キノシタヒロシ建築設計事務所による、鳥取の「小さな図書館のある家」。蔵書を多く持つ施主からの依頼に、私設図書館として街に開くこともできる住空間を提案、防火建築帯特有のスケール感を生かし“施主の描く新しい共同体の形成の器”となることも意図
キノシタヒロシ建築設計事務所による、鳥取の「小さな図書館のある家」。蔵書を多く持つ施主からの依頼に、私設図書館として街に開くこともできる住空間を提案、防火建築帯特有のスケール感を生かし“施主の描く新しい共同体の形成の器”となることも意図 photo©キノシタヒロシ建築設計事務所
キノシタヒロシ建築設計事務所による、鳥取の「小さな図書館のある家」。蔵書を多く持つ施主からの依頼に、私設図書館として街に開くこともできる住空間を提案、防火建築帯特有のスケール感を生かし“施主の描く新しい共同体の形成の器”となることも意図 photo©キノシタヒロシ建築設計事務所
キノシタヒロシ建築設計事務所による、鳥取の「小さな図書館のある家」。蔵書を多く持つ施主からの依頼に、私設図書館として街に開くこともできる住空間を提案、防火建築帯特有のスケール感を生かし“施主の描く新しい共同体の形成の器”となることも意図 photo©キノシタヒロシ建築設計事務所

キノシタヒロシ建築設計事務所が設計した、鳥取の「小さな図書館のある家」です。蔵書を多く持つ施主からの依頼に、私設図書館として街に開くこともできる住空間を提案、防火建築帯特有のスケール感を生かし“施主の描く新しい共同体の形成の器”となることも意図されました。

たくさんの本をお持ちでその収蔵場所も兼ねた住まいを考えていた施主に、単に書庫としてだけでなく、気が向いたら私設の図書館のようにして街に開くことができる住空間としてはどうかと提案し計画が始まった。

建築家によるテキストより

入り口にあった6枚のガラス戸はそのまま転用することとし、一階はアーケードから続く土間や客間として、あるいは小さな図書館のような開かれた場所にもなり、円環状に設けられたベンチはその様々な場面で使われる。上階は躯体が持つおおらかさを存分に活かして施主の好みでもあるワンルームとした。設備を最新の高効率機器に取り替えた以外は、建築全体として大きな費用は掛けず最小限の改修に留めた。

建築家によるテキストより

躯体の1階の天井高さはアーケードと同じ3500mm、2階は3400mmと防火建築帯とほぼ同じ規格であり、またそれは一般的なマンションなどの躯体天井高さと比べて遥かに高い。この空間スケールはアーケードと同じく、大火以降から経験されてきたこの街特有のスケールであり、この地域の共同体の活動を支えて来たであろうことは容易に想像できる。施主の描く新しい共同体の形成の器として、これらを評価し積極的に設計に取り込んだ。

建築家によるテキストより
照内創+SO&CO.による、東京・葛飾区の住宅「金町の増築」。既存建物の輪郭を手がかりに外壁等を残しつつ増築、新設部に外的な性質を持たせ“内外の存在と物質としての新旧が混ざり合う建築”を目指し、増築を契機に検査済証も取得
照内創+SO&CO.による、東京・葛飾区の住宅「金町の増築」。既存建物の輪郭を手がかりに外壁等を残しつつ増築、新設部に外的な性質を持たせ“内外の存在と物質としての新旧が混ざり合う建築”を目指し、増築を契機に検査済証も取得 photo©若林勇人
照内創+SO&CO.による、東京・葛飾区の住宅「金町の増築」。既存建物の輪郭を手がかりに外壁等を残しつつ増築、新設部に外的な性質を持たせ“内外の存在と物質としての新旧が混ざり合う建築”を目指し、増築を契機に検査済証も取得 photo©若林勇人
照内創+SO&CO.による、東京・葛飾区の住宅「金町の増築」。既存建物の輪郭を手がかりに外壁等を残しつつ増築、新設部に外的な性質を持たせ“内外の存在と物質としての新旧が混ざり合う建築”を目指し、増築を契機に検査済証も取得 photo©若林勇人

照内創+SO&CO.が設計した、東京・葛飾区の住宅「金町の増築 / Residential extension in Kanamachi」です。既存建物の輪郭を手がかりに外壁等を残しつつ増築、新設部に外的な性質を持たせ“内外の存在と物質としての新旧が混ざり合う建築”を目指し、増築を契機に検査済証も取得しました。

施主は2010年頃に既存建物を購入、木造2階建て延床面積61.27㎡の小さな住宅は、子供の成長とともに家族4人では手狭になっていた。長男の中学校入学にあわせ、長男へ自分の部屋を用意してあげたいというのが、増築を考えるきっかけであったようだ。

既存建物は2000年に発行された建築確認済証は存在したが、完了検査を受けておらず、完了検査済証がない状況であった。申請図からの大きな違いは建物位置が西側ではなく東側に寄って配置されていたこと、それ以外は筋交い位置や柱の位置の違いが複数あった。耐震診断→検査済証のない建築物に係る建築基準法適合状況調査→増築の確認申請を行い、完了検査済証を取得した。

建築家によるテキストより

本物件は都内有数の水元公園近く、駅から少し離れたロードサイドに駐車場が並ぶ低層住宅地にある。

施主は2010年頃に既存建物を購入、木造2階建て延床面積61.27㎡の小さな住宅は、子供の成長とともに家族4人では手狭になっていた。長男の中学校入学にあわせ、長男へ自分の部屋を用意してあげたいというのが、増築を考えるきっかけであったようだ。

建築家によるテキストより

既存建物は施主の代々引き継いだ建物でもなく、施主本人が建てた建物でもない。とはいえ、10年近く住み続けた記憶がある。

竣工してからの20年間存在した建物のアウトラインを一つの手がかりとして、増築することで内部化された旧外壁部やバルコニーの手すり壁、戸袋も必要最低限のみ解体し、それ以外はそのまま残置した。その上部にトップライトを設けることで、今まで屋外であった空間に増築されたことがほのかに感じられる、外のような中、中のような外、内外の存在と物質としての新旧も混ざり合う建築を目指した。

建築家によるテキストより
ヴァージル・アブロー氏が亡くなりました

ヴァージル・アブロー氏が亡くなりました。41歳でした。
建築出身のファンションデザイナーとして知られ、近年にはルイヴィトンメンズのアーティスティック・ディレクターを務めるなど注目を集めていました。またOMAなどとコラボレーションするなど建築界でも注目を集めました。2017年にはハーバード大学GSDでは講演も行っており、スニーカーへのサインを希望する学生が殺到する等も話題となりました(ヴァージル氏はナイキのスニーカーのデザインでも著名でした)。ご冥福をお祈りいたします。


こちらは、ヴァージル・アブロー氏のinstagramの公式アカウントに投稿された内容。


こちらは、2017年にハーバード大学GSDで行われた講演の動画。

最も注目を集めたトピックス [期間:2021/11/22-11/28]
最も注目を集めたトピックス [期間:2021/11/22-11/28]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2021/11/22-11/28)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. ムトカ建築事務所による、神奈川・鎌倉市の、住宅リノベーション「家と庭と代」。再建築不可という条件に、10㎡以下の“代”を増築することで、すべての風景を肯定できる環境に変える / 山本瑠以による論考「代わるための代」
  2. 森下修 / 森下建築総研による、大阪・東大阪市の店舗兼住宅「藤田珈琲 / naked Spiral around Functions」。珈琲焙煎等の生産空間をコアに据え、そこに客席にもなるスロープが螺旋状にまとわりつき上昇する構成により、渦巻き飛翔する“フローの建築”を構想
  3. ムトカ建築事務所による、東京・小平市の、住宅改修「天井の楕円」。リビングに挿入された“スーパー楕円形状の穴の空いた天井”は、既存の開口部の在り方を変えると共に、空間の重心を中央に引き寄せ多様な居場所をつくる / 板坂留五による論考「楕円の家」
  4. 青木淳研究室による展覧会「鳥は泳ぎつづける」のレビュー。展覧会の制作プロセスを見せるという“在り方”から考えられた展示は、訪問者に関係性の視点を意識させると共に、建築の伝え方の未来までも想起させる
  5. SUGAWARADAISUKE建築事務所による、広島・三原市の、飲食店併設の製造販売施設「瀬戸内醸造所」。醸造所のコンセプトを伝える物語と風景を構築するため、35m大屋根等の要素で瀬戸内の様々な情報と環境を取捨選択し、既存風景の見え方を再編集する建築
  6. 西沢大良を迎え、中川エリカと浅子佳英が聞き手を務める対談ウェビナー「コロナ禍以降に再考する、健康な住まい」が開催。コロナ禍以降の建築の向かうべき方向性・西沢建築につながる子供時代の原風景・学生時代から続く西沢建築の本質 等について語られる
  7. 水野憲司 / mizmiz designによる、埼玉・所沢市の「東新井の家」。住民同士の関係や生活文化も色濃く地域に、応接室・縁側・間仕切りで可変できるリビングによって、日常時と来客時の変化に応じ環境が人に合わせてくれる住宅を構想
  8. SUGAWARADAISUKE建築事務所による、広島の店舗「瀬戸内醸造所 竹原直売所」。重要伝統的建造物群保存地区の古民家を改修した、数百年単位の時間軸の重層をもち、地域産煉瓦による螺旋什器が展示台からベンチまで様々な機能を担う建築
  9. 東京藝大青木淳研究室による「テンポラリーなリノベーションとしての展覧会②『鳥は泳ぎつづける』」が開催。常に工事が行われる渋谷のビル1階を会場に、展覧会の行為と時間に注目し問い直すことで、空間を変容させると共に都市空間へもアプローチ
  10. KLCによる、中国・北京の、既存倉庫を改修した飲食店「Echo House」。施主の自然との調和を求めるコンセプトに応え、一筆書き動線を既存部分に絡ませ多様な空間体験で面積を大きく感じさせると共に、“外部と内部の解像度が往復的に何度も更新される構成”をつくる
  11. 川嶋洋平建築設計事務所による、東京の、集合住宅の一住戸の改修「渋谷のリノベーション」。東西に開口を持ち明暗が時間で反転する空間を、強い光沢のある素材群を選定することにより、床天井が光の変化を反映し部屋全体の空気感を変化させる
  12. 中山英之建築設計事務所が手掛けた、東京都渋谷公園通りギャラリーの「『語りの複数性』展 会場構成」をレビュー。既存ビル内を改装したギャラリーに、動線と壁面を緻密に設計することで、自然な流れを持ったひとまとまりの展覧会という感覚と作品に深く対峙できる状況をつくりだす
  13. 【シリーズ・建築思索360°】保坂猛が語る“LOVE² HOUSE”と“建築思索”
  14. MVRDVによる、ドイツ・マンハイムの、高層集合住宅「the ‘O’」。HOMEの4文字の中の“O”の形をした建築で、“O”の中心部にパブリックテラスが設けられ、エリアの“リビングルーム”としての役割も果たす
  15. 石上純也建築設計事務所による、神奈川・厚木市の「神奈川工科大学KAIT広場」
  16. 京智健 / カイトアーキテクツと山口陽登 / YAPによる、愛媛の「伊方町観光交流拠点施設 佐田岬はなはな」。津波対策で護岸がかさ上げされた敷地にて、建物にピロティ・スロープ・ランドスケープを導入し集落と海を接続し直すことで、大自然のスケールと集落のスケールが同居する建築を構想
  17. 原田真宏+原田麻魚 / MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIOによる、東京・池袋の宿泊施設「hotel Siro」
  18. 90年代後半から00代前半に起こった建築とデザインのムーブメントを生み出した『BRUTUS』編集長 西田善太への、浅子佳英によるインタビュー記事「『BRUTUS』と『Casa BRUTUS』が建築にもたらしたもの ──専門誌はどこへ向かう?」
  19. 坂茂の設計で建設が進められている、愛知・名古屋市の、木質免震構造オフィスビル「タマディック名古屋ビル」
  20. y+M design officeによる、兵庫・神戸市の住宅「浮きヤネの家」

Subscribe and Follow

公式アカウントをフォローして、
見逃せない建築情報を受け取ろう。

「建築と社会の関係を視覚化する」メディア、アーキテクチャーフォトの公式アカウントです。
様々な切り口による複眼的視点で建築に関する情報を最速でお届けします。

  • 情報募集建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
  • メールマガジン メールマガジンで最新の情報を配信しています。