田中圭+藤沢和哉 / hut建築事務所が設計した、長野市の住宅「上野の家」です。
郊外の往来のある道に面した敷地に計画されました。建築家は、南側の採光と私生活の保護を求め、生活の拠点となる居間を“半層持ち上げる”構成を考案しました。そして、街に対して“おおらかに開いた関係性”を作り出されました。
長野市の中心部から少し外れた郊外に計画された、夫婦と子供2人が暮らす郊外型住宅である。
敷地は南側と西側に接道する角地。南側には2mを越える擁壁の上に隣家が建ち、西側は田畑が広がっている。
また、小学校に近い立地であることから、前面道路には通学する児童の笑い声が響く。50坪の典型的な郊外型の敷地に対して南からの日射取得への懸念とプライバシー確保の両面を、生活の拠点である居間を半層持ち上げる操作を加えることで解決することを試みた。
1階に水回りとファミリークローゼットなどの収納をまとめ、半層上に居間とキッチンを、もう半層上に子供の部屋と寝室を配置したスキップフロアとし、廊下スペースを省略したコンパクトなプランとなっている。
2階は間仕切壁をなるべく設けず、大きな屋根が全体をやわらかく包む空間構成とした。ワンルームのような空間の中で視線の抜けや空間の奥行を家具と開口部により生み出している。
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以下、建築家によるテキストです。
長野市の中心部から少し外れた郊外に計画された、夫婦と子供2人が暮らす郊外型住宅である。
敷地は南側と西側に接道する角地。南側には2mを越える擁壁の上に隣家が建ち、西側は田畑が広がっている。
また、小学校に近い立地であることから、前面道路には通学する児童の笑い声が響く。50坪の典型的な郊外型の敷地に対して南からの日射取得への懸念とプライバシー確保の両面を、生活の拠点である居間を半層持ち上げる操作を加えることで解決することを試みた。
1階に水回りとファミリークローゼットなどの収納をまとめ、半層上に居間とキッチンを、もう半層上に子供の部屋と寝室を配置したスキップフロアとし、廊下スペースを省略したコンパクトなプランとなっている。
2階は間仕切壁をなるべく設けず、大きな屋根が全体をやわらかく包む空間構成とした。ワンルームのような空間の中で視線の抜けや空間の奥行を家具と開口部により生み出している。子供たちの声は居間まで届き、スタディスペースには夕飯の美味しい匂いが漂ってくる。階層でゆるやかに分けられた空間が、家族にとって心地よい距離感をつくりだしている。
郊外の住宅地では南面接道した敷地において、塀やカーテンで閉じた印象が多い。居間を半層上げプライバシーを確保することで、街に対して閉じるのではなく、おおらかに開いた関係性を作り出した。また、居間のレベルでデッキを持ち出し外階段が設けられていることから、居間から庭へもアクセスでき、遊び盛りの子供たちが外の環境で楽しめる。
■建築概要
題名:上野の家
所在地:長野県長野市
設計:株式会社hut建築事務所
担当:田中圭
主用途:専用住宅
構造:木造2階建
施工:日々此建築株式会社
敷地面積:164.16㎡
建築面積:80.76㎡
延床面積:109.08㎡
竣工:2021年2月
写真:藤沢和哉
建材情報種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) | 外装・床 | 外部床 | コンクリート打放 金鏝仕上
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外装・壁 | 外装・壁 | スーパー白洲そとん壁W(高千穂シラス)
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外装・屋根 | 屋根 | GL鋼板 t0.4 一文字葺
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内装・床 | 内装・床 | ナラ三層フローリング巾広
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内装・床 | 床 居間 | 目積畳
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内装・壁 | 内装・壁 | 漆喰仕上
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内装・天井 | 天井1階 | 漆喰仕上
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内装・天井 | 天井2階 | ラワンベニヤ オイル塗装
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内装・建具 | 内部建具 | 製作木製建具
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外装・建具 | 外部建具 | アルミサッシ サーモスⅡ-H (LIXIL)
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| 家具 | 製作木製家具
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内装・照明 | 照明 | ネルソンバブルランプ(YAMAGIWA)
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内装・設備 | 冷暖房設備 | パネルヒーター(長野ピーエス株式会社)
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