SHARE ARCHITECT TOKYO 2009プレビュー、TARO NASU 青木淳展”夏休みの植物群”
青木淳『夏休みの植物群』展示イメージ図
© 青木淳建築計画事務所 2009 Courtesy of TARO NASU
この夏、東京で、アートと建築にとって非常に重要なイベントであるARCHITECT TOKYO 2009が行われる。会場のひとつとなっているTARO NASUでは、青木淳の展覧会”夏休みの植物群”が行われる。この展覧会では、青木淳のイマジネーションから生まれた”植物”の立体作品が展示されるという。ここでは、青木による作品を画像とテキストによってプレビューする。
以下、青木による展覧会に関するテキストです。
<青木淳の「自由研究」夏休みの植物群>
植物群 TARO NASUという東神田の襞の奥で夏休みに起きていること
道に面した古い建物の脇を奥に進んで、扉を開けると、そのすぐ先に、まっすぐ下に向かう階段があって、それを降り切った背の高い空間が、TARO NASUのギャラリーだ。町とはつながっているけれど、町の襞の奥深くにあって、表の町とは別の世界が息づいているような感じがする。
その襞の奥は、普段、白い光の粒が均一に満ちている。しかし、時は夏休みの8月。光は消され、きっと、暗闇が支配しているはずだ。そして、それもTARO NASU の空間のもうひとつ顔なのだ、と、この空間をデザインしたぼくは思っている。
夏休み、TARO NASUという東神田の襞の奥、その暖かく湿っぽい暗闇のなかで起きていることを想像する。たとえば、植物が、人知れず、独自の進化をとげている。暗闇という水で満ちた地下プールの底で、重力が弱まって、粘菌類が、ふわふわと、肥大している。あたりを探る小さな光を獲得したツタ植物が、互いに互いを照らして出している。(青木淳)
■展覧会タイトル|夏休みの植物群
出展者|青木淳
会期| 2009年8月1日[土]-9月5日[土]
会場| TARO NASU
〒101-0031 東京都千代田区東神田1-2-11
Tel. 03-5856-5713 | Fax. 03-5856-5714
info@taronasugallery.com
http://taronasugallery.com
入場無料/火曜日-土曜日/11:00-19:00/日月祝休
● 夏期休廊:8月9日[日]-24[月]