



齊藤啓輔 / 1st atelierが設計した、富山・南砺市の「南砺の行燈」です。
縮小する地方の住宅の在り方も模索したプロジェクトです。建築家は、空洞化が進んで空き地が増える状況において、地域の祭りの“行燈”を参照した“カーテンウォール”を追加する計画を考案しました。また、増築部は中間領域となり“温熱環境装置”としても機能します。
高齢化少子化によって、まちのスポンジ化が進んでいる。
空洞化した空き地や空き家が増えている。夜になると街の明かりが消えてほとんど真っ暗となる。本当に人が住んでいるんだろうか?そんな現状を前向きに捉えたい。南面空き地との連帯から明るく風通しの良い中庭空間をつくった。ポリカからの光は、暗い街の街灯のため。高齢夫婦の生存確認のため。夜高祭りの行燈をモチーフとしたカーテンウォールは、祝祭空間と連帯を図る装置。
縮小する地方集落の中で個人住宅がどうあるべきなのかを模索した。
1970年~1980年代に建設された店舗併用住宅。かつて3世代が暮らした建築に現在老夫婦2人が暮らしている。
施主からの要望は、「大きすぎる住宅をコンパクトにして住みやすくすること」と「土いじりができる中庭を設けること、ただし光線過敏症の持病があるので紫外線対策をしてほしいということ」だった。
一部状態が悪い南東部分を減築することで庭を拡張した。中庭と南面空地と繋げ、植物がよく育つ南面採光と通風を確保した。
木造ラーメン構造の中間領域を増築し、透過性が高くかつ紫外線をほぼカットできるポリカーボネートのカーテンウォールを設けることで、明るく開放的でかつ安全な内部空間を実現した。状態の良い既存はそのままとし更新が必要な1階LDKのみ改修することで工事範囲縮小コスト減に努めた。
