下田仁+下田恭子 / 下田設計が設計した、群馬・伊勢崎市の自邸「川のほとりに立つ白い塔の家」です。
設計者の自邸であり、夫婦二人(ともに建築家)のための住宅です。
敷地は区画整理の進む静かな住宅地であり、西側には一級河川である広瀬川が流れます。昔からこの地に住んでる人たちもいますが、新しく移り住んで来た若い家族世代が多く、川の傍であること以外にはとりわけ特色のないまちなみです。
設計にあたり考えたことは、建築(建築家、建築物)にとどまらず、自分たちが今まで影響を受けてきた人物や書物、または単純に好きなもの、それらを設計に取り入れた、自分たちだからこそ住める文字通りの「個人住宅」としたいということ。それと共に周囲の豊かな自然環境を享受し、またその返礼もできるような建築としたいということでした。
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以下、建築家によるテキストです。
設計者の自邸であり、夫婦二人(ともに建築家)のための住宅です。
敷地は区画整理の進む静かな住宅地であり、西側には一級河川である広瀬川が流れます。昔からこの地に住んでる人たちもいますが、新しく移り住んで来た若い家族世代が多く、川の傍であること以外にはとりわけ特色のないまちなみです。
設計にあたり考えたことは、建築(建築家、建築物)にとどまらず、自分たちが今まで影響を受けてきた人物や書物、または単純に好きなもの、それらを設計に取り入れた、自分たちだからこそ住める文字通りの「個人住宅」としたいということ。それと共に周囲の豊かな自然環境を享受し、またその返礼もできるような建築としたいということでした。
ビルディングタイプとしては「塔」です。それは高いところから景色を眺めるのが好きで、そんなところに住みたという個人的な思いもあったからなのですが、建築面積を抑え、敷地に十分な余白を残すことにより、隣地との距離を十分保ち、近隣に対して配慮しつつ、将来周囲が変化してもその環境が敷地内で担保されることを考えた結果です。周囲の建物より頭1つとびぬけているので、それらの屋根を越して視界が広がっていき、豊かな眺望を得られます。高い建物がアイ・ストップとなり、「川のほとりに立つ白い塔の家」としてささやかながらこの地の特徴となれればうれしいです。
自分たちが住むための「個人住宅」として設計はしましたが、まち、川とのかかわり方や、敷地内に余白を残した建て方など、将来住人が変わっても普遍的な自然環境との関りを持ち、「そこにあるべき建築」としての本質を維持した、持続可能な住宅となっています。
■建築概要
川のほとりに立つ白い塔の家
所在地:群馬県伊勢崎市
主要用途:一戸建ての住宅
家族構成:夫婦+ウサギ1匹
設計
下田仁+下田恭子/下田設計
構造:tmsd萬田隆構造設計事務所
施工
小島建設:担当/桑島省二
構造・構法
主体構造・構法:木造在来工法 一部鉄骨補強
基礎:べた基礎
規模
階数:地上3階
軒高:8,590mm 最高の高さ 11,485mm
敷地面積:295.37㎡
建築面積:41.40㎡(建蔽率14.02% 許容60%)
延床面積:86.10㎡(容積率29.15% 許容200%)
1階 26.49㎡ 2階 33.12㎡ 3階 23.18㎡ 塔屋 3.31㎡
工程
設計期間:2016年8月~2017年2月
工事期間:2017年3月~2017年8月