今津康夫 / ninkipen!が設計した、京都・八幡市の店舗「LA BASE SECRETE」です。
住宅街の“秘密基地”という名の絵本カフェです。建築家は、大人達もゆっくりと読書できる場の要望に、天窓からの光で“移ろい行く時の流れ”を現す建築を考案しました。また、外観と動線は其々が接する道路の性質を見極めて構想されました。店舗の公式サイトはこちら。
京都府南部に位置する住宅街の一画に佇む絵本カフェである。
子ども連れはもちろん、絵本の好きな大人たちが日々の喧騒から離れてゆっくりと読書ができる空間が求められた。
開口部を制限し、いくつかのトップライトから効果的に光を取り入れることで明暗のコントラストを高め、静かな気積の中に移ろい行く時の流れを現した。
北側の連窓は空間全体の重心を下げながらパノラマで庭を取り込み、深い軒は風景を切り取る。
交通量の多い幹線道路には喧騒から背を向けるように窓を設けなかったが、通学路となる歩道へは小さな階段を伸ばしもう一つの入り口を設けて、隣の街区への接続を図った。
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以下、建築家によるテキストです。
京都府南部に位置する住宅街の一画に佇む絵本カフェである。
子ども連れはもちろん、絵本の好きな大人たちが日々の喧騒から離れてゆっくりと読書ができる空間が求められた。
開口部を制限し、いくつかのトップライトから効果的に光を取り入れることで明暗のコントラストを高め、静かな気積の中に移ろい行く時の流れを現した。
北側の連窓は空間全体の重心を下げながらパノラマで庭を取り込み、深い軒は風景を切り取る。
本棚は入り口から動線に沿ってL型に配置して奥への期待感を誘い、家具は一人から家族連れまでが思い思いに過ごせるように熟慮した。
2階はギャラリーとして不定期にイベントを行い、多様な人々と絵本をつなぐHUBとなる。
交通量の多い幹線道路には喧騒から背を向けるように窓を設けなかったが、通学路となる歩道へは小さな階段を伸ばしもう一つの入り口を設けて、隣の街区への接続を図った。
日本語で「秘密基地」と名付けられたこの私設絵本館は、訪れた人々の時計をゆっくりと巻き戻してくれるだろう。
■建築概要
題名:LA BASE SECRETE
場所:京都府八幡市
用途:カフェ
設計:今津康夫 / ninkipen!
施工:中野工務店
構造:安江一平 / ワークショップ
ランドスケープ:清野陽介
照明デザイン:NEW LIGHT POTTERY
延床面積:137.15m2
竣工:2022年9月
撮影:河田弘樹
建材情報種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) | 外装・屋根 | 屋根 | ガルバリウム鋼板 縦ハゼ葺
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外装・壁 | 外壁 | 杉羽目板 ウッドロングエコ塗
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内装・床 | 床 | 楡古材フローリング
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内装・壁 | 壁 | 漆喰金鏝押さえ
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内装・天井 | 天井 | ラワンベニア染色
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※この情報は弊サイトや設計者が建材の性能等を保証するものではありません
LA BASE SECRETE
Architect: Yasuo Imazu / ninkipen!
Location: Yawata, Kyoto
Use: Cafe
General Constructor: Nakano Komuten
Structural Engineer: Ippei Yasue
Landscape: Yousuke Seino / planta
Lighting Designer: NEW LIGHT POTTERY
Total floor area: 137.15m2
Completion: September 2022
Photographer: Hiroki Kawata