SHARE トラフによる、東京・渋谷の既存ビルをまるごとリノベした美容室「boy Tokyo」の写真
トラフのウェブサイトに、東京・渋谷の既存ビルをまるごとリノベした美容室「boy Tokyo」の写真が掲載されています
トラフのウェブサイトに、東京・渋谷の既存ビルをまるごとリノベした美容室「boy Tokyo」の写真が20枚、掲載されています。店舗の場所はこちらです。
ヘアサロンを手がける「boy」の新店舗、「boy Tokyo」の内装計画。原宿の閑静なエリアに飲食店として設計された、屋上と吹き抜けを持つ2階建てのビルの、1、2階をヘアサロン、中2階をエステルームとして改装する。何度も改装が繰り返された内部空間を、建築自体の特徴を引き出すようにスケルトンにし、boy設立以来の35年間で集められた家具や照明、ステンドグラスなどのboyのコレクション品を取り込んで、記憶をつなげていくような計画とした。
1階には、レセプションカウンター、クローク、ワークカウンターなど、様々な機能の什器が求められたため、それらを一体にした大きな家具で、施術エリアと待合スペースをゆるやかに分けている。既存のコンクリート床は磨いてエポキシ樹脂でコーティングした。ダムウェータ―を撤去した開口には内部に照明器具を仕込み、照明ボックスとして生まれ変わらせる。2階では、映画上映会やレクチャー、ワークショップなどが予定されており、それらのイベントの際に床を広く使えるよう、壁や柱に取り付けた什器以外は、全て可動式の什器で構成した。床は既存のパターン貼りフローリングに磨きと染色を施して仕上げ、中2階の床は、5.3mの天井高さを活かして、天井から吊り下げる構造で増床を行い、エステルームの個室をつくった。2層分の高さの大きな窓には、既存の黒いサッシュに合わせて、黒いリボンで縁取ったカーテンを製作し、外光を柔らかく取り込む。それら既存躯体へ慎重に手を加え、ヘアサロンとしての機能を備えた空間に、boyのコレクション品が彩りを与えている。
boyのカット技術「HAZUSHI(ハズシ)」にならい、完成させすぎない、クリエイティヴで変化を予感させるような空間を目指した。