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2021.3.16Tue
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篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」
photo©長谷川健太

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事務所篠崎弘之長谷川健太栃木宇都宮図面あり建材(内装・床)建材(外装・床)建材(内装・壁)建材(外装・壁)建材(内装・造作家具)Q&Architectureマスケン篠崎弘之建築設計事務所
篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」 photo©長谷川健太
篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」 photo©長谷川健太
篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」 photo©長谷川健太
篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」 photo©長谷川健太

篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所が設計した、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」です。施主で施工を手掛けたマスケンのサイトはこちら。

栃木県宇都宮市にある建設会社の新社屋である。
設計施工というまちづくりにダイレクトに影響できる職能を体現し、地域に貢献できる場である事が求められていた。私たちは、そもそも公共建築とは何かという事から考え直した。

図書館や博物館のように機能自体が公共性をもつ場所と違い、事務所は本来プライベードな場である。それでも、日々の通勤通学で目にしたり、その町らしい風景の一端を担っていたり、「景観としての公共性」を帯びている。街中にある倉庫や工場、住宅等の閉じた建築も、その建築がある事で場所性を認識したり、その存在を通して何かを考えさせるものは、例え中に入れずとも、公共的であると言えるのではないか。

建築家によるテキストより

建築や家具、設備などの区別を一旦無くして分解し、それらを事務所にとって必要な「道具立て」として捉え直した。それらを、雁行する大屋根の下のワンルームに分散させることで、視線が見えがくれしながら、図書館のような大きな大空間や、住宅のような溜まり、家具や機能の組み合わせ等、様々なスケールと用途の場所をつくりながら全体を構成した。
そこから垣間見える近隣の庭木、信号や看板といった地域の要素も、事務所を構築する等価な道具として、身近な存在として再認識できるような空間を目指した。

建築家によるテキストより

676㎡の中規模建築であるが、木造一戸建ての住宅を10個集めたような、自社施工しやすい木造軸組構造を基本とした構造計画である。

ここでは、本棚のような家具的な設えの部分を耐力壁として使い、反対にプレーンな壁は、柱と梁の仕口に15mmのクリアランスを設け鉛直荷重を負担しない雑壁とし、日射や視線の制御、アンビエント照明の反射壁といった機能的な役割に徹している。

意匠と構造の記号性を反転させ、家具と建築が溶け合う柔らかい状況をつくろうとした。

建築家によるテキストより

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篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」 photo©長谷川健太
篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」 photo©長谷川健太
篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」 photo©長谷川健太
篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」 photo©長谷川健太

景観としての公共性
栃木県宇都宮市にある建設会社の新社屋である。
設計施工というまちづくりにダイレクトに影響できる職能を体現し、地域に貢献できる場である事が求められていた。私たちは、そもそも公共建築とは何かという事から考え直した。

図書館や博物館のように機能自体が公共性をもつ場所と違い、事務所は本来プライベードな場である。それでも、日々の通勤通学で目にしたり、その町らしい風景の一端を担っていたり、「景観としての公共性」を帯びている。街中にある倉庫や工場、住宅等の閉じた建築も、その建築がある事で場所性を認識したり、その存在を通して何かを考えさせるものは、例え中に入れずとも、公共的であると言えるのではないか。

全ての建築がもっているその公共性を「多様なスケール」「多方向の透明性」によってより強く顕在化させる事で、地域の人にとっても価値ある場所にすることを試みた。

地域には、開かれた建築だけでなく立ち入れない建築も必要である。だがそうした建築こそ、景観という小さな公共性をいかに大事に扱えるかが、豊かなまちづくりへの大きな一歩だと考えた。

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篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」 image©篠崎弘之建築設計事務所
篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」 image©篠崎弘之建築設計事務所

一棟性と群棟性を併せ持つ配置
敷地は幹線道路沿いの角地にあり、東側に県総合スポーツ公園玄関口、西側に住宅地という好立地だったが、既存レジャーホテルの廃墟と塀が長年その風景とスケールを分断していた。

まずはそれらを解体して東西の見通しを確保し、最高高さ6mの透明度の高い木造平屋新社屋を角地先端にコンパクトに配置した。
敷地境界は高低差のみで領域性を処理し、駐車場も建物裏にする事でロードサイド特有の風景を回避し、活動が前面に現れるよう計画した。建物四周には大窓と緑地帯を設け、公園並木との連続や、住宅地の庭木の写り込みをつくり、周辺一体で価値を高めるよう修景した。

また、三角敷地に対して建築を雁行させる事で、見る角度によって大きな一棟にも、小さな住宅の群棟にも見える効果をつくり、地域の異なる風景スケールを柔らかく結ぶバッファー建築としても計画した。

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篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」 photo©長谷川健太
篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」 photo©長谷川健太
篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」 photo©長谷川健太
篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」 photo©長谷川健太
篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」 photo©長谷川健太

道具の集合体としての建築
建築や家具、設備などの区別を一旦無くして分解し、それらを事務所にとって必要な「道具立て」として捉え直した。それらを、雁行する大屋根の下のワンルームに分散させることで、視線が見えがくれしながら、図書館のような大きな大空間や、住宅のような溜まり、家具や機能の組み合わせ等、様々なスケールと用途の場所をつくりながら全体を構成した。
そこから垣間見える近隣の庭木、信号や看板といった地域の要素も、事務所を構築する等価な道具として、身近な存在として再認識できるような空間を目指した。

棚や壁や風景が隣り合う場所を暫定的に事務空間としたり、地元建材職人のワークショップや将来的な拡張スペースに使うなど、流動的に居場所を見つけながら過ごす場となっている。
5091.5mmの天井高さによって、下はギャラリーとして機能し、上は青空や地域の風景要素が断片的に見えるなど、断面的にも風景を切り替え、自分達がまちづくりの一旦を担っているという、プライドも育める空間を目指した。

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篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」 photo©長谷川健太
篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」 photo©長谷川健太
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篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」 photo©長谷川健太

住宅的な構造を集めた都市的な全体
676㎡の中規模建築であるが、木造一戸建ての住宅を10個集めたような、自社施工しやすい木造軸組構造を基本とした構造計画である。

ここでは、本棚のような家具的な設えの部分を耐力壁として使い、反対にプレーンな壁は、柱と梁の仕口に15mmのクリアランスを設け鉛直荷重を負担しない雑壁とし、日射や視線の制御、アンビエント照明の反射壁といった機能的な役割に徹している。

意匠と構造の記号性を反転させ、家具と建築が溶け合う柔らかい状況をつくろうとした。

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篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」 photo©長谷川健太
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躯体のような家具
テーブル周囲はアンビエント照明で柔らかく照らし、テーブル上は模型製作や作図作業もできるよう、手術台のように明るく卓上に視線が集中するような大型照明を造作した。その大きさはまた、外から見ても人が集まるサインのように機能してくれることを意図した。

また造作テーブルには建築躯体に使われる105角材を使い、少量の部材で大スパンを飛ばしながら、家づくりの相談に来た来客者にも建築躯体のスケールを身近に触れてもらう機会をつくろうとした。

建築を家具的に感じたり、家具を建築的に感じたり、スケール感や機能の認識を揺さぶることで、一つの道具でありながら様々な意味や用途を獲得できるのではないかと考えた。

■建築概要

クライアント:建設会社
場所:栃木県宇都宮市
敷地面積:3,904.85㎡
延床面積:676.50㎡
完成時期:2020.05
構造規模:木造2階建
構造設計:中原英隆|Q&Architecture
施工会社:株式会社マスケン(自社施工) 
撮影:長谷川健太|OFP
担当:篠崎弘之 , 増田裕樹

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
外装・床床

デッキ材 コーラルリーフ(IOC)

外装・壁壁

リサイクルボードSOLID typeF(KMEW)
トレスタテボードSTT-100(東レ)

外装・屋根軒天

ケイカル板VP塗装(流通品)

内装・床床

デッキ材 コーラルリーフ(IOC)

内装・壁壁

リサイクルボードSOLID typeF(KMEW)
トレスタテボードSTT-100(東レ)

内装・造作家具キッチン

全面モールテックス仕上(BEAL)

※企業様による建材情報についてのご意見や「PR」のご相談はこちらから
※この情報は弊サイトや設計者が建材の性能等を保証するものではありません


Client:construction company
Location:Utsunomiya city, Tochigi
Site area:3,904.85sqm
Built area:676.50sqm
Completion date:2020.05
Structure:timber structure, 2 story
Structure engineer:Hidetaka Nakahara|Q&Architecture
Contractor:MASUKEN Inc.
Photographer:Kenta Hasegawa|OFP
Staff:Hiroyuki Shinozaki , Hiroki Masuda

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    2021年のプリツカー賞をラカトン&ヴァッサルが受賞。主要作品の写真等を紹介
    photo courtesy of Laurent Chalet

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    architecture|feature
    ラカトン&ヴァッサルプリツカー賞
    2021年のプリツカー賞をラカトン&ヴァッサルが受賞。主要作品の写真等を紹介Anne Lacaton and Jean-Philippe Vassal photo courtesy of Laurent Chalet
    2021年のプリツカー賞をラカトン&ヴァッサルが受賞。主要作品の写真等を紹介Latapie House photo courtesy of Philippe Ruault
    2021年のプリツカー賞をラカトン&ヴァッサルが受賞。主要作品の写真等を紹介Site for Contemporary Creation, Phase 2, Palais de Tokyo photo courtesy of Philippe Ruault
    2021年のプリツカー賞をラカトン&ヴァッサルが受賞。主要作品の写真等を紹介FRAC Nord-Pas de Calais photo courtesy of Philippe Ruault

    2021年のプリツカー賞を、フランスの建築家ラカトン&ヴァッサルが受賞しています。ラカトン&ヴァッサルは、アンヌ・ラカトンとジャン・フィリップ・バッサルによる設計事務所で1987年にパリで設立されました。過去の受賞者のリストはこちらのページで閲覧することができます。

    以下にリリーステキストの翻訳と主要作品を掲載します

    イリノイ州シカゴ(2021年3月16日) – アンヌ・ラカトン氏とジャン・フィリップ・バッサル氏(フランス)が、2021年プリツカー建築賞の受賞者に選ばれたと、建築界の最高栄誉として国際的に知られる同賞を主催するハイアット財団のトム・プリツカー会長が発表しました。

    「良い建築とは、開かれているものです。生活に開かれていて、誰もが自由に行動できるようになっていて、誰もが必要なことをできるようになっています。」とラカトンは言います。「誇示したり、堂々としたものではなく、親しみやすく、便利で美しいものでなければならず、その中で行われる生活を静かに支える能力がなければなりません。」

    ラカトン&ヴァッサルは、個人住宅、社会住宅、文化施設、学術施設、公共空間、都市開発などの設計を通じて、既存の構造物への敬意をもって持続可能性を再検討し、把握することでプロジェクトを構想しています。彼らは、寛大さと使用の自由というレンズを通して人間の生活を豊かにすることを優先することで、社会的にも生態学的にも経済的にも個人に利益をもたらし、都市の進化を助けることができるのです。

    「彼らは、モダニズムの遺産を更新する建築的アプローチを定義しただけでなく、建築という職業そのものの定義を調整して提案しています。多くの人々の生活を向上させるというモダニズムの希望と夢は、現代の気候的、生態的な緊急事態や、特に都市住宅の領域における社会的な緊急事態に対応する彼らの作品を通して、再び活性化されています。彼らは、空間と素材に対する強力な感覚によって、信念のように強い形の、倫理のように透明感のある建築を創り出しています」と、2021年のプリツカー賞審査委員会の文章に記されています。

    ラカトン&ヴァッサルは、ウィンターガーデンやバルコニーによって、居住者がエネルギーを節約し、四季折々の自然に触れることができるようにすることで、生活空間を飛躍的に、かつ安価に拡大しています。「ラタピーハウス(1993年、フランス・フロワラック)」は、温室技術を応用した最初の作品で、ウィンターガーデンを設置することで、低予算でより大きな住宅を実現しました。東向きの開閉式透明ポリカーボネートパネルを住宅の裏側に設置することで、自然光が住宅全体を照らし、リビングルームからキッチンまで、室内の共同スペースを拡大し、空調管理も容易にしています。

    「今年は、これまで以上に、私たちが人類全体の一部であることを実感しました。健康上の理由であれ、政治上の理由であれ、社会上の理由であれ、集団意識を高めることが必要です。相互に連結しているシステムと同様に、環境に公平であること、人類に公平であることは、次の世代に公平であることなのです。」とプリツカー建築賞審査委員長のアレハンドロ・アラヴェナ氏はコメントします。「ラカトン&ヴァッサルは、繊細さの中に先鋭さがあり、繊細さの中に大胆さがあり、建築環境への敬意とストレートなアプローチのバランスをとっています」

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    ラカトン&ヴァッサルプリツカー賞
    2021.03.16 Tue 23:02
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    藤森照信・妹島和世・藤本壮介・平田晃久・石上純也・藤原徹平・会田誠・草間彌生によるパヴィリオンが都内8か所に設置される「パビリオン・トウキョウ 2021」の各者の計画案をプレビュー

    SHARE 藤森照信・妹島和世・藤本壮介・平田晃久・石上純也・藤原徹平・会田誠・草間彌生によるパヴィリオンが都内8か所に設置される「パビリオン・トウキョウ 2021」の各者の計画案をプレビュー

    日程
    2021年7月1日(木)
    –
    9月5日(日)
    architecture|art|culture|exhibition|feature
    インスタレーションパヴィリオン東京会田誠藤本壮介草間彌生妹島和世平田晃久藤森照信藤原徹平石上純也
    藤森照信・妹島和世・藤本壮介・平田晃久・石上純也・藤原徹平・会田誠・草間彌生によるパヴィリオンが都内8か所に設置される「パビリオン・トウキョウ 2021」の各者の計画案をプレビュー水のパビリオン(仮) 設計:妹島和世 〈本プロジェクト案〉
    藤森照信・妹島和世・藤本壮介・平田晃久・石上純也・藤原徹平・会田誠・草間彌生によるパヴィリオンが都内8か所に設置される「パビリオン・トウキョウ 2021」の各者の計画案をプレビューGlobal Bowl(仮)設計:平田晃久 〈本プロジェクト案〉
    藤森照信・妹島和世・藤本壮介・平田晃久・石上純也・藤原徹平・会田誠・草間彌生によるパヴィリオンが都内8か所に設置される「パビリオン・トウキョウ 2021」の各者の計画案をプレビュー焼杉(仮)設計:石上純也 〈本プロジェクト案〉

    藤森照信・妹島和世・藤本壮介・平田晃久・石上純也・藤原徹平・会田誠・草間彌生によるパヴィリオンが都内8か所に設置される「パビリオン・トウキョウ 2021」の各者の計画案をプレビューします。このイベントは2021年7月1日~9月5日の期間行われます。プロジェクトの公式サイトはこちら。

    パビリオン・トウキョウ2021とは

    東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京、パビリオン・トウキョウ2021実行委員会は、「Tokyo Tokyo FESTIVALスペシャル13」の1つとして、「パビリオン・トウキョウ2021」を実施します。
    「パビリオン・トウキョウ2021」は、世界にまだ知られていない日本文化の魅力を世界に伝えるためのプロジェクトです。近年、世界各地で活躍し注目を集めている日本人の建築家6名とアーティスト2名に、それぞれ独自のパビリオンを設計してもらい、新国立競技場を中心とするエリアに設置し、未来の建築やアートとして紹介します。制作される8つのパビリオンには、それぞれの建築家、アーティストたちの東京の未来への願いが込められ、観客は地図を片手に宝さがしのように、あるいは散歩のかたわらパビリオンを巡ることができます。参加クリエイターは藤森照信、妹島和世、藤本壮介、石上純也、平田晃久、藤原徹平、会田誠の7名に加え、草間彌生の参加が決定しました。
    「パビリオン・トウキョウ2021」は2021年7月1日(木)から9月5日(日)の間に開催され、会期中は都内各所でパビリオンの見学が可能となります。今後、制作過程などを公開しながら、本企画を通して東京の都市としての魅力を広く発信していく予定です。

    リリーステキストより

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    インスタレーションパヴィリオン東京会田誠藤本壮介草間彌生妹島和世平田晃久藤森照信藤原徹平石上純也
    2021.03.16 Tue 11:59
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    それぞれのプロジェクトでは、「場所の魅力」を探し出し、企画やコンセプトに反映させ提案をしていきます。
    また、弊社では、建築やインテリアデザインのみではなく、家具や備品に至るまでデザインをし、多くの専門家とも協働しながら一つの空間を作り上げていきます。
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