神本純 / kitokitoが設計した、広島・福山市の住宅「東深津の家」です。
周辺の建物からの視線を気にしない暮らしとの要望に、閉じつつも解放感のある状態を目指して中庭を多数の窓で囲む構成を考案、内部では高い天井等で閉鎖性を感じさせない伸びやかな空間をつくる事が意図されました。
この住居は賑やかな大通りから少し離れた、静かでのんびりとした住宅街の一角にある。
しかしアパートに囲まれており年月を重ねると共にアパートの住人も入れ替わっていく。そんな未来の隣人達との距離感を考えた住宅である。
外に向けては閉鎖的な建物になるが、それを感じない空間構成としたいと考え、天井高を上げ、間に収納や飾り棚となる垂直壁をつくった。そこでは緑が育ったり、あまり使わなくなった子供たちのおもちゃが置かれていくなど、住みこなされる中でそこもまた大きく育っていく場所となる。
天井高をあげたリビングには、面いっぱいのレースカーテンをしつらえ、コントロールでは生み出せない風と空間の関係性を視覚的に表した。ふとした瞬間、風に揺れるその景色に心が動かされるような家になってほしいと感じている。
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以下、建築家によるテキストです。
この住居は賑やかな大通りから少し離れた、静かでのんびりとした住宅街の一角にある。
しかしアパートに囲まれており年月を重ねると共にアパートの住人も入れ替わっていく。そんな未来の隣人達との距離感を考えた住宅である。
アパートや住宅からの視線を気にせず暮らしたいとのリクエストであったので、閉ざした中での解放感を目指し、窓で庭を包む内包的な場所をつくった。
外に向けては閉鎖的な建物になるが、それを感じない空間構成としたいと考え、天井高を上げ、間に収納や飾り棚となる垂直壁をつくった。そこでは緑が育ったり、あまり使わなくなった子供たちのおもちゃが置かれていくなど、住みこなされる中でそこもまた大きく育っていく場所となる。
天井高をあげたリビングには、面いっぱいのレースカーテンをしつらえ、コントロールでは生み出せない風と空間の関係性を視覚的に表した。ふとした瞬間、風に揺れるその景色に心が動かされるような家になってほしいと感じている。
■建築概要
東深津の家
所在地:広島県福山市
主要用途:専用住宅
構造:木造
設計:神本純 / kitokito
構造設計:島村鐵二 / シマムラ建築工房
特殊金物:千年
植栽:高岡征洋
敷地面積:240.35m2
建築面積:106.50m2
延床面積:100.45m2
竣工年月:2021年10月
撮影:足袋井竜也(足袋井写真事務所)