SHARE 北澤伸浩建築設計事務所による、既存建売住宅の為の「リビングルームの棚」
北澤伸浩建築設計事務所が設計した、既存建売住宅の為の「リビングルームの棚」です。
戸建住宅のリビングのための棚である。
建物はいわゆる建売住宅で、普段自分たちが考えている住宅よりも圧倒的に開口部が少ない構成に驚かされた。さらに、隣地との関係からなのかアイレベルにはあまり開口がなく、吹抜になったリビングのハイサイドライトから、室内に大きく光を取り込む作りになっていた。真っ白な内装からは、少ない光を最大限に活かすような意図を感じさせられた。リビングの壁一面に、好きな本などを収納する棚がほしいという要望を頂いた。現状、趣味・仕事の部屋が別にあるが、お子さんがまだ小さいこともあり、なかなかそちらを有効に使うことができず、リビングで過ごす時間がほとんどだということだった。
普通に棚を設置していくと、この住宅で一番明るいスペースが窮屈になってしまう。
それを避けるため、まず背板をなくし、棚板の間隔も大きくすることにした。それによって、ものを棚に置いたときも、それぞれのマスの中で白い壁を大きく残すことができる。さらに、上にいくに従って棚の奥行をセットバックさせることで、高さ方向の圧迫感をなくし、同時にハイサイドライトからの光が棚の間に満たされ、室内を明るく広がりのあるまま維持できるように考えた。
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以下、建築家によるテキストです。
リビングルームの棚
戸建住宅のリビングのための棚である。
建物はいわゆる建売住宅で、普段自分たちが考えている住宅よりも圧倒的に開口部が少ない構成に驚かされた。さらに、隣地との関係からなのかアイレベルにはあまり開口がなく、吹抜になったリビングのハイサイドライトから、室内に大きく光を取り込む作りになっていた。真っ白な内装からは、少ない光を最大限に活かすような意図を感じさせられた。
リビングの壁一面に、好きな本などを収納する棚がほしいという要望を頂いた。現状、趣味・仕事の部屋が別にあるが、お子さんがまだ小さいこともあり、なかなかそちらを有効に使うことができず、リビングで過ごす時間がほとんどだということだった。
普通に棚を設置していくと、この住宅で一番明るいスペースが窮屈になってしまう。
それを避けるため、まず背板をなくし、棚板の間隔も大きくすることにした。それによって、ものを棚に置いたときも、それぞれのマスの中で白い壁を大きく残すことができる。
さらに、上にいくに従って棚の奥行をセットバックさせることで、高さ方向の圧迫感をなくし、同時にハイサイドライトからの光が棚の間に満たされ、室内を明るく広がりのあるまま維持できるように考えた。
下のほうは子供のおもちゃや置物、大きな荷物を置き、上に行くに従って書籍や小物、絵画などが置けるようにして、大人と子供が届く範囲をそれぞれ分け、雑多なものが同時にありながらも高さによってゆるやかにゾーニングされ、空間全体がある程度のバランスで整理できるようにした。
このリビングルームを中心として、家族で好きな本や小物に囲まれた気持ち良い生活を送ってもらえたらと思っている。
■建築概要
設計:北澤伸浩建築設計事務所 担当/北澤伸浩
施工:21世紀工務店 担当/古岡優典, 伊澤祐一
大工:やまひろ 担当/梶原廣竜
塗装:樋口建装 担当/樋口潤一
設計期間:2019年12月~2020年2月
施工期間:2020年7月
竣工年月:2020年7月
種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) |
---|---|---|
内装・造作家具 | 造作家具 | 素材:ラジアータパイン集成材 表面仕上:オスモカラー塗布 |
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