」は、活気あるショッピングエリアに近いベルリン・ミッテ地区に位置しています。ホテルのロビーとは別に、建物の1階にはもともと独立した商業スペースがありました。カンペール社は、MVRDVとグラス・アルキテクトスに、ロビー、カンペール社の靴を販売する店舗、レストランなど、カンペール社の高いデザイン性にふさわしい新しいコンセプトのデザインを依頼しました。
3つのプログラムの稼働パターンは非常に異なっており、同時に混雑することはありません。そのため、3つのプログラムを1つの部屋にまとめ、1日中、また将来のニーズに合わせて柔軟に対応できる空間を作り、異なる機能間の相乗効果を利用することができました。3つのエリアはまったく異なる機能を持っていますが、共通して必要な要素は、お客さまと対話するためのカウンターです。そのため、この空間の最大の特徴は、3つの機能を持つ18mのカウンターです。
ホテルのロビーには赤、リテールのショーケースにはカンペールラボの店舗仕様に従った白、レストランにはドイツのミルクコーヒーの色にヒントを得た茶と、それぞれの機能に応じた色が与えられています。それぞれのプログラムの相互作用を示すために、色は互いに融合し、床、壁、カウンターに見られる空間の長さに応じて色のグラデーションが作られています。これらの鮮やかな色は、このプロジェクトの名前「カマレオン」のインスピレーションとなりました。また、「カマレオン」は、1975年に発売されたブランドのファーストシューズ「Camaleón(カマレオン)」にも由来しています。
MVRDVの設立パートナーであるヤコブ・ファン・ライスは言います。
「柔軟性は持続可能性のための重要なデザイン原則であり、資源を使わずに変更できるものを作る必要があります。しかし、建築ではこの種の柔軟性は、ある種の無味乾燥さやつまらなさとして表現されることが多いのです。そこでカンペールでは、1つの長い部屋の中でさまざまな活動が変化したり融合したりすることを表現するために、はっきりとした色のグラデーションを導入しました。フレキシブルでありながら、人の心をつかむデザインです。」