山口貴司による、東京・千代田区の飲食店「Restaurant Gallery K」。ギャラリーの機能も備えた蕎麦店。“感性が豊かになる”様な空間を求め、芸術鑑賞と飲食を同時に行う為の“設えのバランス”を模索。間仕切りのガラスブロック積みは皇居の石垣や東京駅の煉瓦などの“組石”を引用 レジ側から客席を見る。 photo©Tatsuya Arai
山口貴司による、東京・千代田区の飲食店「Restaurant Gallery K」。ギャラリーの機能も備えた蕎麦店。“感性が豊かになる”様な空間を求め、芸術鑑賞と飲食を同時に行う為の“設えのバランス”を模索。間仕切りのガラスブロック積みは皇居の石垣や東京駅の煉瓦などの“組石”を引用 ホールからガラスブロック積みの壁で間仕切られた半個室を見る。 photo©Tatsuya Arai
山口貴司による、東京・千代田区の飲食店「Restaurant Gallery K」。ギャラリーの機能も備えた蕎麦店。“感性が豊かになる”様な空間を求め、芸術鑑賞と飲食を同時に行う為の“設えのバランス”を模索。間仕切りのガラスブロック積みは皇居の石垣や東京駅の煉瓦などの“組石”を引用 客席から半個室を見る。 photo©Tatsuya Arai
山口貴司による、東京・千代田区の飲食店「Restaurant Gallery K」。ギャラリーの機能も備えた蕎麦店。“感性が豊かになる”様な空間を求め、芸術鑑賞と飲食を同時に行う為の“設えのバランス”を模索。間仕切りのガラスブロック積みは皇居の石垣や東京駅の煉瓦などの“組石”を引用 半個室 photo©Tatsuya Arai
山口貴司 / 三日月アーキテクツ が設計した、東京・千代田区の飲食店「Restaurant Gallery K in Marunouchi」です。
ギャラリーの機能も備えた蕎麦店の計画です。建築家は、“感性が豊かになる”様な空間を求め、芸術鑑賞と飲食を同時に行う為の“設えのバランス”を模索しました。また、間仕切りのガラスブロック積みは皇居の石垣や東京駅の煉瓦などの“組石”を引用しました。店舗の場所はこちら (Google Map)。
東京駅目前に建つビルの5階に構える蕎麦屋のリニューアルである。
ビル内にギャラリースペースがあることもあり、以前に手掛けた銀座店と同様にギャラリーを兼用することが求められ、外観とホールの改装、客席の改変、半個室の新設を行った。コンパクトでありながらも広がりが感じられ、感性が豊かになるような空間を目指し、芸術鑑賞と飲食を同時に行うための設えのバランスや半個室のための間仕切りの現れ方を模索した。
ほぼ全ての壁面にアートを飾るため、外観と同様に空間の造形を整えた上で白く上塗りするとともに、飲食時の緊張感を和らげるため客席の背もたれを少し高くすることで既存レジ台と高さを揃え、新旧の家具を馴染ませた。
奥に新しく設けた半個室の間仕切りは、高さを抑えたガラスブロック積みの壁とした。
皇居の石垣や東京駅のレンガなど、丸の内の街並みに重厚な印象をもたらす「組積」を引用したものでありながら、林立するオフィスビルのように透明でもあり、緩やかな弧を描きながら高さを変化させることで空間をゆるやかに分節している。
さらにガラスブロックに施された岩肌や水面のような模様が接着部分を見えづらくするとともに、お濠の風景を想起させながら彫刻のように角度によって見え方が変わることで、アートの一部であるかのように空間に溶け込む間仕切りとなった。
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山口貴司による、東京・千代田区の飲食店「Restaurant Gallery K」。ギャラリーの機能も備えた蕎麦店。“感性が豊かになる”様な空間を求め、芸術鑑賞と飲食を同時に行う為の“設えのバランス”を模索。間仕切りのガラスブロック積みは皇居の石垣や東京駅の煉瓦などの“組石”を引用 外観、東側の共用通路より見る。 photo©Tatsuya Arai
山口貴司による、東京・千代田区の飲食店「Restaurant Gallery K」。ギャラリーの機能も備えた蕎麦店。“感性が豊かになる”様な空間を求め、芸術鑑賞と飲食を同時に行う為の“設えのバランス”を模索。間仕切りのガラスブロック積みは皇居の石垣や東京駅の煉瓦などの“組石”を引用 レジ側から客席を見る。 photo©Tatsuya Arai
山口貴司による、東京・千代田区の飲食店「Restaurant Gallery K」。ギャラリーの機能も備えた蕎麦店。“感性が豊かになる”様な空間を求め、芸術鑑賞と飲食を同時に行う為の“設えのバランス”を模索。間仕切りのガラスブロック積みは皇居の石垣や東京駅の煉瓦などの“組石”を引用 客席側から麺打室を見る。 photo©Tatsuya Arai
山口貴司による、東京・千代田区の飲食店「Restaurant Gallery K」。ギャラリーの機能も備えた蕎麦店。“感性が豊かになる”様な空間を求め、芸術鑑賞と飲食を同時に行う為の“設えのバランス”を模索。間仕切りのガラスブロック積みは皇居の石垣や東京駅の煉瓦などの“組石”を引用 客席から半個室側を見る。 photo©Tatsuya Arai
山口貴司による、東京・千代田区の飲食店「Restaurant Gallery K」。ギャラリーの機能も備えた蕎麦店。“感性が豊かになる”様な空間を求め、芸術鑑賞と飲食を同時に行う為の“設えのバランス”を模索。間仕切りのガラスブロック積みは皇居の石垣や東京駅の煉瓦などの“組石”を引用 ホールからガラスブロック積みの壁で間仕切られた半個室を見る。 photo©Tatsuya Arai
山口貴司による、東京・千代田区の飲食店「Restaurant Gallery K」。ギャラリーの機能も備えた蕎麦店。“感性が豊かになる”様な空間を求め、芸術鑑賞と飲食を同時に行う為の“設えのバランス”を模索。間仕切りのガラスブロック積みは皇居の石垣や東京駅の煉瓦などの“組石”を引用 客席から半個室を見る。 photo©Tatsuya Arai
山口貴司による、東京・千代田区の飲食店「Restaurant Gallery K」。ギャラリーの機能も備えた蕎麦店。“感性が豊かになる”様な空間を求め、芸術鑑賞と飲食を同時に行う為の“設えのバランス”を模索。間仕切りのガラスブロック積みは皇居の石垣や東京駅の煉瓦などの“組石”を引用 半個室から客席側を見る。 photo©Tatsuya Arai
山口貴司による、東京・千代田区の飲食店「Restaurant Gallery K」。ギャラリーの機能も備えた蕎麦店。“感性が豊かになる”様な空間を求め、芸術鑑賞と飲食を同時に行う為の“設えのバランス”を模索。間仕切りのガラスブロック積みは皇居の石垣や東京駅の煉瓦などの“組石”を引用 半個室 photo©Tatsuya Arai
山口貴司による、東京・千代田区の飲食店「Restaurant Gallery K」。ギャラリーの機能も備えた蕎麦店。“感性が豊かになる”様な空間を求め、芸術鑑賞と飲食を同時に行う為の“設えのバランス”を模索。間仕切りのガラスブロック積みは皇居の石垣や東京駅の煉瓦などの“組石”を引用 半個室 photo©Tatsuya Arai
山口貴司による、東京・千代田区の飲食店「Restaurant Gallery K」。ギャラリーの機能も備えた蕎麦店。“感性が豊かになる”様な空間を求め、芸術鑑賞と飲食を同時に行う為の“設えのバランス”を模索。間仕切りのガラスブロック積みは皇居の石垣や東京駅の煉瓦などの“組石”を引用 半個室、ガラスブロックの腰壁と家具 photo©Tatsuya Arai
山口貴司による、東京・千代田区の飲食店「Restaurant Gallery K」。ギャラリーの機能も備えた蕎麦店。“感性が豊かになる”様な空間を求め、芸術鑑賞と飲食を同時に行う為の“設えのバランス”を模索。間仕切りのガラスブロック積みは皇居の石垣や東京駅の煉瓦などの“組石”を引用 半個室、ガラスブロックの腰壁の詳細 photo©Tatsuya Arai
山口貴司による、東京・千代田区の飲食店「Restaurant Gallery K」。ギャラリーの機能も備えた蕎麦店。“感性が豊かになる”様な空間を求め、芸術鑑賞と飲食を同時に行う為の“設えのバランス”を模索。間仕切りのガラスブロック積みは皇居の石垣や東京駅の煉瓦などの“組石”を引用 客席からレジ側を見る。 photo©Tatsuya Arai
山口貴司による、東京・千代田区の飲食店「Restaurant Gallery K」。ギャラリーの機能も備えた蕎麦店。“感性が豊かになる”様な空間を求め、芸術鑑賞と飲食を同時に行う為の“設えのバランス”を模索。間仕切りのガラスブロック積みは皇居の石垣や東京駅の煉瓦などの“組石”を引用 平面図 image©三日月アーキテクツ
以下、建築家によるテキストです。
彫刻のような間仕切りのあるギャラリーレストラン
東京駅目前に建つビルの5階に構える蕎麦屋のリニューアルである。
ビル内にギャラリースペースがあることもあり、以前に手掛けた銀座店と同様にギャラリーを兼用することが求められ、外観とホールの改装、客席の改変、半個室の新設を行った。コンパクトでありながらも広がりが感じられ、感性が豊かになるような空間を目指し、芸術鑑賞と飲食を同時に行うための設えのバランスや半個室のための間仕切りの現れ方を模索した。
外観
一目で店舗のコンセプトが伝わるよう、職人の蕎麦打ちが見られるショーウィンドウや木の看板と横並びでアートを展示するためのショーケースを新設し、それらが鮮やかに浮かび上がるよう、周囲の造形を整えた上で白く上塗りした。
ホール
ほぼ全ての壁面にアートを飾るため、外観と同様に空間の造形を整えた上で白く上塗りするとともに、飲食時の緊張感を和らげるため客席の背もたれを少し高くすることで既存レジ台と高さを揃え、新旧の家具を馴染ませた。
半個室
奥に新しく設けた半個室の間仕切りは、高さを抑えたガラスブロック積みの壁とした。
皇居の石垣や東京駅のレンガなど、丸の内の街並みに重厚な印象をもたらす「組積」を引用したものでありながら、林立するオフィスビルのように透明でもあり、緩やかな弧を描きながら高さを変化させることで空間をゆるやかに分節している。
さらにガラスブロックに施された岩肌や水面のような模様が接着部分を見えづらくするとともに、お濠の風景を想起させながら彫刻のように角度によって見え方が変わることで、アートの一部であるかのように空間に溶け込む間仕切りとなった。
■建築概要
題名:Restaurant Gallery K in Marunouchi
店名:小松庵総本家 丸の内オアゾ店
所在地:東京都千代田区丸の内1-6-4 丸の内オアゾ 5階
主用途:蕎麦屋/画廊
設計:三日月アーキテクツ 担当/山口貴司
施工:株式会社テイスト
延床面積:71㎡
竣工:2025年2月
写真:Tatsuya Arai