SHARE 鈴木了二+吉村昭範による、香川の「物質試行59 官舎プロジェクト」
鈴木了二+吉村昭範が設計した、香川の「物質試行59 官舎プロジェクト」です。また、鈴木了二と中尾寛が参加する2019年10月24日開催のイベント情報も末尾に掲載します。
「少し離れれば山の麓の田圃のあぜ道や水路が広がる町の一角にあり、隣には由緒ある日本家屋の母屋がある。外形は低く抑えた平家の切妻型とし、屋根の勾配は隣家の日本家屋の勾配と合わせることにより、屋根の稜線が背後の山のスカイラインに連なることを考えた。
以下の写真はクリックで拡大します
以下、建築家によるテキストです。
「少し離れれば山の麓の田圃のあぜ道や水路が広がる町の一角にあり、隣には由緒ある日本家屋の母屋がある。外形は低く抑えた平家の切妻型とし、屋根の勾配は隣家の日本家屋の勾配と合わせることにより、屋根の稜線が背後の山のスカイラインに連なることを考えた。
「官舎」であるために、住まい手の要望に合わせてプランを考えると同時に、それに止まらず、今後、生活や用途の変更にも対応できる必要があった。そのため、将来的に仕上げを変えたり家具を増やしたりできる装置のような骨格としてとらえ、反復する柱の単位グリッドを用い、骨組は、上部の屋根部分と長押下の軸組部分、さらに床版とをそれぞれ切り離して計画した。
「官舎」には、平家にもかかわらず、スカイラインから地表面までに多くの断層がある。それらは即物的に切り離され、それぞれの窓と隙間が複層的に機能することで、逆説的に、「官舎」は、環境としての「外部」と、生活としての「内部」とが、広く細かな階調で結びついている。
■建築概要
所在地:香川県
敷地面積:215.40㎡
延床面積:89.12㎡
主体構造:木造
設計監理:鈴木了二+吉村昭範
/鈴木了二建築計画事務所+D.I.G architects
構造設計:犬飼基史
/佐々木睦朗構造計画研究所
施工:清水建設
竣工:2019年03月
イベント情報はこちら
以下の写真はクリックで拡大します
■2019年10月24日開催の「鈴木了二氏×中尾寛氏対談・短編映画作品上映」について
開催場所:五反田・東京デザインセンター