SHARE ツバメアーキテクツによる「三田の美容室 UNP(A)S」
ツバメアーキテクツが設計した「三田の美容室 UNP(A)S」です。
腰壁の高さのヴォリュームを床から連続的にモルタルで左官し、基礎のように立ち上げる。ヴォリュームは緩やかに領域を分けながらも、視線の抜ける開放的な店舗を作り出す。そこに様々な向きで家具や鏡、壁をしつらえていく事で、人の活動を定着させる治具としての役割をもたせた。
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以下、建築家によるテキストです。
三田の美容室の設計。
腰壁の高さのヴォリュームを床から連続的にモルタルで左官し、基礎のように立ち上げる。ヴォリュームは緩やかに領域を分けながらも、視線の抜ける開放的な店舗を作り出す。そこに様々な向きで家具や鏡、壁をしつらえていく事で、人の活動を定着させる治具としての役割をもたせた。
この設計では、平面の大きさが要求された店舗の仕様に対して小さかった事もあり、強い平面形式での設計が窮屈なように感じた。そこで鏡と人が向かいあう、棚と人が向かいあう、お客さんと店員が対面するなど、小さな人とモノのセッティングが美容室での様々な活動を成立させると捉え、その集合として店舗空間が作り出せるのではないかと考えた。動線などの機能的な側面やセッティング同士の関係性を加味しながら、個々の活動を既存の平面にレイアウトしていくように設計を進めた。明快な平面形式はもたないが、モルタルという素材が全体を秩序立て、それぞれの活動が緩やかに連続する内部空間が結果として生まれている。
統一した素材の取扱いによって様々な活動を統合し、全体を構成していく事で、機能や室のゾーニングによる計画とは異なる、よりおおらかな空間がつくれるのではないかと考えた。
■建築概要
店名:UNP(A)S アンプス 三田店
クライアント : 有限会社グローバルヒューマン
設計:株式会社ツバメアーキテクツ
施工:株式会社TANK