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2022.5.11Wed
2022.5.10Tue
2022.5.12Thu
赤松佳珠子+大村真也 / CAtによる、群馬の「共愛学園前橋国際大学5号館」。教育や運営の向上の為に学習・交流・事務の一体化を担う施設、地域と大学の結節点として人々を繋ぐ事も目指して全方向に開いた建築を志向、様々な用途の場を緩やかに繋いで空間をアクティビティで満たす
photo©阿野太一+楠瀬友将

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architecture|feature
建材(外装・屋根)倉田直道仲隆介TAKAIYAMA上野佳奈子塚本建設GAヤマザキ安東陽子デザイン設備計画楠瀬友将建材(内装・設備)建材(外装・建具)建材(外構・床)建材(外装・壁)建材(内装・照明)建材(内装・天井)建材(内装・壁)建材(内装・床)大村真也図面あり小西泰孝建築構造設計岡安泉阿野太一教育施設赤松佳珠子
赤松佳珠子+大村真也 / CAtによる、群馬の「共愛学園前橋国際大学5号館」。教育や運営の向上の為に学習・交流・事務の一体化を担う施設、地域と大学の結節点として人々を繋ぐ事も目指して全方向に開いた建築を志向、様々な用途の場を緩やかに繋いで空間をアクティビティで満たす photo©阿野太一+楠瀬友将
赤松佳珠子+大村真也 / CAtによる、群馬の「共愛学園前橋国際大学5号館」。教育や運営の向上の為に学習・交流・事務の一体化を担う施設、地域と大学の結節点として人々を繋ぐ事も目指して全方向に開いた建築を志向、様々な用途の場を緩やかに繋いで空間をアクティビティで満たす photo©阿野太一+楠瀬友将
赤松佳珠子+大村真也 / CAtによる、群馬の「共愛学園前橋国際大学5号館」。教育や運営の向上の為に学習・交流・事務の一体化を担う施設、地域と大学の結節点として人々を繋ぐ事も目指して全方向に開いた建築を志向、様々な用途の場を緩やかに繋いで空間をアクティビティで満たす photo©阿野太一+楠瀬友将
赤松佳珠子+大村真也 / CAtによる、群馬の「共愛学園前橋国際大学5号館」。教育や運営の向上の為に学習・交流・事務の一体化を担う施設、地域と大学の結節点として人々を繋ぐ事も目指して全方向に開いた建築を志向、様々な用途の場を緩やかに繋いで空間をアクティビティで満たす photo©阿野太一+楠瀬友将

赤松佳珠子+大村真也 / CAtが設計した、群馬・前橋市の「共愛学園前橋国際大学5号館」です。
教育や運営の向上の為に学習・交流・事務の一体化を担う施設、地域と大学の結節点として人々を繋ぐ事も目指して全方向に開いた建築を志向、様々な用途の場を緩やかに繋いで空間をアクティビティで満たす事も意図されました。大学の公式サイトはこちら。

共愛学園は、133年の歴史を誇る子ども園から大学までを有する総合学園で、その一翼を担う共愛学園前橋国際大学はGLOCALな人材育成を目指し、(GLOBAL+LOCAL)地学一体となった取組で注目を集めている。

アクティブラーニング、キャンパスライフの拠点となっている「4号館KYOAI COMMONS(以下COMMONS)」(乾久美子建築設計事務所)に加え、さらなる教育環境・学生生活の向上、大学の事務・運営機能の集約・充実を図るために、「学習の場」「集い・交流の場」と「事務機能」を一体化した新たな建築を求めて、建築家の倉田直道さんがアドバイザーとして参画した指名プロポーザルが行われた。

建築家によるテキストより

計画地はサクラ並木の美しい「キャンパスモール」の始点、COMMONSと広場を挟んで並ぶ関係にある。既存の大学の中枢機能がある事務棟(1号館)は、「キャンパスモール」の終点に位置していたが、今回キャンパスの奥から玄関口に移転するにあたり、地域とキャンパスの結節点として、人々を繋ぎ、流れを生み出す裏表なく全方向に開いた建築が必要だと考えた。

建築家によるテキストより

職員・学生・地域住民が緩やかに関係をつくることができるように、大学事務のワークプレイスと学生や地域住民が自由に使うことができるFLAとの境界は、壁やカウンターで区切るのではなく、ベンチや書架、建具を組み合わせた家具で緩やかな境界をつくりその廻りにアクティビティを誘発させる。

さらに、大階段と一体となった段状のデッキや、手すりと一体となったカウンターデスクなど、「ミドルスケール」と定義した家具以上建築未満のエレメントによって、より人間の身体に近いスケールのエレメントが、ささやかな日常に佇まいや気配を与え、空間や建築の外側に対しても場を生み出し、あらゆる場所が多様なアクティビティに満ちた空間となる。

建築家によるテキストより

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赤松佳珠子+大村真也 / CAtによる、群馬の「共愛学園前橋国際大学5号館」。教育や運営の向上の為に学習・交流・事務の一体化を担う施設、地域と大学の結節点として人々を繋ぐ事も目指して全方向に開いた建築を志向、様々な用途の場を緩やかに繋いで空間をアクティビティで満たす photo©阿野太一+楠瀬友将
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以下、建築家によるテキストです。


人と人、地域とキャンパス、世界を繋ぐ地(知)の拠点

共愛学園は、133年の歴史を誇る子ども園から大学までを有する総合学園で、その一翼を担う共愛学園前橋国際大学はGLOCALな人材育成を目指し、(GLOBAL+LOCAL)地学一体となった取組で注目を集めている。

アクティブラーニング、キャンパスライフの拠点となっている「4号館KYOAI COMMONS(以下COMMONS)」(乾久美子建築設計事務所)に加え、さらなる教育環境・学生生活の向上、大学の事務・運営機能の集約・充実を図るために、「学習の場」「集い・交流の場」と「事務機能」を一体化した新たな建築を求めて、建築家の倉田直道さんがアドバイザーとして参画した指名プロポーザルが行われた。

計画地はサクラ並木の美しい「キャンパスモール」の始点、COMMONSと広場を挟んで並ぶ関係にある。既存の大学の中枢機能がある事務棟(1号館)は、「キャンパスモール」の終点に位置していたが、今回キャンパスの奥から玄関口に移転するにあたり、地域とキャンパスの結節点として、人々を繋ぎ、流れを生み出す裏表なく全方向に開いた建築が必要だと考えた。

さまざまなアプローチ、周辺環境との関係、まちの景観などから、建物の四隅には特徴的な「4つの顔」が浮かび上がる。

「キャンパスゲート」は、交差点に向かって高く伸びる屋根と木仕上げの軒が来校者を迎え入れる新たなキャンパスの顔。地域住民が気軽に大学の活動に参加できるよう地域に開かれたオープンな雰囲気。

「アクティビティテラス」は、ホールと広場を繋ぐ、ホールにとってのテラス空間であり、広場にとっては文化祭などのイベントにも利用できるステージでもある。ホールは授業だけでなく、地域向けの公開講座や地元企業との協働の場として学内にも地域にも開かれた空間である。2層吹き抜けの空間とすることで2階バルコニーのカウンターテーブルからは、事前に講座・イベントへ登録をしていない学生でもふらっと気軽に立ち寄り、その場の活動に触れることができるようにと考えた。

「サクラエントランス」は、車寄せから直接アクセスできるエントランス。大学のブランドや学生の活動をアピールする場であり、車寄せのキャノピーは、雨に濡れない動線としてCOMMONSとも接続する。

「グリーンテラス」は、緑豊かなランドスケープとフレキシブルワーキングエリア(FWA)に面したテラス空間。車通りの多い道路とワークプレイスの緩衝緑地で、自然光あふれる気持ちのよい環境の中、自由で多様な働き方を促す。2層に分かれたワークプレイスは、吹き抜けのフレキシブルワーキングエリア(FWA)を介して、上下階の職員同士が交流し、クリエイティブな連携を誘発する。

それら「4つの顔」とホールに加えて、企業とのコラボレーションや多様な活動を支える「プロジェクトルーム」を配置した。その境界は、ガラスや開放可能な折戸を設置し、活動の可視化だけでなく、建具を開け放つことで、フレキシブルラーニングエリア(FLA)や屋外デッキ、広場とも一体になり活動が滲み出す。

職員・学生・地域住民が緩やかに関係をつくることができるように、大学事務のワークプレイスと学生や地域住民が自由に使うことができるFLAとの境界は、壁やカウンターで区切るのではなく、ベンチや書架、建具を組み合わせた家具で緩やかな境界をつくりその廻りにアクティビティを誘発させる。

さらに、大階段と一体となった段状のデッキや、手すりと一体となったカウンターデスクなど、「ミドルスケール」と定義した家具以上建築未満のエレメントによって、より人間の身体に近いスケールのエレメントが、ささやかな日常に佇まいや気配を与え、空間や建築の外側に対しても場を生み出し、あらゆる場所が多様なアクティビティに満ちた空間となる。

この大学では、地域と大学と世界をボーダレスに横断し、学生・教員・職員の垣根なく、すべての境界を解き放ち、さまざまなイノベーションを生み出している。地域の人がいつの間にか足を踏み入れてしまう気軽さと、ガラス張りの役員室の横を学生が通り抜ける自由さ、すべての人にとって出会いときっかけに満ちたこの空間が、これまで以上に地域に開かれ、世界に発信するGLOCALな大学の拠点となることを期待している。
(赤松佳珠子+大村真也 / CAt)


人と空間、大学と地域のつながりを強化するプレイスメイキングの連鎖

設計プロセスと並行したワークプレイスの実態調査とワークショップを、京都工芸繊維大学・仲隆介教授の研究室の協力のもと進められた。

教職員・学生などでメンバーは構成され、大学の特徴である地学一体となった地域社会との連携を可視化し、多様な主体が地域と一体となって活動しているという個々の取り組みを再整理し、全体像を浮かび上がらせた。また、教職員を対象としたアンケート・観察調査・ヒアリングにより、組織やオフィス環境、働き方の問題点を浮かび上がらせ、それらを建築・空間で解決することでより良いワークプレイスにつながると考えた。このような活発な議論の中から、この新しいワークプレイスが生み出された。

この一連のプレイスメイキングをきっかけに、若手職員から新たな働き方のコンセプトが立案され、工事中も細かな設えや運用ルールなどが議論された。竣工後も、空間の利活用を考えるワーキンググループの立ち上げや、学生たちが大きなディスプレイ本棚のキュレーションを行うなど、この空間の利用価値を最大化する取り組みが大学全体で継続されている。

建築づくりをきっかけに始まったプレイスメイキングの連鎖が、人々の活動と空間の相互作用を生み出し、大学と地域社会とのつながりをより強いものにする。KYOAI GLOCAL GATEWAYは、それを支えるイノベーション・コモンズとなり、地域と世界をつなぐグローカルリーダーが羽ばたいていくことを期待している。
(赤松佳珠子+大村真也 / CAt)

■建築概要

作品タイトル:共愛学園前橋国際大学5号館 KYOAI GLOCAL GATEWAY
所在地:群馬県前橋市小屋原町1154-4
主要用途:大学
建主(発注者,事業主体,クライアント):学校法人共愛学園
───
利用案内
開館時間:09:00〜17:30
休館日:大学休日に準じる
───
設計・監理
建築:CAt 担当/赤松佳珠子・大村真也・Yap Minwei*・久保公人*・来源*(*元所員)
構造:小西泰孝建築構造設計 担当/小西泰孝・佐藤隼平・朝光拓也*
設備:設備計画 担当/櫻田宏一・皿井寿幸
キャンパス計画アドバイザー:担当/倉田直道
ワークプレイス調査・ワークショップ:担当/仲隆介 京都工芸繊維大学仲研究室
ランドスケープ:GAヤマザキ 担当/山﨑誠子・針谷未花
照明アドバイス:岡安泉照明設計事務所 担当/岡安泉
ファブリック・カーテン:安東陽子デザイン 担当/安東陽子・山口かすみ
サインデザイン:TAKAIYAMA 担当/山野英之・蔭山大輔
音響アドバイザー:担当/上野佳奈子(明治大学)
───
施工
建築:塚本建設 担当/横田忠明・田端元貴・関口智規
空調:針谷工事 担当/佐藤敏行・宮澤健二
衛生:同上
電気:ソウワ・ディライト 担当/羽鳥正寛・近藤健也
───
地域地区:市街化調整区域 防火地域非指定
道路幅員:東7m 西7m 南18m 北7m
駐車台数:約400台
主体構造:鉄骨造
杭・基礎:直接基礎
敷地面積:39,679.53㎡(キャンパス全体)
建築面積:1,377.60㎡
延床面積:1,921.99㎡
1階:1,175.78㎡/2階:746.21㎡
建蔽率:22.28%(許容:70%)(キャンパス全体)
容積率:39.55%(許容:200%)(キャンパス全体)
階数:地上2階 
最高高:9,731mm
軒高:8,963mm
1階階高:3,600mm/2階階高:3,700~4,900mm 
1階天井高:2,800~8,400mm/2階天井高:2,650~3,850mm 
主なスパン:8,100mm×8,100mm
設計期間:2018年11月〜2019年12月
施工期間:2020年1月〜2021年1月
写真:阿野太一+楠瀬友将

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
外装・屋根屋根

防水シート ハイタフEG(三晃金属)

外装・壁外壁

セメントボード デラクリート(吉野石膏)の上ジョリパット吹付 有孔折板透かし張り

外装・建具開口部

アルミサッシ PROSE-100(LIXIL)
スチールカーテンウォール(デバイス)
アルミ製折戸(TOKO)
ルメウォール(タキロン)

外構・床外構床

インターロッキング 人口木デッキ

内装・床1階床

長尺シート(東リ)
タイルカーペット

内装・壁1階壁

PB(吉野石膏)の上、塗装[EP、ジョリパット、リシンWB塗料]

内装・天井1階天井

木毛セメント板 レノウッド(竹村工業)

内装・床2階床

タイルカーペット(東リ)

内装・壁2階壁

PB(吉野石膏)の上、塗装[EP、ジョリパット、リシンWB塗料]

内装・天井2階天井

スギ羽目板張り Mバールーバー

内装・設備空調設備

天井カセット形エアコン(ダイキン)、ダクト型床下空調(ダイキン)、ロスナイ(三菱)

内装・照明照明

照明器具一式(DAIKO)

※企業様による建材情報についてのご意見や「PR」のご相談はこちらから
※この情報は弊サイトや設計者が建材の性能等を保証するものではありません

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    伊原慶 / TA+Aによる、東京・目黒区の住戸改修「まわる住まい」。都心の居住最低限の床面積の物件を選択した家族の為に計画、動線や収納等を極限まで削ぎ落とす作業から設計を開始、一部が可動する斜行壁を考案し諸室を緩やかに分節し日々の変化に応える
  • 2021.4.01Thu
    古谷誠章+NASCAによる、鹿児島の「阿久根市民交流センター <風テラスあくね>」
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    長坂常 / スキーマ建築計画による、可動屋外家具「Tokyo Torch Parkのためのベンチ / テーブル / スツール」。東京駅近くの屋外広場の為に計画、隣接ビルの工事で敷地内の仮囲いが移動し続ける条件に管理者がハンドリフターで移動可能なように設計、コンクリート製脚部は重さがあり安定感にも寄与

    SHARE 長坂常 / スキーマ建築計画による、可動屋外家具「Tokyo Torch Parkのためのベンチ / テーブル / スツール」。東京駅近くの屋外広場の為に計画、隣接ビルの工事で敷地内の仮囲いが移動し続ける条件に管理者がハンドリフターで移動可能なように設計、コンクリート製脚部は重さがあり安定感にも寄与

    architecture|design|feature
    東京プロダクト長坂常太田拓実千代田区スキーマ建築計画コダマシーンオリバー
    長坂常 / スキーマ建築計画による、可動屋外家具「Tokyo Torch Parkのためのベンチ / テーブル / スツール」。東京駅近くの屋外広場の為に計画、隣接ビルの工事で敷地内の仮囲いが移動し続ける条件に管理者がハンドリフターで移動可能なように設計、コンクリート製脚部は重さがあり安定感にも寄与 photo太田拓実
    長坂常 / スキーマ建築計画による、可動屋外家具「Tokyo Torch Parkのためのベンチ / テーブル / スツール」。東京駅近くの屋外広場の為に計画、隣接ビルの工事で敷地内の仮囲いが移動し続ける条件に管理者がハンドリフターで移動可能なように設計、コンクリート製脚部は重さがあり安定感にも寄与
    長坂常 / スキーマ建築計画による、可動屋外家具「Tokyo Torch Parkのためのベンチ / テーブル / スツール」。東京駅近くの屋外広場の為に計画、隣接ビルの工事で敷地内の仮囲いが移動し続ける条件に管理者がハンドリフターで移動可能なように設計、コンクリート製脚部は重さがあり安定感にも寄与 photo©太田拓実

    長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・千代田区の、可動屋外家具「Tokyo Torch Parkのためのベンチ / テーブル / スツール」です。
    東京駅近くの屋外広場の為に計画、隣接ビルの工事で敷地内の仮囲いが移動し続ける条件に管理者がハンドリフターで移動可能なように設計、コンクリート製脚部は重さがあり安定感にも寄与しています。設置場所の公式ページはこちら。

    可動屋外家具の提案である。

    建築家によるテキストより

    この家具が置かれるTOKYO TORCH PARKは最初2021年に1棟竣工し、その後2027年に2棟目が竣工することから敷地内の仮囲いが移動し続けることにより、屋外家具自体も移動しないとならなかった。

    建築家によるテキストより

    そこで人のアクティビティを誘発する家具として考案するインターフェースシステムのうち、ハンドリフターで動かせる家具を提案した。管理者がハンドリフターを使用して、コンクリート製の脚部を持つテーブルや椅子を動かすことができる。

    重さがあるので素手のエンドユーザーには動かせず、強風で倒れることもなく、安全な屋外家具が実現した。

    建築家によるテキストより
    • 残り10枚の写真と建築家によるテキスト
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    東京プロダクト長坂常太田拓実千代田区スキーマ建築計画コダマシーンオリバー
    2022.05.11 Wed 17:29
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    【ap job更新】 noizが、建築設計スタッフ(経験者・新卒既卒)を募集中

    ap job 【ap job更新】 noizが、建築設計スタッフ(経験者・新卒既卒)を募集中

    architecture|job
    建築求人情報
    【ap job更新】 noizが、建築設計スタッフ(経験者・新卒既卒)を募集中
    【ap job更新】 noizが、建築設計スタッフ(経験者・新卒既卒)を募集中Industrial Technology Research Institute (ITRI) (2014), Photo: 阿野太一
    アーキテクチャーフォトジョブボードに新しい情報が追加されました
    job.architecturephoto.net

    noizの、建築設計スタッフ(経験者・新卒既卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
    新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください。

    noizでは、現在、住宅から大規模プロジェクトを含む、建築・インテリアプロジェクトが複数進行中です。

    この度、建築設計スタッフ(シニアアーキテクト、ジュニアアーキテクト)を募集します。

    noiz は、2007 年に豊田啓介と蔡佳萱が設立、2016 年より酒井康介が新たにパートナー として加わる形で、東京と台北、ワルシャワの三拠点で活動している建築設計事務所で、今年15年目を迎えました。

    コンピューテーショナルな手法および知見を駆使し、建築設計やインテリアデザインを軸としながら、デジタルインスタレーションから都市計画、コンセプトデザインまで幅広いジャンルで国際的に活動しています。最新のデジタル技術と建築設計の知見とを融合しながら、国内外から集まった多様な背景やスキルを持ったメンバーによるチームで、新しい知識や技術のリサーチや導入なども積極的に行っています。

    noizではCAD や BIMにとどまらず、ゲームエンジンやプログラミングなど、建築とその周辺の最新のテクノロ ジーを駆使し、建築ならではの場所や素材の力を引き出すプロジェクト、データや行動を間接的にデザインするシステム構築、多様な企業やアーティスト、プログラマーとのコラボレーションを前提としたインスタレーションやプロダクトのデザイン、さらにはメタバースやコモングラウンドと呼ばれる、バーチャル空間での建築や空間設計の在り方、およびそれらと物理世界との接続に関する新しい技術とデザインの開拓に積極的に取り組んでいます。
    また、毎月、東京・台湾・ワルシャワを繋ぐミーティングとプロジェクトのプレゼンを行い、全スタッフで共有しています。

    job.architecturephoto.net
    • ap job
    建築求人情報
    2022.05.11 Wed 11:08
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    木村智彦 / グラムデザインによる、鳥取・東伯郡の「田後のアトリエ住居」。長閑な環境に建つ作家夫婦の為の住宅で、長い時間を掛け育っていく“素”の状態の建築を求めて素直な形・簡素な素材・素地仕上げの建築を志向、加えて大屋根と大気積居間が安心感と求心力を生み出す
    photo©gramdesign

    SHARE 木村智彦 / グラムデザインによる、鳥取・東伯郡の「田後のアトリエ住居」。長閑な環境に建つ作家夫婦の為の住宅で、長い時間を掛け育っていく“素”の状態の建築を求めて素直な形・簡素な素材・素地仕上げの建築を志向、加えて大屋根と大気積居間が安心感と求心力を生み出す

    architecture|feature
    建材(外装・屋根)辻工務店グラムデザイン建材(内装・設備)建材(内装・造作家具)建材(外装・建具)建材(内装・水廻り)建材(内装・浴室)建材(内装・家具)建材(内装・キッチン)建材(外装・壁)建材(内装・照明)建材(内装・天井)建材(内装・壁)建材(外装・床)建材(内装・床)図面あり鳥取木村智彦住宅
    木村智彦 / グラムデザインによる、鳥取・東伯郡の「田後のアトリエ住居」。長閑な環境に建つ作家夫婦の為の住宅で、長い時間を掛け育っていく“素”の状態の建築を求めて素直な形・簡素な素材・素地仕上げの建築を志向、加えて大屋根と大気積居間が安心感と求心力を生み出す photo©gramdesign
    木村智彦 / グラムデザインによる、鳥取・東伯郡の「田後のアトリエ住居」。長閑な環境に建つ作家夫婦の為の住宅で、長い時間を掛け育っていく“素”の状態の建築を求めて素直な形・簡素な素材・素地仕上げの建築を志向、加えて大屋根と大気積居間が安心感と求心力を生み出す photo©gramdesign
    木村智彦 / グラムデザインによる、鳥取・東伯郡の「田後のアトリエ住居」。長閑な環境に建つ作家夫婦の為の住宅で、長い時間を掛け育っていく“素”の状態の建築を求めて素直な形・簡素な素材・素地仕上げの建築を志向、加えて大屋根と大気積居間が安心感と求心力を生み出す photo©gramdesign

    木村智彦 / グラムデザインが設計した、鳥取・東伯郡の「田後のアトリエ住居」です。
    長閑な環境に建つ作家夫婦の為の住宅で、長い時間を掛け育っていく“素”の状態の建築を求めて素直な形・簡素な素材・素地仕上げの建築を志向、加えて大屋根と大気積居間が安心感と求心力を生み出す事が意図されました。

    クライアントはガラス作家と鞄職人の夫婦、共に緻密且つ繊細、独特な世界観の作品を創る作家である。
    永住の地を何処に構えるか思案していた夫婦であるが、夫の父が東京から鳥取に帰省したという縁もあり、鳥取中部の長閑な環境も気に入り、この場所に家を考えるに至った。1年半前に設計を依頼したいという連絡をいただいてからのお付き合いとなる。

    建築家によるテキストより

    切妻の大屋根、軒の跳ね出しは1.5mと大きくとり、軒下土間天端より軒天下端を2.1mと低く抑えている。
    開口部の上端より低く垂れ下がる屋根は、物理的な機能として雨と日差しを遮るが、外皮として機能する外壁面より、住まい手の領域を大きく確定してくれているようにも感じる。
    小さな庇と比べ大きな屋根は、住まい手にとって大きな安心感をもたらすように感じるのだ。 しかし屋根を大きく取ることで、建築の実質施工面積は大きくなる。 限られた予算の中、最大限に床を確保することに専念した。

    建築家によるテキストより

    今、この建築を“素”の状態であるように感じる。何故なら設計者である私が、アイコン的なイエらしい家のカタチを求め、素直なカタチ、簡素な素材でつくり、仕上げも粗方素地で終わっている。庭にもまだ土があるだけだ。 クライアントは夫婦で作家である。つくる人だ。職住一体の住まいを羨ましくも感じ、これからの長い時間を掛け、この建築が育まれていく姿を楽しみに感じている。

    建築家によるテキストより
    • 残り34枚の写真と建築家によるテキスト
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    建材(外装・屋根)辻工務店グラムデザイン建材(内装・設備)建材(内装・造作家具)建材(外装・建具)建材(内装・水廻り)建材(内装・浴室)建材(内装・家具)建材(内装・キッチン)建材(外装・壁)建材(内装・照明)建材(内装・天井)建材(内装・壁)建材(外装・床)建材(内装・床)図面あり鳥取木村智彦住宅
    2022.05.11 Wed 08:25
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    2022.5.10Tue
    • 畑友洋建築設計事務所による、大阪・堺市の、バーベキューフィールド「原池公園拠点施設」の写真
    • 上林剛典 / platによる、東京・原宿の店舗「RESTAURANT U」。若者が集まる通りに面する飲食店の内装計画、街と店の距離感を近づける事を目指して室内のカウンターが外に飛出るデザインを考案、内部では客と店員が交錯する動線設計を意図的に行い自然な交流を促す
    • 大西麻貴+百田有希 / o+hによる、山形市の児童遊戯施設「シェルターインクルーシブプレイス コパル」の完成見学会が開催。加えて、設計者や館長が参加する特別座談会もオンラインで公開
    • スカーン・チャイヤワット+進藤理奈+ウィティー・ウィスタムポーンによる、タイの、寺院の施設「Buddhanimit Temple」。寺運営の教育施設に入る子供の増加に伴う寮の計画、新築予定に対し調査を行い予算配分を再検討して既存建物の寮への改修と図書館等新設を提案、生活・学習・課外活動の場を様々な文脈を尊重してつくる
    • 小嶋健志郎 / STUDIO JEUによる、福岡の美容室「ZOEY et.」。自己表現として髪型に拘りをもつ若者が訪れるサロンの2号店の計画、刺激的体験を共有する場を目指して視線が交差し互いの思想が垣間見える円形空間を設計、SNS時代以降の実店舗の在り方も考慮
    2022.5.12Thu
    • 矢橋徹建築設計事務所による、熊本の住宅「下江津の家」。新興住宅地の畑や公園に囲まれた仕事場を持つ住宅、矛盾する開放性と堅牢性の両立を求めて“レベル差”と“ズレ”で距離感を作り応答、周囲の切妻を参照しつつも要素に新規性を忍ばせ公共的建ち方を志向
    • スキーマ建築計画の長坂常が、尾道の築110年の古民家を買い取り“アーティスト・イン・レジデンス”として再生させるプロジェクトを始動。修繕方法のオープン化を行い、風景の保存も目指し、クラファンを実施中
    • 狩野一貴建築設計事務所による、富山・高岡市の増築「荻布の家」。親の住宅に子世帯の居住空間を増築する計画、限られた面積内に大らかさを求めて心理的奥行きを作るべく動線上に多様な性質を持つ場が展開するように設計、風景や光も取込んで豊かな住まいを目指す
    • 山田貴仁+犬童伸浩 / studio anettaiによる、ベトナム・ホーチミンの住戸改修「A Suite in Thao Dien」。北欧家具等を体験し宿泊する滞在型展示室の計画、“この国らしさ”を求めて5つの色鮮やかな円形床とエリア分節も担う南国の植栽で家具類を引き立てる空間を考案、モダンと地域性が共存した空間をつくる
    • 末光弘和+末光陽子 / SUEP.による、ギャラリー・間での建築展「自然を受け入れるかたち」の予告動画

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