「UNION Los Angels」の国内初の路面店「UNION TOKYO」の内装デザイン。1989年ニューヨーク・マンハッタンのSOHO地区で生まれたUNIONは、創設当時から世界各国からユニークなストリートアイテムを集め、そののち現在の拠点であるLAに店舗をオープンさせてからも、世界のストリートシーンを牽引しつづけて来た老舗リテーラーである。計画では現オーナーを務めるCHRIS GIBBSのアイデアも融合させながら、彼らの洗練されたストリートファッション/カルチャーの世界感を表現・体感出来る空間にしたいと考えた。区画は二面ガラス張りの角地で、鉄骨造の構造体と一部に打設されたコンクリートが特徴的な場所であった。そこで、既存の空間がもつ力強さや無骨さを最大限活かしたプラン、フロアレベルの設定、そして既存を意識した什器計画や素材の選定を行った。また、巨大なスピーカーやスクリーン、アートピースに加え、一面は西海岸のカルチャーを表現したとされる図柄の手刷りシルクスクリーンのクロス材など、UNIONならではのアイテムをふんだんに取り込んでいる。空間自体は躯体を生かしニュートラルに表現しながら、彼らが大切にする「ミックス感」を許容する、この場所にしか生まれ得ないストアを目指した。