深江康之建築設計事務所による、愛知・安城市の「安城の家」。70代夫婦の終の棲家として計画、家族の為の部屋の集合でなく“個”に焦点をあて個室とその延長となる空間を二組つくり積層、吹抜を介し気配を繋ぐ事で適度な距離感の“添う”感覚も生み出す photo©母倉知樹/母倉写真事務所
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深江康之建築設計事務所による、愛知・安城市の「安城の家」。70代夫婦の終の棲家として計画、家族の為の部屋の集合でなく“個”に焦点をあて個室とその延長となる空間を二組つくり積層、吹抜を介し気配を繋ぐ事で適度な距離感の“添う”感覚も生み出す photo©母倉知樹/母倉写真事務所
深江康之建築設計事務所 が設計した、愛知・安城市の「安城の家」です。
70代夫婦の終の棲家として計画、家族の為の部屋の集合でなく“個”に焦点をあて個室とその延長となる空間を二組つくり積層、吹抜を介し気配を繋ぐ事で適度な距離感の“添う”感覚も生み出しました。
この地で永く生活を送る、子育てを終えた70代を迎える夫婦の終の棲家。
明治用水の豊かな水に恵まれた農業先進都市の歴史があり、南に流れる矢作川と豊かな田園風景に周囲を巡る安城市桜井地区。
豊田市や碧南市の工業都市と隣接し、工業とリンクする住宅団地や人口増による駅前商業の発展により都市化が進んできた。進むまちづくりの中で、駅前再開発に係る道路拡張のため、整形区画された換地へ移転せざる得なくなった。換地先は、今までの状況であった不整形な住宅密地と狭路が多く残る環境から、南面に面した至極当然な空間と形状が整理された敷地となった。
家族のための部屋を集めるのではなく個人のための部屋を拡張するため、共有空間のリビングダイニングを無くし、「個室」と身体感覚という領域を拡大した「個室の延長」を配置する。
個のために、「個室」と「個室の延長」の1組をつくる。個と個には、1棟内に2組配置が必要となる。また夫婦というカテゴリーのため、最低限お互いを確認しあえる空間でなければならない。
「個室の延長」を上下に積層させ、吹き抜けを通リ介することで気配をつなげた。道路沿いのファサードを大きく占める開口部からの採光と日射熱もまた、気配をつなぐための機会とし、積極的に取り込んだ。
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深江康之建築設計事務所による、愛知・安城市の「安城の家」。70代夫婦の終の棲家として計画、家族の為の部屋の集合でなく“個”に焦点をあて個室とその延長となる空間を二組つくり積層、吹抜を介し気配を繋ぐ事で適度な距離感の“添う”感覚も生み出す photo©母倉知樹/母倉写真事務所
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深江康之建築設計事務所による、愛知・安城市の「安城の家」。70代夫婦の終の棲家として計画、家族の為の部屋の集合でなく“個”に焦点をあて個室とその延長となる空間を二組つくり積層、吹抜を介し気配を繋ぐ事で適度な距離感の“添う”感覚も生み出す photo©母倉知樹/母倉写真事務所
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以下、建築家によるテキストです。
背景
明治用水の豊かな水に恵まれた農業先進都市の歴史があり、南に流れる矢作川と豊かな田園風景に周囲を巡る安城市桜井地区。
豊田市や碧南市の工業都市と隣接し、工業とリンクする住宅団地や人口増による駅前商業の発展により都市化が進んできた。進むまちづくりの中で、駅前再開発に係る道路拡張のため、整形区画された換地へ移転せざる得なくなった。換地先は、今までの状況であった不整形な住宅密地と狭路が多く残る環境から、南面に面した至極当然な空間と形状が整理された敷地となった。
この地で永く生活を送る、子育てを終えた70代を迎える夫婦の終の棲家。
主旨
「個室」と「個室の延長」をつくる。
年月によるライフスタイルの変化がある。例えばよく耳にする、寝室のベッドのサイズがダブルサイズからシングルサイズ2床へ、そして夫婦の寝室別室の生活。睡眠をきっかけとしたパーソナルエリアの領域を拡大していくことにより生まれた変化と考えれば、自分自身の身体感覚の延長とも言える。小さな寝室での小さな変化を、1棟の箱の中で自分の身体感覚の延長としてとらえられる住宅を考えた。
計画
家族のための部屋を集めるのではなく個人のための部屋を拡張するため、共有空間のリビングダイニングを無くし、「個室」と身体感覚という領域を拡大した「個室の延長」を配置する。
個のために、「個室」と「個室の延長」の1組をつくる。個と個には、1棟内に2組配置が必要となる。また夫婦というカテゴリーのため、最低限お互いを確認しあえる空間でなければならない。
「個室の延長」を上下に積層させ、吹き抜けを通リ介することで気配をつなげた。道路沿いのファサードを大きく占める開口部からの採光と日射熱もまた、気配をつなぐための機会とし、積極的に取り込んだ。構造計画に必要な耐震壁は「個室」と「個室の延長」の領域外に配置できるように、生活の場に必要な収納や水回り(キッチン、トイレ、浴室、洗面室)に含ませて配置した。
また限られたコストのため、工事種別を減らし、均一な仕上げと空間の構成を心がけた。構造材も105角の柱材と流通材が使用可能な梁サイズで納まる階高とスパンで計画している。
展望
個の領域を守り、拡大し、それを包括する箱。個と個(夫婦)のカタチからはじめるこの箱での暮らし方は、「交わる」から気配を感じうる「添う」空間を目指した。また、これから個のカタチの暮らしに成り行く時の「添う」とは、採光や、雨風の音、まちの生活音、気候の肌ざわり、いつかの個の気配、社会との少しの距離(道路境界からの余白空間)がある暮らしと考える。
重い荷物も運び終えた世代だから暮らせる空間を、個から子の世代の「個と個」に手渡せる建築とする事が必要ではないかと考えている。
■建築概要
作品名:安城の家
所在地:愛知県安城市
種別:新築工事
用途:専用住宅
構造:木造
階数:地上2階
設計:株式会社深江康之建築設計事務所
構造:海野構造研究所
施工:箱屋
敷地面積:149.34㎡
建築面積:58.54㎡
延床面積:105.73㎡
設計期間:2018年1月~2019年5月
施工期間:2019年6月~2020年2月
竣工年月:2020年2月
撮影:母倉知樹 / 母倉写真事務所