architecture archive

金山大+小泉宙生 / SWINGによる、兵庫の「ドコモショップ丹波篠山店」。ロードサイドの敷地。地域材を活かした“企業ブランディングにも貢献”する建築を目指し、木架構を現しとした内装を通り向けて開く構成を考案。環境負荷の抑制も意図して性能面でも様々な配慮を行う
金山大+小泉宙生 / SWINGによる、兵庫の「ドコモショップ丹波篠山店」。ロードサイドの敷地。地域材を活かした“企業ブランディングにも貢献”する建築を目指し、木架構を現しとした内装を通り向けて開く構成を考案。環境負荷の抑制も意図して性能面でも様々な配慮を行う photo©冨田英次
金山大+小泉宙生 / SWINGによる、兵庫の「ドコモショップ丹波篠山店」。ロードサイドの敷地。地域材を活かした“企業ブランディングにも貢献”する建築を目指し、木架構を現しとした内装を通り向けて開く構成を考案。環境負荷の抑制も意図して性能面でも様々な配慮を行う photo©冨田英次
金山大+小泉宙生 / SWINGによる、兵庫の「ドコモショップ丹波篠山店」。ロードサイドの敷地。地域材を活かした“企業ブランディングにも貢献”する建築を目指し、木架構を現しとした内装を通り向けて開く構成を考案。環境負荷の抑制も意図して性能面でも様々な配慮を行う photo©冨田英次

金山大+小泉宙生 / SWINGが設計した、兵庫の「ドコモショップ丹波篠山店」です。
ロードサイドの敷地に計画されました。建築家は、地域材を活かした“企業ブランディングにも貢献”する建築を目指し、木架構を現しとした内装を通り向けて開く構成を考案しました。また、環境負荷の抑制も意図して性能面でも様々な配慮を行う事も意図されました。店舗の公式ページはこちら

2019年のドコモショップ丹波柏原店の新築に続く、丹波篠山店の建て替えプロジェクトです。

設計にあたっては、共感頂いた前プロジェクトと同様の設計理念を引き継ぎました。



建築家によるテキストより

・地域の特性を活かし地域資源である杉・檜といった丹波材をふんだんに使った建築であること

・木造架構の構成美を見せるデザインとすること

・循環型地域資源を使った店舗そのものが企業ブランディングにも貢献するような建築を目指すこと



など、シンプルな建築ながらも様々な意味づけで成り立たせています。



建築家によるテキストより

北側の大通りに面する敷地に対して、中心街方向へ開くために建物は西側へ寄せ、北東面を大きく開放させました。

その上で、通りへの視認性を最大化させるため、木架構を現しにした天井面を傾斜させ、二面解放のガラスを通して店舗インテリアを際立たせる計画としました。



建築家によるテキストより
加藤渓一 / スタジオピース+HandiHouse projectによる、東京・あきる野市の住宅「道と門型と雑木林」。緑豊かな林に面する敷地。環境が“そのまま立ち現れた”空間を求め、敷地内に林へ抜ける道を通して“門型フレーム”を架ける建築を考案。少ない手数で“素材の味を活かした美味しい料理”の様に作る
加藤渓一 / スタジオピース+HandiHouse projectによる、東京・あきる野市の住宅「道と門型と雑木林」。緑豊かな林に面する敷地。環境が“そのまま立ち現れた”空間を求め、敷地内に林へ抜ける道を通して“門型フレーム”を架ける建築を考案。少ない手数で“素材の味を活かした美味しい料理”の様に作る photo©新良太
加藤渓一 / スタジオピース+HandiHouse projectによる、東京・あきる野市の住宅「道と門型と雑木林」。緑豊かな林に面する敷地。環境が“そのまま立ち現れた”空間を求め、敷地内に林へ抜ける道を通して“門型フレーム”を架ける建築を考案。少ない手数で“素材の味を活かした美味しい料理”の様に作る photo©新良太
加藤渓一 / スタジオピース+HandiHouse projectによる、東京・あきる野市の住宅「道と門型と雑木林」。緑豊かな林に面する敷地。環境が“そのまま立ち現れた”空間を求め、敷地内に林へ抜ける道を通して“門型フレーム”を架ける建築を考案。少ない手数で“素材の味を活かした美味しい料理”の様に作る photo©新良太

加藤渓一 / スタジオピース+HandiHouse projectが設計した、東京・あきる野市の住宅「道と門型と雑木林」です。
緑豊かな林に面する敷地に計画されました。建築家は、環境が“そのまま立ち現れた”空間を求め、敷地内に林へ抜ける道を通して“門型フレーム”を架ける建築を考案しました。少ない手数で“素材の味を活かした美味しい料理”の様に作る事が意図されました。

夫婦と子供4人のための住まい。
敷地は宅地造成によって引き込まれた私道の突き当たり。さらに奥には緑豊かな雑木林が広がる。私道から敷地に留まらず雑木林に向かって子供たちが走り抜け、風や光が通り抜ける。気持ちの良い住処になる素材は揃っていた。それに素直に、そのまま立ち現れたような建物を目指した。

建築家によるテキストより

私道から敷地内に引き込むように道を雑木林に向けて通し、それを跨ぐように5枚の幅の広い門型フレームを架ける。建築的な操作としては以上2つである。

建築家によるテキストより

フレームの水平方向は150×105材を組んでトラス梁とする。スパン5,500の気積の大きな無柱空間となり、雑木林の風景を室内いっぱいに取り込んだ。そこに道が通ることでアーケードのような公共性を持つ。また、フレームの間には小さなポケットが生まれる。機能や物がおさまり、柔らかく分節されたパーソナルな居場所となる。また、ヒダ状の壁面がカスタマイズやDIYをするきっかけとなる表面積を増やす。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス[期間:2022/12/12-12/18]
最も注目を集めたトピックス[期間:2022/12/12-12/18]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2022/12/12-12/18)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. Atelier Tsuyoshi Tane Architectsによる、東京の住宅「Todoroki House in Valley」
  2. 伊庭野大輔と藤井亮介による、大阪・箕面市の「スプラインの住宅」。住宅地の端で森に隣接する敷地。緑との“豊かな関係性”構築を目指し、曲面で囲まれたテラスで“立体的な回遊性”と内部からの“多様な風景”を生成。木造の制約を意識させない“自由な建築”も意図
  3. 藤原・室 建築設計事務所による、兵庫・西宮市の「甲子園の家」。家々の生活感が滲む狭い道に面する敷地。道路を住宅の“アプローチ”に見立てる建築を構想して、建物を分割し中央に“路地”を通した様な構成を考案。内外を路地を介して“曖昧”に繋げる
  4. 原広司の、国立近現代建築資料館での展覧会「建築に何が可能か」のフォトレポート。美術館や数多のランドマークも手掛けた建築家の展示。思想の根源にある“有孔体”と“浮遊”のテーマの具現化と発展の過程を紹介。思想・構想・実想の3つの“想”の展示で建築作品の解読の場を提供
  5. 胡実建築設計事務所による、東京の住宅「摂取する中庭」。都市部の住宅地に計画。外部を慎重に取捨選択して取込む為、最小限の面積で積極的に環境を取り込む“能動的な形状”の中庭を考案。音と光や風等を“摂取”する“消化器官”としての中庭を志向
  6. 吉田豊建築設計事務所による、広島市の「宇品御幸の家」。戦後築の低層住宅が並ぶ地域に計画。外部に“伸びやかに連続する”建築を目指し、敷地半分を“空地的な余白”とする構成を考案。“空隙”に生活空間を開いて“私”を守りつつ“広がり”も生み出す
  7. ビャルケ・インゲルスが率いる「BIG」のウェブサイトがリニューアル
  8. BIGによる、エクアドル・キトの高層ビル「IQON」。首都に建つ住宅・商業・事務所等を内包する建築。隣接する公園を延長した、“垂直方向”のコミュニティを志向。“生物多様性”等の地域の象徴的な特質を取り込む設計を実践
  9. ネリ&フーによる、中国・上海の、店舗「プリミティブ・シェルター / ブルーボトル張園カフェ」。歴史ある住宅を改修。生活と路地が密接な上海の“都市の精神”の獲得を求め、初源的な“シェルター”を路地の様な客席が取り囲む構成を考案。人々が小道に生活を拡張する為に用いた発想も参照
  10. 二俣公一 / ケース・リアルによる、福岡市のギャラリー「cassette」。RC三階の建物を改修。既存の“複雑さ”を活用し新たな用途に応える為、元の計画を“適宜利用”して多様な空間を構築。仕上げ等の操作で各場面のニュアンスを変化させ“更なる多様性”を生み出す
  11. 遠藤克彦建築研究所が設計を進めている、大阪の「(仮称) 門真市立生涯学習複合施設」の基本設計概要書が公開
  12. 塩入勇生+矢﨑亮大 / ARCHIDIVISIONによる、東京・板橋区の住宅「DANCE FLOOR」。袋小路奥の旗竿地に計画。建築要素の在り方を前提に立ち返って考慮し、躯体や付属物に規模や役割を越えて装飾性を見出す設計を志向。小さな動作が次々に展開する“心地よい状況”を作る
  13. BIGによる、スイスの宿泊施設「オテル・デ・ホルロジェ」。時計メーカーが運営するホテル。地域で知られる歴史ある曲がり路を参照して、敷地の谷の傾斜に沿う“ジグザグ”形状の建築を考案。内部は連続したスロープで繋がれ回遊性を促す
  14. ザハ・ハディド事務所とスウェコとサードネイチャーによる、デンマークの「ニュー・オーフス・スタジアム」。森の中の施設の建替え計画。周辺の環境とチームの遺産を参照して、自然と呼応する“垂直性”を強調した建築を考案“垂直性”を強調する建築を考案。建物の周囲は公共空間として人々に開放され多用途に利用可能
  15. 原田圭 / DO.DO.による、栃木・大田原市の工場見学施設「SHISEIDO BEAUTY PLAYGROUND」。化粧品企業の為に計画。“提供する価値”を体験できる場を目指し、製造設備をモチーフとして其々の要素に“らしい”色彩や素材を用いた空間を考案。“美の楽しさ”が溢れ出す空間を作る
  16. 安藤忠雄が、2022年11月に京都大学で行った講演「地球は一つ」の動画
  17. 中村竜治による、資生堂ギャラリーでの作品「ロープ、ホース」。“内と外”と“豊かさ”をテーマに制作。“ロープ”は展示室での結界をモチーフに、鑑賞者と作品の関係の再発見を促進。“ホース”は仕事場のホースをモチーフに、日常にある曲線の豊かさの再発見を促す
  18. 髙橋真未建築都市設計事務所と奥山浩文による、東京・世田谷区の二世帯住宅「光庭の長屋」。閑静な住宅街に計画。北向き敷地でも“自然が感じられる”建築を求め、外部との距離感をつくり光と風を取り込む“スリット状の庭”を考案。“防火上必要な技術基準”に適合させ“木質空間”も作る
  19. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
  20. フォスター+パートナーズによる、中国・深センの高層ビル「DJI Sky City」。ドローン等を手掛ける企業の社屋。“国境のない革新”という理念の成型を目指し、メガトラスで支えられた無柱の“途切れのない”執務空間を考案。地上レベルは開放され公共施設も設置

安藤忠雄が、2022年11月に京都大学で行った講演「地球は一つ」の動画

安藤忠雄が、2022年11月5日に京都大学で行った講演「地球は一つ」の動画です。

2022年に創立125年の節目を迎えたことを記念して、11月5日(土)に百周年時計台記念館において秋の記念行事を開催しました。特別シンポジウムの講演者二人目は、返済不要の奨学金制度の創設に多大な支援をいただいた建築家の安藤 忠雄氏です。

BIGによる、スイスの宿泊施設「オテル・デ・ホルロジェ」。時計メーカーが運営するホテル。地域で知られる歴史ある曲がり路を参照して、敷地の谷の傾斜に沿う“ジグザグ”形状の建築を考案。内部は連続したスロープで繋がれ回遊性を促す
BIGによる、スイスの宿泊施設「オテル・デ・ホルロジェ」。時計メーカーが運営するホテル。地域で知られる歴史ある曲がり路を参照して、敷地の谷の傾斜に沿う“ジグザグ”形状の建築を考案。内部は連続したスロープで繋がれ回遊性を促す photo©Audemars Piguet
BIGによる、スイスの宿泊施設「オテル・デ・ホルロジェ」。時計メーカーが運営するホテル。地域で知られる歴史ある曲がり路を参照して、敷地の谷の傾斜に沿う“ジグザグ”形状の建築を考案。内部は連続したスロープで繋がれ回遊性を促す photo©Maris Metzulis
BIGによる、スイスの宿泊施設「オテル・デ・ホルロジェ」。時計メーカーが運営するホテル。地域で知られる歴史ある曲がり路を参照して、敷地の谷の傾斜に沿う“ジグザグ”形状の建築を考案。内部は連続したスロープで繋がれ回遊性を促す photo©Maris Metzulis

BIGが設計した、スイスの宿泊施設「オテル・デ・ホルロジェ」です。
時計メーカーが運営するホテルです。建築家は、地域で知られる歴史ある曲がり路を参照して、敷地の谷の傾斜に沿う“ジグザグ”形状の建築を考案しました。また、内部は連続したスロープで繋がれ回遊性を促す事も意図されました。施設の公式サイトはこちら

こちらは建築家によるテキストの翻訳

ジュネーブ郊外のジュウ渓谷の街をジグザグに走るオテル・デ・ホルロジェでは、時計製造、建築、そして自然が讃えられています。8,700㎡のこのホテルは、2020年にオープンしたオーデマ・ピゲのアトリエ美術館に続く、BIGと高級時計メーカーとのコラボレーション第2弾となります。 

オテル・デ・ホルロジェは、1857年にオーデマ・ピゲ一族のメンバーによってル・ブラッシュに設立されたオテル・ドゥ・フランスの歴史の上に築かれたホテルです。このホテルは、ジュウ渓谷の工房とジュネーブを結ぶ時計製造ルートであるシュマン・デ・ホロジェの重要な拠点となり、小売業者によって時計が販売されるようになったのです。オーデマ・ピゲは、高級ブランドの価値観とサステナビリティの使命に沿った新しいホテルの設計をBIGに依頼しました。 

ジグザグのスラブが谷に向かって徐々に下り、わずかに傾いて敷地を包み込み、自然と建築の間の視覚的な道筋を作り出しています。すぐ近くにあるオーデマ・ピゲのミュージアムでは、螺旋状のフォルムを通して時間の求心力と遠心力にインスピレーションを受けたビジター体験を定義していますが、ホテルでは、この地域で知られている歴史ある曲がりくねった時計職人の道を再創造して、お客様を「時間」の旅にお迎えします。  

メインアクセス道路からホテルエントランスに導かれ、ゆったりとした車道を通ってホテルへ向かいます。このエントランスからは、ホテルが1枚のスラブとして見え、4つのフロアはその下の風景に溶け込んでいます。木とコンクリートで構成された外観エントランスは、ホテルの素材感を表現しており、建物を包む自然の風景を引き立てる、オーセンティックで控えめな素材となっています。 

ログハウスから着想を得た木製ルーバーは、ファサードを遮光し、建物のエネルギー性能を向上させます。この遮光システムは、木製スラブの段差のあるジオメトリーと完全に一体化し、主要なアクセス道路から谷への透明性を維持し、村と牧歌的な風景とのつながりを再構築しています。 

AU*Mが率いるこのホテルのインテリアデザインは、この建築の屋内外のヴァナキュラーからインスピレーションを得ており、建築の傾斜したスラブによって、周囲の渓谷の景色をフレームに収めて室内空間を演出しています。メインエントランスからレセプションエリアに入ると、ガラス、コンクリート、石、木などの素材が、構築物と自然との境界を曖昧にし、視覚言語はよりしなやかで素朴なものとなっています。

篠原一男による「から傘の家」をテーマに、ヴィトラ・デザイン・ミュージアムで行われたトークイベントの動画。クリスチャン・ケレツや東工大の大塚優らが参加

篠原一男による「から傘の家」をテーマに、ヴィトラ・デザイン・ミュージアムで行われたトークイベントの動画です。2022年11月18日に開催されたものです。クリスチャン・ケレツや東工大の大塚優らが参加しています。2022年にヴィトラ・キャンパスに移築された「から傘の家」の写真や紹介記事はこちら

(翻訳)
篠原一男(1925-2006)は、今日の偉大な建築家たちに影響を与えました。彼の「から傘の家」は、1960年代の日本の建築界にインスピレーションを与え、その言説に刺激を与えた。1961年に東京に建てられたこの家は、後世に残すため、ヴァイル・アム・ラインのヴィトラ・キャンパスに移築されました。オープニングには、ロルフ・フェールバウム、ヴィトラ・デザイン・ミュージアム、チューリッヒの建築家デーリ・グロリムンドの共同制作によるアンブレラハウスに関する新しい出版物の発表が行われました。その後、建築家でチューリッヒ工科大学教授のクリスチャン・ケレツと建築評論家のフベルトゥス・アダムによるトークショーが行われました。

(原文)
Kazuo Shinohara (1925–2006) has influenced some of today’s greatest architects. His Umbrella House inspired and stimulated the architectural discourse in 1960s Japan. In order to safeguard it for posterity, the house, first built in Tokyo in 1961, has now been reconstructed on the Vitra Campus in Weil am Rhein. Its opening was accompanied by a book launch, presenting a new publication about the Umbrella House created in collaboration by Rolf Fehlbaum, the Vitra Design Museum, and Zurich-based architects DEHLI GROLIMUND. It was followed by a talk with Christian Kerez, architect and professor at ETH Zurich, and architecture critic Hubertus Adam.

胡実建築設計事務所による、東京の住宅「摂取する中庭」。都市部の住宅地に計画。外部を慎重に取捨選択して取込む為、最小限の面積で積極的に環境を取り込む“能動的な形状”の中庭を考案。音と光や風等を“摂取”する“消化器官”としての中庭を志向
胡実建築設計事務所による、東京の住宅「摂取する中庭」。都市部の住宅地に計画。外部を慎重に取捨選択して取込む為、最小限の面積で積極的に環境を取り込む“能動的な形状”の中庭を考案。音と光や風等を“摂取”する“消化器官”としての中庭を志向 photo©白井洋平
胡実建築設計事務所による、東京の住宅「摂取する中庭」。都市部の住宅地に計画。外部を慎重に取捨選択して取込む為、最小限の面積で積極的に環境を取り込む“能動的な形状”の中庭を考案。音と光や風等を“摂取”する“消化器官”としての中庭を志向 photo©白井洋平
胡実建築設計事務所による、東京の住宅「摂取する中庭」。都市部の住宅地に計画。外部を慎重に取捨選択して取込む為、最小限の面積で積極的に環境を取り込む“能動的な形状”の中庭を考案。音と光や風等を“摂取”する“消化器官”としての中庭を志向 photo©田中克昌

胡実建築設計事務所が設計した、東京の住宅「摂取する中庭」です。
都市部の住宅地に計画されました。建築家は、外部を慎重に取捨選択して取込む為、最小限の面積で積極的に環境を取り込む“能動的な形状”の中庭を考案しました。音と光や風等を“摂取”する“消化器官”としての中庭が志向されました。

快適な温熱環境、音環境、季節ごとの適切な採光など、前にもまして建築は外部を慎重に取捨選択して取り込まないといけない。
それはまるで外部を摂取しているかのようである。

建築家によるテキストより

摂取、つまり動物が食べるという行為は、内部をなるべく外にさらけ出さずに、外部をフィルターにかけながら内部に取り込む行為である。

この住宅における中庭は、いわば外部の環境(音、光、風、ビュー)を取り入れる消化器官である。

建築家によるテキストより

外との熱的境界を最小限としながら、外界を積極的に取り入れる動物的、能動的な形状が、断熱性能が求められる都市型住宅の一つのあり方であることを提示する。

建築家によるテキストより
中村竜治による、資生堂ギャラリーでの作品「ロープ、ホース」。“内と外”と“豊かさ”をテーマに制作。“ロープ”は展示室での結界をモチーフに、鑑賞者と作品の関係の再発見を促進。“ホース”は仕事場のホースをモチーフに、日常にある曲線の豊かさの再発見を促す
中村竜治による、資生堂ギャラリーでの作品「ロープ、ホース」。“内と外”と“豊かさ”をテーマに制作。“ロープ”は展示室での結界をモチーフに、鑑賞者と作品の関係の再発見を促進。“ホース”は仕事場のホースをモチーフに、日常にある曲線の豊かさの再発見を促す photo©中村竜治
中村竜治による、資生堂ギャラリーでの作品「ロープ、ホース」。“内と外”と“豊かさ”をテーマに制作。“ロープ”は展示室での結界をモチーフに、鑑賞者と作品の関係の再発見を促進。“ホース”は仕事場のホースをモチーフに、日常にある曲線の豊かさの再発見を促す photo©中村竜治
中村竜治による、資生堂ギャラリーでの作品「ロープ、ホース」。“内と外”と“豊かさ”をテーマに制作。“ロープ”は展示室での結界をモチーフに、鑑賞者と作品の関係の再発見を促進。“ホース”は仕事場のホースをモチーフに、日常にある曲線の豊かさの再発見を促す photo©中村竜治

中村竜治による、資生堂ギャラリーでの作品「ロープ、ホース」です(ロープは杉戸洋との共作)。
“内と外”と“豊かさ”をテーマに制作されました。建築家は、“ロープ”は展示室での結界をモチーフとして、鑑賞者と作品の関係の再発見を促進します。“ホース”は散水ホースをモチーフとして、日常にある曲線の豊かさの再発見を促す事が意図されました。会期は2022年12月18日まで。展覧会の公式ページはこちら

同じメンバーで3年に渡り行われるグループ展「第八次椿会」の2年目の展示。
メンバー同士の話し合いの中で生まれた「内と外」「豊かさ」というキーワードをもとに各々の解釈で作品が制作されましたが、結果、どこまでが誰の作品なのかが判然としないひとつの展示が出来上がりました。

建築家によるテキストより

私は「ロープ」「ホース」という2つの作品を展示しています。
「ロープ」は、1本の長いロープを使った作品で、展示室でよく見かける結界をモチーフにしています。壁からの距離を変化させながら一定の高さでギャラリー内を一周するように設置され、壁沿いにある作品と鑑賞者との間に距離をつくりつつ、同時に鑑賞者がそれを跨いで超え作品にぐっと近付くことも許します。鑑賞者自身と作品の間に様々な関係を見出してもらおうという試みです。

建築家によるテキストより

一方、「ホース」は、家庭用の散水ホースを使った作品で、仕事場のベランダの蛇口にかかっていたホースをモチーフにしています。ホースの弾力がつくる一時の形を、写真が日常の一瞬を切り取るのと同じように、樹脂で固定化したものです。日常の中にある様々な曲線に豊かさを見出してもらおうという試みです。

建築家によるテキストより
吉田豊建築設計事務所による、広島市の「宇品御幸の家」。戦後築の低層住宅が並ぶ地域に計画。外部に“伸びやかに連続する”建築を目指し、敷地半分を“空地的な余白”とする構成を考案。“空隙”に生活空間を開いて“私”を守りつつ“広がり”も生み出す
吉田豊建築設計事務所による、広島市の「宇品御幸の家」。戦後築の低層住宅が並ぶ地域に計画。外部に“伸びやかに連続する”建築を目指し、敷地半分を“空地的な余白”とする構成を考案。“空隙”に生活空間を開いて“私”を守りつつ“広がり”も生み出す外観 photo©田中克昌
吉田豊建築設計事務所による、広島市の「宇品御幸の家」。戦後築の低層住宅が並ぶ地域に計画。外部に“伸びやかに連続する”建築を目指し、敷地半分を“空地的な余白”とする構成を考案。“空隙”に生活空間を開いて“私”を守りつつ“広がり”も生み出す2階、LDK photo©田中克昌
吉田豊建築設計事務所による、広島市の「宇品御幸の家」。戦後築の低層住宅が並ぶ地域に計画。外部に“伸びやかに連続する”建築を目指し、敷地半分を“空地的な余白”とする構成を考案。“空隙”に生活空間を開いて“私”を守りつつ“広がり”も生み出す2階、LDK photo©田中克昌

吉田豊建築設計事務所が設計した、広島市の「宇品御幸の家」です。
戦後築の低層住宅が並ぶ地域に計画されました。建築家は、外部に“伸びやかに連続する”建築を目指し、敷地半分を“空地的な余白”とする構成を考案しました。そして、“空隙”に生活空間を開いて“私”を守りつつ“広がり”も生み出す事が意図されました。

広島の中心市街地から広島港へと繋がる路面電車通りから少し入り、戦後に建てられた低層の住宅が密集する環境にこの敷地は位置する。

建築家によるテキストより

施主の生まれ育ったこの場所には、もともと増改築を重ねた木造2階建の住宅が、隣接する住宅に近接して敷地一杯に建っていた。
この度の建て替えに際し、密集した周辺住環境の中で、積極的に外部空間を創り出し、そしてその外部へ向けて豊かで伸びやかに連続する住まいを実現すべく設計の方向性を定めた。

建築家によるテキストより

敷地の北側と東側には近接して住宅が建っており、現在駐車場となっている南側にも、今後やがて建物が建つものと予想された。そこで、フットプリントを極力抑えて、敷地を2分するような3階建を採用し、敷地の南側に、敢えて空地的な余白を設けた。

この余白には1階に玄関へのアプローチを兼ねた駐車場、2階にはリビングと対峙するテラスを外部空間として設け、密集した住宅地に、南側隣地の駐車場上空へと繋がるポッカリとした空隙を創り出した。

建築家によるテキストより
原広司の、国立近現代建築資料館での展覧会「建築に何が可能か」のフォトレポート。美術館や数多のランドマークも手掛けた建築家の展示。思想の根源にある“有孔体”と“浮遊”のテーマの具現化と発展の過程を紹介。思想・構想・実想の3つの“想”の展示で建築作品の解読の場を提供
原広司の、国立近現代建築資料館での展覧会「建築に何が可能か」のフォトレポート。美術館や数多のランドマークも手掛けた建築家の展示。思想の根源にある“有孔体”と“浮遊”のテーマの具現化と発展の過程を紹介。思想・構想・実想の3つの“想”の展示で建築作品の解読の場を提供JR京都駅ビル(1997)の立面スケッチ photo©architecturephoto
原広司の、国立近現代建築資料館での展覧会「建築に何が可能か」のフォトレポート。美術館や数多のランドマークも手掛けた建築家の展示。思想の根源にある“有孔体”と“浮遊”のテーマの具現化と発展の過程を紹介。思想・構想・実想の3つの“想”の展示で建築作品の解読の場を提供ピエモンテ州新庁舎設計競技(2000)の模型 photo©architecturephoto
原広司の、国立近現代建築資料館での展覧会「建築に何が可能か」のフォトレポート。美術館や数多のランドマークも手掛けた建築家の展示。思想の根源にある“有孔体”と“浮遊”のテーマの具現化と発展の過程を紹介。思想・構想・実想の3つの“想”の展示で建築作品の解読の場を提供田崎美術館(1986)の図面 photo©architecturephoto
原広司の、国立近現代建築資料館での展覧会「建築に何が可能か」のフォトレポート。美術館や数多のランドマークも手掛けた建築家の展示。思想の根源にある“有孔体”と“浮遊”のテーマの具現化と発展の過程を紹介。思想・構想・実想の3つの“想”の展示で建築作品の解読の場を提供「有孔体の世界2022」の模型 photo©architecturephoto

原広司の、国立近現代建築資料館での展覧会「建築に何が可能か 有孔体と浮遊の思想の55年」をフォトレポートします。
美術館や数多のランドマークも手掛けた建築家の展示です。建築家の思想の根源にある“有孔体”と“浮遊”のテーマの具現化と発展の過程を紹介します。また、思想・構想・実想の3つの“想”の展示で建築作品の解読の場を提供する事も意図されました。会期は2022年12月13日~2023年3月5日。展覧会の公式ページはこちら

建築家・原広司は、東京大学で28年に渡り教鞭をとりながら、個人住宅から美術館や教育施設、さらに駅舎、高層建築、ドーム建築などの大規模建築に至るまで幅広く建築作品を創り出してきた。その中には、JR京都駅、大阪の新梅田シティ・スカイビル、札幌ドームなど世界的に著名なランドマーク作品も含まれる。

また原による数学、哲学、芸術をはじめとした多様な視点からの建築に関する思索は、日本の現代建築の発展を大きく牽引した。その代表である1967年の著書『建築に何が可能か』における「有孔体」と「浮遊」の思想に始まる原の思想は、その後、反射性住居、多層構造、機能から様相へ、集落の教え、離散的空間など多彩な建築概念に発展し、現代建築に計り知れない影響を与えた。加えて、他文化分野との交流にも大いに貢献し、一例をあげると、原が、友人である小説家・大江健三郎の故郷の愛媛県で設計した内子町立大瀬中学校は、大江健三郎の小説『燃えあがる緑の木』(1995年)の中に形を変えて登場する。

本展覧会では、近年、原広司+アトリエ・ファイ建築研究所から国立近現代建築資料館に寄贈された建築資料群の中から、「有孔体」と「浮遊」というテーマの展開を示す図面とスケッチを、年代を追いながら展示。原広司作品の根源であるこの二つの発想が、住宅から大規模建築、都市に至るまで、いかに具現化し、発展したかという点に着目する。「思想:オブジェ、イメージ図、著作物」、「構想:スケッチ」、「実想:設計図面」という三つの「想」による展示を通し、原広司の思想と実体的建築の関係を解読するための場、独創的な建築デザインの背後にある思考や知的側面へと誘う。

リリーステキストより
【ap job更新】 愛知を拠点に建築等の撮影を手掛け、雑誌にも多数依頼される「トロロスタジオ」が、フォトグラファー(未経験者も可)を募集中
【ap job更新】 愛知を拠点に建築等の撮影を手掛け、雑誌にも多数依頼される「トロロスタジオ」が、フォトグラファー(未経験者も可)を募集中
【ap job更新】 愛知を拠点に建築等の撮影を手掛け、雑誌にも多数依頼される「トロロスタジオ」が、フォトグラファー(未経験者も可)を募集中

愛知を拠点に建築等の撮影を手掛け、雑誌にも多数依頼される「トロロスタジオ」の、フォトグラファー(未経験者も可)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

愛知を拠点に建築や美術の撮影をしている「トロロスタジオ」が、フォトグラファー(経験者・未経験者可・既卒・2023年新卒)を募集中

【トロロスタジオについて】
トロロスタジオは、建築文化、芸術文化を深く愛する “ 記録係集団 ” です。
建築・美術・芸術・舞台・プロダクトの 写真・動画を撮影しています。
撮影を通じて、微力ながら文化の発展に貢献したいと考えています。

私たちは現在3名で活動しているチームです。それぞれに得意分野を持って、全国各地で撮影しています。月に一度はBOGという名前の勉強会をして、お互いの知見を高めあっています。

私たちはニシヤマナガヤというシェアスペースに事務所を構えています。1Fには、花屋さん、珈琲屋さん、焼き菓子屋さん、2Fには私達の事務所のほか、建築設計事務所、キッチン設計事務所、そして色々な教室が開催されるレンタルスペースがあります。ここを訪れる多様な人達と交流することで、視野を広げることができる環境です。

【代表 谷川ヒロシについて】
学生時代に友人らと共に空間デザインの事務所を開始。シーラカンスアンドアソシエイツ等を経て2007年に独立。その後病気になり3年半くらい病室か寝室で過ごす。リハビリと思っていた建築や美術の記録が楽しくなってしまい現在に至る。建築/美術バカ。来世では必ず建築家か芸術家になる予定。

私が本格的に写真を始めたのは40歳の時です。初めは月に1、2件しか撮影依頼がなかったのですが、徐々に建築や美術の分野で活躍されている方々からもお声がけ頂けるようになりました。頼もしいメンバーが増え、チームでしか成し得ない仕事もできるようになってきました。建築や美術の分野で新しい世界を見せてくれる方々に、微力ながら貢献できることに喜びを感じています。

ザハ・ハディド事務所とスウェコとサードネイチャーによる、デンマークの「ニュー・オーフス・スタジアム」。森の中の施設の建替え計画。周辺の環境とチームの遺産を参照して、自然と呼応する“垂直性”を強調した建築を考案“垂直性”を強調する建築を考案。建物の周囲は公共空間として人々に開放され多用途に利用可能
ザハ・ハディド事務所とスウェコとサードネイチャーによる、デンマークの「ニュー・オーフス・スタジアム」。森の中の施設の建替え計画。周辺の環境とチームの遺産を参照して、自然と呼応する“垂直性”を強調した建築を考案“垂直性”を強調する建築を考案。建物の周囲は公共空間として人々に開放され多用途に利用可能 image©Negativ
ザハ・ハディド事務所とスウェコとサードネイチャーによる、デンマークの「ニュー・オーフス・スタジアム」。森の中の施設の建替え計画。周辺の環境とチームの遺産を参照して、自然と呼応する“垂直性”を強調した建築を考案“垂直性”を強調する建築を考案。建物の周囲は公共空間として人々に開放され多用途に利用可能 image©Negativ
ザハ・ハディド事務所とスウェコとサードネイチャーによる、デンマークの「ニュー・オーフス・スタジアム」。森の中の施設の建替え計画。周辺の環境とチームの遺産を参照して、自然と呼応する“垂直性”を強調した建築を考案“垂直性”を強調する建築を考案。建物の周囲は公共空間として人々に開放され多用途に利用可能 image©Negativ
ザハ・ハディド事務所とスウェコとサードネイチャーによる、デンマークの「ニュー・オーフス・スタジアム」。森の中の施設の建替え計画。周辺の環境とチームの遺産を参照して、自然と呼応する“垂直性”を強調した建築を考案“垂直性”を強調する建築を考案。建物の周囲は公共空間として人々に開放され多用途に利用可能 image©Negativ

ザハ・ハディド・アーキテクツスウェコサードネイチャーによる、デンマーク・オーフスの「ニュー・オーフス・スタジアム」です。
森の中の施設の建替え計画です。建築家は、周辺の環境とチームの遺産を参照して、自然と呼応する“垂直性”を強調した建築を考案しました。また、建物の周囲は公共空間として人々に開放され多用途に利用可能となっています。完成は2026年を予定しています。

こちらは、リリーステキストの翻訳です

ザハ・ハディド・アーキテクツは、建築・エンジニアリングコンサルタント会社のスウェコ、ランドスケープアーキテクトのサードネイチャーと共同で、デンマークの新しいオーフスのサッカー場建設のコンペに勝利しました。

1層構造の客席がサポーターとフィールドを限りなく近づけ、試合当日の体験をより鮮明にします。ニュー・オーフス・スタジアムは、市内のマルセリスボルグの森に埋め込まれています。

「森のアリーナ」と名付けられた、デザインコンセプトは、高さ47mにも及ぶ周囲の樹木の垂直方向のリズムに由来しています。そのデザインは、新スタジアムが森の延長線上にあることをイメージしており、スタジアムのパブリックコロネードやファサードのティンバーリブにその垂直性が継承されています。この垂直の身振りは、森から美しい広場に向かって流れ、スタジアムの外部および内部コンコースの柱廊へと続いています。ファサードと屋根には複雑な階層の木材リブを使用し、スタジアムの大きな水平方向のボリュームをヒューマンスケールに細分化すると同時に、隣接する公共プラザに集まるファンに到着の感覚を与えています。

新スタジアムの屋根は、内部コンコースおよび隣接する外部広場の天候を最大限に保護し、快適性を向上させるように設計されています。そして、スタジアム内のイベントから独立した、保護された360度のパブリックサーキュレーションルートを定義します。地域住民や公園を訪れる人々が、市民活動やレクリエーション、文化など様々な用途に利用できる、心地よい新しい公共空間を創出します。

スタジアムの透明の屋根やファサードの木製のリブの隙間から周囲の森が見え、透過性のある柱廊が異なるプログラムの境界をあいまいにしています。東西の柱廊は、メインエントランスを示す直感的な道しるべとなるだけでなく、メインエントランスの目印となるだけでなく、パブリックイベントとチケット制プログラムのインターフェースとして機能します。この2つを組み合わせることで、1年365日、さまざまなイベントを開催することが可能になります。

適切な機能のために適切な素材を使用し、強度と堅牢性が最大の価値をもたらすように量を極限まで減らすことが行われます。このニュー・オーフス・スタジアムの特徴は、3つの主要材料にあります。柱にリサイクル骨材を使用したコンクリート。トラスには地元で調達したアップサイクル・リサイクル鋼材を使用。そして、ファザードの被覆材には、地元で認証された持続可能な資源から作られた木材を使用しています。

隣接する、建築家アクセル・ホー・ハンセンによって1918年に完成した「スタディオンハレルネ」は、改修される予定です。その強烈な赤のファサードと白い装飾は、クラブの誰もが大切にしている歴史的な魂を保つために保持される予定です。

新しい建物の設計と建設は、既存のスタジアムの材料や部品を可能な限りリサイクルし、再利用することで推進されています。新スタジアムの環境負荷に対するプラス効果に加え、旧スタジアムの部材を再利用することで、プロジェクトの地域定着に貢献します。

オーフス・ジムナスティック・フォーニング(AGF)サッカークラブのホームグラウンドであり、デンマーク・スーパーリーグでトップチームがプレーする現在のオーフス・スタジアムは、1920年にオープンしました。1948年から2004年にかけて何度も改修が行われましたが、現在のスタジアムは、プロサッカーのトップリーグや国際試合の定期開催、大規模な文化イベントの開催に必要な基準をもはや満たしていないのです。おそらくAGFサポーターにとって最も重要なことは、既存のスタジアム内で観客とサッカーピッチの距離が長いことが、AGFの選手とファンがホームゲームで最もエキサイティングな雰囲気を生み出す妨げになっていることです。新スタジアムでは、観客とフィールドの距離が非常に近くなり、試合に参加するすべての人に没入感を生み出す事が出来るようになります。

コンペティションの主催者は、このチームの提案を、古代のマルセリスボルグの森の中にあり、歴史的なスタディオンハレルネに隣接しているというスタジアムの特殊性を理解し解釈している点を高く評価しました。「勝利したプロジェクトの強いマニフェストは、周囲に手を差し伸べ、文脈とうまくつながっています」

ザハ・ハディド・アーキテクツのディレクターであるジャンルカ・ラカナは、次のように述べています。
「オーフスにこのような重要なプロジェクトを建設することに選ばれたのは光栄なことです。私たちが提案するニュー・オーフス・スタジアムは、自然の森に囲まれた環境とクラブの遺産から着想を得ています。365日利用できる豊かな公共空間を提供し、設計と施工のあらゆる面で環境・経済・社会の最高水準のサステナビリティを取り入れた、街の新しいランドマークとなるスタジアムです」

原田圭 / DO.DO.による、栃木・大田原市の工場見学施設「SHISEIDO BEAUTY PLAYGROUND」。化粧品企業の為に計画。“提供する価値”を体験できる場を目指し、製造設備をモチーフとして其々の要素に“らしい”色彩や素材を用いた空間を考案。“美の楽しさ”が溢れ出す空間を作る
原田圭 / DO.DO.による、栃木・大田原市の工場見学施設「SHISEIDO BEAUTY PLAYGROUND」。化粧品企業の為に計画。“提供する価値”を体験できる場を目指し、製造設備をモチーフとして其々の要素に“らしい”色彩や素材を用いた空間を考案。“美の楽しさ”が溢れ出す空間を作る photo©Nacasa & Partners
原田圭 / DO.DO.による、栃木・大田原市の工場見学施設「SHISEIDO BEAUTY PLAYGROUND」。化粧品企業の為に計画。“提供する価値”を体験できる場を目指し、製造設備をモチーフとして其々の要素に“らしい”色彩や素材を用いた空間を考案。“美の楽しさ”が溢れ出す空間を作る photo©Nacasa & Partners
原田圭 / DO.DO.による、栃木・大田原市の工場見学施設「SHISEIDO BEAUTY PLAYGROUND」。化粧品企業の為に計画。“提供する価値”を体験できる場を目指し、製造設備をモチーフとして其々の要素に“らしい”色彩や素材を用いた空間を考案。“美の楽しさ”が溢れ出す空間を作る photo©Nacasa & Partners

原田圭 / DO.DO.が設計した、栃木・大田原市の、工場見学施設「SHISEIDO BEAUTY PLAYGROUND」です。
化粧品企業の為に計画されました。デザイナーは、“提供する価値”を体験できる場を目指し、製造設備をモチーフとして其々の要素に“らしい”色彩や素材を用いた空間を考案しました。そして、“美の楽しさ”が溢れ出す空間を作る事も意図されました。施設の公式サイトはこちら

「BEAUTY PLAYGROUND」という施設コンセプトを元に、資生堂の工場が“美の楽しさを生み出す場所”と捉え、子供から大人まで美で遊び学ぶことで資生堂が提供する価値を体験できるような見学施設を目指した。


建築家によるテキストより

資生堂の工場ならではの表現とするため、製造設備をモチーフとし、タンクやパイプ、ベルトコンベアなどの要素に資生堂らしいカラーリングや素材感を組み合わせ、美の楽しさが溢れ出すような空間デザインを考えた。

建築家によるテキストより

展示の入口にあたる約100Mの通路空間は、現物のプロダクトを載せたベルトコンベアが、床と繋がり大きくなって、来場者が製品になったような視点で、出荷から製造までの流れをグラフィックやトリックアートと共に体感できるデザインとなっている。
そして、展示室に入ると最初に、資生堂の歴史、那須工場の事、資生堂の目指す未来を伝える映像を観ることのできる、大きなタンクのシアター空間に入っていく。

建築家によるテキストより
BIGによる、エクアドル・キトの高層ビル「IQON」。首都に建つ住宅・商業・事務所等を内包する建築。隣接する公園を延長した、“垂直方向”のコミュニティを志向。“生物多様性”等の地域の象徴的な特質を取り込む設計を実践
BIGによる、エクアドル・キトの高層ビル「IQON」。首都に建つ住宅・商業・事務所等を内包する建築。隣接する公園を延長した、“垂直方向”のコミュニティを志向。“生物多様性”等の地域の象徴的な特質を取り込む設計を実践 photo©PABLO CASALS AGUIRRE
BIGによる、エクアドル・キトの高層ビル「IQON」。首都に建つ住宅・商業・事務所等を内包する建築。隣接する公園を延長した、“垂直方向”のコミュニティを志向。“生物多様性”等の地域の象徴的な特質を取り込む設計を実践 photo©PABLO CASALS AGUIRRE
BIGによる、エクアドル・キトの高層ビル「IQON」。首都に建つ住宅・商業・事務所等を内包する建築。隣接する公園を延長した、“垂直方向”のコミュニティを志向。“生物多様性”等の地域の象徴的な特質を取り込む設計を実践 photo©BICUBIC
BIGによる、エクアドル・キトの高層ビル「IQON」。首都に建つ住宅・商業・事務所等を内包する建築。隣接する公園を延長した、“垂直方向”のコミュニティを志向。“生物多様性”等の地域の象徴的な特質を取り込む設計を実践 photo©BICUBIC

BIGが設計した、エクアドル・キトの高層ビル「IQON」です。
首都に建つ住宅・商業・事務所等を内包する建築です。建築家は、隣接する公園を延長した、“垂直方向”のコミュニティを志向しました。また、“生物多様性”等の地域の象徴的な特質を取り込む設計が実践されました。

こちらは、リリーステキストの翻訳

4年の歳月をかけて完成したIQONは、高さ130mを誇り、世界有数の標高を誇るエクアドルの首都キトで最も高いビルとなる

伝統的に低層ビルが密集していたキトは、10年以上前に都心部の空港が移転したことで、スカイラインが見直されました。スカイラインを上に伸ばすことができるようになったため、ウリベ・シュワルツコフは2017年にBIGに依頼し、215戸の住宅、商業ユニット、オフィススペース、各種アメニティを含む39万平方フィート(約36万㎡)の複合型住宅を設計したのです。IQONに加え、BIGとウリベ・シュワルツコフが手がけるEPIQレジデンスも近くにあり、2023年に建設終了予定です。

ウリベ・シュワルツコフの共同設立者であるトミー・シュワルツコフは、こう述べています。
「IQON(BIG)とQORNER(Safdie Architects)は、キトが建築、デザイン、イノベーションの要となるような変化を続けていることを象徴しています。この新しいビルは、キトのスカイラインに貢献するだけでなく、世界で最もエキサイティングで国際的に有名な建築家とのパートナーシップを祝うものです。最初の居住者が入居し、企業がビル内のスペースを確保し始めるにつれ、それぞれのビルが息を吹き返し、街の構造の一部となることを楽しみにしています」

IQONは、垂直方向のコミュニティとして設計されており、隣接するラ・カロリーナ公園の延長として、ビルのファサードまで続いています。この建物の特徴は、著しいカーブを描くコーナー部分です。建物の外周にはテラスが続き、公園や街並み、ピチンチャ火山を見渡すことができます。

IQONの建築的アイデンティティは、「削ぎ落とされた」ファサードによって定義されます。むき出しのコンクリートは、同時に建物の構造体としても機能します。個々の「ピクセル」は32階まで積み上げられ、回転させることで最高の眺望を提供すると同時に、アパートメントにはテラスを設けています。エクアドルの温暖な気候と生態系を生かし、可能な限り緑を取り入れ、自生する樹木や植物に敬意を表しています。また、エクアドルは、1㎡あたりの植物種が世界で最も多い国です。

BIGの創設者兼クリエイティブディレクターのビャルケ・インゲルスは述べています。
「私たちは、キトの象徴的な特質をすべて取り入れることを試みました。それは、地球上で最も生物多様性に富んだ場所のひとつであり、人と植物の両方にとって最適な四季のある、赤道直下の都市で暮らす楽しさなどです。その経験を垂直の次元で表現することを試みました。IQONは、個人住宅を丸ごと縦に並べたコミュニティです。そして、ラ・カロリーナ公園の延長線上に位置し、屋上まで登ることができます。」

【ap job更新】 建築系スタートアップ「VUILD」が、建築と内装それぞれの設計メンバー(2023年新卒・経験者)と木工製作メンバー(経験者)を募集中
【ap job更新】 建築系スタートアップ「VUILD」が、建築と内装それぞれの設計メンバー(2023年新卒・経験者)と木工製作メンバー(経験者)を募集中
【ap job更新】 建築系スタートアップ「VUILD」が、建築と内装それぞれの設計メンバー(2023年新卒・経験者)と木工製作メンバー(経験者)を募集中東京学芸大学EXPG棟「学ぶ、学び舎」2022年4月竣工予定

建築系スタートアップ「VUILD」の、建築と内装それぞれの設計メンバー(2023年新卒・経験者)と木工製作メンバー(経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

VUILDは、「すべての人を設計者にする」をミッションに、「生きる」と「つくる」が繋がる社会の実現を目指す建築系スタートアップです。「建築の民主化」を掲げ、自ら開発したサービスを通して、生活者が自分たち自身で住まいや暮らしを実感を持ってつくれるようになる世界を実現します。

特徴は、
●建築系スタートアップとして累計6億円以上の資金調達を実施していること
●その資本を基にサービスを開発し世の中に提供していること
●基本構想ー設計ー製造加工ー組立施工まで社内で完結できる体制があること
●家具内装から建築都市までスケールを横断して設計できること
●クライアントやユーザーを協働者と捉え、対話と参加を促し共創型でPJを進めていくこと

実際、このようなVUILDらしさに面白みを感じていただき、これまでにないあたらしい提案やユーザー体験を期待するご依頼をいただいています。

前期から売上150%成長を達成し、年々着実な成長を遂げてきている私達ですが、「つくる」が誰にとっても簡単でもっと身近になる社会の実現を目指し、この勢いをさらに加速させるべく、新しいメンバーを募集いたします。

あたらしい建築やモノづくりにチャレンジしたい方、
専門性の異なる協働者とモノづくりのプロセスを楽しみたい方、
主体的に裁量を持ちながらアグレッシブに働きたい方、
これまでの経験を新しいフィールドで試してみたい方、

建築の新しい可能性を一緒に切り拓いていきましょう!!

二俣公一 / ケース・リアルによる、福岡市のギャラリー「cassette」。RC三階の建物を改修。既存の“複雑さ”を活用し新たな用途に応える為、元の計画を“適宜利用”して多様な空間を構築。仕上げ等の操作で各場面のニュアンスを変化させ“更なる多様性”を生み出す
二俣公一 / ケース・リアルによる、福岡市のギャラリー「cassette」。RC三階の建物を改修。既存の“複雑さ”を活用し新たな用途に応える為、元の計画を“適宜利用”して多様な空間を構築。仕上げ等の操作で各場面のニュアンスを変化させ“更なる多様性”を生み出す外観 photo©水崎浩志
二俣公一 / ケース・リアルによる、福岡市のギャラリー「cassette」。RC三階の建物を改修。既存の“複雑さ”を活用し新たな用途に応える為、元の計画を“適宜利用”して多様な空間を構築。仕上げ等の操作で各場面のニュアンスを変化させ“更なる多様性”を生み出す1階、ラウンジ photo©水崎浩志
二俣公一 / ケース・リアルによる、福岡市のギャラリー「cassette」。RC三階の建物を改修。既存の“複雑さ”を活用し新たな用途に応える為、元の計画を“適宜利用”して多様な空間を構築。仕上げ等の操作で各場面のニュアンスを変化させ“更なる多様性”を生み出す2階、ギャラリー photo©水崎浩志
二俣公一 / ケース・リアルによる、福岡市のギャラリー「cassette」。RC三階の建物を改修。既存の“複雑さ”を活用し新たな用途に応える為、元の計画を“適宜利用”して多様な空間を構築。仕上げ等の操作で各場面のニュアンスを変化させ“更なる多様性”を生み出す地階、ギャラリー photo©水崎浩志

二俣公一 / ケース・リアルが設計した、福岡市の、ギャラリー「cassette」です。
RC三階の建物の改修です。建築家は、既存の“複雑さ”を活用し新たな用途に応える為、元の計画を“適宜利用”して多様な空間を構築しました。そして、仕上げ等の操作で各場面のニュアンスを変化させ“更なる多様性”を生み出す事が意図されました。施設の公式サイトはこちら

福岡・唐人町に新たにオープンするアートギャラリー「cassette(カセット)」のための内装計画。
1980年代に建てられた既存建物の複雑さを活かしながら、現代アートを展示する新たなギャラリーとして改修を行った。

建築家によるテキストより

計画地となったのは、地上2階、地下1階の3層からなる鉄筋コンクリート造の建物。外観は真っ白な箱型のシンプルな見た目でありながら、内部はRC壁や階段が複雑にレイアウトされ、迷路のようにも感じられる独特な空間となっていた。
私たちは外観はそのままの状態を維持しつつ、内部の複雑さを適宜利用することで、多種多様なスペースや変化を創り出して既存建築の特徴を引き出すことを目指した。

建築家によるテキストより

元々複雑だった3つのフロアに対し、必要な設備や工作物の整理、仕上げのコントロールなど様々な検討を行い、各シーンのニュアンスを微妙に変化させることで建物内部に更なる多様性を持たせている。築年数は30年を超え、ここ数年は使われないままになっていた一つの建築。ギャラリーという新たな拠点として、再びその存在が活かされるだろう。

建築家によるテキストより

Subscribe and Follow

公式アカウントをフォローして、
見逃せない建築情報を受け取ろう。

「建築と社会の関係を視覚化する」メディア、アーキテクチャーフォトの公式アカウントです。
様々な切り口による複眼的視点で建築に関する情報を最速でお届けします。

  • 情報募集建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
  • メールマガジン メールマガジンで最新の情報を配信しています。