SHARE 田根剛がランドスケープデザイン等を手掛ける、東京・渋谷区の、玉川上水旧水路緑道再整備事業。江戸時代からの歴史を繋ぐ緑道を再整備する計画。“未来のための世代を超えた場所”を求め、地域住民とのワークショップを経て“参加・活動型の緑道公園”を志向。完成イメージ等を伝える“情報発信施設”も開設
田根剛がランドスケープデザイン等を手掛ける、東京・渋谷区の、玉川上水旧水路緑道再整備事業です。
江戸時代からの歴史を繋ぐ緑道を再整備する計画です。建築家は、“未来のための世代を超えた場所”を求め、地域住民とのワークショップを経て“参加・活動型の緑道公園”を志向しました。また、完成イメージ等を伝える“情報発信施設”も開設されました。
情報発信施設は、2024年12月6日より現地で公開されています(※終了日未定)。場所はこちら(Google Map)。
田根剛による再整備のコンセプト
江戸の時代に、玉川兄弟によって開かれた旧玉川上水から続くこの緑道が、これからの未来のための世代を超えた場所となることを目指しています。
「可能な限り既存の木々を残し、さらに草木を増やし次世代の森を育てる」豊かな街づくりを行い、そして、人のつながりが生まれる「憩いの場」として、多世代間のコミュニティが形成される緑道とします。また、区民の皆さまとワークショップで挙がった農園のアイデアを、端緒として掲げた再整備のコンセプト、「FARM」「育てる・育む」による参加・活動型の緑道公園です。
これまでも地域ごとに異なる特性を持つ各地域の利用実態や特徴に合わせて利用できる場となるよう、緑道再整備の検討を進めてきました。緑道には次世代のために苗木を植え、地域ごとに多種多様な植物を育てていくと共に、雨水を緑道内でゆっくりと浸透させる仕組みも取り入れます。
また、雨でも歩きやすいことや、バリアフリーにも配慮し、車いすやベビーカーでも通行しやすい平たん性などを兼ね備えたテラゾ舗装を採用して、使う人にとって快適な緑道を目指します。
パースと模型写真
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情報発信施設の様子(2024年12月5日現在)
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渋谷区では、現状の豊かな資源を生かしながら、地域の皆さまに一層親しまれるように、笹塚から代々木までの区間に広がる約2.6kmの玉川上水旧水路緑道の再整備を進めています。
玉川上水旧水路緑道は、整備から約40年が経過し、緑道全体の傷みや老朽化が進んでいることから、再整備では、歴史・文化を継承しながら、リニューアルを行うとともに、緑道が地域協働型のまちづくりをけん引する空間となることを目指しています。また、本事業は、平成29年度から、ワークショップやササハタハツ会議などを通じて地域の皆さまと意見交換を重ねながら検討を進めております。引き続き、再整備の検討段階から運営まで、地域の皆さまが主体的に関わることができる空間や機会を創出していきます。
田根剛
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■情報発信施設概要
設置場所:代々木緑道内(西参道公衆便所東側)
渋谷区代々木3丁目28番付近
公開開始日:2024年12月6日~(※終了日未定)
開放時間:8:00~18:00 ※年末年始を除く