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2022.10.24Mon
2022.10.23Sun
2022.10.25Tue
小笹泉+奥村直子 / IN STUDIOによる、京都市の「領域の家」。江戸時代から住み継がれた敷地。時間を遡った“領域的”住宅を目指し、土間等の構成と断面等の形態操作で都市から住宅内部まで段階的に領域を構築。古典と現代の手法の混合でこの土地の建築を作る
photo©吉田誠

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architecture|feature
建材(内装・キッチン)MOF京都市林工務店IN STUDIO建材(外装・建具)建材(内装・水廻り)建材(外構・床)建材(内装・浴室)建材(外構・植栽)建材(外構・壁)建材(内装・金物)建材(内装・天井)建材(内装・壁)建材(内装・床)奥村直子小笹泉吉田誠図面あり住宅
小笹泉+奥村直子 / IN STUDIOによる、京都市の「領域の家」。江戸時代から住み継がれた敷地。時間を遡った“領域的”住宅を目指し、土間等の構成と断面等の形態操作で都市から住宅内部まで段階的に領域を構築。古典と現代の手法の混合でこの土地の建築を作る photo©吉田誠
小笹泉+奥村直子 / IN STUDIOによる、京都市の「領域の家」。江戸時代から住み継がれた敷地。時間を遡った“領域的”住宅を目指し、土間等の構成と断面等の形態操作で都市から住宅内部まで段階的に領域を構築。古典と現代の手法の混合でこの土地の建築を作る photo©吉田誠
小笹泉+奥村直子 / IN STUDIOによる、京都市の「領域の家」。江戸時代から住み継がれた敷地。時間を遡った“領域的”住宅を目指し、土間等の構成と断面等の形態操作で都市から住宅内部まで段階的に領域を構築。古典と現代の手法の混合でこの土地の建築を作る photo©吉田誠

小笹泉+奥村直子 / IN STUDIOが設計した、京都市の「領域の家」です。
江戸時代から住み継がれた敷地に計画されました。建築家は、時間を遡った“領域的”住宅を目指し、土間等の構成と断面等の形態操作で都市から住宅内部まで段階的に領域を構築しました。また、古典と現代の手法の混合でこの土地の建築を作る事も意図されました。

京都市の洛北に江戸後期から代々住み継がれている土地があった。
まとまった土地には親族が各々の住宅や仕事場を建て、付かず離れずの生活をしていた。今でこそ制度に基づく所有の境界はあるが、ついこの間までは用事があれば土地の境界をまたいで互いに行き来していて、実態としては緩い境界であった。ここに持続する時間の長さでいえば、住宅は刹那的であり土地は永続的であるから、ここに住むときには住宅に住む感じはもとより土地に住む感じがするだろう。

建築家によるテキストより

この土地に建つ2棟の住宅と仕事場を取り払って1棟の住宅を建てることになった。ここに住宅をつくるとき、現代で量産されている住宅の形式は適当でないと思われた。というのも現代には近代法にもとづく私有財産制や個人主義が実装されているので、一家族の城となる住宅は、土地を塀と門扉で囲み、住空間を外壁と玄関扉で囲み、都市と住空間を遮断し、それぞれの家族に限定された世界を確保する形式となっている。

しかし、この土地には近代法以前の前近代の緩い境界の面影が残っているので、近現代よりも時代を少し遡って住宅形式を考え直したほうが良いように思われた。確固とした境界による遮断的な住宅ではなく、意識の広がりと世界への根ざしがある領域的な住宅ができないものか。

建築家によるテキストより

この住宅プロジェクトにはプライバシーと明るさが求められていた。
これらを空間に直訳するならば、現代の量産住宅の標準仕様のように、確固とした外壁と内壁を設け、適切な方位に適切な大きさの窓を設け、明度の高い内装を施すことになるだろう。
しかしここでは“プライバシーと明るさ”を“領域性と開放性”と読み替えたうえで、相反するこのふたつを均衡させることが望ましいように思われた。新しく開発された小さな土地ではなく、都市と親族の文脈がある大きな土地だからこそ、領域性と開放性で住宅をつくることに可能性がある。

建築家によるテキストより

以下の写真はクリックで拡大します

小笹泉+奥村直子 / IN STUDIOによる、京都市の「領域の家」。江戸時代から住み継がれた敷地。時間を遡った“領域的”住宅を目指し、土間等の構成と断面等の形態操作で都市から住宅内部まで段階的に領域を構築。古典と現代の手法の混合でこの土地の建築を作る photo©吉田誠
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以下、建築家によるテキストです。


京都市の洛北に江戸後期から代々住み継がれている土地があった。
まとまった土地には親族が各々の住宅や仕事場を建て、付かず離れずの生活をしていた。今でこそ制度に基づく所有の境界はあるが、ついこの間までは用事があれば土地の境界をまたいで互いに行き来していて、実態としては緩い境界であった。ここに持続する時間の長さでいえば、住宅は刹那的であり土地は永続的であるから、ここに住むときには住宅に住む感じはもとより土地に住む感じがするだろう。

この土地に建つ2棟の住宅と仕事場を取り払って1棟の住宅を建てることになった。ここに住宅をつくるとき、現代で量産されている住宅の形式は適当でないと思われた。というのも現代には近代法にもとづく私有財産制や個人主義が実装されているので、一家族の城となる住宅は、土地を塀と門扉で囲み、住空間を外壁と玄関扉で囲み、都市と住空間を遮断し、それぞれの家族に限定された世界を確保する形式となっている。

しかし、この土地には近代法以前の前近代の緩い境界の面影が残っているので、近現代よりも時代を少し遡って住宅形式を考え直したほうが良いように思われた。確固とした境界による遮断的な住宅ではなく、意識の広がりと世界への根ざしがある領域的な住宅ができないものか。

この住宅プロジェクトにはプライバシーと明るさが求められていた。
これらを空間に直訳するならば、現代の量産住宅の標準仕様のように、確固とした外壁と内壁を設け、適切な方位に適切な大きさの窓を設け、明度の高い内装を施すことになるだろう。
しかしここでは“プライバシーと明るさ”を“領域性と開放性”と読み替えたうえで、相反するこのふたつを均衡させることが望ましいように思われた。新しく開発された小さな土地ではなく、都市と親族の文脈がある大きな土地だからこそ、領域性と開放性で住宅をつくることに可能性がある。

住むための領域をつくろうと、道際に土を盛り上げ、土地から浮いた土間をつくり、むくった天井を掛けた。盛土は、都市と地続きながら距離をつくる。浮き土間は、素材としては地面の仲間であるが、輪郭をもって浮いていることで地面から距離をとった領域をつくる。むくり天井は、外に伸びゆくとともに内を包む領域をつくる。さらに床先と軒先からセットバックして凹凸したガラス面を設け、室内の一部に板敷きと畳の上げ床をつくった。こうして住宅の心奥から都市に至るまで私的な領域を段階的につくり、また段階的に開放していく。

さらに生活を支える設えとして、ボリュームと建具と樹木を林立させた。ボリュームには住宅設備と収納と耐力壁が入っている。上階もボリュームのひとつとしてまとめられ、最もプライベートな寝室が内蔵されている。建具は軒先と床先および畳の間のまわりにあって、プライバシー・日射・風を調整する。樹木は内外相互の視線をコントロールし、季節この土地に写し込む。

外観は切妻平入で軒を出して瓦を葺き、建具様の面が反復する外壁とした。近くにある歴史遺産による景観規制をクリアするとともに、現代量産住宅にある遮蔽の雰囲気を避けようというねらいがあった。軒と建具によって京都の伝統的景観を踏襲しつつ、箱や壁からなる現代量産住宅の遮断の雰囲気から距離を取ろうとした。
 
手法として語るならば、盛土・樹木・土間・上げ床・建具による構成は庭園・社寺・中世の住宅にみられる古い手法であり、断面での形態操作や平面での離散的な要素の配置は現代的な手法といえる。つまり、過去と現代の双方から選択的に距離をとったり脚を突っ込んだりしている。

また環境として語るならば、自然環境や所有など最低限の境界を確保しながらも、知覚の広がりをもち安住できる領域がつくられている。近現代の制度により描かれた境界線に閉じ込められることもなく、また制度に反発して過度に開放するものでもない、主観的につくられる領域にこそ、人の住むべき場所があるのではないか。

■建築概要

所在地:京都府京都市左京区
設計:IN STUDIO 担当/小笹泉、奥村直子
監理:IN STUDIO 担当/小笹泉、奥村直子
構造設計監理:MOF 担当/諸藤仁美
施工:林工務店
階数:地上2階
構造:在来木造
建築面積:84.85m2
延床面積:95.43m2
設計期間:2019年1月~2020年4月
施工期間:2020年6月~2021年2月
写真:吉田誠

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
外装・建具外部建具

屋外側:イペ OS
屋内側:ラワン合板 OS

内装・床畳敷床

畳:清流(ダイケン)

内装・床板敷・寝室床

ナラ無垢フローリング:オークユニ(チャネルオリジナル)

内装・床内土間床

モルタル金コテ 表面強化剤:アッシュフォードフォーミュラ(コスモトレードアンドサービス)

内装・床洗面室・トイレ床

Pタイル Modern(タジマ)

内装・壁壁 

ラワン合板 OS:バトン(大橋塗料)

内装・天井天井

ジョリパット ゆず肌(アイカ工業)

内装・天井寝室天井

ラワン合板 OS

内装・キッチンキッチン

厨房機器:シエラ(LIXIL)
食洗器(リンナイ)
換気扇シェード:ASRシリーズ(LIXIL)

内装・浴室浴室

サザナ(TOTO)

内装・水廻り便器

ZJ(TOTO)

内装・水廻り洗面カウンター

ピアラ(LIXIL)

内装・金物ドアノブ、取手

丸棒取手(栃木屋)

内装・金物トイレ錠

面付開戸用表示錠 MO-TWO [WB](ミツギ)

内装・金物タオル掛け

SUSハンガーバー(toolbox)

外構・床舗石

既存洗出しコンクリート
既存舗石移設

外構・壁塀

コンクリートブロック

外構・植栽植栽

グランドカバー:イワダレソウ
低灌木:マホニアコンフーサ、ギボウシ、オタフクナンテン、フィリフェラオーレア、ツワブキ、ユーカリ、ローズマリー、ヤブラン、ヤマブキ
生垣:トキワマンサク白、ユキヤナギ、フイリマサキ
中高木:ソメイヨシノ、ハナモモ、シマトネリコ、キンモクセイ、イロハモミジ、レモン [移設]

※企業様による建材情報についてのご意見や「PR」のご相談はこちらから
※この情報は弊サイトや設計者が建材の性能等を保証するものではありません


There was a piece of land in the Rakuhoku district of Kyoto City that had been lived in from generation to generation since the late Edo period. Each family member built a house and a place of work on the land, and they lived together and apart from each other. Although there are now institutional boundaries of ownership, until recently, people crossed the boundaries of the land and came and went as needed, and in reality the boundaries were loose. In terms of the length of time spent here, the house is ephemeral and the land is permanent, so when you live here, you will feel like living in the land as well as in the house.

The two houses and the workshop on this land were to be demolished to make way for a single house. When building a house here, it was not considered appropriate to use the form of a modern mass-produced house. Because in modern times, private property and individualism based on modern law have been implemented, and the house, which serves as a castle for one family, is built in a form that encloses the land with a wall and gate, and the living space with an exterior wall and entrance door, separating the city from the living space and ensuring a world limited to each family member. However, since the land still retains the loose boundaries of the pre-modern era before modern law, it seemed better to reconsider the housing form by going back a little further in time than the modern era. Rather than a house that is cut off from the rest of the world by solid boundaries, it is possible to create a territorial house that expands consciousness and is rooted in the world.

This housing project required privacy and light. If we were to translate these into space, we would have to provide solid exterior and interior walls, appropriately sized windows in the right orientation, and a well-lit interior, as is standard in today’s mass-produced housing. Here, however, it seemed desirable to balance these two opposites by reading “privacy and lightness” as “spaciousness and openness. It is not a newly developed small plot of land, but a large plot of land in the context of the city and its relatives, that offers the possibility of creating a house with a sense of territory and openness.

In order to create an area for living, I raised the soil along the roadside, created an earthen floor floating above the land, and hung a peeled ceiling. The embankment creates a distance from the city, while still being connected to it. The floating earthen floor is a member of the ground as a material, but its floating contour creates an area distanced from the ground. The mukuri ceiling extends outward and creates an area that envelops the interior. The floor and eaves are set back from the ground to create an uneven glass surface, and part of the interior has a raised floor with wooden planks and tatami mats. In this way, private areas are created in stages from the heart of the house to the city, and then opened up in stages.

In addition, the volume, fixtures, and trees are arranged to support the daily life of the residents. The volume includes housing equipment, storage, and bearing walls. The upper floor is also part of the volume and contains the most private bedroom. Fixtures are located around the eaves, floor, and tatami room to regulate privacy, sunlight, and wind. Trees control the line of sight between the interior and exterior and reflect the seasons on the land.

The exterior is a gabled flat-roofed house with eaves and tile roofing, with a repeating fenestration-like surface on the exterior walls. The exterior is a gabled, flat-roofed house with eaves and tile roofing, with a repeating fenestration-like surface on the exterior walls. The eaves and fittings follow the traditional landscape of Kyoto, and at the same time, we tried to distance ourselves from the blocking atmosphere of modern mass-produced houses consisting of boxes and walls.
 
In terms of technique, the composition of embankment, trees, earthen floor, raised floor, and fittings is an old method found in gardens, temples and shrines, and medieval houses, while the manipulation of form in section and the arrangement of discrete elements on the plane are modern methods. In other words, it selectively distances itself from or inserts itself into both the past and the present.

In terms of the environment, while ensuring minimal boundaries such as the natural environment and property, the artist has created an area that is broadly perceptible and comfortable to live in. It is not confined by the boundaries drawn by modern and contemporary institutions, nor is it overly open in opposition to them; it is in these subjectively created areas that people should live.

Domain House
Location: Sakyo-ku, Kyoto City, Kyoto
Design: IN STUDIO (Izumi Kozasa, Naoko Okumura)
Supervision: IN STUDIO (Izumi Kozasa, Naoko Okumura)
Structural Design & Supervision: MOF (Hitomi Morofuji)
Construction: Hayashi Construction
Number of floors: 2 floors above ground
Structure: Conventional wood
Building area: 84.85m2
Total floor area: 95.43m2
Design Period: 2019.1-2020.4
Construction Period: 2020.6-2021.2
Photo: Makoto Yoshida

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2022.10.24 Mon 17:12
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    追い求め続けた、
    その思考をたどる。

    静岡を拠点に、質の高い住宅をつくり続けるひとりの建築家がいる――。
    住宅や木造設計の経験もなく独立。
    「建築家になるにはもう手遅れなのかもしれないと思っていた」と語る。

    ここまであまり多くを語ってこなかった著者が、初めて自身の設計について書き下ろした。

    手探りの日々から生み出された最初期の「富里の家」から自邸「西千代田町の家」までの全9軒。

    写真、ドローイング、設計図など多数収録。

    リリーステキストより

    山田誠一によるコメント

    この本では、いままでの建築思考の変遷を「空間・構築・中庸・意志」という4つのテーマでまとめている。
    これらは時系列に考えてきたことではあるが、各テーマで取り上げている建築の完成時期とは必ずしも一致しない。それは各テーマが独立した建築への扉であると同時に、ひとつながりの螺旋の環と捉えているからである。

    建築へ向かうプロセスは、ひとつではない。多様に開かれた可能性を見いだし、どれを選択するかは自分自身を掘り下げた先の覚悟と決断による。「良い問いは、最良の答えよりも常に偉大なものである。」とルイス・カーンはいった。

    読者がこの本をひとつの問いと捉え、建築へ向かうそれぞれのプロセスを見いだしていく一助となれば幸いである。

    リリーステキストより

    以下に、プレビュー画像を掲載します。

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    2022.10.24 Mon 15:42
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    【ap job更新】 住宅を中心に、リノベや街づくりにも取り組む「テレデザイン一級建築士事務所」が、スタッフ(経験者・既卒)とパートを募集中

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    住宅を中心に、リノベや街づくりにも取り組む「テレデザイン一級建築士事務所」の、スタッフ(経験者・既卒)とパート募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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    テレデザイン一級建築士事務所は、住宅を中心として、リノベーションやまちづくりなど、様々なタイプのプロジェクトにチャレンジする設計事務所です。
    http://www.tele-design.jp

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    正社員/契約社員/パートタイム

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    建築求人情報
    2022.10.24 Mon 08:00
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    桔川卓也 / NASCAによる、千葉・柏市の「道の駅しょうなん てんと」。約4万㎡の敷地。公設民営として“地域のゲート”を目指し、農業ハウスを模る家型の連なりが複数のアクセスに対して正面性を持つ構成を考案。反復する構造体と強い色の天井で多様な活動を包み込む
    photo©淺川敏

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    architecture|feature
    yAt構造設計事務所稲継秦介日進・三和特定建設工事共同企業体岡田・トキワ特定建設工事共同企業体城山・森特定建設工事共同企業体広島・古川特定建設工事共同企業体日本都市整備overlapomommaサワダライティングデザイン&アナリシスScaleNASCA設備計画明野設備研究所KD建材(外装・その他)建材(外装・建具)建材(外構・床)建材(外装・壁)建材(外装・屋根)建材(内装・天井)建材(内装・壁)建材(内装・床)桔川卓也観光施設淺川敏長谷川健太千葉
    桔川卓也 / NASCAによる、千葉・柏市の「道の駅しょうなん てんと」。約4万㎡の敷地。公設民営として“地域のゲート”を目指し、農業ハウスを模る家型の連なりが複数のアクセスに対して正面性を持つ構成を考案。反復する構造体と強い色の天井で多様な活動を包み込む photo©淺川敏
    桔川卓也 / NASCAによる、千葉・柏市の「道の駅しょうなん てんと」。約4万㎡の敷地。公設民営として“地域のゲート”を目指し、農業ハウスを模る家型の連なりが複数のアクセスに対して正面性を持つ構成を考案。反復する構造体と強い色の天井で多様な活動を包み込む photo©淺川敏
    桔川卓也 / NASCAによる、千葉・柏市の「道の駅しょうなん てんと」。約4万㎡の敷地。公設民営として“地域のゲート”を目指し、農業ハウスを模る家型の連なりが複数のアクセスに対して正面性を持つ構成を考案。反復する構造体と強い色の天井で多様な活動を包み込む photo©淺川敏
    桔川卓也 / NASCAによる、千葉・柏市の「道の駅しょうなん てんと」。約4万㎡の敷地。公設民営として“地域のゲート”を目指し、農業ハウスを模る家型の連なりが複数のアクセスに対して正面性を持つ構成を考案。反復する構造体と強い色の天井で多様な活動を包み込む photo©淺川敏

    桔川卓也 / NASCAが設計した、千葉・柏市の「道の駅しょうなん てんと」です。
    約4万㎡の敷地に計画されました。建築家は、公設民営として“地域のゲート”を目指し、農業ハウスを模る家型の連なりが複数のアクセスに対して正面性を持つ構成を考案しました。また、反復する構造体と強い色の天井で多様な活動を包み込む事も意図されました。施設の公式サイトはこちら。

    千葉県柏市に建つ道の駅しょうなんの拡張計画である。
    穏やかな水辺空間と豊かな自然環境や農地に恵まれている手賀沼の畔に建つ新しい道の駅は、農産物直売所と駐車場の拡張の他に,この地域の顔として、交流人口の増加を図る役割を期待されていた。

    建築家によるテキストより

    道の駅は、公共が施設を建設し、運営を民間事業者に委託する「公設民営」である。半分は商業施設で、半分は公共的な機能を持っていなければならい。つまり、単なる商業施設ではなく、手賀沼を回遊させるための拠点(ゲート)をつくる必要があった。地域のエントランスゲートとなるこの道の駅は、多くの人びとの通過動線・滞留空間となり、駅前広場や空港の発着ロビーのように来訪者と目的地を結ぶ場所として賑わう広場にしたいと考えた。

    建築家によるテキストより

    約40,000m2の広大な敷地に対し、建築はひと目で分かるシンボルになることが必要だったため、農業ハウスの屋根勾配を模った家型を連ね、農村地域の風景に溶け込むことを目指した。また、67.5m四方の矩形平面の角を45度でカットし、我孫子(南東)・柏(南西)・手賀沼(北西・北東)方面からのアプローチに対してそれぞれの正面性と誘引性をつくり、シンボルとしてふさわしい多面多臂像のような建築のあり方を考えた。

    建築家によるテキストより
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    yAt構造設計事務所稲継秦介日進・三和特定建設工事共同企業体岡田・トキワ特定建設工事共同企業体城山・森特定建設工事共同企業体広島・古川特定建設工事共同企業体日本都市整備overlapomommaサワダライティングデザイン&アナリシスScaleNASCA設備計画明野設備研究所KD建材(外装・その他)建材(外装・建具)建材(外構・床)建材(外装・壁)建材(外装・屋根)建材(内装・天井)建材(内装・壁)建材(内装・床)桔川卓也観光施設淺川敏長谷川健太千葉
    2022.10.24 Mon 07:14
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    最も注目を集めたトピックス[期間:2022/10/17-10/23]

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    最も注目を集めたトピックス
    最も注目を集めたトピックス[期間:2022/10/17-10/23]

    アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2022/10/17-10/23)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


    1. 榊原節子建築研究所による、大阪市の、設計者の事務所兼自邸「大開のアトリエ住居」。商店街の建物を改修。街に開かれた仕事と暮らしが連続する建築を目指し、既存スラブの一部を撤去した“空まで抜ける外部空間”を考案。“足し算”と“引き算”で過去と未来が混ざる重層的な場を作る
    2. 佐藤陽+馬場亮平+和田彦丸 / OOO architectureによる、神奈川の「鎌倉の家」。坂の中腹の敷地。環境を活かす建築を目指し、海への視界が開く2階を生活の中心として特徴的な階段室を配置。上階と下階で対比的な断面と開口を考案して異なる質の空間を生み出す
    3. 小山光+KEY OPERATIONによる、東京の「新橋の路地裏ビル」。駅近の昭和の雰囲気が残る地域に計画。コロナ禍以降の飲食店の在り方を考慮し、常連客以外の入り易さも考慮した店内と路地が一体化する様な空間を設計。階段の正面配置で上階へのアクセス性も思案
    4. BIGによる、デンマーク・オーフスの集合住宅「Sneglehusene」。開発された新地区に計画。モジュラーハウジングのコンセプトで構想され、コミュニティの中心となる池の周囲に6棟の建物が緩やかにカーブする構成を考案。雨水を池に集め再利用する仕組みも導入
    5. 塚本由晴、千葉学、セン・クアン、田根剛のキュレーションによる、TOTOギャラリー・間での建築展「How is Life?」の会場写真。建築以前の“生活”に注目して企画。“持続的成長ではなく成長なき繁栄”を主題とし日本と世界から注目すべき試みを収集。建築媒体が減少する中で展覧会の意味を再考し批評や議論を巻き起こす役割も意図
    6. 齋藤精一 / Panoramatiksの監修と高橋匠 / HAKUTENの設計による、神奈川・横須賀市のモニュメント「平和の軸」。旧日本軍の施設跡地の公園に計画。“平和の象徴”を目指し、夜間に1000m超の光を放つ建築を考案。様々な要素は永遠を意味する円をモチーフとして市民の協力や敷地の情報を参照して作る
    7. MVRDVによる、フランスの商業施設の改修「リヨン・パール・デュー」。70年代に竣工した都心型施設の再生計画。街並みから切り離された内向的な建物を、既存素材の再利用やプログラム変更で“再社会化”を志向。屋上庭園も新設し“街の一部として”分断された場を接続
    8. ノーマン・フォスターが、自身の為にデザインした家具の展覧会をレポート。カリモク家具と協業して家具6型を製品化し展示。会場自体も現地の雰囲気を伝えるべくフォスター+パートナーズと共に構成
    9. 齋藤隆太郎+福地和来 / DOGによる、東京・豊島区の「ID学園高等学校 池袋キャンパス」。駅前ビルの通信と通学を組合わせた高校。勉強への集中と交流の促進を目指して、教室と共用部に独自の関係性を作る1.8mスパンの“木製棚”を考案。生徒達の活動を“様々な解像度”で映し出す
    10. フォルム・木村浩一建築研究所による、滋賀・大津市のオフィス「RW-Office」。駅直結のビルに計画。社員の交流促進と創造性育成の場との要望に、固有性ある部屋を回遊動線で繋いで移動の中で様々な体験が展開する空間を考案。色彩や質感に着目した素材の選択で現代性も演出
    11. 黒崎敏 / APOLLO Architects & Associatesによる、東京・品川区の住宅「ESPACE」。住宅密集地に建つ木造建築。プライバシーに配慮した広がりのある空間を目指し、フルワイド窓で中庭と高窓から採光する構成を考案。ラーメン構造を採用し“門型フレーム”を作る事で実現
    12. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
    13. 小田真平建築設計事務所+アトリエロウエによる、大阪・高槻市の、百貨店内の生花店「フローリスト蘭蘭」
    14. 芦沢啓治建築設計事務所とトラフ建築設計事務所による「大阪北港マリーナ『PARK HULL』」。湾岸のカフェやホテルのある施設の一角に計画。アップサイクルを楽しみ学べる場を目指し、遊具や家具とグラフィックを一体化させたランドスケープを構築。様々な要素は廃材も活用して製作
    15. 麻殖生龍哉 / マイオ建築研究所による、東京の「杉並の家」。住宅街の南に開けた敷地。場の特性を生かす開放的な建築を求め、“南”の恩恵の享受とネガティブ要素の排除を叶える可動式巨大ルーバーを考案。衣服の様に環境を適正化し公私を柔らかく隔てる
    16. noizによる、東京・千代田区の「OPEN HUB Park」。事務所内のオープンスペース。柔軟な発想を促す事業創造の場として、新グリッドの導入と特殊曲線での床パターン等で複雑さと動きのある空間を構築。建築と最新技術の可能性が融合した場を作る
    17. MVRDVとALLによる、フランス・レンヌの集合住宅。中心部から郊外に移り変わる場に計画。都市の成長に伴う住宅供給と景観保全を目指し、近隣に対し高さを抑えて段階的に高層化する建築を考案。全住戸に自動給水の植物を設置し周辺環境とも呼応
    18. 隈研吾が設計を進め2023年の完成を予定する、東京の「(仮称)江戸川区角野栄子児童文学館」の基本設計概要版が公開
    19. 畠山鉄生+吉野太基+アーキペラゴアーキテクツスタジオによる、神奈川・川崎市の住宅「河童の家」。建面と法規で縦動線が空間の全てを決めるような条件に、中央配置した階段に椅子等の機能と構造的役割も担わせ45mmの薄床を可能とし、立体的で回遊性のある連なりの空間をつくる
    20. 【ap job更新】 志高く楽しく働ける環境作りに取り組む「古谷デザイン建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・既卒)とプレス秘書を募集中

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    最も注目を集めたトピックス
    2022.10.24 Mon 07:04
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    2022.10.23Sun
    • ピーター・ズントーと、トッド・ウィリアムズ&ビリー・チェンが対話するイベントが、オンラインでライブ配信
    • 妹島和世+西沢立衛 / SANAAによる、高松宮殿下記念世界文化賞の受賞スピーチの動画
    2022.10.25Tue
    • 【ap job更新】 建築に加え家具製作やスクール運営も手掛け、地域の課題解決を目指す「ようび建築設計室」が、設計スタッフ(経験者・既卒)とサポートスタッフ(アルバイト)を募集中
    • 成瀬・猪熊建築設計事務所による、岐阜の宿泊施設「お宿Onn 中津川」。木材の企業が地域活性の為に計画。地元の“素材”とエリアの“地形”を出発点に、様々な“ヒノキ”の要素を散りばめ山裾を再現した共用空間を考案。客室等でも異なる方法でヒノキの魅力を引き出す
    • OMA / AMOによる、アメリカ・シカゴの店舗「STONE ISLAND GLOBAL STORES」。企業のアイデンティティをコンセプト化した店。典型的素材を個性的に変える同社のアプローチを参照して、様々な素材を加工したコンクリートや石の様な建材を開発。空間を通して思想を地域社会に発信

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