今津康夫 / ninkipen!が設計した、長野・大町市の、本州で最も透明度の高い湖の畔に建つ別荘「湖荘」。施主が求める“都会の喧騒から解放された簡素な小屋”を、湖にひれ伏すような非対称な屋根によって、初めからあったような佇まいでつくろうとした建築です。
本州で一番透明度の高い湖の畔、胡桃の高木に抱かれた別荘の計画である。
湖面までわずか1m、湧き水で満たされた水盤の遠く向こうには北アルプスの稜線が重なる。
クライアントが求めたのは慌ただしい都会の喧騒から解放された簡素な小屋。
屋根は湖にひれ伏すように非対称とし、初めからそこにあったような佇まいを目指した。
間口は2間。土間はトンネル状に山と湖を繋ぎ、夏は濡れた水着のまま語らい、冬は汚れたブーツのまま薪ストーブで暖を取る。
生命力溢れるカラマツ貼りの居間は愚直に湖と向かい合い、移ろい行くさざなみをぼんやりと眺めることも、一歩濡縁に踏み出して湖へ飛び込むこともできる。
窓には、白みゆく朝靄の中で目覚めるように、暮れてからは家族の親密な時間を過ごせるように障子を嵌め、限られた広さの中に友人を招きたいと望んだロフトの窓際には、文机を設けてよりパーソナルな場所とした。
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以下、建築家によるテキストです。
本州で一番透明度の高い湖の畔、胡桃の高木に抱かれた別荘の計画である。
湖面までわずか1m、湧き水で満たされた水盤の遠く向こうには北アルプスの稜線が重なる。
クライアントが求めたのは慌ただしい都会の喧騒から解放された簡素な小屋。
屋根は湖にひれ伏すように非対称とし、初めからそこにあったような佇まいを目指した。
間口は2間。土間はトンネル状に山と湖を繋ぎ、夏は濡れた水着のまま語らい、冬は汚れたブーツのまま薪ストーブで暖を取る。
生命力溢れるカラマツ貼りの居間は愚直に湖と向かい合い、移ろい行くさざなみをぼんやりと眺めることも、一歩濡縁に踏み出して湖へ飛び込むこともできる。
窓には、白みゆく朝靄の中で目覚めるように、暮れてからは家族の親密な時間を過ごせるように障子を嵌め、限られた広さの中に友人を招きたいと望んだロフトの窓際には、文机を設けてよりパーソナルな場所とした。
冬の積雪は1mをゆうに超える。
全てが白で満たされ鎮まりかった風景の中、さらに小さくなった小屋の灯りを訪ねるのが待ち遠しい。
■建築概要
作品名:湖荘
意匠設計:今津康夫 Yasuo Imazu / ninkipen!
ディレクション・施工:リノベる
構造設計:海野敬亮 Keisuke Unno / 海野構造計画研究所
照明設計:NEW LIGHT POTTERY
用途:住宅
場所:長野県大町市
竣工:2021年7月
延床面積:53.00m2
撮影:河田弘樹 Hiroki Kawata
建材情報種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) | 外装・壁 | 外壁 | 杉羽目板 ウッドロングエコ塗
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外装・屋根 | 屋根 | ガルバリウム鋼板横葺
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内装・床 | 床 | カラ松フローリング
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内装・壁 | 内壁 | 漆喰・ラワンベニア
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内装・天井 | 天井 | 構造用合板・Jパネル現し
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