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神戸市主催の既存の半地下広場「三宮プラッツ」の改修プロポで、畑友洋が委託事業候補者に選定されていて、その提案書がPDFで公開されています
神戸市主催の既存の半地下広場「三宮プラッツ」の改修プロポで、畑友洋が委託事業候補者に選定されています。こちらのページでは改修のコンセプトや審査講評も掲載されています。
二次審査に残っていたのは、藤村龍至率いるアール・エフ・エー、SUPPOSE DESIGN OFFICE、坂東幸輔、タトアーキテクツなど9組でした。
こちらのブログに既存建物の様子の写真が掲載されており比較するとコンペ案への理解が深まると思われます。
◆提案内容◆
■活動を映し出すシンボルとなる屋根の提案
・三宮プラッツでの活動そのものがシンボルとなるよう、活動を映し出す下面を鏡面仕上げした屋根の設置
・屋根にゲートとしてのサイン機能を持たせ、街と港を結ぶことで都心の回遊性をサポート
・屋根は多面体形状とし、音を多様に拡散させる音響反射板として機能
・夜間イベント時には、照明により広場と階段を有効に照らすことで、万華鏡のように輝く夜間の新しい景観を創出
■その他の提案
・階段の一部をベンチとして配置しデッキ仕上げ
・エレベータ塔と給気塔の上部の緑化 など
◆講 評◆
都心のにぎわい・憩いの空間としての活用を目指している三宮プラッツにおいて、立地特性(ビル群の狭あいな場所)を考慮したランドマーク機能、にぎわい性(日常および非日常)を考慮したイベント機能の2つの機能の両立が求められました。決して広くはない場所であることから、ややもすると矛盾しかねない2つの機能の両立について、上手く解決しているアイディアか否かが、維持管理などの他の評価項目とともに、審査の大きなポイントとなりました。
委託事業候補者の提案は、サンクン広場をシンプルに仕上げ、様々なイベント活用形態が可能な空間としつつ、その活動風景を天井面に映し出す屋根を都心の新しいランドマークとする「三宮プラッツでの活動そのものがまちのシンボル」というユニークな発想が、2つの機能の両立という点からも評価されました。また、評価項目全般において一定レベル以上の評価があり、このうち企画力・実現性において比較的高い評価でした。加えて、維持管理の面でも高評価であったことが、本提案を選定した要因となりました。
ただし、今後の設計段階において、エレベーター塔のデザイン性の向上、屋根のメンテナンス方法についても、さらなる検討を期待いたします。
最後に、本プロポーザルでは、通常と夜間のイメージを示すパース、実現性評価のための概算工事費の算出など、提案資料の作成に時間と労力を要する内容であったにもかかわらず、多くの方々よりご提案をいただきました。本プロポーザルにご参加いただき、ご提案をいただいた全てのご提案者の方々に、心より敬意を表したいと思います。