SHARE 下川徹 / TORU SHIMOKAWA architectsによる”s-house”
photo©Hiroshi Mizusaki
下川徹 / TORU SHIMOKAWA architectsが設計した住宅”s-house”です。Bauwelt Prize 2009 “The First House” 入賞作品です。
photo©Hiroshi Mizusaki
以下、建築家によるテキストです。
“s-house”
この家は昔、付近一帯が問屋街として栄えていた街に建つため、敷地は町家形式の細長く19坪と狭いもので、商業に適した特 徴をもつ。
そのような土地に、プライバシーとセキュリティ確保が必須である
居住空間をつくりだすため、道路に面する2面のうち長手面には開口を一切もたせず、西日 の遮断にも有効となるコンクリートの壁を立ち上げた。
そして道路に面するもう一面には開口を設け、内部の住居らしい温かみが外部にも溢れるようにし、街の活気づくりへの貢献を目指した。
またコンクリート壁に囲まれた中にモミジの木のあるヴォイドを設け、プライバシーを確保しつつも、光・風・季節が内部へ伝わるようにした。
このようにして、内部と外部に双方向のあゆみよりをもたせた建築 をつくりあげた。
Bauwelt Prize 2009 “The First House” 入賞 / ベルリン (ドイツ)
“stad”について
stadとは、主宰者下川徹が建築業界で初めて学んだ言葉である
“軽鉄(stud:65mmx45mmサイズの壁下地材)”と、Shimokawa Toru Architect Designの頭文字をに由来する造語です。
2005年に独学で設計デザイン事務所stadを立ち上げ、福岡を拠点に県内外の個人住宅・アパレルストア・美容室・飲食店等の建築設計及び空間デザイン、家具・プロダクトデザインを手掛けています。
近年は、2007年に竣工した建築処女作であるs-houseが海外のBauwelt Prize 2009(ベルリン)受賞や、Wallpaper* Architects Directory 2009(ロンドン)で世界の建築家30人の1人として招待される等、活躍の幅を広げています。
下川 徹 (シモカワ トオル)
1983年 : 福岡県久留米市生まれ。2005年 : 自身の事務所stad設立。