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2023.6.14Wed
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三井嶺建築設計事務所による「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」。世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会。運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案。組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求
photo©Jeremie SOUTEYRAT

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architecture|feature
下田理恵大山建工イシマル建材(内装・造作家具)ジェレミ・ステラ図面あり会場構成三井嶺
三井嶺建築設計事務所による「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」。世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会。運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案。組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求ロンドンでの展示の様子。 photo©Jeremie SOUTEYRAT
三井嶺建築設計事務所による「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」。世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会。運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案。組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求ロンドンでの展示の様子。 photo©Jeremie SOUTEYRAT
三井嶺建築設計事務所による「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」。世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会。運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案。組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求ロンドンでの展示の様子。 photo©Jeremie SOUTEYRAT

三井嶺建築設計事務所が設計した、「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」です。
世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会です。建築家は、運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案しました。また、組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求されました。

日本文化の情報発信拠点としてサンパウロ、ロサンゼルス、ロンドンの3都市に設立された複合施設、ジャパン・ハウスでの「有職組紐 道明」展の会場構成を担当した。

建築家によるテキストより

小さく繊細な組紐の魅力を引き出すために、大きなギャラリースペースで組紐に集中できる雰囲気を違和感なく生み出すこと、つまり無意識をデザインすることを今回の空間構成のコンセプトとした。

また、巡回展という特性上、会場の構成物はコンパクトな持ち運びを可能にする必要があった。
そこで、神籬のような結界を、組み立て・解体が可能な9つのグリッドで構成し、組紐だけに集中できる空間を作ることにした。リフレインする結界の中に、History、Structure、Futureの3部構成で展示が配される。

建築家によるテキストより

組紐と対峙すると、ヒトの視覚や空間認識や触覚の精度が通常よりも繊細になり、それまで気にならなかった、ギャラリーのプロポーションからペンキ塗りの表情に至るまで、組紐の精度に及ばないものはストレスのある雑音として知覚されてしまう。ただの四角いフレームをつくるだけでは、繊細な組紐を包みこむことのできる強い結界を構成できないと考えた。

建築家によるテキストより

ロンドンでの展示

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三井嶺建築設計事務所による「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」。世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会。運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案。組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求 photo©Jeremie SOUTEYRAT
三井嶺建築設計事務所による「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」。世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会。運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案。組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求 photo©Jeremie SOUTEYRAT
三井嶺建築設計事務所による「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」。世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会。運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案。組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求 photo©Jeremie SOUTEYRAT
三井嶺建築設計事務所による「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」。世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会。運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案。組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求 photo©Jeremie SOUTEYRAT
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三井嶺建築設計事務所による「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」。世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会。運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案。組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求ロンドンでの展示の様子。 photo©Jeremie SOUTEYRAT
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三井嶺建築設計事務所による「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」。世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会。運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案。組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求ロンドンでの展示の様子。 photo©Jeremie SOUTEYRAT
三井嶺建築設計事務所による「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」。世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会。運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案。組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求平面図 image©三井嶺建築設計事務所
三井嶺建築設計事務所による「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」。世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会。運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案。組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求フレームの断面図 image©三井嶺建築設計事務所

ロサンゼルスでの展示

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三井嶺建築設計事務所による「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」。世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会。運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案。組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求 photo©JAPAN HOUSE Los Angels
三井嶺建築設計事務所による「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」。世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会。運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案。組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求 photo©JAPAN HOUSE Los Angels
三井嶺建築設計事務所による「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」。世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会。運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案。組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求 photo©JAPAN HOUSE Los Angels
三井嶺建築設計事務所による「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」。世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会。運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案。組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求 photo©JAPAN HOUSE Los Angels
三井嶺建築設計事務所による「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」。世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会。運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案。組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求 photo©JAPAN HOUSE Los Angels
三井嶺建築設計事務所による「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」。世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会。運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案。組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求 photo©JAPAN HOUSE Los Angels
三井嶺建築設計事務所による「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」。世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会。運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案。組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求平面図 image©三井嶺建築設計事務所

以下、建築家によるテキストです。


日本文化の情報発信拠点としてサンパウロ、ロサンゼルス、ロンドンの3都市に設立された複合施設、ジャパン・ハウスでの「有職組紐 道明」展の会場構成を担当した。

小さく繊細な組紐の魅力を引き出すために、大きなギャラリースペースで組紐に集中できる雰囲気を違和感なく生み出すこと、つまり無意識をデザインすることを今回の空間構成のコンセプトとした。

また、巡回展という特性上、会場の構成物はコンパクトな持ち運びを可能にする必要があった。
そこで、神籬のような結界を、組み立て・解体が可能な9つのグリッドで構成し、組紐だけに集中できる空間を作ることにした。リフレインする結界の中に、History、Structure、Futureの3部構成で展示が配される。

9つのグリッド
9つのグリッドに並んだフレームの配置は、「曼荼羅」にヒントを得て、求心的かつ繰り返す時の流れをイメージしている。「曼荼羅」でブッダを配置する中心部に、今回は歴史的な組紐を配置した。

年月の繰り返し
歴史的な組紐をずらりと展示する真ん中のフレームは、8.1m×90cm、15mmの薄い展示台を最小限のワイヤーで吊ることで宙に浮かせ、無駄なものを排除している。グリッドフレームには春夏秋冬それぞれをイメージした色の組紐で、4つのアーチ状の装飾を施した。4つのアーチで1年の時の流れを表現し、長い年月を経た歴史的な組紐の復元品を1本の長い線のような台で一堂に展示した。

透明の什器
組紐にフォーカスした展示とするため、高台、丸台と呼ばれる組紐を作るための作業台を、透明なアクリルで製作した。1本のごく細い組紐は、たくさんの絹糸を複雑に組むことで出来上がっており、その密度はとても高く、数倍、数十倍の拡大であっても十分耐えうるクオリティを持っている。この密度の高さを一目で感じ取ってもらえるように、丸台と高台を拡大した組紐の展示では、小人になって組紐の作業台の中に入り込んだような体験を可能にしている。

ディテール
組紐と対峙すると、ヒトの視覚や空間認識や触覚の精度が通常よりも繊細になり、それまで気にならなかった、ギャラリーのプロポーションからペンキ塗りの表情に至るまで、組紐の精度に及ばないものはストレスのある雑音として知覚されてしまう。ただの四角いフレームをつくるだけでは、繊細な組紐を包みこむことのできる強い結界を構成できないと考えた。かといって展示はあくまで組紐が主役であり、展示空間自体が強く主張してはならず、展示空間は一見するとごく簡素で弱いものである必要がある。こういった理由から、プロポーションを徹底的に整え、静かながらも奥行と密度のあるディテールを採用する必要があった。

土の根石
グリッドのフレームのデザインを考えたとき、古い歴史を持つ組紐には、「掘立柱」を彷彿とさせるような素材の取り合わせがふさわしいと考えた。しかしギャラリーでは土を掘って柱を立てることはできない。そのため、土を固めて焼いた塊の上に柱を置くことにした。この陶製の塊は美濃の陶芸作家、安洞雅彦に依頼した。

フレーム素材
絹でできた組紐の質感にふさわしいフレーム素材として、胡粉塗り*の杉材を作成した。粒子感のある胡粉塗りは、白い胡粉塗りの下に赤みのある杉の杢目がうっすらと透き通るレイヤーのある質感となり、おしろい*を塗った肌のような奥行きのある表情を生みだす。

*胡粉(ごふん):貝殻を粉状にしたもの
*おしろい:日本古来の化粧用ファンデーション

■建築概要

題名:「道明」の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展
主用途:展示会場(巡回展)
設計:三井嶺建築設計事務所
担当:三井嶺、原良輔(元所員)
工事:各現地業者による
木フレーム・木製什器製作:大山建工
アクリル什器製作:イシマル
陶製根石製作:安洞雅彦
企画:有職組紐道明 道明葵一郎
構成:橋本麻里
グラフィックデザイン:下田理恵
構造:木造
設計:2020年10月~2023年1月
───
ロンドンでの展示
所在地:JAPAN HOUSE LONDON
展示面積:310㎡
設営:2023年2月
会期:2023年2月~2023年6月
写真:Jeremie SOUTEYRAT
───
ロサンゼルスでの展示
所在地:JAPAN HOUSE LOS ANGELS
展示面積:300㎡
設営:2021年11月
会期:2021年12月~2022年3月
写真:JAPAN HOUSE Los Angels
───
サンパウロでの展示
所在地:JAPAN HOUSE SAO PAULO
展示面積:330㎡
設営:2022年5月
会期:2022年5月~2022年10月

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
内装・造作家具木フレーム

杉源平材 胡粉塗り 製作(大山建工)

内装・造作家具アクリル什器

アクリル材接着組立 製作(イシマル)

内装・造作家具陶製根石

陶製 釉薬 製作(安洞雅彦)

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下田理恵大山建工イシマル建材(内装・造作家具)ジェレミ・ステラ図面あり会場構成三井嶺
2023.06.14 Wed 13:01
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    GROUPによる、東京・中野区の「三岸アトリエの手入れ」。20世紀初頭竣工の山脇巌の木造モダニズム建築を改修。様々な箇所の応急処置的補修を改善すべく、資料から原型を想定した上で現在の環境にも適合する意匠を探求。自ら建築に触れて判断する“手入れ”の態度で行う旧玄関に新設された回転窓。 photo©高野ユリカ

    GROUPが設計した、東京・中野区の「三岸アトリエの手入れ」です。
    20世紀初頭竣工の山脇巌の木造モダニズム建築を改修する計画です。建築家は、様々な箇所の応急処置的補修を改善すべく、資料から原型を想定した上で現在の環境にも適合する意匠を探求しました。そして、自ら建築に触れて判断する“手入れ”の態度で行われました。施設の公式サイトはこちら。

    中野区鷺宮に建つ三岸アトリエは、1934年に画家三岸好太郎・節子のアトリエとして建てられた。
    バウハウスで学んだ山脇巌が設計した木造モダニズムの建物は、通りに面し大開口を持つ箱型で、茅葺屋根の農家が残り畑や雑木林が広がっていた当時の風景の中で白く輝く存在であった。

    好太郎はその竣工を見ずに亡くなるが、以後妻の三岸節子が住居兼アトリエとして使用し、現在は撮影スタジオとして利用されている。

    建築家によるテキストより

    アトリエ公開日にメンバーのひとりが建物を訪れたことをきっかけに、部分的に崩壊した室内壁の修復をGROUPが行うこととなった。
    建物をリサーチすると、アトリエ脇の小さな付属室も窓や屋根が壊れ、応急処置を施された状態であることが分かる。物置となっていたその場所はかつての玄関であり、入口から続く小さくも豊かな庭を通りながらアトリエにいたる動線をつくり、建物の印象を形づくる重要な空間であった。そこで私たちはこの旧玄関も、現在の環境に合わせ再生させるべく手入れを行った。

    建築家によるテキストより

    雑木林が広がっていた周囲は住宅街になり、旧玄関に設けられた窓の正面には隣家の塀が間近に迫っていた。そこで、窓は、風通しを良くするため回転して開き、同時に外部を映し込むような設計とした。過去の写真から窓の寸法を想定し、建築家が残した文章から当時の壁や窓枠の色を想定した。また、外部には小さな花壇を新たに設け、回転窓に植栽が映りこむことを意図した。

    そして、旧玄関屋根は、雨漏り防止に仮設的に設置されていた資材を取り外し、新たに勾配屋根を組み当初の外観に近づくような計画とした。合わせて、アトリエ内の崩壊した壁は、木材の状態を確認し、新たな下地を組み壁を設け、年月を経た既存壁に馴染むような塗装仕上げとした。

    建築家によるテキストより
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