SHARE 佐々木勝敏/佐々木勝敏建築設計事務所による愛知の住宅「OSHIKAMO」
photo©矢野紀行
佐々木勝敏/佐々木勝敏建築設計事務所が設計した愛知の住宅「OSHIKAMO」です。
以下、建築家によるテキストです。
□諸条件
「敷地」は住宅地にあり東側に母屋がある以外は近隣の住宅に囲まれている。
「要望」は家族が集まって暮らすこと(孤立しないこと)/空間の広がり/自然光で明るいことなど。
□プロット
「家族が集まる場所」を敷地中央に配置。(fig01)
「プライベートスペース」を敷地端部に配置し、それらをワンヴォリュームで緩やかに繋ぐ。(fig02)
居室間の距離と湾曲した空間によりプライバシーの確保が図られる。(fig03)
各居室は中央を介してぼんやりつながる。(fig04)
□ぼんやり
「ぼんやりつながること」がON/OFF以外の居室の関係としてこの住宅のコンセプトになっている。ピントの合っていない写真のように。
□見えないワンルーム
全体が見えるワンルームは視覚的に空間を把握することが可能である。
逆に全体が見えないワンルームは意識によって空間を展開することが可能である。
□あいまいなこと
直線で分けられた空間は合理的な関係を伴っている。
曲線でつながれた空間は曖昧な関係を伴っている。
□つながり方
居室単体の「作られ方」より居室の「つながり方」に興味がある。
湾曲、交錯、回折していく「空気」に興味がある。
■建築概要
作品名:OSHIKAMO
設計者:佐々木勝敏建築設計事務所
構造設計:正木構造研究所
施工者:(株)井上工務店
地域(都道府県):愛知県
完成年(西暦):2011年
建蔽率(%):43.91%
容積率(%):53.17%
敷地面積:191.71m2平米
建築面積:84.18平米
延床面積:101.94平米
構造:木造
規模:地上2階
写真家:矢野紀行