SHARE 佐々木勝敏 / 佐々木勝敏建築設計事務所による愛知県豊田市の住宅「unou」
佐々木勝敏 / 佐々木勝敏建築設計事務所が設計した愛知県豊田市の住宅「unou」です。
以下、建築家によるテキストです。
unou
□コンセプト
■敷地
敷地周囲は南北側に住宅が立ち並び、東西側は比較的良好な視界が得られる場所である。
■拡がる内部
視界の広がりが得られる東側は縦長の開口、西側には横長の開口を設け、その2つの開口(枠)をつなげることで内部空間を構成している。
それによって西側に向けて「徐々に高さを絞りながら水平方向に開いていく空間」と東側に向けて「徐々に平面を絞りながら鉛直方向に開いていく空間」が一つの内部空間内で展開することになった。
各方向に対して水平・垂直に空間が拡がっていくワンルームである。
■ワンルーム
住宅は基本的にワンルームであるべきという考えがある。
しかし全体が見渡せる単調なワンルームは、空気のあり方や暮らしの選択肢が少ないように感じることが多い。
そこでワンルームでありながら見えずに繋がるワンルームを今までも作ってきた。
今回は東西の良好な風景をつなぎながら、そのワンルームに奥行きと密度を与えるべく「空気の境界」を設けることを提案した。
■空気の境界
具体的には通常壁面に設けられた開口や建具の枠として補助的に機能している木枠を用いる。
私たちは、木枠そのものが空間の境域を規定する役割を果たすことが可能だと考え、ここで用いている。
木枠があることでその前後の空間は繋がりながらも別の場所として区画される。
程良い包容力をもった各空間として構成されている。
■建築概要
作品名:unou
所在地:愛知県豊田市
敷地面積: 466.49m2
建築面積: 74.52m2
延床面積: 83.48m2
構造:木造
外部仕上げ:ウエスタンレッドシダー+キシラデコール
内部仕上げ:ジョリパッド吹きつけ
設計期間:2010年12月~2011年12月
施工期間:2012年1月~2012年7月
設計:佐々木勝敏建築設計事務所
構造:寺戸巽海構造計画工房
施工:有限会社 豊中建設
撮影:佐々木勝敏建築設計事務所