SHARE 長坂常 / スキーマ建築計画による、韓国・ソウル旧市街の店舗「ブルーボトルコーヒー三清カフェ」
長坂常 / スキーマ建築計画が設計した、韓国・ソウル旧市街の店舗「ブルーボトルコーヒー三清カフェ」です。
ソウルの旧市街、皇居の脇にある現代美術館前にこの場所は位置し、HANOKという韓国の伝統的住居が多く建ち並ぶ地域である。
その中の一棟の平屋のHANOKに並んで三階建の商業ビルが建つ。その4つのフロアを使ったカフェの計画である。そこで、それぞれの場所のコンテクストを利用し個性あるフロア展開を計画した。
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以下、建築家によるテキストです。
ソウルの旧市街、皇居の脇にある現代美術館前にこの場所は位置し、HANOKという韓国の伝統的住居が多く建ち並ぶ地域である。
その中の一棟の平屋のHANOKに並んで三階建の商業ビルが建つ。その4つのフロアを使ったカフェの計画である。そこで、それぞれの場所のコンテクストを利用し個性あるフロア展開を計画した。そこで、本館1階を外構から階段状につながる空間を太目地文化の韓国からしたら真逆の目地なしで外構の床から、階段、室内の床、そして壁に至るまでシームレスに作ることによって内外の繋がりを作り、少し距離と段差のある道路までの隔たりをできるだ
け感じさせないように計画した。そして、室内の各所でそのレンガの塊は隆起しディスプレイ台とななったり、オーダーを受けるレジカウンターになる。
2階に上がるとちょうどHANOKの屋根が見える高さに来ることからそのダイナミックな屋根を鑑賞できるようにHANOK群側に大きな開口を作り、その反対側にカフェカウンターを設置し、エスプレッソからドリップなどメインのドリンクバーとして利用されるように計画した。そのため、席としても短時間滞留型のシッティングスペースを想定し、様々な大きさの円柱コルクを設置した。
次に3階まで上がるとちょうど皇居とその後ろの山が一望できる位置に来る。その眺望を生かし、その風景に向かって座るバーカウンターを設置し、その余ったところにラウンジチェアを設置し、2種類のゆったりとした時間を想定した。
そして、本館横のHANOKは中庭を真ん中に配したコの字状の造りとなっていて、そのコの字のところにLiving,Dining,Kitchenをコンセプトに家具を置き家具を介して場を作り各々個別に接客する今までのBLUE BOTTLE COFFEEにはないスペシャルなサービスを提供をすることにした。そして、ここのHANOKへのアプローチも特別で、HANOKが群がる東側からのアプローチでもともと知っていなければたどり着けないところに入口があります。
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■建築概要
題名:ブルーボトルコーヒー三清カフェ
設計:長坂 常/スキーマ建築計画
担当:松下有為
家具担当:上野黄
所在地:76 Bukchon-ro 5-gil Samcheong-dong Jongno-gu, Seoul 03053
主用途:カフェ
施工:DESIGN E-YEON
協力:
BAR & KITCHEN(厨房計画)
WHITELIGHT.Ltd(音響計画)
PADOSIKMUL(植栽計画)
階数:地上3階地下1階、地上1階
敷地面積:512.40m²
建築面積:136.28m²
延床面積:360.44m²
メイン棟延床面積:329.49m²
メイン棟1F:105.33m²
メイン棟2F:102.38m²
メイン棟3F:65.83m²
メイン棟B1F:55.95m²
韓屋延床面積:30.95m²
韓屋1F:30.95m²
構造:S+RC混構造、木造
引渡日:2019年6月24日
OPEN:2019年7月5日
写真:Kyungsub Shin