SHARE 江藤健太 / 江藤健太アトリエ建築設計事務所による大分・中津の住宅「沖代の家」
photo©矢野紀行
江藤健太 / 江藤健太アトリエ建築設計事務所が設計した大分・中津の住宅「沖代の家」です。
以下、建築家によるテキストです。
敷地は大分県北部に位置する。
住宅地の造成が拡大している地域であり、
南側・西側に住宅が建ち並ぶ反面、北側には広大な田園風景が残されていた。
この表裏反面するような環境に対しての建物の開閉、内外との関係性から
この住宅のあり方や空間を考えた。
南北軸は、約7mの大開口をそれぞれ異なる高さに3ヶ所設け、南北を繋ぎ
合わせている。
南側の大開口を上げる事で隣家からのプライバシーと採光・通風を確保している。対して、北側は田園を見下ろすように眺望を確保している。
また、建物長辺方向を東西軸にとり、吹抜け方向・開口の向き・無垢床材・木製建具の鴨居やレールの方向性を統一する事で距離感や空間に伸びを作り出した。
南北軸に大開口をくり貫く事で空洞を作り、東西軸へ方向性と距離感を与え、
ひとまとまりのシンプルなフォルムの中に広がりをもたせている。
空間の内と外との関係から開閉を操作することで、プライベートな場や開放性を同時につくり出せるような空間を考えた。それは、内部にいて外部のような、外部にいて内部のような豊かさのある空間である。
■建築概要
沖代の家
コンセプト : 空洞・洞窟
建設地 : 日本 大分県 中津市
建築家:江藤健太アトリエ建築設計事務所
構造家:中原英隆
写真家:矢野紀行
施工:西日本土木㈱
構造:木造 一部鉄骨 2階建て
面積:115.10㎡
期間:2013.01-2014.01