SHARE noizによる、東京の住宅「HOUSE IN TODOROKI」
noizが設計した、東京の住宅「HOUSE IN TODOROKI」です。
東京都内の住宅地に計画された、夫婦と子供2人のための住宅。
このプロジェクトではUnreal engineによるリアルタイムレンダリングを設計段階で取り入れ、素材検討やクライアント打合せに活用した。またコンピューター上の空間を次元を落とした現実空間の写像として見るのではなく、現実に再現すべきものとして見ることで、従来とは異なる設計アプローチを試みている。
テクスチャマッピングされた厚みがないコンピューター上の表現は、角で素材が切り替わるディテール、クリアランスゼロで交わる端部処理によって追及され、結果として物質性が消失した浮遊感のある空間を作り出すことを可能にしている。バーチャルな表現を徹底することで、対比的に何気ない生活の風景や自然の移り変わりが浮かび上がる家にしたいと考えた。
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文章中に紹介されているUnreal engineによるリアルタイムレンダリングの様子が分かる動画。
以下、建築家によるテキストです。
東京都内の住宅地に計画された、夫婦と子供2人のための住宅。積み木のように組まれたボリュームを斜線制限の最大限の大きさの家形で切り取り、その残余としてのボックスとすき間によって構成される家である。素材や仕上げの異なる寝室や水回りのボックスを積み木状に重ね、その残りの部分をリビング・ワークスペース・屋根裏部屋が吹抜けでつながるパブリックスペースとしている。リビングは寝室に開けられた窓から見れば外側になるが、掃き出し窓越しにつながる屋外デッキに対しては内側となるというように、空間の相対的な関係性が常に変化することによって、生活空間に面積以上の奥行きが感じられるようにしている。このプロジェクトではUnreal engineによるリアルタイムレンダリングを設計段階で取り入れ、素材検討やクライアント打合せに活用した。またコンピューター上の空間を次元を落とした現実空間の写像として見るのではなく、現実に再現すべきものとして見ることで、従来とは異なる設計アプローチを試みている。テクスチャマッピングされた厚みがないコンピューター上の表現は、角で素材が切り替わるディテール、クリアランスゼロで交わる端部処理によって追及され、結果として物質性が消失した浮遊感のある空間を作り出すことを可能にしている。バーチャルな表現を徹底することで、対比的に何気ない生活の風景や自然の移り変わりが浮かび上がる家にしたいと考えた。
■建築概要
主要用途:個人住宅
構造:木造 地上2階
敷地面積:161.47㎡
建築面積:67.08㎡
延床面積:122.54㎡
施工床面積:145.33㎡
設計:酒井康介、豊田啓介、蔡佳萱、ミン・キョンソク
構造:坪井宏嗣構造設計事務所
施工:桃山建設株式会社
竣工年:2018年12月
写真:高木康広
家具協力:Vitra