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y+M design office・成安造形大学YOHAKUプロジェクトチーム・澤村による、滋賀・大津市の「成安造形大学アパートメント YOHAKU」
y+M design office・成安造形大学YOHAKUプロジェクトチーム・澤村による、滋賀・大津市の「成安造形大学アパートメント YOHAKU」 photo©笹の倉舎/笹倉洋平
y+M design office・成安造形大学YOHAKUプロジェクトチーム・澤村による、滋賀・大津市の「成安造形大学アパートメント YOHAKU」 photo©笹の倉舎/笹倉洋平
y+M design office・成安造形大学YOHAKUプロジェクトチーム・澤村による、滋賀・大津市の「成安造形大学アパートメント YOHAKU」 photo©笹の倉舎/笹倉洋平

y+M design office(基本デザイン・基本設計・実施設計)、成安造形大学YOHAKUプロジェクトチーム(基本デザイン)、澤村(実施設計)が設計した、滋賀・大津市の学生専用集合住宅「成安造形大学アパートメント YOHAKU」です。

滋賀県大津市にある成安造形大学に近接した同大学の学生専用アパートメントである。

冬期は比良山系の山々から琵琶湖に吹き下す冷たい風がふき、降雪もある厳しい気候である。
住棟が平行配置になることで中庭が均質となることを避けるため、3棟の建物はN字型配置とし、そのことによって生まれたパースペクティブな2つの中庭はイベントスペースや駐輪場・駐車場となり、各住戸に季節によって様々な自然光や風を取り入れる装置となる。

また各棟に距離を持たせることで住戸の防火戸がほぼ不要となっている。
ファサードは構造用合板型枠を使用し、開口部の配置に角度を持たせることで施工中であるかのような雰囲気を残し、バファーゾーンを含め空間に余白を残し、学生たちの生活やアート作品などによってその余白を埋めてもらいたいという思いがある。

建築家によるテキストより

各住戸のプランニングは成安造形大学の学生を中心に行っている。

まず全学生を対象としたアンケートを実施した。
アンケート内容はキッチンの大きさやコンロの口数、浴槽の必要性や保有自転車の割合など多岐にわたり、その結果をもとに学生による15種類の設計案の模型展示を行い、投票形式のアンケートを実施した。さらにその結果からブラッシュアップした10案についてスケールアップした模型展示を行い、投票形式のアンケートを実施した。

その上で各案の中から得票数、見積もり、施工性などから採用案を決定し、それらの案をもとに設計を進めた。

建築家によるテキストより

大学での制作などで遅くなった帰路に、友人の部屋で制作風景をのぞいたり、ライバルの部屋に明かりが灯っていることで、自分ももっと頑張ろうという気持ちになるという話も耳にしている。
初めて親元を離れて一人暮らしをする学生にとって、アートやデザインを勉強する仲間がすぐそばにいることは、非常に心強く学生生活の励みになるだろう。
あえて造られた余白に様々な思いが埋められることで、4年間という短い学生生活を刺激ある有意義なものにするための場になることを願っている。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス [期間:2021/2/1-2/7]
最も注目を集めたトピックス [期間:2021/2/1-2/7]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:【集計期間】)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 長沼和宏+澤田淳 / AIDAHOによる、埼玉・深谷市の住宅「FUKAYA house 02」
  2. 松葉邦彦 / TYRANTによる、埼玉・熊谷市の店舗「JINS 熊谷肥塚店」
  3. 中村拓志&NAP建築設計事務所による、京都の住宅「磐座の家」
  4. “建築と今” / no.0007「西澤徹夫」
  5. 西沢立衛による、東京・大田区の「森山邸」の一部を、時間貸しするサービスが開始。2005年竣工で分棟形式が特徴的な建築
  6. ザハ・ハディド・アーキテクツによる、中国・北京の、国際展示センター第二期工事設計コンペの勝利案。中国の伝統建築の筒状屋根から着想を得る
  7. 齋藤和哉建築設計事務所による、宮城・岩沼市の、神社に詣でる参拝者のための休憩所「金蛇水神社外苑 SandoTerrace」
  8. 山田誠一建築設計事務所による、静岡の住宅「沼津の家」
  9. ザハ・ハディド・アーキテクツによる、中国・珠海市の、芸術センター「Zhuhai Jinwan Civic Art Centre」の建設が進行中。計画案と現場の様子を紹介
  10. 山田誠一建築設計事務所による、静岡・島田市の住宅「金谷南町の家」
  11. 塩路優介 / シオジ事務所による、和歌山市の、戸建て住宅の改修「亀田さんの家」
  12. 日建設計がコンペで優勝した、ロシアの「リジスキー貨物ヤード跡地再開発プロジェクト」のコンセプト動画
  13. 石上純也建築設計事務所による「神奈川工科大学KAIT広場」の3DVR写真
  14. OMAがコンペで勝利した、中国・成都市の、未来科学技術都市のエリアマスタープランと建築デザイン。広大な敷地に自然形状に沿った建物等を設計
  15. COLORFULL YUJING DESIGNによる、中国・上海の書店「中版書房」
  16. 建築家の成瀬友梨と猪熊純が、エイブルリフォームの社外取締役に就任しています
  17. 妹島和世に、経産官僚の須賀千鶴が話を聞いているインタビュー『日本の「境界ない」建築が世界に求められる理由』
  18. 中山英之へのインタビューと、大学入学以前に再現したリートフェルトの椅子の写真
  19. COLORFULL YUJING DESIGNによる、中国・北京の、中国・北京の、既存商業ビルの低層部リノベーション「越都薈(Inspace)」
  20. 石上純也建築設計事務所による、神奈川・厚木市の「神奈川工科大学KAIT広場」

【ap job更新】 大小様々で多種多様なジャンルの新築設計を行う「Field Design Architects」が、さらなる事務所規模拡大のため正社員(新卒者・既卒者と一般職)を募集中
【ap job更新】 大小様々で多種多様なジャンルの新築設計を行う「Field Design Architects」が、さらなる事務所規模拡大のため正社員(新卒者・既卒者と一般職)を募集中
【ap job更新】 大小様々で多種多様なジャンルの新築設計を行う「Field Design Architects」が、さらなる事務所規模拡大のため正社員(新卒者・既卒者と一般職)を募集中TSUJIDO STATION FRONT COMPEX(現在基本設計中案件。今年実施設計完了の予定)

大小様々で多種多様なジャンルの新築設計を行う「Field Design Architects」の、さらなる事務所規模拡大のため正社員(新卒者・既卒者と一般職)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

大小様々で多種多様なジャンルの新築設計を行うField Design Architects が

【さらなる事務所規模拡大のため正社員(新卒者+既卒者と一般職)を募集いたします!】

(※すみません。システムより連絡がありメールアドレスが不達だった方が多くいらっしゃる可能性があり、前回当方より反応がなかった方は再度応募してみてください。業務履歴などの添付メールは5MBまでとし、超える場合などデータ便や宅ファイル便利用も可能です。)

4月卒業へ向けて新卒者+既卒者を採用いたします!!!

また、一般職(事務職)を採用いたします!(残業なし。時間内で設計アシスタントなども行います。9:30~18:30定時あがり)

保育園、事務所、銀行、店舗、カフェ、共同住宅、福祉施設、総合病院、大使館など他多種多様な建築意匠設計を行います。いずれもデザイン性を追求し、スタイルを持たずオンリーワンの建築を目指します。

実務未経験の方も設計手法を体系的に教えますので、実務の習得能力が飛躍的に向上します。また、会社のスタッフ皆が自分の持っている知識を教えあう社風なので、短期間にスキルアップと自信が身に付き、仕事の幅が見違えて広がると思います。

ある決まったデザインを押し通すのではなく、プロジェクトにとって何が最適なのか、何が合理的なのかという視点で、柔軟に考え方を変えていきます。それが現在的な建築だと思うからです。実施設計では構造・設備・現場・音響・防災・行政など様々なジャンルのエキスパートとディスカッションしながら、最適解かつ特殊解を導いていきます。


また、多様なジャンルの案件をデザイン性の高い建築に昇華していくにはどうすればよいか、常に考えています。スタイルを持たずゼロから構築していくことで、一品ごとの作品に仕上げていきます。中規模の新築設計を中心として、建築賞を受賞できる建築からコスト重視の建築まで幅広く設計します。


プロジェクト数は多く、各種メディア掲載の機会も多いです。協力し合いながら各人プロジェクトの主担当として仕事ができるのが強みです。昨今、大きな組織への帰属傾向が強くなっていますが、当社ではプロジェクトの主役として誇りを持って仕事ができ、確たる自信と多くの実績を造ることができます。プロジェクトをとことん追求していき、竣工時に自分が造った作品を実感できるはずです。

中山英之へのインタビューと、大学入学以前に再現したリートフェルトの椅子の写真

中山英之へのインタビューと、25年前の大学入学前に再現したリートフェルトの椅子の写真が、ユナイテッドアローズのサイトに掲載されています。

石上純也建築設計事務所による「神奈川工科大学KAIT広場」の3DVR写真
石上純也建築設計事務所による「神奈川工科大学KAIT広場」の3DVR写真 photo©JUNYA.ISHIGAMI+ASSOCIATES

石上純也建築設計事務所が設計した、神奈川・厚木市の「神奈川工科大学KAIT広場」の3DVR写真が公開されています。制作者は不明です。アーキテクチャーフォトでの特集ページでは写真や図面、石上によるテキストも掲載しています。

建築家の成瀬友梨と猪熊純が、エイブルリフォームの社外取締役に就任しています

建築家で、成瀬・猪熊建築設計事務所の成瀬友梨と猪熊純が、エイブルリフォーム株式会社の社外取締役に就任しています。facebookに猪熊がコメントを投稿しているので、公式埋込機能で紹介します。

【ap job更新】 元木大輔率いる「DDAA Inc. / DDAA LAB Inc.」が、デザインスタッフ(経験者・新卒)と、協働するデザイナー(プロジェクトスタッフ)を募集中
【ap job更新】 元木大輔率いる「DDAA Inc. / DDAA LAB Inc.」が、デザインスタッフ(経験者・新卒)と、協働するデザイナー(プロジェクトスタッフ)を募集中
【ap job更新】 元木大輔率いる「DDAA Inc. / DDAA LAB Inc.」が、デザインスタッフ(経験者・新卒)と、協働するデザイナー(プロジェクトスタッフ)を募集中バングアンドオルフセン銀座

元木大輔率いる「DDAA Inc. / DDAA LAB Inc.」の、デザインスタッフ(経験者・新卒)と、協働するデザイナー(プロジェクトスタッフ)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

DDAA、DDAA LABではデザインスタッフを複数名募集しています。

DDAAは建築、都市、ランドスケープ、インテリア、プロダクト、ブランディング、コンセプトメイクあるいはそれらの多分野にまたがるプロジェクトを建築的な思考を軸に活動するデザインスタジオです。

NIKEやBang & Olufsenなどのグローバルブランドやプロダクトレーベルへのデザインの提供、森美術館や国立京都近代美術館、東京オペラシティ アートギャラリーなどをはじめとする美術館の会場構成、飲食店やアパレルブランドのショップ、ギャラリーやインスタレーション、公園、住宅の設計、プロダクトデザインやブランドディレクションなど、活動の幅は多岐に渡ります。クリエイティブアソシエーションCEKAI のメンバーとして、アーティスト、グラフィックデザイナー、アートディレクター、映像作家、プロダクトデザイナーなど様々なクリエーターと共同で取り込むプロジェクトもあります。

また、2019年より、コレクティブ・インパクト・コミュニテイーを標榜し、スタートアップの支援を行うミスルトーと共に、実験的なデザインとリサーチのための組織DDAA LABを設立しました。スタートアップのテクノロジーやビジョンを共有し、例えばオフグリッド都市・建築を考えるプロジェクト、プロダクトのプロトタイピングなど、クライアントワークの範囲を超えた実験的な提案型プロジェクトやエキシビジョンの企画などが多数進行しています。

メンバーの男女比は6:3、現在常勤6名+プロジェクトベースの参加2名+バックオフィススタッフ2名です。その他にアルバイトスタッフ5名、またヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展、ミラノサローネなど、イタリア、ドイツなど海外でのプロジェクトが複数個進行しており、いくつかのプロジェクトではコミュニケーションが英語ベースで進行します。

オフィスは現代美術ギャラリーの青山目黒、音楽家の蓮沼執太、企画やディレクションを行うsakumottoとのシェアスペースhappaにあります。建築やデザインに閉じず様々なジャンルの人たちとの交流や、イベントが開催されています。また、スタッフには福利厚生の一貫として、美術館やギャラリーで行われるイベントや展覧会のチケットを支給しています。

DDAAとDDAA LABはコンセプトからディテールのデザインまで、思考とスケールの振れ幅のあるデザインを行います。若い組織ですが、少数精鋭の規模でプロジェクトごとに新しい知見を更新し、常に発見のあるアウトプットを目指しています。新しい知見に柔軟な方。軸を持ちながらもあらゆるものに興味を持てる方を求めています。2〜3か月の試用期間を経て正式採用となります。

長沼和宏+澤田淳 / AIDAHOによる、埼玉・深谷市の住宅「FUKAYA house 02」
長沼和宏+澤田淳 / AIDAHOによる、埼玉・深谷市の住宅「FUKAYA house 02」 photo©長谷川健太
長沼和宏+澤田淳 / AIDAHOによる、埼玉・深谷市の住宅「FUKAYA house 02」 photo©長谷川健太
長沼和宏+澤田淳 / AIDAHOによる、埼玉・深谷市の住宅「FUKAYA house 02」 photo©長谷川健太

長沼和宏+澤田淳 / AIDAHOが設計した、埼玉・深谷市の住宅「FUKAYA house 02」です。

施主の両親が暮らす実家の隣に、施主家族が暮らす離れの家を設計した。

敷地は埼玉県深谷市の郊外の市街化調整区域内であったため、敷地を含む周囲は市街地から区分けされ、原風景として保存されたかのように、この土地の古くからの様相を残していた。
同じ区画内には、実家の他にも畑や施主の祖父がつくった庭園・納屋などがあり、それらの持つノスタルジーな要素との親和性を大切にしつつ、近隣の市街化区域とは異なったコンテクストを感じさせるような景色をつくれたらと考え、計画をしていった。

建築家によるテキストより

農地転用をして新たに宅地として切り取った敷地は、母屋の南西側に位置し、互いに採光や通風の妨げになることが懸念された。
そこで建物を母屋に対して45°斜(はす)に角度を振って配置し、さらにヴォリュームを低く抑えることで、互いの視線や世帯間の程良い距離を設けるようにした。
また、母屋と「くの字」状に連なり、庭を囲むような配置となったことで、共有の庭へ吹き込む北風や土埃を防いでいる。

建築家によるテキストより


仕事が鉄鋼関係で、自分でもものづくりを楽しむ施主のキャラクターに合わせて、施主が暮らしながら家づくりを楽しんでいけるような家をイメージし、過剰なものを排除したシンプルな構成を心がけた。

建築中も、軒庇のスチール柱や棚受け、カーテンレール、ハンガーバー等、鉄部の殆どは施主が自作したものを提供してもらっている。既製品で済ませるのではなく、家を構成する大小様々なパーツに丁寧な手仕事が垣間見えることもこの家の重要な要素となっている。

建築家によるテキストより
COLORFULL YUJING DESIGNによる、中国・上海の書店「中版書房」
COLORFULL YUJING DESIGNによる、中国・上海の書店「中版書房」 photo©RUNTU ARCH・Aaron
COLORFULL YUJING DESIGNによる、中国・上海の書店「中版書房」 photo©RUNTU ARCH・Aaron
COLORFULL YUJING DESIGNによる、中国・上海の書店「中版書房」 photo©RUNTU ARCH・Aaron

COLORFULL YUJING DESIGNが設計した、中国・上海の書店「中版書房」です。

本計画地の青村老街は上海の南方、奉献地域にある水郷の町として、伝統的な中国の街の風景を残す地域です。
1692年に建てられた南紅橋や、清王朝時代に建てられた龍翔橋など、古い石橋や水路と共に暮らす生活風景が印象的で、2004年に上海の歴史的景観保存地域として指定されました。今回その景観保存地域に隣接して計画されることから、老街をPRする場と書店の機能を一体で設計することが求められました。

建築家によるテキストより

本計画の「中版書房」は中国出版集団という中国の大手出版社が計画する書店です。
その為一般的な書店と異なり、貴重な書籍の展示や作家達が地域の読者と交流するためのサロンスペースなどの機能も求められました。それに加え、地域活性化の役割として人々の交流の場や歴史展示コーナー、さらに地元の子供たちが学習をするスペースなど、書店と地域コミュニティセンターが合わさった集会所のような場になることが求められました。

建築家によるテキストより

超デジタル化社会にある中国では、情報への接し方が日々多様化しています。それに伴って書店の役割も大きく変化しました。
書籍を出版する役割であった出版社が書店を出店することは、読者と直接繋がることになります。需要側と供給側の距離が限りなく近くなっている現代において、作り手自身がその商品から派生する新たな体験価値を創出しなければいけません。
これからの書店は利用者の変化に対応しながら、その地域の特色を生かして、そこでしかできない活動や、地域に根づいた情報の発信点になる必要があるのではないかと考えています。

建築家によるテキストより
ザハ・ハディド・アーキテクツによる、中国・北京の、国際展示センター第二期工事設計コンペの勝利案。中国の伝統建築の筒状屋根から着想を得る
ザハ・ハディド・アーキテクツによる、中国・北京の、国際展示センター第二期工事設計コンペの勝利案。中国の伝統建築の筒状屋根から着想を得る image©Atchain
ザハ・ハディド・アーキテクツによる、中国・北京の、国際展示センター第二期工事設計コンペの勝利案。中国の伝統建築の筒状屋根から着想を得る image©Atchain

ザハ・ハディド・アーキテクツによる、中国・北京の、国際展示センター第二期工事設計コンペの勝利案です。中国の伝統建築の筒状のセラミックタイルの屋根の質感からインスピレーションを得た形状に設計されています。

以下は、建築家によるテキストの要約・抜粋

ザハ・ハディド・アーキテクツは、北京の国際展示センターの第二期工事の設計コンペの優勝者に選ばれました。

中国の文化、学術、市民の中心地である北京は、世界のコミュニケーションと科学研究の中心地としても発展してきました。北京地下鉄15号線に駅を構える国際展示センターは、北京首都国際空港に隣接しており、世界中からの代表者が参加する会議、見本市、産業博覧会の重要な会場として成長してきました。

このような成長に対応するため、ザハ・ハディド・アーキテクツによる国際展示センターの新しい438,500㎡のフェーズ2は、展示スペースを大幅に拡大し、知識と国際交流の中心地としての国際的な地位を高めます。北京市順義区の国際空港新都市の中心部に位置するこのセンターは、地元住民だけでなく、中国国内はもとより世界各国からの訪問者をも迎え入れ、総合的なイベントプログラムを展開します。

展示ホール、会議センター、ホテルが一体となった関係は、センターの構成にも反映されています。中国の伝統的な建築の中にある筒状のセラミックタイルの屋根の質感からインスピレーションを得て、線と幾何学的な形を相互に連結し配置されます。その銅色と大きな窓は、視覚的にダイナミックな覆いをさらに表現しています。

中央の南北の軸線は東西の展示ホール間の主要な接続スペースであり、機能的な明快さ、最大の柔軟性と効率性を提供し、また、非公式なミーティングやリラクゼーションのための共有の中庭を定義します。それに加え、手入れの行き届いた庭園、カフェ、屋外の公共のイベントスペースを提供しています。高層階にあるブリッジは、センターの施設ネットワーク間の接続性をさらに高めています。

カンファレンスセンターとホテルが敷地の北側に位置しているため、センター内の人、物、車の移動は3つのルートに分かれすことで最適化され、進行中のイベントへの混乱を避けることができるようになっています。

複合屋根システムは、内部環境を遮断し、最大の吸音性を提供するように設計されています。屋根の対称的な幾何学的形状は効率的な軽量の大スパンの構造を作成し、柱のない柔軟な空間を提供します。展示会や使用の性質の変化に迅速に適応することができます。その工業的な材料性とスケールは、その流動的な建築言語とのバランスがとれています。モジュール式の製作と建設方法により、センターの建設時間、投資、運営コストを最小限に抑えることができます。

また、スマートなビル管理システムが必要に応じてセンターのハイブリッド換気を調整し、最適な自然換気を確保し、必要に応じて高効率の冷暖房機器でサポートすることで、室内の空気の質を向上させ、電力需要をさらに削減します。雨水の収集と中水のリサイクルは、広大な庭園と自然の景観を補完するものであり、持続可能な建築技術の進歩は、二酸化炭素と排出量を最小限に抑えることを目標としています。

COLORFULL YUJING DESIGNによる、中国・北京の、中国・北京の、既存商業ビルの低層部リノベーション「越都薈(Inspace)」
COLORFULL YUJING DESIGNによる、中国・北京の、中国・北京の、既存商業ビルの低層部リノベーション「越都薈(Inspace)」 photo©He lian
COLORFULL YUJING DESIGNによる、中国・北京の、中国・北京の、既存商業ビルの低層部リノベーション「越都薈(Inspace)」 photo©He lian
COLORFULL YUJING DESIGNによる、中国・北京の、中国・北京の、既存商業ビルの低層部リノベーション「越都薈(Inspace)」 photo©He lian

COLORFULL YUJING DESIGNが設計した、中国・北京の、既存商業ビルの低層部リノベーション「越都薈(Inspace)」です。

北京広安門地区にある中国新紀元ビルの低層部のリノベーションです。
既存建築の低層部は三階建ての商業ビルで、90年代初期に建設された曲線が特徴のファサードでした。建設から年月が過ぎ、建物の老朽化と、無秩序に設置されたテナントの看板や開口によって、当初の建築に存在していた規律が無残にも崩されていました。
私達は既存建築の不要に追加された看板や開口などを整理し、商業的に機能するように入口の位置や内部動線を整えることで、この商業部分の立面が建物全体の顔として強調されるように設計しました。

建築家によるテキストより

プロジェクトの位置する広安門外街の周辺はオフィス地区ということもあり、規模の大きな建物が連続した街区で、全体としても重厚感のある直線的で暗い建物が多く存在していました。今回の建物はその街区の中でも、唯一大きな曲線で構成されたファサードを持っていた為、この既存の状態をできるだけ尊重し、建物全体を大きなカーブで包み込むようなデザインとしました。そうすることで、建物全体が柔らかい布に覆われたような表情となり、周囲の重たい直線的な街区の中でより際立った存在となることを期待しました。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 水上哲也建築設計事務所が、設計スタッフを募集中
【ap job更新】 水上哲也建築設計事務所が、設計スタッフを募集中
【ap job更新】 水上哲也建築設計事務所が、設計スタッフを募集中

水上哲也建築設計事務所の、設計スタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

水上哲也建築設計事務所では、業務拡張のため設計スタッフを募集します。

私たちの事務所では、用途や規模を問わず、様々な設計業務を行っています。現在は集会場、宗教施設、医療施設、商業施設、住宅など様々な案件が進行しており、プロポーザルへも積極的に取り組んでいます。建築は私たちの生活の背景を形成し、担うものだと考えています。耐久性のある、デザインと性能を兼ね備えた建築の実現を目指し、一緒に建築を考え、働いてくれる熱意のある方をお待ちしております。

■受賞歴
2020 AACA賞(日本建築美術工芸協会賞) 2020 優秀賞
2020 日本空間デザイン賞 銅賞
2020 グッドデザイン賞
2020 キッズデザイン賞
2020 くまもとアートポリス エバーフィールド木材加工場 公募型プロポーザル 佳作
2019 ふくい建築賞 最優秀賞
2018 日本建築学会作品選集新人賞
2017 日事連建築賞 優秀賞
2016 日本建築士会連合会作品賞 優秀賞
2014 多世代交流モール整備工事設計競技 最優秀賞1等
2008 新建築社住宅設計競技2008 入選

“建築と今” / no.0007「西澤徹夫」

「建築と今」は、2007年のサイト開設時より、常に建築の「今」に注目し続けてきたメディアarchitecturephoto®が考案したプロジェクトです。様々な分野の建築関係者の皆さんに、3つの「今」考えていることを伺いご紹介していきます。それは同時代を生きる我々にとって貴重な学びになるのは勿論、アーカイブされていく内容は歴史となりその時代性や社会性をも映す貴重な資料にもなるはずです。

“建築と今” / no.0007「西澤徹夫」

西澤徹夫(にしざわ てつお)
1974年京都府生まれ。2000年東京芸術大学修士課程修了後、2000-2006年青木淳建築計画事務所勤務。ルイヴィトン銀座店、青森県立美術館 基本・実施設計・監理を担当し、2007年に西澤徹夫建築事務所開設。2011〜2013年東京芸術大学教育研究助手。東京芸術大学、日本女子大学非常勤講師。主な受賞歴:2020年京都建築賞、AACA賞、2021年毎日芸術賞。主な作品:東京国立近代美術館所蔵品ギャラリーリニューアル、京都市美術館(青木淳と協働)、八戸市新美術館(浅子佳英、森純平と協働)ほか、展覧会の会場デザイン多数。
URL:https://tezzonishizawa.com/


今、手掛けている「仕事」を通して考えていることを教えてください。

昨年は京都市美術館が改修と増築を経てリニューアルオープンしました。

本館は二軸対称、帝冠様式の重厚な建物で、およそ現代において美術館を新築しようとするときには決して採用しないような強い形式を持っています。まずはこの本館の保存修復が起点にはなるので、何を決めるにもまず本館の意匠ありきになるのですが、ではすべてが本館の意匠に沿わせられるかというとそうはなりません。

例えば新しいエントランスであるガラスリボンは、プロポーションや大きさにおいて本館ファサードに(こう言ってよければ)調和するように腐心しましたが、そもそも本館が持っていた意匠ではないし、また、ガラスリボンのデザインがうまくいったからと言って中央ホールに新設した螺旋階段とは意匠的な繋がりは全くありません。

螺旋階段は中央ホール(旧大陳列室)との調和を優先して考えてあるし、それでさえ本来なかった材料や納まりを採用せざるを得ません。ガラス屋根を掛けた北中庭のスチール部分は、白では強すぎるのでタイルに寄せてややグリーンを入れていますが、それが新館の東山キューブの塗装色と関連しているかと言えば、していません。
しかし、厳密なデザインの繋がりはなくとも、どこかひとつを決めると常にそれとのバランスを考えて次の要素を抑えめにしたり太めにしたり、といったふうに決めていきました。

この作業中、これはとてもニュートラルさに関わることだと思っていました。

ひとつひとつの判断は、客観的な正解であるわけではなく、本館はもとより決定したデザインも無機質でも無彩色でも無個性でもないので、もちろん一般的な意味でのニュートラルではありません。むしろ出どころがバラバラな条件を、局所的に丁寧に解決しようとすれば当然の帰結として霧散してしまう各要素を、それらが独立しているとも言えるし全体としてバランスをとっているとも言えるような関係性のなかで成立させることが、手続きとしても出来上がったものとしても何かとても自然な状態に思えたのです。

恣意性のカタマリのような部分が、全体としてみれば「まあそれはそうかもしれない」と思わせるような全体性のあり方、もしくは共同作業におけるこのバランスの共有の仕方、その結果、スタイルとしてのニュートラルではなく「つくること」と「つくられたもの」に共に内在するニュートラルさのようなものが、とても気になっています。

西沢立衛による、東京・大田区の「森山邸」の一部を、時間貸しするサービスが開始。2005年竣工で分棟形式が特徴的な建築

西沢立衛が設計した、東京・大田区の「森山邸」の一部を、時間貸しするサービスが開始しています。2005年竣工で分棟形式が特徴的な建築です。こちらのページで図面や写真、西沢による解説を読むことができます

小さな人の居場所が集合した、さまざまな気配と営みのある「森山邸」(東京都大田区)
生まれて15年、風景として育った「森山邸」のひとつの棟「もりやまていあいとう」の時間を開きます

現在、「森山邸」にはオーナーとここに暮らす4組の住人がいます

「もりやまていあいとう」で、ひとときこの場所の住人となり、「森山邸」に流れる時間を過ごしてみませんか

「何もない時間」、「そこに何かある時間」、「使ってもらえる時間」、「特別な時間」

私たちは「ひととき住人」のみなさんにこの場所を感じていただけるさまざまな時間を創出します
また、この場所での時間を何かの「創造」につなげてくださるみなさんと一緒に、新たな発信を試みていきます

「もりやまていあいとう」のこれからの時間づくりに、是非ご参加ください

「もりやまていあいとう」のロゴは、西沢立衛さんにデザインしていただきました

OMAがコンペで勝利した、中国・成都市の、未来科学技術都市のエリアマスタープランと建築デザイン。広大な敷地に自然形状に沿った建物等を設計
OMAがコンペで勝利した、中国・成都市の、未来科学技術都市のエリアマスタープランと建築デザイン。広大な敷地に自然形状に沿った建物等を設計 image©OMA
OMAがコンペで勝利した、中国・成都市の、未来科学技術都市のエリアマスタープランと建築デザイン。広大な敷地に自然形状に沿った建物等を設計 image©OMA

OMA / クリス・ヴァン・ドゥインがコンペで勝利した、中国・成都市の、未来科学技術都市のエリアマスタープランと建築デザインです。プロジェクトタイトルは「Chengdu Future Science and Technology City Launch Area Masterplan & Architecture Design」。広大な敷地に自然形状に沿った建物等を設計しています。

以下は、リリーステキストの要約です

OMA / クリス・ヴァン・ドゥインは、GMPと並んで、成都未来科学技術都市立ち上げエリアマスタープランと建築デザインコンペの優勝者に選ばれました。イノベーション産業のために新たに設計された4.6平方キロメートルのマスタープランは、成都東部の新空港周辺の都市開発を推進するためのパイロットプロジェクトとなります。

このコンペで優勝したプラクティスは、西部に国際教育パーク、南東部にはGMPが主導するトランジット指向開発(TOD)を含む全体的なマスタープランの第一段階を開発することになっています。

緑の丘陵地に位置する46万㎡の国際教育園区には、複数の大学の教育プログラムのほか、寮、公共プログラム、国立研究所、イノベーションオフィスなどが含まれます。マスタープランと建物は、敷地の地形と空間構造に沿って設計されています。建物は、景観の整ったテラスを特徴とし、敷地の自然な地形の延長線上に存在します。

キャンパスの中心は谷が形成され、ランドマークとなる複合ビルを含みます。谷は国際教育園区と福田地下鉄駅、北西に航空大学をつなぎます。8万㎡の建物は教育生活の中心を形成し、大学図書館、学生センター、講堂、研究室、オフィスなどが含まれます。

OMAのパートナーであるクリス・ヴァン・ドゥインは、以下のようにコメントしています。
「このプロジェクトでは、従来の車中心の道路網をベースにした典型的なマスタープランに代わるものを提供したいと考えています。私たちはその土地の地理に根ざした建築とランドスケープをデザインするつもりです。私たちは、建築とランドスケープの間の接続が、革新的なアイデアを鼓舞する教育のための、ダイナミックな環境になることを願っています。」

OMAの設計は、クリス・ヴァン・ドゥイン、アソシエイトのラヴィ・カミセッティ、プロジェクトアーキテクトのジョン・サートルが主導しています。

中村拓志&NAP建築設計事務所による、京都の住宅「磐座の家」
中村拓志&NAP建築設計事務所による、京都の住宅「磐座の家」 photo©藤井浩司(TOREAL)
中村拓志&NAP建築設計事務所による、京都の住宅「磐座の家」 photo©藤井浩司(TOREAL)
中村拓志&NAP建築設計事務所による、京都の住宅「磐座の家」 photo©藤井浩司(TOREAL)

中村拓志&NAP建築設計事務所が設計した、京都の住宅「磐座の家」です。

洛北の地には、山神降臨の磐座を祀る山住神社や、比叡山を借景・遥拝する寺院を数多く有し、山岳信仰が色濃く残っている。この地の今を生きる人びとも、比叡山を仰ぎ見て天候や季節の変化を読み、心を寄せてきた。そこでこの地の比叡山に対する感性やふるまいを引き出す庭と空間をつくろうと考えた。

敷地は民家が密集するため、中庭プランによって各居室の眺望や採光を得ることにした。基礎の掘削土を用いた築山を設けて、寝室とダイニングのお見合いを防ぎ、陽光の照り返しを各室へ分配。中心には磐座となる巨石を奉じた。磐座は極めて物質的な存在でありながら、神籬(ひもろぎ)としての超越性を併せもつ。その二面性が、小さな建築と庭に無限の広がりを与えると考えた。

建築家によるテキストより

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