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【ap job更新】 公益財団法人 文化財建造物保存技術協会が、文化財(建造物)活用のための調査・計画・設計監理を行う人材を募集中
【ap job更新】 公益財団法人 文化財建造物保存技術協会が、文化財(建造物)活用のための調査・計画・設計監理を行う人材を募集中
【ap job更新】 公益財団法人 文化財建造物保存技術協会が、文化財(建造物)活用のための調査・計画・設計監理を行う人材を募集中

公益財団法人 文化財建造物保存技術協会の、文化財(建造物)活用のための調査・計画・設計監理を行う人材募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

文化財(建造物)活用のための調査、計画、設計監理までを行う人材を募集しています。

近年、文化財の活用に対する関心が高まる中、当協会においても、旧富岡製糸場西置繭所(2020年に工事完了)などを筆頭に、文化財を保存していくための修理や耐震補強と一体となった整備活用に関わる業務が増加しています。建物の価値を尊重しながら、次の世代へつなげていくために、どのように建物を保存・活用していくか、一緒に考えていく人材を求めています。

文化財(建造物)の活用に関連する、調査・計画・設計・監理が主な業務です。
建物調査などリサーチの比重も大きいです。少人数の部署(現在4名)ですので、はじめは内部で進行を確認しながら仕事を覚えていただきます。ひとつのプロジェクトの期間が長いので、じっくり仕事に取り組んでいただけます。
また、全国各地の文化財が対象となりますので、土地に根差した文化財を通して、その土地固有の歴史に触れることができます。

日本ペイント×architecturephotoコラボレーション企画 “色彩にまつわる設計手法” / 第4回 加藤幸枝・後編 「色彩を設計するための手がかり② 藤原徹平『クルックフィールズ シャルキュトリー棟・ダイニング棟・シフォンケーキ棟』、原田祐馬『UR都市機構・鳥飼野々2丁目団地』」
日本ペイント×architecturephotoコラボレーション企画 “色彩にまつわる設計手法” / 第4回 加藤幸枝・後編 「色彩を設計するための手がかり② 藤原徹平『クルックフィールズ シャルキュトリー棟・ダイニング棟・シフォンケーキ棟』、原田祐馬『UR都市機構・鳥飼野々2丁目団地』」

本記事は学生国際コンペ「AYDA2020」を主催する「日本ペイント」と建築ウェブメディア「architecturephoto」のコラボレーションによる特別連載企画です。4人の建築家・デザイナー・色彩計画家による、「色」についてのエッセイを読者の皆様にお届けします。色彩計画家、加藤幸枝氏担当の第4回目後編は建築家の藤原徹平氏、アートディレクター / デザイナーの原田祐馬氏の作品を測色し、判断の根拠を推測していただきました。

 
色彩を設計するための手がかり②
藤原徹平「クルックフィールズ シャルキュトリー棟・ダイニング棟・シフォンケーキ棟」
原田祐馬「UR都市機構・鳥飼野々2丁目団地」

text:加藤幸枝

 

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日本ペイント×architecturephotoコラボレーション企画 “色彩にまつわる設計手法” / 第4回 加藤幸枝・後編 「色彩を設計するための手がかり② 藤原徹平『クルックフィールズ シャルキュトリー棟・ダイニング棟・シフォンケーキ棟』、原田祐馬『UR都市機構・鳥飼野々2丁目団地』」「クルックフィールズ ダイニング棟・シフォンケーキ棟」(設計:フジワラテッペイアーキテクツラボ、2019年)/ photo©新建築社写真部、「UR都市機構・鳥飼野々2丁目団地」(色彩計画、サインデザイン:UMA / design farm、2016年)photo©Yoshiro Masuda

つながりをつくる素材・色彩/藤原徹平「クルックフィールズ シャルキュトリー棟・ダイニング棟・シフォンケーキ棟」

千葉県木更津市にある、体験型の複合施設です。30haもの広大な敷地の中に、農園や養鶏場・アート展示やレストラン・宿泊施設などが集積しています。
藤原氏率いるフジワラボによって設計された主な施設は、シャルキュトリー(食肉加工・販売)棟・ダイニング(レストラン・カフェ・ベーカリー)棟・シフォンケーキ(製造・販売)棟の3つです。シャルキュトリーは鉄骨造、他2つは木造で、外装にはそれぞれ自然素材が使用されています。

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日本ペイント×architecturephotoコラボレーション企画 “色彩にまつわる設計手法” / 第4回 加藤幸枝・後編 「色彩を設計するための手がかり② 藤原徹平『クルックフィールズ シャルキュトリー棟・ダイニング棟・シフォンケーキ棟』、原田祐馬『UR都市機構・鳥飼野々2丁目団地』」「クルックフィールズ シャルキュトリー棟・ダイニング棟」右奥がシャルキュトリー棟、手前がダイニング棟。(設計:フジワラテッペイアーキテクツラボ、2019年) photo courtesy of YUKIE KATO

外装色を測ってみたところ、シャルキュトリー棟の鋼板は10R 3.0/3.0程度、鉄骨部分の錆止め塗装は10R 3.0/8.0程度でした。色相(色合い)と明度(明るさ)は同じで、彩度(鮮やかさ)のみが異なります。鋼板の広い面は彩度が低く、鉄骨の線材はやや彩度があり、この面積比の効果もあって2色(素材)の違いはさほど意識されません。さらにシャルキトリー棟は軒が深いため、少し距離を置くと外観はぐっと暗さを増し、スレンダーな平面形状を連想させる屋根面が明るく引き立って見えました。

設計を担当されたフジワラボのスタッフ、中村さんにお話を伺ったところ、シャルキュトリー棟は小規模ながら食品を扱う「工場」であることから内部空間を清潔に保ち、フレキシブルな設計ができる鉄骨造が選択され、加工肉の血肉のイメージからも自ずと鉄(色)が選定されたのだそうです。

MVRDVの設計で完成した、フランス・パリの、ランジェリーブランドEtamの旗艦店「Etam Paris」。19世紀の既存建物に敬意を払いつつ床をガラスにするなどの大胆な操作で改修
MVRDVの設計で完成した、フランス・パリの、ランジェリーブランドEtamの旗艦店「Etam Paris」。19世紀の既存建物に敬意を払いつつ床をガラスにするなどの大胆な操作で改修 photo©Ossip van Duivenbode
MVRDVの設計で完成した、フランス・パリの、ランジェリーブランドEtamの旗艦店「Etam Paris」。19世紀の既存建物に敬意を払いつつ床をガラスにするなどの大胆な操作で改修 photo©Ossip van Duivenbode
MVRDVの設計で完成した、フランス・パリの、ランジェリーブランドEtamの旗艦店「Etam Paris」。19世紀の既存建物に敬意を払いつつ床をガラスにするなどの大胆な操作で改修 photo©Ossip van Duivenbode

MVRDVの設計で完成した、フランス・パリの、ランジェリーブランドEtamの旗艦店「Etam Paris」です。19世紀の既存建物に敬意を払いつつ床をガラスにするなどの大胆な操作で改修が行われています(ガラス床は、真上や真下から見ると曇る特殊なフィルムが貼られていてプライバシーが確保されるのだそう)。

この店舗は、オペラ座ガルニエに近いパリの一等地をの建物に存在しいています。19世紀のオスマン様式の建物を改装し、内部の障壁を取り除き、ガラスの床を追加して室内に光が入るようにしています。デザインでは、歴史的建造物への敬意と保存への取り組みが、予想外のユニークなショッピング体験を実現しています。そして、展示されているランジェリーのように、この店は露出度が高く、同時に親密な雰囲気を醸し出しています。

最も印象的な変更点は、地上階にガラスの床を設けたこと。これにより、地下階まで光が入り込み、訪問者は上下の階で商品や人を見ることができるため、この店舗を訪れる人を魅了する体験を提供することができるのだそう。そして、このガラス床には、斜めから見ると透明になり、真上や真下から見ると曇る特殊なフィルムが貼られており、ガラスの床に立つ人にはプライバシーを確保し、めまいを防ぐことができます。これは展示されているランジェリーを直接的に連想させるものであり、露出度が高く、かつ控えめな印象を与えることを意図したとの事。

中央に地下に降りる大階段があります。この階段、地下1階と地上階の床は、19世紀のパリで広く使われていた石畳の道「pavé en bois debout」にインスパイアされた淡い色の木材を端に敷き詰めて仕上げられています。このフローリングから生まれた模様は、ガラス床に施された滑り止めの模様にも発展し、2つのフローリングが一体化させることに寄与するとの事。

このプロジェクトでは、保存と再生が同時に行われていることを示す代表的な例があるそう。それは、建物の内部を解体する際に、建物内の元々の壁の一部。この歴史的な要素が保存に値することに疑問の余地はなかったそうですが、MVRDVのオープンなフロアプランのコンセプトの中で重要な障害となっていました。結果としては、アーティストのゴードン・マッタ=クラークの作品からインスピレーションを得て、デザインチームは石の専門家と協力して、壁の部分を5トンの回転式の「出入り口」に変換し、店舗のフロアプランの開放性を維持しながらも、歴史的な壁を元の場所に簡単に移動させられるようにデザインしたのだそう。

TOTO通信の2020年秋号「特集:変容する住宅たち」のオンライン版が公開。篠原一男の「谷川さんの住宅」、本野精吾の「本野精吾邸」等の継承のされ方をレポート

TOTO通信の2020年秋号「特集:変容する住宅たち」のオンライン版が公開されています。篠原一男の「谷川さんの住宅」、本野精吾の「本野精吾邸」等の継承のされ方をレポートしています。

野路敏之 / 野路建築設計事務所による、福井市の住宅「宝永の平屋」
野路敏之 / 野路建築設計事務所による、福井市の住宅「宝永の平屋」 photo©yuta shirakawa
野路敏之 / 野路建築設計事務所による、福井市の住宅「宝永の平屋」 photo©yuta shirakawa
野路敏之 / 野路建築設計事務所による、福井市の住宅「宝永の平屋」 photo©yuta shirakawa

野路敏之 / 野路建築設計事務所が設計した、福井市の住宅「宝永の平屋」です。

春は桜、夏は百日紅、秋はヤマモミジ、冬は雪化粧。表情豊かに四季を楽しませてくれる母屋の庭に、どんな建築なら受け入れてもらえるだろう。そう考えながら計画は始まりました。

母屋は敷地が約360坪あり南北に長く、その半分以上が池泉庭園になっていました。池を囲む木々の太い枝は広く空を覆っていて、その雰囲気は年月を経てきた安心感に包まれています。計画は母屋敷地の一部を利用した平屋とし、屋根の形もできるだけその存在を薄くするために寄棟とすることとしました。必要な諸室を納めていき、屋根の形も二つの方形が雁行する形態としました。インテリアも方形の屋根構造と地域材の表情を生かし、家族の集まる場に求心性を持たせています。

建築家によるテキストより
鈴木将記 / 鈴木将記建築設計事務所による、千葉・市川市の、集合住宅の住戸改修「引戸の家」
鈴木将記 / 鈴木将記建築設計事務所による、千葉・市川市の、集合住宅の住戸改修「引戸の家」 photo©奥村浩司 / Forward Stroke Inc.
鈴木将記 / 鈴木将記建築設計事務所による、千葉・市川市の、集合住宅の住戸改修「引戸の家」 photo©奥村浩司 / Forward Stroke Inc.
鈴木将記 / 鈴木将記建築設計事務所による、千葉・市川市の、集合住宅の住戸改修「引戸の家」 photo©奥村浩司 / Forward Stroke Inc.

鈴木将記 / 鈴木将記建築設計事務所が設計した、千葉・市川市の、集合住宅の住戸改修「引戸の家」です。

日本の建築には昔から引戸が多く用いられてきた。日本の建築には縁側空間があり、日本人は雨戸や障子といった引戸を活用し、外部の自然や人との繋がり方をコントロールしながら暮らしてきた。このように外部環境との繋がり方をコントロールする装置を、集合住宅の住戸内でも活用することはできないだろうか?そんな考えから今回の改修プランは検討された。

ごく一般的に言って、集合住宅の住戸内廊下は暗く閉鎖的である。これは宿命と言っても過言ではなく、限られた採光は居室に割り当てられ、住戸内廊下は無採光でスペースは最小化されるためである。今回の改修前住戸には、そんな住戸内廊下に対して、合計5つの開き戸が付いていた。 開き戸は開くか閉じるかはっきりした建具であり、どちらかと言えば閉じている状態が通常で、閉じた部屋を一時的に通行可能にする建具であると言えるだろう。扉を開ければその分部屋や廊下のスペースを使い、閉じている方が空間はすっきり見える。

これに対して引戸はどうだろうか。平面図では一次元的な枠の中で、開いても閉じても扉に使うスペースは枠内に納まり、引き込み戸や雨戸のように、開いている状態を通常とする場合も多く、完全に開又は閉の状態に加えて、外の音が聞こえるように少しだけ開けたり、視界をコントロールするため少しだけ閉めたりと、周辺環境との様々な繋がり方をつくり易い特徴がある。開き戸に比べて、開くことと閉じることの境界は曖昧にされ、こちら側と向こう側の距離感をコントロールできる。言わば、繋がり方の調整弁の役割を果たすのである。

建築家によるテキストより
安藤忠雄の設計で完成し2020年10月に開館した、中国・広東省の美術館「He Art Museum」の高クオリティな動画 藤本壮介による、群馬・前橋市の宿泊施設「白井屋ホテル」。新築のグリーンタワーと既存改修のヘリテージタワーの二つの個性的な空間が完成
藤本壮介による、群馬・前橋市の宿泊施設「白井屋ホテル」。新築のグリーンタワーと既存改修のヘリテージタワーの二つの個性的な空間が完成グリーンタワーの外観。
藤本壮介による、群馬・前橋市の宿泊施設「白井屋ホテル」。新築のグリーンタワーと既存改修のヘリテージタワーの二つの個性的な空間が完成ヘリテージタワーの内観。

藤本壮介による、群馬・前橋市の宿泊施設「白井屋ホテル」が完成しています。新築のグリーンタワーと既存改修のヘリテージタワーの二つの個性的な空間からなる施設です。2020年12月12日より開業するとの事で予約が可能になっています。

「白井屋ホテル」は、日本を代表する建築家、藤本壮介が本質的な新しい都市空間を模索して導き出したひとつの答えです。かつての老舗旅館のコンクリートの構造を剥き出しにした、大胆な吹き抜けが印象的なヘリテージタワー。前橋のビジョン「めぶく。」の象徴であり、旧河川の地形を活かした「土手」を模したグリーンタワー。これら2棟が、暮らす人と訪れる人にとっての集いの場、前橋のリビングルームとなるべく、藤本壮介が建築、内装の設計を主導しながら、多彩なデザイナーやアーティストとコラボレーションを展開しています。

リリーステキストより

「白井屋ホテル」では、独創性のある建築、多彩なアートやデザインを至るところで堪能できます。国道50号線側のファサードには、一際目を引くローレンス・ウィナーの大胆なアート、入館するとすぐフロントでは杉本博司の「海景」がゲストをお迎えします。またヘリテージタワーの4階までの吹き抜けには、金沢21世紀美術館の常設作品や森美術館の展覧会などでも話題のレアンドロ・エルリッヒによる幻想的な光を用いた「Lighting Pipes(ライティングパイプ)」をはじめ様々なアートが展示されています。またグリーンタワー頂上の小屋には宮島達男の作品が展示され、宿泊客のみが体感することができます。
ヘリテージタワー、グリーンタワーにある全ての客室では、群馬を拠点に活動する作家の作品、ホテル開業に合わせて世界中から厳選した作品など、それぞれ個性ゆたかなアートをお楽しみいただけます。

リリーステキストより

ヘリテージタワーには、英国の著名デザイナー ジャスパー・モリソン、イタリアの建築界の巨匠、ミケーレ・デ・ルッキ、レアンドロ・エルリッヒ、藤本壮介による4つのスペシャルルームをご用意致しました。それぞれの作家が、ひとつの客室を作品のように内装設計を一から手がけた、世界にひとつだけの空間です。
その他の客室のデザイン・設計は藤本壮介によるもので、穏やかな色調の中に、素材へのこだわりやディテールが楽しめます。グリーンタワーの客室にはバルコニーがあり、タワーを覆う植栽との一体感を覚えます。
ベッドマットレスには国内外のラグジュリーホテルに採用されているサータブランドを、カーテンはテキスタイルデザイナー、コーディネーターとして活躍している安東陽子がデザインし、備品はスタイリストの長山智美が厳選しました。各客室にはそれぞれ異なるアート作品がしつらえてあり、毎回異なる空間に泊まることがリピート滞在の醍醐味にもなります。環境、衛生面への配慮に重きを置き、プラスティック製品、ビニル包装を最小限に留める姿勢を大切にしています。またミニバーでは地元水上の名水「雪花水」及びソフトドリンクを無料提供。1階「the LOUNGE」営業時は、ラウンジのドリンクメニューからルームサービスをご利用いただけます。

リリーステキストより
西田司・五十嵐太郎・槻橋修らが講師を務める、立教大学社会デザイン研究所主催のオンライン配信イベント「DesignCamp 2020研究会 空間デザインの行方」等が開催。また同日、冨永美保ら若手建築家による「DesignCamp 2020ワークショップ」のオンラインレクチャーも開催
西田司・五十嵐太郎・槻橋修らが講師を務める、立教大学社会デザイン研究所主催のオンライン配信イベント「DesignCamp 2020研究会 空間デザインの行方」等が開催。また同日、冨永美保ら若手建築家による「DesignCamp 2020ワークショップ」のオンラインレクチャーも開催

西田司・五十嵐太郎・槻橋修らが講師を務める、立教大学社会デザイン研究所主催のオンライン配信イベント「DesignCamp 2020研究会 空間デザインの行方」等が開催されます。また同日、永田賢一郎・柿木佑介・廣岡周平・冨永美保ら若手建築家による「DesignCamp 2020ワークショップ」のオンラインレクチャーも開催されます。開催日は2020年11月5日・6日・7日どちらも参加希望プログラムの前日まで申し込み可能との事。参加費は無料。【ap・ad】

DesignCamp 2020 研究会

今年は新型コロナウイルス下の状況を踏まえ、横浜若葉町WHARFをライブ会場としながら、オンラインを活用し、全国からも参加できる、ハイブリッド形式での研究会を行います。今年の研究会においては、「ポストコロナワールド、新常態の生活様式を意識しながら、空間デザインと社会デザインがどうなっていくのか」を共通テーマとしながら、空間デザインと社会デザインごとに、各3回の研究会を開催します

リリーステキストより

DesignCamp 2020 ワークショップ

今年度のワークショップは、今秋から来年3月頃までの半年間、オンラインとライブとを交えながら開催する、新しい形式での開催を目指します。デザインキャンプ前半では、ワークショップのイントロダクションとテーマにそったレクチャーを行い、7日最終日に、参加希望者とともにディスカッションを行い、最終アウトプットの3月までのプログラムやテーマを決めていきます。参加の主対象層は、建築や都市計画専攻はもちろんのこと、施設やまちづくりを学ぶあるいは興味のある学生や若手社会人を想定しています。

リリーステキストより

参加方法

オンライン配信(ZOOM利用)となります。
ワークショップに関しては、レクチャー視聴のみの参加も可能です。

参加希望者は下記からより(Googleフォーム)ご応募下さい。
※募集期間延長中!該当プログラム前日までにご応募下さい!

研究会 → https://forms.gle/oM8LauXt24ZDr5Rq5
ワークショップ・レクチャー → https://forms.gle/XwJCe6C4bjUfkixbA

リリーステキストより
西村浩 / ワークヴィジョンズ+竹味佑人建築設計室+黒岩構造設計事ム所による、熊本市の、公衆浴場併用住宅「神水公衆浴場」
西村浩 / ワークヴィジョンズ+竹味佑人建築設計室+黒岩構造設計事ム所による、熊本市の、公衆浴場併用住宅「神水公衆浴場」 photo©小川重雄
西村浩 / ワークヴィジョンズ+竹味佑人建築設計室+黒岩構造設計事ム所による、熊本市の、公衆浴場併用住宅「神水公衆浴場」 photo©小川重雄
西村浩 / ワークヴィジョンズ+竹味佑人建築設計室+黒岩構造設計事ム所による、熊本市の、公衆浴場併用住宅「神水公衆浴場」 photo©小川重雄

西村浩 / ワークヴィジョンズ竹味佑人建築設計室黒岩構造設計事ム所が設計した、熊本市の、公衆浴場併用住宅「神水公衆浴場」です。施設の場所はこちら(Google Map)

「銭湯をやりたいんですけど…」という依頼を受けたのが2018年の夏。建主は熊本市在住で、今回の構造設計者でもある。「なぜ銭湯をやりたいんですか?」と聞くと、「2016年の熊本地震の時、地域のみなさんがお風呂で苦労していたから…」という。建主自身も熊本地震で住んでいたマンションが大規模半壊し、区分所有法により解体せざるを得なくなったので、今回の住宅の建設を決めた。

実際のところ、戦後から高度成長期において地域の公衆衛生を支えてきた銭湯(公衆浴場)は、各家庭に水廻りが充実した現在、都市機能的には「なくても不便はない」存在となった。必然的に近年の銭湯経営はそう簡単ではなく、地元の保健所によると廃業する銭湯は多いものの、新規で営業を始める銭湯は記憶にないという。それでも災害時の地域のことを想い、銭湯をやりたいという建主の心意気に、僕は心から共感した。

建築家/西村浩によるテキストより

近年の増大する災害規模を想定すると、行政主導の避難所整備等だけでは限界があることは明らかで、地域主体で災害時対応ができる新しいモデルが欲しい。どこでどのような被害が発生するかが予想しにくい状況下では、集約的な避難所整備よりも、小さくても地域全体に数多く散らばる拠り所が必要なのではないか。

たとえば、キッチンは道路に面して、災害時は炊き出しの場に。リビングはお互い様の精神で雨風をしのぐ小さな地域の避難所に。浴室やトイレは共同の水廻りに。熊本地震を経験した建主の想いによって開かれたこの神水公衆浴場は、まさに超災害時代に力強く地域を支える新しいプロトタイプとなる住宅だ。地域の人々が日常的に利用する銭湯は、毎日が防災訓練のようなもの。災害時にはきっと高い防災力を発揮するに違いない。

建築家/西村浩によるテキストより

計画は、1階が銭湯、2階が住居というシンプルな構成だ。ただ、僕が面白いと思っているのは、2階住居に浴室がないことだ。住宅の玄関は番台、玄関前は国道の歩道からセットバックした縁側のような空間だ。1階銭湯は住宅の浴室も兼用しているから、公共的な意味合いを持つ銭湯が、最も私的な居住空間の一部となっていて、公私の境界が極めて曖昧な住宅である。

建主一家は、長女が7歳、四女が0歳という4人の女の子たちがいる家族構成で、引越し後は、おそらく家族全員が地域の大人たちや友達と一緒に風呂に入ることになる。お風呂というもっとも私的な暮らしを、地域と共有しながら過ごすことで、どんな大人に育っていくのだろうと考えると、子供たちの将来がとても楽しみだ。

建築家/西村浩によるテキストより
門内一生 / CAPDによる、広島市の住宅「PIVOT SHELTER」
門内一生 / CAPDによる、広島市の住宅「PIVOT SHELTER」 photo©笹の倉舎 / 笹倉洋平
門内一生 / CAPDによる、広島市の住宅「PIVOT SHELTER」 photo©笹の倉舎 / 笹倉洋平
門内一生 / CAPDによる、広島市の住宅「PIVOT SHELTER」 photo©笹の倉舎 / 笹倉洋平
門内一生 / CAPDによる、広島市の住宅「PIVOT SHELTER」 photo©笹の倉舎 / 笹倉洋平

門内一生 / CAPDが設計した、広島市の住宅「PIVOT SHELTER」です。

古い町並みが残り住宅が密集する周辺環境の中、本計画敷地の道路向かいにある公園が地域の貴重な余白となっている。当該地域にあって隣接する賃貸住宅を含め広大な敷地を所有するクライアントから、住宅として高い品質と同時に周辺環境にも配慮した設計を求められたことを背景に今回の設計に至った。

住宅設計においてクライアントの多くがプライバシーを確保しつつ内外の空間の繋がりを求めている。建築を開放するための開口部と、プライバシーを守るための塀を、この計画ではそれぞれを別のモノとして扱うのではなく、一つの建築とする事で開放とプライバシーという相反する要望に応えた。

隣接する賃貸住宅、道路向かいの公園や敷地裏手の道路など周辺の視線からプライバシーを確保するため開口は最小限にとどめ、吹き抜けやバルコニー、庭から光を取り込む計画とし、構造は階高や室内のスパンの確保からRCが最適と判断した。
しかしRCは単色で均一な素材であるため、今回のように開口部が少ない設計となると、単調で鈍重な建築となってしまう。

そこで2階をずらし、採光とプライバシー確保の為設置した2階の大きな吹き抜け部分に杉型枠で表情をつけ、なおかつ大きく角度を付けたことで、2階部分が軸を中心に旋回しているような表現を与え、重厚であるがどこか軽やかさを感じる建築に仕上げた。
外構が建築をつくり、内外共に建築としての空間化が図られ建物の余白から木々が見える事により周辺と調和し外からも中からも楽しめる住宅となっている。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 株式会社 川嶋洋平建築設計事務所が、新規スタッフを複数名募集中
【ap job更新】 株式会社 川嶋洋平建築設計事務所が、新規スタッフを複数名募集中
【ap job更新】 株式会社 川嶋洋平建築設計事務所が、新規スタッフを複数名募集中

株式会社 川嶋洋平建築設計事務所の、新規スタッフを複数名募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

弊社では現在、新規スタッフを複数名募集しています。

現在、リゾートホテル・集合住宅・テナントビル・住宅・別荘などの新築設計およびアパレル内装設計等、多岐にわたる業務が進行中です。大きな新築プロジェクトも多く、一緒に働くことができる人を求めています。

進行中のプロジェクトにはコンペで獲得したプロジェクトなども多く、様々な分野に積極的に挑んでいる事務所です。 基本体制としましてはスタッフごとに新築プロジェクトをどんどん担当して頂き、責任をもって最初から最後までプロジェクトを進めてもらうかたちとなります。

若い事務所ですので代表の川嶋と担当スタッフのマンツーマンの対話の中で進めていくことが多く、独立心に溢れた積極的な方が活きる事務所となっております。

実務経験者はもちろん、新卒の人もぜひご応募ください。 よろしくお願い致します。

辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第6回「少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家」
辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第6回「少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家」

少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家

text:辻琢磨

 
このエッセイも6回目、ようやく折返しである。同時にこの10月で渡辺事務所の在籍予定期間の半分が終わる。この1年半、渡辺さんや事務所のメンバーの傍らで、本当にいろいろなことを学んできた。渡辺事務所では、僕が入所してから既に4つの物件が竣工し、さらに今も3つの現場が動いている。このスピード感もさることながら、仕事の量も常に一定以上ある。要するに経営的にも比較的うまくいっている。

渡辺さんは、地方都市における建築家の振る舞いや仕事への向き合い方を特に意識して活動する建築家で、このエッセイでも何度か紹介しているように、例えば施工者や施主との付き合い方一つとってもコミュニケーションを大切にし、多方面に対して無理のない建築の作り方を推し進めている。その地に足のついた態度は仕事の取り方(入り方)にも鮮明に現れる。今回は、仕事を泥臭く取る渡辺さんの経営術について書いてみたい。

現在、渡辺事務所の仕事は、大きく分けて4つのタイプに分けられる。一つは磐田市が発注する公共案件、もう一つはヤマハ発動機グループがクライアントのスポーツ系施設、3つ目が第一商事という磐田市拠点の企業がクライアントのコインランドリーを中心とした小規模建築、最後がウェブ経由を含む単発のプロジェクト群である。

端的に言って、特定の世界企業(民間)と地方自治体行政(公共)の両方をクライアントとして継続的に関わっているアーキテクトは、世界的にも稀ではないだろうか。
しかしこの状況は一朝一夕にしてならず。渡辺さんはまだ住宅の仕事が多かった頃から、地道な種まきを続けてきた。その結果がようやく今出始めていると言っても良いだろうし、今も華やかな竣工ラッシュの裏で泥臭くクライアントの信頼を得る努力を怠っていない。その地道で粘り強い「営業」について筆を進めていきたい。

 
世界のYAMAHAを相手にする

最新作である「ヤマハマリーナ浜名湖」は、ヤマハ発動機グループがクライアントの2つ目の新築案件である。指名コンペで設計者に選定されジュビロアスリートセンターを竣工させたことで確たる信頼を得て、ヤマハ発動機から浜名湖マリーナの事務所施設の建替えと、敷地内の機能整理を受注したという経緯がある。
そもそも、「ジュビロアスリートセンター」の前から、「種まき」は始まっていた。

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辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第6回「少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家」「ヤマハマリーナ浜名湖」(2020) photo©kentahasegawa

実は渡辺事務所は設立当初から、ヤマハ発動機の仕事を継続的に受注していた。例えば、既存工場の測量や既存図復元という大変地味な仕事である。そもそも建築の図面は、一般的には施工者に作ってもらうために設計者が描くものだが、長い目で見ると違う役割もある。その建築が次に改修される際に、次の設計者がその参考にするというリレーのバトンのような役割だ。改修の際は法規的にも確認申請の際に出された設計図書や検査済証と呼ばれる行政のお墨付きが施主や施工者によって保存されていれば、次の設計に非常に役に立つ。

上記の既存図面の復元については、今後の改修計画のために正確な現況図が必要となり、渡辺事務所に話がきたのだった。渡辺さんはこの既存図の復元に「必要以上の」モチベーションを発揮した。測量は細かく採寸し、それを隅々まで求められている以上の図面として納品したという。その甲斐もあって、「ジュビロアスリートセンター」の指名コンペのオファーが届き、そのコンペも勝ち抜いて難工事を竣工させたことでヤマハグループの信頼を勝ち得ることができた。

そして、このヤマハマリーナの話が舞い込んだ。当初は既存のクラブハウスの建替のみの計画だったそうだが、話を進めるうちに、断続的に敷地内で改変が加えられた現状を整理するとともに、高低差で断絶された敷地内の動線計画も刷新する方針に変化していったという。その過程で、単なる新築というよりも都市計画法上の開発行為の範囲内で工事を進めるべく過去の履歴を精査しつつ、法規的な整理整頓も行い、既存のクラブハウス、ボートラック、サービス工場をすべて刷新する一大計画となった。また、新クラブハウスの背後の崖上には、土地をヤマハ発動機グループが所有し、利用権を地元ホテルに貸し出して運営されている結婚式場が控えており、このホテル側との交渉も進めながら新しい動線を確保している。

古谷誠章+NASCAによる、北海道・沼田町の、高齢者福祉施設「沼田町 暮らしの安心センター」
古谷誠章+NASCAによる、北海道・沼田町の、高齢者福祉施設「沼田町 暮らしの安心センター」 photo©淺川敏
古谷誠章+NASCAによる、北海道・沼田町の、高齢者福祉施設「沼田町 暮らしの安心センター」 photo©淺川敏
古谷誠章+NASCAによる、北海道・沼田町の、高齢者福祉施設「沼田町 暮らしの安心センター」 photo©淺川敏
古谷誠章+NASCAによる、北海道・沼田町の、高齢者福祉施設「沼田町 暮らしの安心センター」 photo©淺川敏

古谷誠章+NASCAが設計した、北海道・沼田町の、高齢者福祉施設「沼田町 暮らしの安心センター」です。

北海道沼田町で2015年10月に行われた指名型プロポーザルにより設計者に選定された、安心で暮らしやすいまちづくりを目指して建てられた、町民のための診療施設、およびデイサービスを中心とした高齢者福祉施設である。

沼田町の人口は現在約3200人と急カーブを描いて減少しており、極端な少子高齢化とともに、自分が運転しての車移動が次第に困難となるという、現代の地方都市が共通して抱える大きな社会問題に直面している。さらに、数十年前に建設された町立病院は建築自体が老朽化し、運営面でもすでに入院患者のための病棟部門が廃止されるなど、町の医療福祉施設の全体が見直しの時期を迎えていた。

このような中、沼田町の掲げた方針はコンパクトタウン化構想であり、石狩沼田駅を中心に町域と公共施設配置のコンパクト化を図り、半径600メートルの圏内に主要な施設を集約化して、管理運営の効率化を目指すものであった。

建築家によるテキストより

今回の計画は、コンパクトタウン構想の第一弾として、維持管理費がかさんでいた町内唯一の病院と高齢者向けのデイサービスセンターをコンパクトにまとめて再編し、加えて、地域住民の健康相談に応えるための「暮らしの保健所」やコミュニティ・カフェなどからなる「地域あんしんセンター」を一箇所に集めて新築するものである。「歩いて暮らせる距離に集約された集住型まちづくり」の緒として、徒歩で心地よく回遊できるルートの起点となり、歩いて行きたいと思える場所、人々との語らいを楽しめる場所となるような建築が期待された。

建築家によるテキストより

早稲田大学古谷誠章研究室では20年近く医療・療養空間の研究を行っており、医療・療養施設とは、通院・入院する人やそこに従事する人にとっては、そこに暮らす“住まい”のように考えることを提唱してきた。特に住民同志のコミュニケーションの乏しい地方都市にあっては、新しい医療福祉施設が住民にとっての「大きな家」になるために、怪我や病気の人や介護を要する高齢者だけが集う施設でなく、多様な世代のあらゆる人々が自然に日常を過ごす場所を作り出すことが肝要である。私たちが出した答えのひとつが、診療所の待合室についても、ただ診察を待つ空間と考えるのでなく、そこで人々が出会い、交流し、教え合い、支え合うような「情報交換の広場」のようにしようという計画である。

建築家によるテキストより
田根剛へのインタビュー『建築の「主役」は誰なのか。』 経済産業省が建築物と内装で初めて意匠登録が行われた事例を紹介。藤本壮介によるユニクロパーク、佐藤可士和によるくら寿司の意匠も含まれる

経済産業省が建築物と内装で初めて意匠登録が行われた事例を紹介しています。藤本壮介による屋上が公園状になっているユニクロパーク佐藤可士和によるくら寿司の意匠も含まれています。特許庁が公開している、この件に関するPDF資料はこちらで閲覧可能です。

イノベーションの促進とブランド構築に資する優れた意匠を保護可能とすべく意匠法が抜本的に改正され、令和2年4月1日から、建築物、内装、画像の意匠が新たに保護対象となりました。この度、建築物、内装の意匠が初めて意匠登録されましたので、お知らせします。

昨今、企業が店舗の外観や内装に特徴的な工夫を凝らしてブランド価値を創出し、サービスの提供や製品の販売を行う事例が増えています。また、近年、オフィス家具・関連機器を扱う企業が、自社の製品を用いつつ、特徴的なオフィスデザインを設計し、顧客に提供する事例も生じています。
そこで、令和元年、意匠法が抜本的に改正され、令和2年4月から、建築物の外観デザインが意匠権で保護できるようになりました。また、机やいす等の複数の物品等の組み合せや配置、壁や床等の装飾により構成される内装デザインも、全体として統一的な美感を起こさせるようなときは、一つの意匠として意匠権で保護することができるようになりました。

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