藤原・室 建築設計事務所が設計した、広島の住宅「東広島の家」です。
敷地は、長年売れ残った土地が点在する、計画された住宅街の一角。
一定のプライバシーは保ちながらも、
建物や敷地周囲とのつながり感をつくる方法はないのだろうか。
計画的な緑地帯を土地に絡ませることで、境界線を融けこむようにできないか。
そういったイメージを出発点として計画をはじめました。
塀をつくるのでなく、建物と敷地の間に並木道のような場所的な境界とすることで、
周囲に対して寛容さを醸し出せないかと考えました。
そこで、上部が通路になったリング状の築山を設け、プライバシーを保ちつつ、
内外をゆるやかに繋げて区切っていきました。
そして、築山の内部に建物を配置。
築山が住まいを2カ所で貫き、建物と外部とを繋ぎます。
以下の写真はクリックで拡大します
以下、建築家によるテキストです。
ご夫婦とお子様2人のお住まいです。
敷地は、長年売れ残った土地が点在する、計画された住宅街の一角。
一定のプライバシーは保ちながらも、
建物や敷地周囲とのつながり感をつくる方法はないのだろうか。
計画的な緑地帯を土地に絡ませることで、境界線を融けこむようにできないか。
そういったイメージを出発点として計画をはじめました。
塀をつくるのでなく、建物と敷地の間に並木道のような場所的な境界とすることで、
周囲に対して寛容さを醸し出せないかと考えました。
そこで、上部が通路になったリング状の築山を設け、プライバシーを保ちつつ、
内外をゆるやかに繋げて区切っていきました。
そして、築山の内部に建物を配置。
築山が住まいを2カ所で貫き、建物と外部とを繋ぎます。
住まいへのアプローチは、築山の上の通路を伝って建物の入口へ。
建物中央のダイニングを中心として①リビング②子供室③キッチン④水回り+寝室の4棟を配置。
建物を分離して配置することで、各々のスペースが外部と繋がりあい、
築山の内部との間にそれぞれの外部空間をつくり出します。
それぞれの庭に将来植栽を植えていき、
多様な景色が住まいの内部から展開できると考えています。
築山と敷地境界の間のスペースも植栽を植えることで内外の景観を変化させたり、
外部に開いたスペースとして活用していければと考えています。
■建築概要
建築名:東広島の家
設計事務所:藤原・室 建築設計事務所
主幹設計士:藤原慎太郎・室喜夫
場所:広島県東広島市
竣工年:2017
用途(家族構成):専用住宅(夫婦)
敷地面積:488.02㎡(147.63坪)
建築面積:86.89㎡(26.28坪)
延床面積:91.25㎡(27.60坪)
階数:2
構造:木造
写真クレジット:平桂弥(studioREM)