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【ap job更新】 腰越耕太建築設計事務所が、設計スタッフ(正社員)を募集中
【ap job更新】 腰越耕太建築設計事務所が、設計スタッフ(正社員)を募集中
【ap job更新】 腰越耕太建築設計事務所が、設計スタッフ(正社員)を募集中

腰越耕太建築設計事務所の、設計スタッフ(正社員)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

腰越耕太建築設計事務所では、設計スタッフ(正社員)を募集しております。

私たちは建築設計を通じて、持続可能な社会づくりに貢献していきたいと考えています。現在進行しているプロジェクトの多くは、軸組工法やCLTパネル工法などの木質構造を採用しています。木を構造材として使用することで炭素を固定化し、環境問題解決の一翼を担っていければと考えています。環境にとってプラスになることを意識しながら、日常生活を豊かにするようなデザインを目指しています。

2010年の事務所設立以来、個人住宅を中心に設計を行ってきました。近年は共同住宅や店舗ビルなど、中大規模建物の仕事が増えています。現在は個人住宅、別荘、高層木造共同住宅などの業務が進行中です。国内外のコンペにもチャレンジしており、プレゼンテーションが得意な方を歓迎します。また、英語が得意な方優遇します。

向上心と誠意をもって建築設計に向き合っていける方、明るくコミュニケーション能力に長けている方のご応募をお待ちしております。

腰越耕太建築設計事務所 http://www.koshigoearchitects.com

八島正年+八島夕子 / 八島建築設計事務所による、長野・上水内郡の別荘「野尻湖の小さな家」
八島正年+八島夕子 / 八島建築設計事務所による、長野・上水内郡の別荘「野尻湖の小さな家」 photo©川辺明伸
八島正年+八島夕子 / 八島建築設計事務所による、長野・上水内郡の別荘「野尻湖の小さな家」 photo©川辺明伸
八島正年+八島夕子 / 八島建築設計事務所による、長野・上水内郡の別荘「野尻湖の小さな家」 photo©川辺明伸

八島正年+八島夕子 / 八島建築設計事務所が設計した、長野・上水内郡の住宅「野尻湖の小さな家」です。2021年に発売された八島正年と八島夕子による書籍『10の住まいの物語』の概要も掲載します。

長野県北部、新潟県との県境に位置する妙高戸隠連山国立公園内の野尻湖のほとりに建つごく小さな別荘である。建主は神奈川県の葉山にて二世帯住居(葉山一色の家/2015年竣工)を設計中に、訪れた旅先で偶然この敷地を見つけ、二拠点生活を決意する。どちらも緑豊かな土地ではあるが、自然環境の違いや家族との距離感のあり方など、二か所あるからこそ、それぞれ異なる暮らし方を楽しむものとして設計を進めた。

建築家によるテキストより

計画にあたって、周辺環境を維持するためにできるだけ木を切らないことと、国立公園の規制もあり、必要最小限の面積(5m×5m)で設計を行うこととした。建物は地表の湿気や積雪対策のため、1階をRC造の倉庫、2階を木造の居住空間とし外壁は周辺の環境に馴染むようにレッドシダーのシングルシェイクとした。屋根は軒を出した方形で外壁を痛めないよう雪を全方向に落とす形状としている。

建築家によるテキストより

自然環境の中に身を置く場所として、簡素な山小屋の方がより自然な状態だという考え方ももちろんあるが、日常生活の仕様から離れすぎないことで気楽に使える場所を目指すと同時に、大きさに見合った適度な簡略化をし、食寝分離と台所を充実させ、コンパクトであるが質の高い空間にできたと思う。

建築家によるテキストより
y+M design officeによる、兵庫・姫路市のロードサイドの生花店「AOYAMA花苑」
y+M design officeによる、兵庫・姫路市のロードサイドの生花店「AOYAMA花苑」 photo©笹の倉舎/笹倉洋平
y+M design officeによる、兵庫・姫路市のロードサイドの生花店「AOYAMA花苑」 photo©笹の倉舎/笹倉洋平

y+M design officeが設計した、兵庫・姫路市の、国道沿いに建つロードサイドの生花店「AOYAMA花苑」です。店舗の公式サイトはこちら

ロードサイドショップは商店街などとは違い、走行する車からでも店を認識させる必要がある。そのために大きな看板と広い駐車場がロードサイドに並んでしまうことが多く、屋外広告物の氾濫や景観破壊が問題視されている。「AOYAMA花苑」は兵庫県姫路市の国道沿いに建つロードサイドの生花店である。

敷地は多くの車が往来する国道と古くからの街並みの残る旧街道に挟まれており、閉店時であっても屋外広告物に頼らずに、国道を行き交う車窓からの視認性の確保と、合わせて街の公園のように自然光を浴びた草花や植物の中を散策できるようなショップを目指した。

多くのロードサイドショップがそうであるように、駐車場に停まる車がファサードに並ぶことを避け、国道と旧街道からの動線を確保しつつ、必要なお客様用駐車場とサービス用駐車場を西側と北東側にまとめて計画し、中央のスペースにパーゴラのような4つのフラットルーフを配置した。

建築家によるテキストより
井原正揮+井原佳代 / ihrmkによる、愛知・みよし市の住宅「鉤の手の立体交差」
井原正揮+井原佳代 / ihrmkによる、愛知・みよし市の住宅「鉤の手の立体交差」 photo©高橋菜生
井原正揮+井原佳代 / ihrmkによる、愛知・みよし市の住宅「鉤の手の立体交差」 photo©高橋菜生
井原正揮+井原佳代 / ihrmkによる、愛知・みよし市の住宅「鉤の手の立体交差」 photo©高橋菜生

井原正揮+井原佳代 / ihrmkが設計した、愛知・みよし市の住宅「鉤の手の立体交差」です。

愛知県みよし市の住宅街の角地に建つ、夫婦と子どもたちのための住宅である。

前面道路は買物帰りの井戸端会議や子どもたちの遊び場として人通りのある生活道路、隣地は集合住宅の駐車場となっている。
常に周囲に人々の存在や視線があるような環境の中で、周囲に対して内側に籠もってしまうのではなく、周辺環境と適度に繋がりながら見通せる面と見通せない面を平面的立体的に混ぜ込んだ、鉤の手のような余白空間を持つ住宅をつくりたいと考えた。

建築家によるテキストより

計画地は、周辺の住宅と比べて2倍程の面積を有する敷地であり角地であり、周囲に対する圧迫感と視線の交錯を避けたいと考えた。そこで、建物を半階分地下に埋め、1.5層分の高さに1枚の屋根を架けて、この下に2つのボリュームと余白空間を配置した。

この余白空間は、道路と同じレベルのダイニングキッチン、そして大階段で半階下りると2層吹き抜けのリビング、ダイニングの北側とリビングの南側にそれぞれ配置した屋根下のテラスによる、半分が内部で半分が外部である鉤の手(Z字)型平面の路地空間となる。そして、1階南西側の洗面所や浴室など水廻りのあるボリューム、北東斜向かいの主寝室と2階のプレイルームのあるボリュームを繋ぐようにプレイルーム(将来の子ども室)へ向かうブリッジを路地中空に配置して、立体交差させた。

建築家によるテキストより
髙田浩一 / KOICHI TAKADA ARCHITECTSが、王立英国建築家協会の主催で、2021年1月に行った講演の動画

髙田浩一 / KOICHI TAKADA ARCHITECTSが、王立英国建築家協会の主催で、2021年1月27日に行った講演の動画です。髙田は、オーストラリア・シドニーを拠点とする建築家で、ジャン・ヌーベル設計のカタール国立博物館内のショップなども手掛けています髙田の日本語でのインタビュー記事はこちらに。

最も注目を集めたトピックス [期間:2021/2/8-2/14]
最も注目を集めたトピックス [期間:2021/2/8-2/14]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2021/2/8-2/14)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 佐々木君吉+バンバタカユキによる、宮城・仙台市の、住宅兼ギャラリー「House O」
  2. 松島潤平建築設計事務所による、東京の、集合住宅の一住戸の内装デザイン「Float」
  3. 河部圭佑建築設計事務所による、いくつものゆるやかなアイデアを融合する方法論を試行した「名古屋みなとのアトリエ住居」 / 辻琢磨による本作品の論考「納まりの海に浮かべられた色彩と幾何学」
  4. 二俣公一 / ケース・リアルによる、北海道・倶知安町の別荘「CHALET W」
  5. 日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」
  6. 八島正年+八島夕子 / 八島建築設計事務所による、千葉・流山市の住宅「おおたかの森の家」
  7. スノヘッタによる、東京・原宿の店舗「Tokyo Burnside」
  8. y+M design office・成安造形大学YOHAKUプロジェクトチーム・澤村による、滋賀・大津市の「成安造形大学アパートメント YOHAKU」
  9. 八島正年+八島夕子 / 八島建築設計事務所による、東京・武蔵野市の住宅「吉祥寺南の家」
  10. 中川エリカと西沢大良が「30代でつくるべきもの」をテーマに対談している動画。ギャラリー・間での個展に合わせて企画されたもの
  11. 井原正揮+井原佳代 / ihrmkによる、愛知・日進市の住宅「バイパスの湾処」
  12. 興津俊宏による、大阪市の住宅「みんか2020」
  13. 創造系不動産の高橋寿太郎が、神奈川大学の教授に。2022年4月就任予定とのこと
  14. 長沼和宏+澤田淳 / AIDAHOによる、埼玉・深谷市の住宅「FUKAYA house 02」
  15. 石上純也建築設計事務所による「神奈川工科大学KAIT広場」の3DVR写真
  16. 二俣公一 / ケース・リアルによる、東京・北青山の多目的スペース「地域交流拠点 まちあい」
  17. MADの設計で建設が進められる、中国・海口市の図書館「Wormhole Library」の構造体が完成。2021年春の竣工を予定
  18. 中山英之へのインタビューと、大学入学以前に再現したリートフェルトの椅子の写真
  19. 三井嶺建築設計事務所による、東京・世田谷区の商業施設「柳小路南角」
  20. 石上純也建築設計事務所による、神奈川・厚木市の「神奈川工科大学KAIT広場」

安藤忠雄がゲストエディターを務めるドムス2021年2月号の社説。「大都市の宝石箱」というタイトルで既存の都市機構に批判的声明を出す必要性を説く

安藤忠雄がゲストエディターを務めるドムス2021年2月号の社説が公開されています。「大都市の宝石箱」というタイトルで既存の都市機構に批判的声明を出す必要性を説く内容です。2021年2月号の概要はこちらで閲覧できます。ハンス・ホラインのレッティ蠟燭店が表紙。

創造系不動産の高橋寿太郎が、神奈川大学の教授に。2022年4月就任予定とのこと

創造系不動産の高橋寿太郎が、神奈川大学の教授になるそうです。2022年4月就任予定とのこと。まち再生コースの中の不動産デザイン研究室を受け持つようです。

矢萩智 / SYA+kamikamiによる、東京・世田谷区の、二子玉川 蔦屋家電内に設置された商品展示の為のパヴィリオン「ツリーポン」
矢萩智 / SYA+kamikamiによる、東京・世田谷区の、二子玉川 蔦屋家電内に設置された商品展示の為のパヴィリオン「ツリーポン」 photo©Tsuabsa K
矢萩智 / SYA+kamikamiによる、東京・世田谷区の、二子玉川 蔦屋家電内に設置された商品展示の為のパヴィリオン「ツリーポン」 photo©Tsuabsa K

矢萩智 / SYA+kamikamiが設計した、東京・世田谷区の、二子玉川 蔦屋家電内に設置された商品展示の為のパヴィリオン「ツリーポン」です。なお、こちらの設置はすでに終了しています。
矢萩は隈研吾建築都市設計事務所出身の建築家です。

東京の二子玉川 蔦屋家電に、ソーラーパネルを使用したプロダクトを展示するために製作したパヴィリオン。

ツリーの形をした什器を日本の伝統的な相欠き(アイガキ)を用いて設計することを試みた。
高さ225mm、厚さ15mmの合板を相欠きで組み上げ、自重を受け入れながら安定していく方法を模索した。基本ピースの高さを225mmとすることで、組み合わせ方次第で、椅子にもカウンターにもなるように設計した。

安価に手に入るラワン材を使用し、積み上げることで、標準的なエレメントを使用して、大きな一本の木を作ろうと考えた。相欠きは30~50mmとし、高くなるにつれて深くすることで、全体の安定性を目指した。建築の構造体の形式を模索することで、高層化や建築スケールに応用できることを目的に計画した。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 末光弘和+末光陽子/SUEP.が、福岡アトリエと東京アトリエでの設計スタッフを募集中
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【ap job更新】 末光弘和+末光陽子/SUEP.が、福岡アトリエと東京アトリエでの設計スタッフを募集中ミドリノオカテラス

末光弘和+末光陽子/SUEP.の、【募集職種】募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

末光弘和+末光陽子/SUEP.では、新規に2名の設計スタッフを募集しております。

現在、SUEP.では、国内外で様々なプロジェクトが進行しており、国内では、ホテル、オフィス、文化施設、集合住宅、個人住宅、ツリーハウスなど、海外では、こども園や、オフィスなどのプロジェクトが進行しております。特に最近は、地球環境を大切にし、自然と共生する建築デザインをつくるという私たちの思想に共感していただく方から、国内外問わず依頼が増えてきており、我々の取り組みに対する社会の中での需要の高まりを強く感じます。

このような私たちの考え方に共感し、一緒に建築を楽しんで設計していくスタッフを募集しています。チーム性でフラットな議論を進めるのもSUEP.の特徴になります。興味のある方は、是非ご連絡ください。

吉阪隆正の、東京都現代美術館での建築展の新たなスケジュールが発表。新型コロナで2020年11月開催予定が延期

吉阪隆正の、東京都現代美術館での建築展の新たなスケジュールが発表されています。新しい会期は2022年3月19日~2022年6月19日です。
2020年1月の情報発表時には、2020年11月に行われる予定でしたが、新型コロナウイルス感染症により延期されていました。

同時代の社会や世界的な動向を踏まえ、館独自の調査研究で現代美術の多様な側面をクローズアップする活動のひとつとして、建築家・吉阪隆正(1917-1980)の回顧展を開催します。ル・コルビュジェの弟子の一人として、日本に近代建築の思想を普及させた功績で知られる吉阪は、建築の枠にとどまらず、教育者・登山家・冒険家・文明批評家としても多くの表現者に影響を与えてきました。本展覧会ではデッサン・図面・模型・写真・映像に加え、吉阪のことばを紹介し、半世紀前に着想されたものとは思えぬ新しさに満ちた一連の思想に触れ、新たな未来を築くための契機とします。

※開催内容は、都合により変更になる場合がございます。予めご了承ください。

八島正年+八島夕子 / 八島建築設計事務所による、東京・武蔵野市の住宅「吉祥寺南の家」
八島正年+八島夕子 / 八島建築設計事務所による、東京・武蔵野市の住宅「吉祥寺南の家」 photo©川辺明伸
八島正年+八島夕子 / 八島建築設計事務所による、東京・武蔵野市の住宅「吉祥寺南の家」 photo©川辺明伸
八島正年+八島夕子 / 八島建築設計事務所による、東京・武蔵野市の住宅「吉祥寺南の家」 photo©川辺明伸

八島正年+八島夕子 / 八島建築設計事務所が設計した、東京・武蔵野市の住宅「吉祥寺南の家」です。本記事末尾には、2021年に発売された八島正年と八島夕子による書籍『10の住まいの物語』の概要も掲載します。

隣家がせまる都市部の住宅地に建つコートハウス型の住宅の計画である。
建主からは夫婦と二匹の猫が暮らすプライバシーの保たれた家を設計してほしいと依頼された。

RC造のコートハウスを希望されていたが、限られた敷地面積の中で庭に十分な面積を割かずに壁を高く立ち上げてしまうと光や風が届かず植物がうまく育たなくなり、逆に壁を低くし過ぎてしまうと隣家からの視線を遮ることができなくなる。
都市部ならではの厳しい建築制限の中、庭を囲む建物の一部分を半屋外のテラスとして、中庭と上部空間でつなぎ広げることで植物に対しても良好な生育環境になるよう計画した。

建築家によるテキストより

敷地は東西に延びる矩形をしており、東側接道のため東側に駐車スペース、中央に建物、西側へ中庭を配置するかたちとなった。
一階は中庭に面した寝室と北西側に張り出すかたちで洗面浴室、東側玄関近くにゲストルームを設けている。

二階は吹き抜けのあるリビングを中心としたワンルームのLDKで、東側の窓から望む街並みと西側の窓からのプライベートな中庭に挟まれた天井の高い開放的なリビング空間に対して、ダイニングは板貼りの天井によって高さを抑え落ち着いた印象の空間とした。またダイニングの上部には畳敷きの小屋裏を設け、開放的なリビングダイニングとは印象の異なる部屋に設えた。

建築家によるテキストより
二俣公一 / ケース・リアルによる、北海道・倶知安町の別荘「CHALET W」
二俣公一 / ケース・リアルによる、北海道・倶知安町の別荘「CHALET W」 photo©志摩大輔
二俣公一 / ケース・リアルによる、北海道・倶知安町の別荘「CHALET W」 photo©志摩大輔
二俣公一 / ケース・リアルによる、北海道・倶知安町の別荘「CHALET W」 photo©志摩大輔

二俣公一 / ケース・リアルが設計した、北海道・倶知安町の別荘「CHALET W」です。

施主は、海外から毎年日本に短期滞在しているスノーボードの愛好家。
彼が滞在中に家族と過ごすための場所であり、さらにはゲストとリラックスして交流できるようなシャレーを計画することとなった。

敷地はスキーリゾートとして有名なニセコエリアの一画で、周囲を白樺に囲まれた雑木林の中にある。
施主からの希望は、敷地に対して可能な限り床面積を確保すること、ゲストが訪れた際にくつろげる座敷があること、そしてこの土地のシンボル的な存在でもある羊蹄山を眺められる窓と開放的なリビングダイニングであった。

建築家によるテキストより
スノヘッタによる、東京・原宿の店舗「Tokyo Burnside」
スノヘッタによる、東京・原宿の店舗「Tokyo Burnside」 photo©Keishin Horikoshi /SS
スノヘッタによる、東京・原宿の店舗「Tokyo Burnside」 photo©Keishin Horikoshi /SS
スノヘッタによる、東京・原宿の店舗「Tokyo Burnside」 photo©Keishin Horikoshi /SS

スノヘッタが設計した、東京・原宿の店舗「Tokyo Burnside」です。スノヘッタ初の東京のプロジェクトで、ローカルアーキテクトを小嶋伸也+小嶋綾香 / 小大建築設計事務所が担っています。

以下、建築家によるテキストの抜粋・要約です

東京のストリートカルチャーとアートシーンの中心地、原宿のファミリーマートの上にある「Burnside」は、昼はシェフ主導のカジュアルなカフェ&イーター、夜はバー&ラウンジです。スノヘッタは、ニューヨークのブロンクス地区を拠点とするフード、デザイン、アート集団ゲットー・ガストロの協力を得て、この親密な空間をデザインしました。

食を使ってコミュニティに力を与えるゲットー・ガストロは、ブロンクス地区を世界文化のインスピレーションと触媒として称賛しています。「Burnside」は、ブロンクス地区と東京が出会うこの創造的なエネルギーの上に構築されています。2012年の設立以来、グローバルな食の伝統を探求するゲットー・ガストロの活動は、アートインスタレーションのようなアプローチで、没入型の料理体験を生み出してきました。この文化の交差点にインスピレーションを受けた、スノヘッタ、en one tokyo、ゲットー・ガストロ、そして地元の建築家 小大建築設計事務所は、職人的で手作りのサウンドシステムデザイナーのデボン・ターンブルとフラワーアーティストの東信とチームを組み、ボデガ(食料雑貨店)とバーの要素を組み合わせた比類のないダイニングとソーシャルな体験を創造しました。

ニューヨークスタイルのボデガ(日本ではコンビニと呼ばれています)は、東京とブロンクス地区の共通の文化体験であり、手軽に持ち帰りができ、近隣のどこにでもあることから、両都市の都市構造の中で定着しています。Burnside東京は、ファミリーマートの上の2階にあり、コンビニの語彙を利用しています。2階に上がると、ダイニングルームとオープンキッチンが集中して見えるようになっています。壁一面の布張りの窓からは昼間の光が差し込み、昼間はアクティブなカフェのような雰囲気を醸し出し、夜には通りからの光を取り入れて雰囲気のあるラウンジを演出しています。

昼と夜、カフェとラウンジの間の変化をインテリアデザインのテーマとしています。交差する2つのアーチは、カフェ/ダイニングエリアとキッチンを明確にし、同時に両方のスペースを見渡すことができるようにして、空間の表と裏の境界線を曖昧にしています。ダークな素材のパレットには琥珀色のアクセントがあり、一日中変化する光を反射させながら、東信がデザインした花の彫刻などの装飾的なデザイン要素を際立たせています。最大収容人数30名のダイニングルームは、フロアスペースを最大限に活用できるように、ファミリースタイルのテーブルを特注でデザインしました。

ダイニングルームは、空間の裏と表が交わるパステーブルのプロセニアムアーチで締めくくられます。ここの中央のパステーブルは、プロジェクトの中心にあるキッチンの人々が集まる場となります。ダイニングルームの敷居の向こうにはオープンキッチンがあり、シェフの活動を中心に、熱と火の料理体験が展開されます。ゲットー・ガストロの意見を取り入れて設計されたキッチンのレイアウトは、将来のシェフがローテーションする際にも容易に適応できるように設計されています。デザインとレイアウトの全体的な柔軟性により、スペースは様々なポップアップ用途やイベントに対応できるようになっています。

スノヘッタの東京での初のプロジェクトである「Burnside」は原宿の芸術的な雰囲気の中で、柔軟性と創造性に富んだ場所として、ユニークなコラボレーションを実現しました。新進気鋭のシェフを招いたり、カジュアルなコーヒーハウスとして利用したり、リリースパーティーを開催したりと、東京とブロンクス地区が交差するこの洗練された空間で、ゲストの皆様を魅了することでしょう。

日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」
日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」菅原太一案 photo©日本工業大学吉村研究室
日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」石塚由梨案 photo©日本工業大学吉村研究室

日本工業大学吉村英孝研究室+田中正洋が企画した、日本工業大学工学部建築学科3年生の前期設計演習導入部のシークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」の写真と動画です。

模型の中でビー玉を転がすと何が変わるだろう?
このワークショップを通して得た答えのひとつは、模型を見る目が変わる、ということだ。

模型は多くの場合、鳥の目(鳥瞰)で見ている。ところが、ビー玉を目で追いはじめると一転、それは虫の目に変わり、模型への没入の度合いが増す。

建築家によるテキストより

今回のワークショップは、延床面積1500m2、4階建て複合型オフィスビルの設計課題の導入部において、立体空間を発想するための柔軟体操として採用した。そのため、その後に控える設計課題への移行がスムーズに行われるよう、幾つかのルールを加えた。

(1)縦動線は各フロア2つ設ける=二方向避難を提案的に成立させる。
(2)平面形は正方形とする=平面形に方向性が無いため、空間に方向や勾配を自由に与えやすい。
(3)各フロアに通過ゲートを設ける=フロア全体を使い尽くす。また、ビー玉は直径約16mmのものを用いたが、縮尺1/100の模型では人の身長や必要廊下幅を表している。

これらを通して、多くの参加者は機能的に部屋を並べることを避け、空間を立体的な繋がりとして表現するようになり、そこで生まれた場所の使い方により必要機能を満たす発想もあることに気づき始めたようだ。

建築家によるテキストより
井原正揮+井原佳代 / ihrmkによる、愛知・日進市の住宅「バイパスの湾処」
井原正揮+井原佳代 / ihrmkによる、愛知・日進市の住宅「バイパスの湾処」 photo©高橋菜生
井原正揮+井原佳代 / ihrmkによる、愛知・日進市の住宅「バイパスの湾処」 photo©高橋菜生
井原正揮+井原佳代 / ihrmkによる、愛知・日進市の住宅「バイパスの湾処」 photo©高橋菜生

井原正揮+井原佳代 / ihrmkが設計した、愛知・日進市の住宅「バイパスの湾処」です。

敷地は日進米野木駅前特定土地区画整理事業として整備が終わったばかりの、建物や人が徐々に集まる新しい住宅地の一角で、30メートルに拡幅された交通量の多いバイパスに面している。

広々と造成された周辺環境に対してどのような構えの建物とするか。

魚などの水生生物の安定した棲み処であり活動の場である湾処のように、前面道路に向かって全面的に開くのではなく、反対に閉じてしまうわけでもない。境界面を操作することで、平面的な場所に繋がる立体的な空間と、人工的でスケールアウトした場所に接する人間的な距離感を作りたいと考えた。

建築家によるテキストより

土地形状は、前面道路から入ったところから約1メートル高のひな壇となっていた。そこで、そのひな壇にRC造のボリュームを挿入し、巣穴のようにこの土地に入り込ませた。このRC造のボリュームは、1階の腰壁部分が梁となっており、1階テラスまで繋がった腰壁が建物をぐるりと取り囲む構造としている。その上に木架構を1.5層載せ、RC造とは反対に軽やかなリズムをもたせている。

カフェとして使用される地下階と1・2階の居住部分でエントランス位置や階層はきっちりと分けながらも、中央の中庭吹抜けや、1.5層のRCと1.5層の木架構という建物の構造を通して上下階の気配を感じることのできる構成となっている。

建築家によるテキストより

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