SHARE 古谷俊一 / 古谷デザイン建築設計事務所が設計した東京クラシック内、森のクラブハウスと馬主クラブ棟
all photos©絹巻豐
古谷俊一 / 古谷デザイン建築設計事務所が設計した東京クラシック内、森のクラブハウスと馬主クラブ棟です。
国際都市でありながら成熟度にかけるとされているオフタイムの過ごし方をあらため、これまでのゴルフ場にはない真のカントリークラブライフを実現しようというオーナーの思いを頼りにこの2つの建築は設計された。
20年前、当該敷地はゴルフ場開発のため必要となるスギやシラカシの植林場として活用された歴史があった。当時の開発は頓挫し、約3~4mグリッドにより植え込まれた樹木は20年間かけて日を遮るほど成長している状況があった。
乗馬クラブと畑を核とした森のクラブハウスを作る構想を受け、里道を挟み西側の杉の植林帯には厩舎及び馬場を、東のシラカシの植林帯にはクラブハウスを、植林のグリッドに沿い程よい距離感で向かい合うランドスケープデザインが決まった。
※以下の写真はクリックで拡大します
以下、建築家によるテキストです。
豊かな文化のあるべき姿を復興し、次世代へ志をつなぎ、
国際社会に貢献できる人材を育成するためのクラブを創設する。
(東京クラシックHPより抜粋)
国際都市でありながら成熟度にかけるとされているオフタイムの過ごし方をあらため、これまでのゴルフ場にはない真のカントリークラブライフを実現しようというオーナーの思いを頼りにこの2つの建築は設計された。
20年前、当該敷地はゴルフ場開発のため必要となるスギやシラカシの植林場として活用された歴史があった。当時の開発は頓挫し、約3~4mグリッドにより植え込まれた樹木は20年間かけて日を遮るほど成長している状況があった。
乗馬クラブと畑を核とした森のクラブハウスを作る構想を受け、里道を挟み西側の杉の植林帯には厩舎及び馬場を、東のシラカシの植林帯にはクラブハウスを、植林のグリッドに沿い程よい距離感で向かい合うランドスケープデザインが決まった。
馬の過ごしやすさを第一に厩舎は東南向き、旧来のヨーロッパ式厩舎(半屋外の厩舎形式)を採択。3m*3.6mの馬房を20室配置し、6mの2×4材梁で屋根を持ち出し雨に濡れないトラクターヤードを実現させた。750mmピッチの梁の先端をカーブさせ、馬の体から立ち上る熱を梁間を抜ける風が吹き払う構造としている。屋根に植え込まれた芝生は断熱及びゴルフ場との風景の連続を意図している。
森のクラブハウスでは物販、託児、調理、工作、休憩という諸機能を内包する森の中に浮かぶ透明な箱を作りたかった。
周囲のシラカシの植林グリッド及び樹径に倣い、建築は4mグリッド300mm角コンクリート柱(CH3450) により構成され、h2400の木製コアが各コーナーの機能を決定づける。
シンプルな鉄骨階段を登り躯体フレームに囲まれたテラスから眺める樹冠に囲まれたクラブの全体感、梯子をかけて登った厩舎の芝屋根上の爽快感の獲得は、東京クラシックの標榜するカントリークラブライフの実現の一助になれたのではないかと自負している。
■建築概要
■建築概要
森のクラブハウス
所在地:千葉県千葉市若葉区和泉町
用途:物販店舗
階数:地上2階
構造:RC造
敷地面積:9261.33㎡
建築面積:333.55㎡
延床面積:352.00㎡
設計監理:古谷デザイン建築設計事務所
古谷俊一 秋真人
構造設計:株式会社KAP 萩生田秀之 高尾健士
施工:株式会社松村組
造園:株式会社クレアテラネットワーク
造作家具:株式会社コバモク
FFE:古谷デザイン建築設計事務所 宮脇久恵
設計期間:2015年5月~2016年6月
施工期間:2016年6月~2016年12月
写真:絹巻豐
馬主クラブ棟
所在地:千葉県千葉市若葉区和泉町
用途:乗馬クラブ
階数:地上1階
構造:木造、一部S造
敷地面積:16116.65㎡
建築面積:466.73㎡
延床面積:385.90㎡
設計監理:古谷デザイン建築設計事務所
古谷俊一 豊島香代子
構造設計:株式会社KAP 萩生田秀之 高尾健士
施工:株式会社根本建設株式会社
造園:株式会社クレアテラネットワーク
FFE:古谷デザイン建築設計事務所 宮脇久恵
設計期間:2015年5月~2016年4月
施工期間:2016年5月~2016年10月
写真:絹巻豐