塚越智之+宮下淳平 / 塚越宮下設計が設計した、群馬・桐生市の住宅「大屋根の小さな家」です。
地方(群馬県桐生市)の住宅地に建つ100㎡足らずの小さな家。
敷地は一級河川の桐生川に面しその向こうに足尾山地を望む低密度な住宅地の中にある。小さな家が小さいながらに豊かさを獲得するために、この緑豊かな環境の中にどのように位置づけるか、さらには都内から移住する施主家族と地域との関わりにいかに貢献できるかをこの家の主題とした。
まず建物を敷地中央に配置して南と北に庭をとり、桐生川と前面道路に妻側の立面を向け、南北の庭に平側の立面を向けて、建物の輪郭からはみ出した大きな切妻屋根を架けた。
それによって川や通りといったパブリックな場所に対しては堂々とした家型の構えをつくり、南北の庭に対してはヒューマンスケールの軒下空間をつくることができる。
そこからこの切妻屋根からイメージされる様々な生活の場面を設計に落とし込んでいった。