馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる photo©山岸剛
馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる photo©山岸剛
馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる photo©山岸剛
馬場兼伸 / B2Aarchitects が設計した、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」です。
ハンディキャップのある人達が活動する施設です。建築家は、大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計しました。そして、社会との連続性を感じられる空間をつくる事も意図されました。
東京郊外の古いオフィスビルの一画に設えた生活介護事業所。
ハンディキャップのある比較的若い方が創作活動やちょっとした作業をして昼間の時間を過ごす場所で、入浴や排泄、食事などの介護を行って家族をサポートする役割も担います。
こうした活動の運営と許認可上必要な機能として、相談室、事務室、トイレ、給湯室の各室を設けて、残りのスペースをエントランスホール、リビングとして計画しました。スタッフがいつでも利用者の様子を感じられるように、各室(相談室以外)を区画する壁は天井まで上げず2mほどの高さとし、床から自立する作りとしています。
一般的にこうしたテナントビル内の造作工事では、こういった間仕切り壁を軽量鉄骨に石膏ボードという安価な不燃板を張って下地とし、表面をビニルクロスなどで仕上げて作りますが、ここではその石膏ボードをガラスのように建具枠に入れ、下地ではなく主役として扱いました。枠材も通常家具や建具の下地として使用されるランバーコアという材料です。
建材には由来があり社会活動の一端の現れであることから、「もの」として存在しているだけではなく、そこには「こと」が内包されています。両者を対象とすることで、大きさや時間の概念に新しい広がりを生み出すことができるのではないかと考えています。
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馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる photo©山岸剛
馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる photo©山岸剛
馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる photo©山岸剛
馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる
馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる photo©山岸剛
馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる photo©山岸剛
馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる photo©山岸剛
馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる photo©山岸剛
馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる photo©山岸剛
馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる photo©山岸剛
馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる photo©山岸剛
馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる photo©山岸剛
馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる photo©山岸剛
馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる photo©山岸剛
馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる photo©山岸剛
馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる photo©山岸剛
馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる photo©山岸剛
馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる photo©山岸剛
馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる image©B2Aarchitects
以下、建築家によるテキストです。
東京郊外の古いオフィスビルの一画に設えた生活介護事業所。
ハンディキャップのある比較的若い方が創作活動やちょっとした作業をして昼間の時間を過ごす場所で、入浴や排泄、食事などの介護を行って家族をサポートする役割も担います。
こうした活動の運営と許認可上必要な機能として、相談室、事務室、トイレ、給湯室の各室を設けて、残りのスペースをエントランスホール、リビングとして計画しました。スタッフがいつでも利用者の様子を感じられるように、各室(相談室以外)を区画する壁は天井まで上げず2mほどの高さとし、床から自立する作りとしています。
一般的にこうしたテナントビル内の造作工事では、こういった間仕切り壁を軽量鉄骨に石膏ボードという安価な不燃板を張って下地とし、表面をビニルクロスなどで仕上げて作りますが、ここではその石膏ボードをガラスのように建具枠に入れ、下地ではなく主役として扱いました。枠材も通常家具や建具の下地として使用されるランバーコアという材料です。
石膏ボードの表面に貼られている原紙にはボードの性能を識別するため様々な色がありますが、再生紙で仕上げとして表面に現れることを想定していないためか、どれも少し燻んだトーンで不思議な落ち着きと統一感があります。ランバーコアはブロック状の小片材を集成し薄い合板でサンドイッチしたもので、板の端部にはその集合が断面として現れて、少しづつ違う木色が作る淡い線が感覚をミクロなスケールに誘います。
このように建材には由来があり社会活動の一端の現れであることから、「もの」として存在しているだけではなく、そこには「こと」が内包されています。両者を対象とすることで、大きさや時間の概念に新しい広がりを生み出すことができるのではないかと考えています。
ビルの元々の内装にはほとんど手をつけていないのですが、新旧の境界がほどよく曖昧で、馴染みつつギャップもある状態が生まれていて居心地の良いインテリアになりました。これは外の世界や大きな出来事とどこかで連続している、ということを身体が感じているということなのかもしれません。
■建築概要
所在地:東京都立川市
用途:生活介護事業所
建築:馬場兼伸、徳竹美月
施工:ニュウファニチャーワークス
発注元:特定非営利活動法人たんとの会
構造:鉄筋コンクリート造
規模:地上3階建(改修部分3階)
延床面積:163.14㎡(改修部分)
設計施工期間:2018年10月~2019年5月
撮影:山岸剛