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2022.9.08Thu
2022.9.07Wed
2022.9.09Fri
梅岡恒治 / 梅岡設計事務所と山田美紀一級建築士事務所による、千葉・我孫子市の、デイサービス施設「ひの木」。軽度な精神疾患を持つ人の為の施設。プライバシー確保と開放的空間の両立を目指し、敷地の斜面を活かした断面構成で外からの視線を遮り“眺望”と“採光”を獲得。滞在者が“円環する時間”を感じられる空間を作る
photo©小野寺宗貴

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architecture|feature
建材(内装・壁)大井建設梅岡設計事務所小野寺宗貴荒木美香建材(外構・床)建材(外装・壁)建材(外装・屋根)建材(内装・天井)建材(内装・床)図面あり山田美紀梅岡恒治千葉福祉施設
梅岡恒治 / 梅岡設計事務所と山田美紀一級建築士事務所による、千葉・我孫子市の、デイサービス施設「ひの木」。軽度な精神疾患を持つ人の為の施設。プライバシー確保と開放的空間の両立を目指し、敷地の斜面を活かした断面構成で外からの視線を遮り“眺望”と“採光”を獲得。滞在者が“円環する時間”を感じられる空間を作る photo©小野寺宗貴
梅岡恒治 / 梅岡設計事務所と山田美紀一級建築士事務所による、千葉・我孫子市の、デイサービス施設「ひの木」。軽度な精神疾患を持つ人の為の施設。プライバシー確保と開放的空間の両立を目指し、敷地の斜面を活かした断面構成で外からの視線を遮り“眺望”と“採光”を獲得。滞在者が“円環する時間”を感じられる空間を作る photo©小野寺宗貴
梅岡恒治 / 梅岡設計事務所と山田美紀一級建築士事務所による、千葉・我孫子市の、デイサービス施設「ひの木」。軽度な精神疾患を持つ人の為の施設。プライバシー確保と開放的空間の両立を目指し、敷地の斜面を活かした断面構成で外からの視線を遮り“眺望”と“採光”を獲得。滞在者が“円環する時間”を感じられる空間を作る photo©小野寺宗貴

梅岡恒治 / 梅岡設計事務所と山田美紀一級建築士事務所が設計した、千葉・我孫子市の、デイサービス施設「NPO法人木の子クラブ我孫子 ひの木」です。
軽度な精神疾患を持つ人の為の施設です。建築家は、プライバシー確保と開放的空間の両立を目指し、敷地の斜面を活かした断面構成で外からの視線を遮り“眺望”と“採光”を獲得しました。そして、滞在者が“円環する時間”を感じられる空間を作る事を意図しました。

「NPO法人木の子クラブ我孫子 ひの木」は、躁うつ病や摂食障害などの軽度な精神疾患を持つ人が通うデイサービス施設である。
入所者の方々は、日中をここで過ごし、運動や学習などの様々なプログラムを通して、社会生活に復帰することを目指し、この施設に通う。

建築家によるテキストより

既存施設を訪れ、入所者の方々の活動を見学させていただいた際、それぞれの方が思い思いに、椅子やソファに座り、特に何をするでもなくぼーっと時間を過ごされていたことが印象に残った。日常が非日常である彼らの生活の中に、繰り返される自然の時間を感じられる空間をつくることで、どうにか日常を取り戻せないかと考えたのが計画の端緒であった。

建築家によるテキストより

敷地は湖北台という地名の通り、北側に湖があり、段丘の形状をした宅地に閑静な戸建てがゆったりと建ち並ぶ住宅街の一角にあった。
敷地より下がったところにある前面道路には、街路樹が綺麗に立ち並んでおり、緑豊かな周辺環境が魅力的であった。
計画にあたっては、この斜面地という敷地環境を活かすことで、プライバシーを確保しながら開放的な空間をつくることができるのではないかと考えた。また、擁壁の上に建つ南側の隣家から見下ろされることに配慮し、2階部分を北側に配置することで、プライバシーを確保しつつ、街路樹に向かって眺望を確保した。

建築家によるテキストより

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梅岡恒治 / 梅岡設計事務所と山田美紀一級建築士事務所による、千葉・我孫子市の、デイサービス施設「ひの木」。軽度な精神疾患を持つ人の為の施設。プライバシー確保と開放的空間の両立を目指し、敷地の斜面を活かした断面構成で外からの視線を遮り“眺望”と“採光”を獲得。滞在者が“円環する時間”を感じられる空間を作る photo©小野寺宗貴
梅岡恒治 / 梅岡設計事務所と山田美紀一級建築士事務所による、千葉・我孫子市の、デイサービス施設「ひの木」。軽度な精神疾患を持つ人の為の施設。プライバシー確保と開放的空間の両立を目指し、敷地の斜面を活かした断面構成で外からの視線を遮り“眺望”と“採光”を獲得。滞在者が“円環する時間”を感じられる空間を作る photo©小野寺宗貴
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梅岡恒治 / 梅岡設計事務所と山田美紀一級建築士事務所による、千葉・我孫子市の、デイサービス施設「ひの木」。軽度な精神疾患を持つ人の為の施設。プライバシー確保と開放的空間の両立を目指し、敷地の斜面を活かした断面構成で外からの視線を遮り“眺望”と“採光”を獲得。滞在者が“円環する時間”を感じられる空間を作る image©梅岡設計事務所と山田美紀一級建築士事務所
梅岡恒治 / 梅岡設計事務所と山田美紀一級建築士事務所による、千葉・我孫子市の、デイサービス施設「ひの木」。軽度な精神疾患を持つ人の為の施設。プライバシー確保と開放的空間の両立を目指し、敷地の斜面を活かした断面構成で外からの視線を遮り“眺望”と“採光”を獲得。滞在者が“円環する時間”を感じられる空間を作る image©梅岡設計事務所と山田美紀一級建築士事務所

以下、建築家によるテキストです。


円環する時間を求めて
「僕らは二つの時間を生きている。一つは線的時間で、それは僕らに物語をもたらす。もう一つは円環的時間で、それは僕らに日常をもたらす。」(『居るのはつらいよ ケアとセラピーについての覚書』、東畑開人、2019、p.127)

「NPO法人木の子クラブ我孫子 ひの木」は、躁うつ病や摂食障害などの軽度な精神疾患を持つ人が通うデイサービス施設である。
入所者の方々は、日中をここで過ごし、運動や学習などの様々なプログラムを通して、社会生活に復帰することを目指し、この施設に通う。

既存施設を訪れ、入所者の方々の活動を見学させていただいた際、それぞれの方が思い思いに、椅子やソファに座り、特に何をするでもなくぼーっと時間を過ごされていたことが印象に残った。日常が非日常である彼らの生活の中に、繰り返される自然の時間を感じられる空間をつくることで、どうにか日常を取り戻せないかと考えたのが計画の端緒であった。

敷地は湖北台という地名の通り、北側に湖があり、段丘の形状をした宅地に閑静な戸建てがゆったりと建ち並ぶ住宅街の一角にあった。
敷地より下がったところにある前面道路には、街路樹が綺麗に立ち並んでおり、緑豊かな周辺環境が魅力的であった。
計画にあたっては、この斜面地という敷地環境を活かすことで、プライバシーを確保しながら開放的な空間をつくることができるのではないかと考えた。また、擁壁の上に建つ南側の隣家から見下ろされることに配慮し、2階部分を北側に配置することで、プライバシーを確保しつつ、街路樹に向かって眺望を確保した。

どこにいても気配を感じる室内
必要諸室としては、入所者が活動する「訓練・作業室」と、専門家と定期的に相談を行う「相談室」、従業員が執務する「事務室」とキッチン、休憩スペース、倉庫などが求められた。

1階には、入所者の中心的な生活の場である「訓練・作業室」を建物の中心に据えることで、他の諸室との連続性をつくっている。また、「訓練・作業室」に面した壁面に、内部開口を多く設けることで、どこにいても入所者の気配を感じることができ、スタッフの目が届きやすい空間としている。

2階は、1階と雰囲気を変えて入所者が逃げ込める屋根裏のような空間とし、落ち着いて読書やパソコン作業もできる空間とした。また、光溜まり側の壁に開口を設けることで1階から2階にいる人の気配が感じられる空間とした。

自然環境を取り込む半屋外空間
クライアントの要望としては、入所者のプライバシーに配慮し、入所者の活動が外部に対してオープンになりすぎないことが求められた。そこで、南北方向に大きく開口を確保しながら、切妻屋根によって開口を絞ることで、外部からは中が見えづらく、内部からは外部が眺められるようにした。また、南北両側には軒を大きく出し、半屋外のバッファーエリアとなる幅広のアプローチとテラス空間を設けることで、室内外の連続性をつくりつつ、入所者が外に出やすくなるように計画した。

さらに、南側は、擁壁からのセットバックで生まれる広い庭空間を活かし、勾配をつけて斜面にすることで、鑑賞できる庭空間をつくりつつ、擁壁の印象を緩和している。北側は、幅広のアプローチ空間に、目隠しフェンスと一体になった植栽帯を床に配することで、室内からも常に緑を感じられる空間としている。植栽計画については、南側擁壁の目隠しとなる植栽や北側花壇でのハーブ療法の検討をしており、今後の二期工事を予定している。

柔らかい光の空間をつくる構造
構造の計画にあたって、「訓練・作業室」では、ヨガなどの運動をする時もあれば、机を出してきて勉強をする時もあるため、できる限り多目的に使える広い空間が求められた。そこで、小さな諸室を東西方向に配置し、構造用合板の耐力壁で固めつつ、訓練・作業室の天井を斜材でうけることで、南北方向に抜けのある大空間を実現している。また、斜材に設けられたルーバー材は、トップライトからの光を柔らかく室内に落とす要素として機能しつつ、東西方向の変形を防ぐ役割も果たしている。

以上より、建物の平面はできる限りシンプルに構成し、断面の操作によって、大空間や光、ランドスケープを室内に取り込むことで、機能性を確保しつつ、変化のある内部空間をつくることを目指した。

この施設に通われる入所者の方々にとって、日常の些細な変化を感じられるこの建物が、社会生活に復帰できるための一助となればと考えている。

■建築概要

建物名称:NPO法人木の子クラブ我孫子 ひの木
所在地:千葉県我孫子市湖北台
主要用途:障害福祉サービス事業所(児童福祉施設等)
階数:地上2階建て
構造:木造
事業主:NPO法人木の子クラブ我孫子
設計監理:梅岡恒治(梅岡設計事務所)+山田美紀(山田美紀一級建築士事務所)
構造設計:荒木美香構造設計事務所
施工:株式会社 大井建設
構造・規模:木造2階建て
敷地面積:255.04㎡
建築面積:89.85㎡
延床面積:99.94㎡
設計期間:2019年8月~2020年4月
工事期間:2020年5月~2020年12月
竣工:2020年12月
撮影:小野寺宗貴

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
外構・床床

磁器質タイル[TL51341](サンワカンパニー)

外構・床デッキ床

人工木デッキ材 サンドリーフ(IOC)

外装・壁外壁

窯業系サイディング下見板張の上AS塗装[MDX100Y](ニチハ)

外装・屋根屋根

ガルバリウム鋼板(月星商事)

内装・床訓練・作業室床

コルクタイル 特殊樹脂ワックス仕上[AW-N5](東亜コルク)

内装・壁訓練・作業室壁

ビニルクロス[SLP908](SINCOL)

内装・天井訓練・作業室天井

ファルカタ合板t9 目透し張 オスモ塗装[ラーチ]

内装・床廊下・相談室床

複合フローリング オーク20クリアオイル(IOC)

内装・壁廊下壁

ラワン合板t4 目透し張 オスモ塗装[ラーチ]拭取

内装・天井天井

ファルカタ合板t9 目透し張 オスモ塗装[ラーチ]

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    病院・福祉施設・マンション・住宅の建築設計・監理業務をしています。10人ほどのアットホームな雰囲気の職場です。
    志のある方、歓迎します。お仕事内容など疑問点はお気軽にご質問ください。

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    建築求人情報
    2022.09.08 Thu 19:21
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    建築家の連勇太朗・金野千恵・上野有里紗による鼎談「今、空間・建築にできること/できないこと」の動画が、LIXILのサイトで期間限定で無料配信。其々が自身の教育背景や現在進行中の実践からの学びを“生きた言葉で”共有する内容
    許可を得て掲載

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    日程
    2022年9月1日(木)
    –
    9月30日(金)
    architecture|exhibition|video|promotion
    建築家の連勇太朗・金野千恵・上野有里紗による鼎談「今、空間・建築にできること/できないこと」の動画が、LIXILのサイトで期間限定で無料配信。其々が自身の教育背景や現在進行中の実践からの学びを“生きた言葉で”共有する内容左から上野有里紗、金野千恵、連勇太朗 許可を得て掲載
    連勇太朗・金野千恵・上野有里紗による鼎談「今、空間・建築にできること/できないこと」の動画が、LIXILのサイトで期間限定で無料配信されています
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    建築家の連勇太朗・金野千恵・上野有里紗による鼎談「今、空間・建築にできること/できないこと」の動画が、LIXILのウェブサイトで期間限定で無料配信されています。公開期間は2022年9月30日まで。其々が自身の教育背景や現在進行中の実践からの学びを“生きた言葉で”共有する内容となっています。【ap・ad】

    社会と住まいの未来を考える「これからの社会、これからの住まい」企画鼎談

    LIXILビジネス情報 連載コラム「これからの社会、これからの住まい 3|鼎談 2」は、聞き手の連勇太朗さん(建築家、CHAr)が、金野千恵さん(建築家、t e c o)、上野有里紗さん(建築家、ULTRA STUDIO)をゲストにお迎えしました。「今、空間・建築にできること/できないこと」と題する今回は、1980年代生まれの若手建築家たちが考え、切り拓く、これからの「建築」「まち」「場所」、そして社会のネットワークのなかでさまざまな課題とどのように向き合い解決していくか、その可能性について深く語り合いました。金野さんと上野さんのプロジェクトから見える、社会、住まいの未来について、ご一緒にお考えください。

    (2022年7月4日 BASE(t e c o+畝森泰行建築設計事務所シェアオフィス)にて収録)

    mpage.biz-lixil.com

    鼎談内で語られたキーワード(アーキテクチャーフォト編集部が抜粋)

    この10年の社会的変化 / コロナ禍 / 社会の中の公平性を求める動き / ナショナリズム / 空間決定論 / 社会を変えていこうと思った時に建築でできることは沢山あるが、出来ない事も沢山ある。それをドライに自覚していくのが重要(連) / 日本は制度的に共生をつくろうとしている / 「春日台センターセンター」は地域課題を解決する寺子屋(金野) / 地域から立ち上がってきたコモンズ(金野) / 施主の記憶をコンテクストとする(上野) / ミースのスターコラムを根津の街に配置(上野) / 象徴的な形に興味がある(上野) / 春日台のプロジェクトに出会って次の日に大学を辞めた(金野) / 社会起業家はそれを目的とするより状況とのデイの中で始めることが多い(連) / 建築家は既存のビジネスモデルや仕事の仕方に捉われてチャンスを逃している(連) / 日本の教育は目的的、海外は探求型がある / イギリスの大学には必ずユニットトリップがある(上野) / 問題発見を促され探求の目が培われる(上野) / 短期間に多角的に物事をみようという視点(上野) / ロッジアの研究などでインタビューする中で文化の中で形が出てくるのが分かる(金野) / 街に開く事務所や小さくても場を運営する事務所が増えている / 事務所を公民館化する(連) / 事務所の前の空地に卓球台を置く(連) / 自分で体験したことを提案したい(金野) / 自分の事務所を実験場としている(金野) / 軽井沢で設計した小屋で自然の強さを実感した(上野) / 自主企画の展覧会で大量のフィードバックを得られた(上野) / スペキュラティブデザインの世界では展覧会が重要(連) / 展示はコミュニティに閉ざされがちなのが課題(連) / 建築は現代アートと比べると分かりやすいというフィードバックがあった(上野) / 探求型プロジェクトではアウトプットが建築にならないこともある(連) / アウトプットを自分たちの中でどう位置付けるか / 春日台以降は基本計画を請け負う事も増えている(金野) / プロジェクトの構造をつくるのに建築家は介入できる(金野) / 色々な切り口に建築家がコミットできる時代になっている(金野) / ネットワーク的世界観の中で建築をどう評価するか(連) / 大学の同級生は建築思考を使ったコンサルになっている人も多い(上野) / 社会に対する批評性をもった存在として建築家を目指し始めた(上野) / 建築プロジェクトは学ぶことの効率性が高い(連) / 機能的な用件の答えだけではないものを如何に作るかをいつも考えている(上野) / 建築家は学習者として優秀なポテンシャルをもっている(連) / 等々

    アーキテクチャーフォト編集部が抜粋
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    2022.09.08 Thu 16:30
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    百貨店のファサードや空間的側面に注目した建築展「百貨店展─夢と憧れの建築史」のフォトレポート。浅子佳英と菊地尊也が監修を手掛け、ビルディングタイプの変遷を年表や模型を通して辿る。日本橋高島屋内のギャラリーで開催
    photo©architecturephoto

    SHARE 百貨店のファサードや空間的側面に注目した建築展「百貨店展─夢と憧れの建築史」のフォトレポート。浅子佳英と菊地尊也が監修を手掛け、ビルディングタイプの変遷を年表や模型を通して辿る。日本橋高島屋内のギャラリーで開催

    日程
    2022年9月7日(水)
    –
    2023年2月12日(日)
    architecture|exhibition|feature
    浅子佳英建築展小泉立UMA / design farm菊地尊也高島屋史料館TOKYO
    百貨店のファサードや空間的側面に注目した建築展「百貨店展─夢と憧れの建築史」のフォトレポート。浅子佳英と菊地尊也が監修を手掛け、ビルディングタイプの変遷を年表や模型を通して辿る。日本橋高島屋内のギャラリーで開催20年世紀初頭から現代までの百貨店建築の変遷をまとめた年表と、大丸心斎橋店(設計:ヴォーリズ建築設計事務所 1922年竣工)の模型 photo©architecturephoto
    百貨店のファサードや空間的側面に注目した建築展「百貨店展─夢と憧れの建築史」のフォトレポート。浅子佳英と菊地尊也が監修を手掛け、ビルディングタイプの変遷を年表や模型を通して辿る。日本橋高島屋内のギャラリーで開催白木屋日本橋店(設計:石本喜久治 1928年竣工)の模型 photo©architecturephoto
    百貨店のファサードや空間的側面に注目した建築展「百貨店展─夢と憧れの建築史」のフォトレポート。浅子佳英と菊地尊也が監修を手掛け、ビルディングタイプの変遷を年表や模型を通して辿る。日本橋高島屋内のギャラリーで開催松屋浅草店(設計:久野節 1931年竣工)の模型 photo©architecturephoto

    百貨店のファサードや空間的側面に注目した建築展「百貨店展─夢と憧れの建築史」をフォトレポートします。
    建築家・編集者の浅子佳英と建築研究者の菊地尊也が監修を手掛け、ビルディングタイプの変遷を年表や模型を通して辿る内容です。会場は、東京の日本橋高島屋内の「高島屋史料館TOKYO 4階展示室」。会期は2022年9月7日~2023年2月12日まで(休館日は月・火曜日、年末年始)。入場無料です。展覧会の公式サイトはこちら。

    こちらは、アーキテクチャーフォトによるレポート

    東京・日本橋の高島屋史料館TOKYOで、「百貨店建築」をテーマにした展覧会が行われている。

    主に日本の「百貨店建築」をファサードやその空間の変遷に注目しながら、年表や模型を通して辿り、現代の商業空間に繋がる意味の再考を促す展覧会だ。展示内容に関しては、建築家で編集者の浅子佳英と建築研究者の菊地尊也が監修し、PRINT AND BUILDに所属する建築家の小泉立が協力している。また、グラフィックデザインは、UMA/design farmの原田祐馬と岸木麻理子が担当した。

    本展の特徴のひとつは、一般的に展示作品を補足する役割を担う「年表」を主役にしているという所である。展示室奥の角の空間を利用して二面の壁を跨ぐ巨大な年表をつくり上げた。そこでは、近代的な百貨店とデパートメントストアが誕生した20世紀初頭からショッピングモールなど大型商業施設が多数登場する現代までを網羅する内容が密度高くまとめられている。

    また、年表の傍らには、「最先端建築」「百貨店とショッピングセンター」「屋上庭園・公園」「ターミナルデパート」という、百貨店建築を読み解くための、4つの視点をまとめたパネルも展示されている、これらは、展示されている年表や模型を鑑賞する際のヒントにもなるだろう。

    また、会場内には、年表中にも登場する「大丸心斎橋店」(設計:ヴォーリズ建築設計事務所 1922年竣工)、「白木屋日本橋店」(設計:石本喜久治 1928年竣工)、「松屋浅草店」(設計:久野節 1931年竣工)の三つの建築が、展示台機能を組み込んだ建築模型として制作され展示されている。

    近年、外壁復元工事が行われている「大丸心斎橋店」の模型では、ファサードにおける素材の切り替えを、写真・竣工当時の手書き図面・復元時のCAD図面といった異なる記述形式をコラージュすることで表現している。他の建築展で模型が展示される等、ファンの多い建築だという「白木屋日本橋店」は、百貨店建築としては珍しいアーチ状のオープンスペースや開閉式の窓の様子を立体的な模型で再現している。また、屋上庭園が特徴的な「松屋浅草店」は、フィギュアにより屋上の様子が表現され、往年の姿を記録した映画のシーンと共に展示されている。

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    浅子佳英建築展小泉立UMA / design farm菊地尊也高島屋史料館TOKYO
    2022.09.08 Thu 16:00
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    2022.9.07Wed
    • 葛島隆之建築設計事務所による、愛知・西尾市の住宅「7部屋のコートハウス」。SNS等で多くの情報を集める施主の為に計画。様々な期待の具現化と街との繋がりの両立を目指し、要望を考慮した7つの部屋が周辺環境の成り立ちとも呼応する構成を考案。余白としての中庭は様々な距離感や領域の形成にも寄与
    • 伊原慶 / TA+Aによる、東京・代官山の美容室「SAL Hair Salon」。流行の変化が盛んな地域に計画。本来の機能にギャラリーを加えた3層の店舗で、散髪行為に見出した“彫塑性”を“敢えて直截的”に什器等で表現。可変性も導入し運営者の完成に応答する柔軟な空間を作る
    2022.9.09Fri
    • 小林裕志 / フォーアイズによる、東京・世田谷区の住宅「静かな光の家」。住宅街の地盤面が道より高い街区に計画。世代を超え生き続けて街並みにも寄与する建築を目指し、様々な生活場面に応えつつ道側の高さを抑え風と光が抜ける構成を考案。周辺関係を読み解き開放性とプライバシーも両立
    • 大畑正彦建築設計事務所による、兵庫・神戸市の住戸改修「脇浜海岸通の家」。住人数に対し少し小さな一戸をリノベ。既製品でなく空間に合う最良の物との要望に、木材・左官・タイル等を用いた“素材を生かした”設計を志向。個室を最小限に抑えて広さを確保したLDKに多様な居場所を作る

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