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辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索
photo©伊丹豪

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architecture|feature
伊丹豪インスタレーション会場構成辻琢磨
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索「青と赤の流動 / Stille Post 無言の郵便」 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索「青と赤の流動 / 引っ越しの建築」 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索「青と赤の流動 / 続・引っ越しの建築」 photo©伊丹豪

辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」です。
“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品です。建築家は、場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成しました。また、写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索されました。
本記事では、建築家の趣旨を考慮して、3つの展示計画(「Stille Post 無言の郵便」「引っ越しの建築」「続・引っ越しの建築」)を「青と赤の流動」というひとつの作品として紹介します。

「Stille Post 無言の郵便」、「引っ越しの建築」、「続・引っ越しの建築」という、主催・時期・場所が異なる3つの展示計画を行った。

それぞれのプロジェクトは、その展示什器に、写真家・伊丹豪の個展「Don Quixote」(dot architectsが会場構成を手掛けた)で使われた青と赤の資材が共通して用いられ、それら資材の動きによって結果的にプロジェクト同士が連携することとなった。

建築家によるテキストより

かねて私は、建築を固定的な構築物というよりも動きそれ自体として捉えてきた。こうした動きは時間概念を含むので、本質的にそれ自体を取り出して表現することが難しいのだが、この3つの展示計画については、伊丹が資材の移動風景を継続して撮影してくれたことで、プロジェクトを横断した動き(としての建築)のダイレクトな表現が初めて可能になった。

建築家によるテキストより

このような資材の移動や、それに紐づいた連携それ自体が私にとっての「建築」であり、また、こうした「動き」がこれからの建築の可能性のひとつになればと考えている。

建築家によるテキストより

青と赤の流動

「Stille Post 無言の郵便」、「引っ越しの建築」、「続・引っ越しの建築」という、主催・時期・場所が異なる3つの展示計画を行った。

それぞれのプロジェクトは、その展示什器に、写真家・伊丹豪の個展「Don Quixote」(dot architects※1が会場構成を手掛けた)で使われた青と赤の資材が共通して用いられ、それら資材の動きによって結果的にプロジェクト同士が連携することとなった。

かねて私は、建築を固定的な構築物というよりも動きそれ自体として捉えてきた。こうした動きは時間概念を含むので、本質的にそれ自体を取り出して表現することが難しいのだが、この3つの展示計画については、伊丹が資材の移動風景を継続して撮影してくれたことで、プロジェクトを横断した動き(としての建築)のダイレクトな表現が初めて可能になった。

まず、3つの展示すべてに関わることになった伊丹豪という写真家と、資材の出自である展示「Don Quixote」について説明する。

伊丹豪は徳島県生まれで、作家活動のほか、エディトリアルや広告、ブランドとのコミッションワークも多数手掛ける日本の写真家である。近年の撮影は、写真構図内のどの奥行きにもピントを合わせる深度合成という手法を用いた作品が特徴として挙げられ、鑑賞者の主体性を喚起させる写真表現を模索している。被写体には、深度合成に相性の良い(奥行きのある)都市や自然の風景が多い。

一方、資材の出自となった「Don Quixote」は、東京・神楽坂のCAVE-AYUMIGALLERYにて、2022年12月2日~2023年1月29日に開催された伊丹豪による個展である。会場構成はdot architectsが手掛けた。

以下の写真はクリックで拡大します

辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索写真家・伊丹豪の個展「Don Quixote」(会場構成:dot architects) photo©伊丹豪

伊丹の写真は、幅1100mm×高さ2200mmの展示壁に比較的大きなサイズで展示されていた。展示壁は既存の壁とは独立して45mm角材で簡素に計画され、400mmほどの奥行きを持ち、全部で11枚、ざっくばらんに立ち並ぶ。

先の展示壁に加えて特徴的なのは、この既存躯体(コンクリートの梁)のグリッドを強調するように伸びる青と赤に塗装された45mm角の木材である。その極細の梁と柱のセットが赤と青で塗り分けられて、伊丹の写真群を切り裂くように部屋全体に流れ、文字通り差し色となる。

この特徴的な青と赤は、dotのパートナー、土井亘に聞くと「実は、両方とも他のプロジェクトで使った塗料で、青は以前の展覧会の会場構成で指定があった色、赤は前につくった屋台の色です。伊丹さんの展示以外にも結構いろんなプロジェクトで登場する色なんです」とのことで、図らずもdotカラーを私たちが継ぐことになった。

これらの素材を運搬・加工することで3つの展示計画が生まれた。

※1 dot architects
大阪・北加賀屋を拠点に活動する建築家集団。家成俊勝、赤代武志により2004年に共同設立。建築設計だけに留まらず、現場施工、アートプロジェクト等、さまざまな企画にもかかわる。施工もできるスタッフが多く、自分たちで建築をつくることもできる。代表作に小豆島の「馬木キャンプ」、北加賀屋の「千鳥文化」等がある。第2回小嶋一浩賞受賞。


辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動 / Stille Post 無言の郵便」

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辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索「青と赤の流動 / Stille Post 無言の郵便」 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪

video©伊丹豪

2023年3月に東京・新建築書店※2で開催された写真家・伊丹豪の個展で、日本の若手建築家を特集したスイス建築博物館※3での日本の若手建築家を紹介した展示「Make Do with Now」※4のスピンオフ展示という位置付けとして開催された。

私たちはこのスピンオフ展「Stille Post 無言の郵便」の会場構成を担い、その資材には先の「Don Quixote」で使用された資材を流用した。

この資材の流用に至った理由は、
・伊丹の個展の雰囲気を神楽坂から青山に引っ越すことが一つのテーマになったこと
・私自身が「Stille Post 無言の郵便」の会場構成のオファーをもらった時点ですでに「Don Quixote」を訪れていたこと
・dot architectsからの資材確保がスムーズだったこと
・新たな資材の購入は会期の短さと予算を考慮すると現実的ではなかったこと
等が挙げられる。

ここで展示された写真は「Make Do with Now」本展で特集された5組の日本人建築家の活動場所を伊丹がそれぞれに撮影した5枚で、その枠のサイズと写真のサイズは「Don Quixote」から引用した。

また、この枠には青い材を用い、印刷を写真のみならず枠と余白も含めた大判で出力することで、枠の見つけに当たる面は青い材の「青」に近似させた印刷色の青、見込みに当たる部分は実物の資材に塗装された青として、平面と立体、印刷と実体が出隅で統合されている。写真の留め付けは、木材の下地に対して用紙の上から直接ビス留めとした。

また、赤い材は1Fの新建築書店から展示会場である2Fへ誘導するサイン計画のようなものとして、「新建築書店|POST」の「|」に当たる屋外看板や階段のササラ桁に抱かせたり、備品什器の補強等に使用した。

会場内には「Don Quixote」後、大阪・北加賀屋のdot事務所に保管されていた資材の搬出入に同行した伊丹による動画も展示され、資材流動の記録を残している。尚、大判写真は会期後それぞれの建築家に届けられた。

※2 新建築書店|POST architecture books
建築専門誌を発行する新建築社と、恵比寿のアートブック書店POSTが共同で設立した、東京、青山にある建築とアートの領域をまたぐ専門書店。乾久美子建築設計事務所が元住宅からイベントスペースへの改修の設計を手掛けた「青山ハウス」が書店としてリニューアルし2022年にオープンした。青山の一等地に立地し、1Fが書店、2Fがギャラリースペース。

※3 スイス建築博物館
SWISS ARCHITECTURE MUSEUM(略称S AM)。スイス・バーゼルにある民間の建築博物館。博物館というよりはギャラリーに近い運営体制で、スイス国内外の建築を展覧会形式で紹介している。

※4 Make Do With Now
S AMで2022年末から2023年春にかけて開催された日本の若手建築家の取り組みを紹介するグループ展。キュレーションは篠原祐馬。日本における20のプロジェクト紹介と、日本の若手建築家5組の紹介が主な展示で、後者に「Don Quixote」の会場構成を担当したdot architectsと私自身がメンバーでもある403architecture [dajiba]が参加した。このカタログのための撮影を担当したのが伊丹豪であり、主に後者5組の活動拠点をシャッターに納めた。


辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動 / 引っ越しの建築」

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辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索「青と赤の流動 / 引っ越しの建築」 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪

video©伊丹豪

2022年に移転した名古屋造形大学名城キャンパス内のメインギャラリーで開催された、同大学地域社会圏領域教員展「想像力のスタディ」に出展した展示計画である。

主な展示物は、辻琢磨建築企画事務所による中古マンションの一室の改修プロジェクト「辻堂の引っ越し」※5を収録した弊社パンフレットと、同プロジェクトの施主へのインタビュー動画、本展会場設営を記録した動画である。

書籍のための展示台、動画を見るためのスツールには、「青と赤の流動 / Stille Post 無言の郵便」で使用した資材を再び利用し、什器も引っ越しの一環として制作した。書籍台には青い材を最小限の加工で使用し、自主製本のパンフレットの三つ目綴じの糸を木材を抱き込んで縫い合わせることで什器が書籍と一体化し、什器自体を本としても捉えられるような構成とした。

スツールは赤い材で構成し、材の断面寸法である45mmの倍数を基準にW495mm、D315mm、H405mmで計画することで軸組材を互い違いに組み合わせる構法と材寸がそのまま形に現れるような設計を試みている。

施主夫妻へのインタビューの撮影はmouse on the keysの川崎昭、写真家 / デザイナーの三浦義晃が手掛け、会場設営の動画撮影は引き続き伊丹が担った。

※5 辻堂の引っ越し
辻堂に住む若い夫婦のためのタワーマンションの一室の計画。通常の請負での設計契約ではなく、“更新設計”と呼ぶ長期的な顧問契約を交わし、断続的に住空間を改変していく試み。今回の「引っ越し」は長期に渡る契約業務の一環で、施主の引っ越しのサポートがその最初の業務となった。具体的には、旧居の家具や間取りを引き継ぐように新居の改修を計画し、その後も断続的に空間の改変に関わっている。


辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動 / 続・引っ越しの建築」

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辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索「青と赤の流動 / 続・引っ越しの建築」 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪
辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索 photo©伊丹豪

video©伊丹豪

日本建築学会建築文化週間2023の企画展「繕いの営み/営みの繕い」への出展プロジェクトで、先の「青と赤の流動 / 引っ越しの建築」の続編に当たる。

本展をキュレーションした川勝真一による本展序文によると、“維持というあいまいな概念として放棄され、長らく建築の問題として顧みられてこなかった補修や手入れ、掃除などの小さな、しかしエッセンシャルな繕いの営み”の一例として「引っ越し」も紹介された。

主な展示物は、「辻堂の引っ越し」の引っ越し前(旧居)の写真、引っ越し後(新居)の写真、更新設計業務提供契約書、「辻堂の引っ越し」を収録した弊社パンフレット、本展の会場設営を記録した動画、それを見るためのスツールである。

書籍台とスツールは、“繕いの営み”の一例として先の「青と赤の流動 / 引っ越しの建築」から流用し、写真と契約書のための什器は新たに青いストック材を使用、その印刷と枠のディテールは「青と赤の流動 / Stille Post 無言の郵便」から流用した。

会場の条件から壁面を使わず独立した展示物が求められ、7組によるグループ展ということで個々に当てられるスペースも限られたため、そのサイズは「青と赤の流動 / Stille Post 無言の郵便」の1100mm×2200mmから600mm×1800mmへと縮小し、且つ2枚の写真と契約書の3面が平面的に三角形を構成するように丁番でそれぞれの枠を留め付けて三角柱を自立させることで、設営条件に応えながら搬出入のコストを極力抑える設計とした。ちなみに、この三角柱の枠材は、今後私たちが事務所の隣で運営する予定の地域工房の什器として利用予定である。

この展示でも設営風景の撮影は伊丹が担った。


こうして、青と赤の資材は、場所と時間、作家を跨いで通算4度目の展覧会を経験することになった。

このような資材の移動や、それに紐づいた連携それ自体が私にとっての「建築」であり、また、こうした「動き」がこれからの建築の可能性のひとつになればと考えている。

■展覧会概要

青と赤の流動 / Stille Post 無言の郵便
展示名:Stille Post 無言の郵便
会場:新建築書店
会期:2023年3月4日~4月2日
会場構成:辻琢磨建築企画事務所(担当:辻琢磨、阪中健人) 
動画撮影(資材搬出入、会場設営風景):伊丹豪
───
青と赤の流動 / 引っ越しの建築
参加展示名:名古屋造形大学地域社会圏領域教員展「想像力のスタディ」
担当:辻琢磨建築企画事務所(担当:辻琢磨、阪中健人)
会場:名古屋造形大学ギャラリー
会期:2023年6月1日~6月9日
動画撮影(会場設営風景):伊丹豪
動画撮影(施主インタビュー):川﨑昭、三浦義晃
───
青と赤の流動 / 続・引っ越しの建築
参加展示名:建築文化週間建築展覧会2023「繕いの営み/営みの繕い」
担当:辻琢磨建築企画事務所(担当:辻琢磨、阪中健人)
会場:建築博物館ギャラリー
会期:2023年10月4日~10月15日 
動画撮影(会場設営風景):伊丹豪

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    トラフの会場構成による「CITIZEN Super Titanium: The Beauty of Time」。時計メーカーの開発素材の55周年を祝うイベント。世界各地で展開も可能な“素材を体験できる空間”を求め、開発用の“実験プレート”で什器を作り分散配置する構成を考案。光を反射して表情が絶え間なく変化
  • 2025.4.17Thu
    篠原一男の、TOTOギャラリー・間での展覧会の会場写真。60年代に“住宅は芸術である”と記した建築家の展示。奥山信一、貝島桃代、セン・クアン、小倉宏志郎のキュレーションで、“永遠性”をテーマに篠原の建築家像を再考。原図・模型・スケッチ・家具等の資料も公開
  • 2025.4.03Thu
    長岡勉 / POINTによる、東京・恵比寿の「額縁の中の額縁」。額縁の様な展示空間のギャラリーの為に制作。行き交う人との関係の構築を求め、捲れ上がる“作品としての額縁”を空間の6面に配置。自律的なものを環境とも適合させる“オブジェクトスペシフィック”の方法で作る
  • 2025.4.01Tue
    OMA / AMOの会場デザインによる、東京・原宿での展覧会「ロエベ クラフテッド・ワールド」。マドリードで創業したブランドの為に計画。創造性・革新性・技術の歴史の伝達を意図し、1300㎡の空間の中に様々なコンセプトの部屋を創出する計画を考案
  • 2025.3.28Fri
    トラフ建築設計事務所の会場構成による展覧会「ジオ・ポンティの眼:軽やかに越境せよ。」。イタリアの近代を代表する建築家を特集。多様な創作の視覚的な体感を目指し、資料の画像と実際のプロダクトが共存する“大パネル”を考案。代表作を参照した鮮やかな図案を天井に施して“らしさ”も空間に付与
  • 2025.2.12Wed
    津川恵理の織物共同開発等、原瑠璃彦のリサーチ等による展覧会「庭と織物」。京都のHOSOO GALLERYが会場。1年を掛けて3Dスキャンした坪庭の点群データを元に開発した“西陣織”の展示。時間の変移から現れる“間のデータ”を翻訳し、見る角度などで色が多様に変化する“透明な織物”を作り上げる
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    鎌松亮 / note architectsによる、東京・江東区の住戸改修「深川住宅」。都心の集合住宅内での計画。“家族の気配が感じられる”生活を目指し、床仕上げの切替等で“半透明な境界”を作り領域を分ける空間を考案。自然との触合いも意図して“意識を外に向かせる”ようにカウンターを配置
    photo©河田弘樹

    SHARE 鎌松亮 / note architectsによる、東京・江東区の住戸改修「深川住宅」。都心の集合住宅内での計画。“家族の気配が感じられる”生活を目指し、床仕上げの切替等で“半透明な境界”を作り領域を分ける空間を考案。自然との触合いも意図して“意識を外に向かせる”ようにカウンターを配置

    architecture|feature
    建材(内装・壁)リフォーム不動産深川studio野村産興note architects鎌松亮建材(内装・造作家具)建材(内装・キッチン)建材(内装・照明)建材(内装・建具)建材(内装・天井)建材(内装・床)江東区図面あり住戸河田弘樹リノベーション東京
    鎌松亮 / note architectsによる、東京・江東区の住戸改修「深川住宅」。都心の集合住宅内での計画。“家族の気配が感じられる”生活を目指し、床仕上げの切替等で“半透明な境界”を作り領域を分ける空間を考案。自然との触合いも意図して“意識を外に向かせる”ようにカウンターを配置キッチンからダイニングを見る。 photo©河田弘樹
    鎌松亮 / note architectsによる、東京・江東区の住戸改修「深川住宅」。都心の集合住宅内での計画。“家族の気配が感じられる”生活を目指し、床仕上げの切替等で“半透明な境界”を作り領域を分ける空間を考案。自然との触合いも意図して“意識を外に向かせる”ようにカウンターを配置ダイニングから和室を見る。 photo©河田弘樹
    鎌松亮 / note architectsによる、東京・江東区の住戸改修「深川住宅」。都心の集合住宅内での計画。“家族の気配が感じられる”生活を目指し、床仕上げの切替等で“半透明な境界”を作り領域を分ける空間を考案。自然との触合いも意図して“意識を外に向かせる”ようにカウンターを配置ダイニングからキッチンを見る。 photo©河田弘樹

    鎌松亮 / note architectsが設計した、東京・江東区の住戸改修「深川住宅」です。
    都心の集合住宅内での計画です。建築家は、“家族の気配が感じられる”生活を目指し、床仕上げの切替等で“半透明な境界”を作り領域を分ける空間を考案しました。また、自然との触合いも意図して“意識を外に向かせる”ようにカウンターを配置しました。

    東東京のマンションリノベーションである。
    コンパクトに住みながらも、日当たりや風通しなどの自然と触れ合える住環境で、家族の気配が感じられる開かれた生活が望まれた。

    建築家によるテキストより

    既存の田の字型プランを受け継ぎ、造作柱を中心にガラス戸や床仕上げの切替えなど半透明な境界で領域を分けている。

    建築家によるテキストより

    界壁に沿ったカウンターは、矢印のように意識を外側に向かわせる。光のグラデーションに合わせて活動が変化するように、カウンターの高さや設備を整えた。良質な光が差し込むバルコニー側は、静かに憩う縁側のような空気が生まれている。

    和紙貼りの壁やキッチンのタイル、柿渋塗りのラワンなど、微細な凹凸を持った素材が、光の質感を伝えてくれる。

    玄関や洗面からバルコニーを見通せる窓を開け、どこにいても外部が隣にいてくれる状態をつくった。

    建築家によるテキストより
    • 残り25枚の写真と建築家によるテキスト
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    建材(内装・壁)リフォーム不動産深川studio野村産興note architects鎌松亮建材(内装・造作家具)建材(内装・キッチン)建材(内装・照明)建材(内装・建具)建材(内装・天井)建材(内装・床)江東区図面あり住戸河田弘樹リノベーション東京
    2024.06.24 Mon 15:03
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    隈研吾が校長を務める「高知県立林業大学校」が、2024年度のオープンキャンパスの申込を受付中。CLTを活用した木造校舎や林業機械の本格的な実演などが見学可能

    SHARE 隈研吾が校長を務める「高知県立林業大学校」が、2024年度のオープンキャンパスの申込を受付中。CLTを活用した木造校舎や林業機械の本格的な実演などが見学可能

    日程
    2024年8月3日(土)
    architecture|exhibition|promotion
    隈研吾が校長を務める「高知県立林業大学校」が、2024年度のオープンキャンパスの申込を受付中。CLTを活用した木造校舎や林業機械の本格的な実演などが見学可能
    隈研吾が校長を務める「高知県立林業大学校」が、2024年度のオープンキャンパスの申込を受付中です
    kochi-forestry.ac.jp

    隈研吾が校長を務める「高知県立林業大学校」が、2024年度のオープンキャンパスの申込を受付中です。
    CLTを活用した木造校舎や、林業機械の本格的な実演などが見学可能なイベントです。2024年8月3日(土)の午前・午後の計2回の開催で、定員は各回50名(先着順)です。こちらのページからの事前申込制で2024年7月26日(金)必着となっています。また事前にご連絡すれば、いつでも見学・説明OKな「エブリデイオープンキャンパス(要予約)」も実施中。【ap・ad】

    校長を務める世界的な建築家 隈研吾氏からのメッセージ

    「木の時代」をリードする志ある人材を育成

     森林が県土の84%を占め、林業の中心地とも言える高知県で学ぶということは、非常に意味のあることだと思っています。周囲の森と一体になったこの素晴らしい環境に立地する本校は、高知県が林業・木材産業をいかに重要視しているかの象徴です。
     私が校長就任時に掲げた「林業を再生し、活性化するプラットフォーム」というビジョンは、すでに形になりつつあります。木に関する多様な領域を合わせるプラットフォームは、世界から見ても非常に貴重な存在であり、本校から巣立った人材は、高知県のみならず、日本全国、そして世界の「木の産業」にとって、重要な人材となります。
     21世紀は木の世紀・木の時代が来ると、私は予測してきました。
     本校で学ぶ人は木の時代のリーダーになれる人だと思っています。木の時代を担っていく人材という自覚を持って、互いに切磋琢磨していただきたい。
     志を持った皆さん、日本一の高知県の森で、共に学び、成長していきましょう。

    詳細は以下でどうぞ。

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    2024.06.24 Mon 10:46
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    最も注目を集めたトピックス[期間:2024/6/17-6/23]

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    architecture|feature
    最も注目を集めたトピックス
    最も注目を集めたトピックス[期間:2024/6/17-6/23]

    アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2024/6/17-6/23)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


    1. 坂茂建築設計による、愛知の「豊田市博物館」。谷口吉生が設計した美術館に隣接する敷地での計画。一体的な敷地利用を意図し、連続する“ランドスケープ”とレベル差を解消する“えんにち空間”等で相互関係を構築
    2. nendoによる、長野・軽井沢町の「塀の家」。道路沿いの細長い三角形状の敷地。外部の視線を遮りながら周辺環境を楽しめる建築を目指し、“フィルター”の役割を担う“ブロック塀”のデザインから開始。5列の塀を建て隙間を“埋める”様に居室を配置する
    3. 大阪・関西万博の、若手建築家が設計を手掛ける全20施設のパース画像とコンセプト(前編)。前編では、休憩所・ギャラリー・展示施設・ポップアップステージの10施設を紹介
    4. 大阪・関西万博の、若手建築家が設計を手掛ける全20施設のパース画像とコンセプト(後編)。後編では、サテライトスタジオ・トイレの10施設を紹介
    5. 小泉誠 / Koizumi Studioによる、東京・東村山市の「いとう家の住宅」。住宅の建ち並ぶ路地にある敷地。“暮らしながら働く”住まいとして、働く居場所を点在させて緩やかに繋げた“家族の気配も感じられる”建築を考案。周囲の建ち方を尊重しつつ下屋を追加して“独特な”家の形も作る
    6. 齋藤和哉建築設計事務所による、東京・世田谷区の「駒繋のハウス」。四周を家々に囲まれた敷地での計画。快適な住環境の獲得を主題とし、全体を包む“囲い”で視線を遮りつつ“光と風”を導入する構成を考案。生活の様々な状況に応じる為に建具の開閉で空間の性質が変わるように作る
    7. 森田悠紀建築設計事務所による、東京の「春日の家」。見晴らしの良い坂道沿いの敷地。“この場所ならでは”の存在を求め、街特有の空間体験に通じる上階に登った先に“眺望が開ける”建築を考案。“必要な線を適切に存在させる”設計で地域の親密さとの繋がりも作る
    8. MADによる、中国・北京の「ZGC・インターナショナル・イノベーション・センター」。地域で行われる国際会議の常設会場。科学・技術・文化交流の中心地を目指し、公共空間も創出する“有機的な曲面”の屋根を特徴とする建築を考案。クリーンでシンプルな内装で議論の為の風通しの良い環境も構築
    9. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
    10. 元木大輔 / DDAAによる、東京・港区のオフィス「HAKUHODO DESIGN」。立体的で“複雑な形状”をした建物内での計画。社内外の活発な交流が生まれる場を目指し、用途で区別されながらも“緩やかに繋がる”空間を志向。既存と呼応する色・素材・植栽の操作で内外の連続性も構築
    11. 平田晃久建築設計事務所による、群馬・前橋市の「まえばしガレリア」。旧広場に建つ商業と居住の為の施設。街を盛り上げる“建築的な提案”との要望に、現地で感じた広場の“リアリティー”から着想して構想を開始。店舗と中庭からなる広場の上に“輪をなす住居群”が浮かぶ建築を造る
    12. トラフ建築設計事務所による、東京・新宿区の店舗「果実とバターcanarina」。駅改札内の菓子店の計画。“人目を引く”存在との要望に、全体を“ブランドカラー”の黄色で包み込んで“インパクト”と“温かみ”のある空間を構築。質感の異なる様々な素材を用いて“遊び心と奥行き”も付与する
    13. ファラによる、ポルトガル・リスボンの住宅「house of countless windows」。通常よりも多くの階数と窓を備えた家。空間システムの各要素は“普遍的”で、数え切れないほど“繰り返す”ように設計。住居というよりも物理的な形をした“数式”に近い建築として構想
    14. 山田優+小阿瀬直+大嶋励 / SNARK Inc.による、東京・港区の店舗「HOBA / TOSSO / OSCAR WILDE」。カレー・ビストロ・ドーナツの3店を一区画に集約した店舗。二面あるファサードを活かし、其々に持ち帰りカウンターと飲食スペースを配置。素材の用い方で“別の店”に見えながらも“統一感”のあるデザインとする
    15. ひとともり と 小田真平事務所による、奈良・生駒市の店舗「Many Cacaos, Many Minds」。焙煎から製造も行うチョコレート店。工程の“可視化”と売手と買手が“混ざり合う”場を求め、各用途をカウンターで仕切るだけの一体的な空間を考案。カウンターは商品の要素から着想し様々な素材を組合わせて作る
    16. 古谷デザイン建築設計事務所による、千葉・富津市の「たがやすいえ」。山頂の造成と伐採の過去を持つ敷地。環境復元を助ける在り方を目指し、大地の色味と親和性を持つ建築を“尾根を復元”する様に配置。海と山を同時に臨むように開口を設けて安息の空間も作る
    17. 元木大輔 / DDAAとUDSによる、東京・渋谷区の「Mikkeller Kiosk Bar / ABOUT LIFE COFFEE BREWERS」。ビアバーとカフェがひとつの区画をシェアする店舗。“普段からそこにあった様な”在り方を目指し、綺麗すぎない“少しのノイズとクラフト感”のある空間を志向。従業員と共にDIYで制作した家具類で場を構築する
    18. 山本理顕への、テレビ番組・TBS NEWS DIGのインタビュー動画「社会の息苦しさは“建築で変えるしかない”」。2024年6月に公開されたもの
    19. タトアーキテクツ / 島田陽建築設計事務所による、大阪の「宮本町の住居」
    20. 長坂常 / スキーマ建築計画による、京都左京区南禅寺草川町の「ブルーボトルコーヒー京都カフェ」

    • 過去の「最も注目を集めたトピックス」はこちらでどうぞ
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    最も注目を集めたトピックス
    2024.06.24 Mon 06:36
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    2024.6.23Sun
    • 聴竹居などの、京都の住宅建築を訪問してるテレビ番組「訪ねてみたい京の名邸 -限定公開の住宅遺産-」のオンライン版。常盤貴子と歴史家の中川理が出演。2024年6月に公開されたもの
    2024.6.25Tue
    • 【ap job更新】 “世界中にあなたの家を”を掲げる「NOT A HOTEL株式会社」が、意匠設計と設備設計のスタッフ(経験者・既卒)を募集中
    • 廣部剛司建築研究所による、静岡・伊東市の週末住宅「PHASE DANCE」。木々に覆われた鬱蒼とした敷地。存在感のある“大樹”の発見を契機とし、一本の樹木を“少し遠慮”しながら“建築で取り囲む”平面構成を考案。連続的に変化する木造の架構で内部空間に繋がりと全体性を生み出す

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