河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 外観、庭側から「バスガーデン」(バルコニー)を見る、夜景 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 キッチンを見る。 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 キッチン越しに収納側を見る。 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 「バスガーデン」 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所 が設計した、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」です。
二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。建築家は、一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現しました。また、状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図されました。
もうひとつの住戸は、アーキテクチャーフォトにて「名古屋みなとのアトリエ住居 」という作品名で掲載されています。
名古屋市港区に建つ築50年の集合住宅のリノベーションである。
この集合住宅は賃貸であり、オーナーからは共用部分も含め全体的・断続的な改修を依頼されている。今回は、鉄骨造4階建のうち202号室と204号室の2住戸を改修し、外廊下を屋外テラスのように内包するひとつの住居兼アトリエを計画した。202号室は以前アーキテクチャーフォトに「名古屋みなとのアトリエ住居」として掲載されている。今回はその続編にあたる。
森の中で心地よい居場所を見つけるように、状況に応じて場を獲得していくような流動的空間をつくろうと考えた。
集合住宅の改修は住戸という枠組みに束縛されるが、2つの住戸をひとつにすることで、特に水回りを自由に計画することができるようになる。202号室には最小限の水回り(ミニキッチン / シャワーブース / トイレ / 小さな洗面台)を設け、居間と寝室を広く取った。一方、204号室はほとんど全体が水回りと言えるほど最大限の水回りを計画している。
家事は、楽しい時もあれば、面倒くさい労働と感じられる時もある。忙しい時には小さな水回りで簡単に済ませ、余裕がある時には大きな水回りで、のびのびと料理をしたり、入浴したり、洗濯をしたりすることができる。また、大きな水回りには余白が生まれるため、時にはそこで仕事や読書などをすることもできる。
行為と場所が1対1で対応しておらず、1つの行為には複数の場所がある。
[例:入浴する→シャワーブースで簡単に済ませる or バスガーデンでくつろぐ]
また、1つの場所には複数の行為がある。
[例:大きなL型キッチン→料理をする and 来訪者とミーティングをする and 洗濯物をたたむ]
流動的に、状況に応じて場所を選びながら暮らす。そのような日常生活を想像した。
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河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 外観、外廊下側を見る。 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 外廊下、みなとの連結住戸 [204号室]側から、名古屋みなとのアトリエ住居 [202号室]側を見る。(ベンチは、1.2m幅を確保して設置されている) photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 キッチンから玄関側を見る。 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 キッチン photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 キッチン越しに玄関側を見る。 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 「バスガーデン」(バルコニー)側から空間全体を見る。 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 キッチンを見る。 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 キッチンを見る。 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 キッチンと椅子 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 玄関側からバルコニー(「バスガーデン」)側を見る。 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 部屋のコーナー部分を見る。 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 左:デスク、右:キッチン photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 左:デスク、右:キッチン(カーテンを閉めた状態) photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 デスク photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 デスク photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 キッチン越しに収納側を見る。 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 収納の詳細 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 収納の詳細 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 キッチン側から「バスガーデン」(バルコニー)を見る。 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 キッチン側から「バスガーデン」を見る。(カーテンを閉めた状態) photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 「バスガーデン」 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 「バスガーデン」 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 「バスガーデン」 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 「バスガーデン」 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 カーテンの詳細 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 キッチンから洗面室側を見る。 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 キッチンから洗面室側を見る。 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 キッチンと洗面室 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 洗面室 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 洗面室 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 キッチン越しに玄関を見る。 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 キッチンの詳細 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 キッチンの詳細 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 キッチンの詳細 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 キッチンの詳細 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 壁の詳細 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 床の詳細 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 外観、庭側から「バスガーデン」(バルコニー)を見る(カーテンを閉じた状態)、夜景 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 外観、庭側から「バスガーデン」(バルコニー)を見る(カーテンを開けた状態)、夜景 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 外観、庭側から「バスガーデン」(バルコニー)を見る、夜景 photo©ToLoLo studio
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 平面図(左:みなとの連結住戸 [204号室]、右:名古屋みなとのアトリエ住居 [202号室]) image©河部圭佑建築設計事務所
河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図 断面図 image©河部圭佑建築設計事務所
以下、建築家によるテキストです。
名古屋市港区に建つ築50年の集合住宅のリノベーションである。
この集合住宅は賃貸であり、オーナーからは共用部分も含め全体的・断続的な改修を依頼されている。今回は、鉄骨造4階建のうち202号室と204号室の2住戸を改修し、外廊下を屋外テラスのように内包するひとつの住居兼アトリエを計画した。202号室は以前アーキテクチャーフォトに「名古屋みなとのアトリエ住居」として掲載されている。今回はその続編にあたる。
森の中で心地よい居場所を見つけるように、状況に応じて場を獲得していくような流動的空間をつくろうと考えた。
集合住宅の改修は住戸という枠組みに束縛されるが、2つの住戸をひとつにすることで、特に水回りを自由に計画することができるようになる。202号室には最小限の水回り(ミニキッチン / シャワーブース / トイレ / 小さな洗面台)を設け、居間と寝室を広く取った。一方、204号室はほとんど全体が水回りと言えるほど最大限の水回りを計画している。
・5メートルx3メートルの大きなL型キッチンは、広々と使える上に動線がコンパクトである。透明な天板は光を透過するため明るい空間になる。収納は壁側に大きく設けた。
・バルコニーをリノベーションした風呂は、明るく広く、風が気持ち良い。植物を置くことができ、1階の庭の樹木とも連続しているため、温室のような庭のような空間になっている(バスガーデンと名付けた)。シャワーは植物の水やりにも使われる。サッシの内側を脱衣、外側を風呂にしている。室内側には入浴中に休むことができるデイベッドを設けた。(なお、この住戸のバルコニーは避難通路及び避難器具設置室に該当せずバスタブ等の設置が問題ないことを消防に確認している。また、この集合住宅は元々バルコニーに洗濯機を置く仕様となっており、バルコニーは床面積に含まれていたため、今回の改修は増築には当たらない。)
・洗面室は、自然光を透過しながら視線を遮る壁によって仕切られている。洗面台に立った時の正面左右に2つの窓があるため、より自然な光環境の中で洗顔・歯磨き・化粧などができる。洗面台は幅1mと大きく、隣の洗濯機ともスムーズに家事の連携ができる。
家事は、楽しい時もあれば、面倒くさい労働と感じられる時もある。忙しい時には小さな水回りで簡単に済ませ、余裕がある時には大きな水回りで、のびのびと料理をしたり、入浴したり、洗濯をしたりすることができる。また、大きな水回りには余白が生まれるため、時にはそこで仕事や読書などをすることもできる。
行為と場所が1対1で対応しておらず、1つの行為には複数の場所がある。
[例:入浴する→シャワーブースで簡単に済ませる or バスガーデンでくつろぐ]
また、1つの場所には複数の行為がある。
[例:大きなL型キッチン→料理をする and 来訪者とミーティングをする and 洗濯物をたたむ]
流動的に、状況に応じて場所を選びながら暮らす。そのような日常生活を想像した。
この集合住宅には断続的に改修に携わっており、ファサードデザインや共用部分、他の住戸の改修も行っている。
北側の外壁は素人でも簡単に手の届く高さを各住人が自由に塗装できる範囲に設定し、全体のまとまりをつくりながらも住人のアイデンティティが現れる外観となるように計画している。共用部分の改修として、外廊下には廊下幅1.2mを確保しながらベンチを設け、隣接する公園の緑や空を眺められる半屋外の居場所としている。
他の住戸の住人も利用するため、パブリックとプライベートの中間領域になっており、アトリエとしての外部とのつながりと住居としてのプライバシーを両立している。よりオープンな使い方を想定している204号室は玄関ドアをガラスとした。
ストック活用が注目されている中で、住戸という単位を超えた集合住宅のリノベーションは、多様化するライフスタイルを受け入れる、建築の1つの可能性であると感じている。
(河部圭佑)
■建築概要
作品名:みなとの連結住戸
所在地:愛知県名古屋市港区
主用途:住戸(改修)
設計:河部圭佑建築設計事務所 担当/河部圭佑、松井宏樹
構造:鉄骨造
階数:地上4階塔屋1階
敷地面積:274.24㎡
建築面積:127.70㎡
延床面積:546.90㎡
改修対象面積:84.89㎡
竣工:2024年1月
写真:ToLoLo studio