粟屋大紀が設計した、神奈川・横浜市の住戸改修「room206」です。
二人家族の為に計画された住まいです。建築家は、必要な個室数の少なさを活かし、“明るく風の抜ける室内環境”を整える設計を志向しました。そして、住戸の中央に“島状”の寝室を配置して玄関からリビングまでの抜けを作りました。
横浜市内の夫婦2人が暮らすマンションリノベーションの計画。
この住戸は妻住戸で東側に特徴的な出窓があるものの改修前の計画では窓中央に間仕切り壁があり、広さと明るさを確保しにくい計画だった。また、中廊下形式の個室配置で風と光の抜け道が確保できておらず室内が全体的に暗い印象だった。
夫婦2人のための改修で個室数を減らすことが可能になったことを活かし、明るく風の抜ける室内環境を整えられるように計画を進めた。
まず、住戸中央に島状の和室兼寝室を配置し片廊下形式とすることで玄関からリビングまで一直線に抜け道を作った。島はカーテンの開閉で個室化することができ、朝昼はLDKと連続した広々とした空間、夜はカーテンで囲われた睡眠の空間として時間に合わせて表情の変わる島を作った。島の角・床の間はR形状とすることで柔らかさを持たせ空間のアクセントとなるよう配慮した。
次に東面の出窓を木でフレーミングすることで大きな1つの窓となるように再編集し、窓に沿って5.5mの長さのキッチン兼ワークスペースを配置した。キッチンは長さと奥行きを活かしたゆとりある計画で、島の背面の隠れたワークスペースは人目を気にせず作業に集中できる環境を大空間の中に整えた。
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以下、建築家によるテキストです。
横浜市内の夫婦2人が暮らすマンションリノベーションの計画。
この住戸は妻住戸で東側に特徴的な出窓があるものの改修前の計画では窓中央に間仕切り壁があり、広さと明るさを確保しにくい計画だった。また、中廊下形式の個室配置で風と光の抜け道が確保できておらず室内が全体的に暗い印象だった。
夫婦2人のための改修で個室数を減らすことが可能になったことを活かし、明るく風の抜ける室内環境を整えられるように計画を進めた。
まず、住戸中央に島状の和室兼寝室を配置し片廊下形式とすることで玄関からリビングまで一直線に抜け道を作った。島はカーテンの開閉で個室化することができ、朝昼はLDKと連続した広々とした空間、夜はカーテンで囲われた睡眠の空間として時間に合わせて表情の変わる島を作った。島の角・床の間はR形状とすることで柔らかさを持たせ空間のアクセントとなるよう配慮した。
次に東面の出窓を木でフレーミングすることで大きな1つの窓となるように再編集し、窓に沿って5.5mの長さのキッチン兼ワークスペースを配置した。キッチンは長さと奥行きを活かしたゆとりある計画で、島の背面の隠れたワークスペースは人目を気にせず作業に集中できる環境を大空間の中に整えた。
広々とした空間の中に島・造作・家具で多くの居場所を作り出した。
長く健康に住み続けられることを期待する。
■建築概要
題名:room206
所在地:神奈川県横浜市
主用途:住宅
設計:粟屋大紀
施工:ROOVICE 担当:牧戸啓、武井空以
家具製作:renest
構造:鉄筋コンクリート造(集合住宅)
延床面積:75.81㎡
竣工:2022年11月
写真:河田弘樹